結論
LINEでお見舞いを伝えることは失礼にあたらず、 相手の都合のよいときに読めるという点で、電話より向いていることのほうが多い手段になります。 入院した直後だけは避けて数日ほど置いてから送り、 文面は短くまとめたうえで「返信は要りません」と添えておいてください。
目上の方に送る場合はメールや手紙のほうが無難なこともありますが、 これは相手との普段のやり取りによって変わってきます。 いつもLINEで連絡を取り合っている相手に急に手紙を送ると、 かえって身構えさせてしまいますので、そこは手段の格式では決めないでください。
LINEで送るときの基本
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 送ってよいか | 友人・同僚・親しい親族であれば構いません |
| 時期 | 入院から数日後にし、直後は避けます |
| 時間帯 | 日中にし、早朝と深夜は避けておきます |
| 長さ | 3行から4行までに収めます |
| 必ず添える | 「返信は要りません」と書き添えます |
| 聞かないこと | 病名・原因・見通しには触れないでおきます |
| 目上の方 | メールか手紙のほうが無難なことがあります |
| 句読点 | 弔事ではないため、気にしなくて構いません |
「返信は要りません」の一言が、この表に並べた項目の中では、いちばん大切なところになります。入院しているあいだは返事を書くこと自体が負担になりますので、既読がついただけで十分だということを、こちらから伝えておいてください。
LINEで伝えてよい理由
知人が入院したと人づてに聞いたとき、LINEで一言送るだけでは軽すぎるのではないかというところで手が止まります。 電話をかけたほうが気持ちが伝わるようにも思えますし、手紙のほうがよほど丁寧に違いないという考えも浮かんできます。
ここで見ておきたいのは伝え方の格式ではなく、 受け取る側にどれだけの負担がかかるかという点になります。 入院している相手は検査や処置の合間に画面を見ることになりますので、 読む時間を自分で選べるかどうかが、そのまま負担の重さに変わってきます。
| 手段 | 相手の負担 |
|---|---|
| LINE・メール | 読む時間を相手が選べるため、もっとも軽く済みます |
| 電話 | 今すぐ応対が要り、検査や処置の最中のこともあります |
| 手紙 | 負担は軽いものの、届くまでに時間がかかります |
| 突然の訪問 | もっとも重く、会えずに終わることもあります |
電話は「今、話せる状態なのか」がこちらから分からないという点で、いちばん扱いの難しい手段になります。病室では通話そのものが禁止されていることもありますので、まずLINEで様子を尋ねておいて、必要になったら電話へ切り替えるという順番が自然です。
お見舞いで伝わってほしいのは、気にかけているということそのものであって、 どの手段を選んだかという格式のほうではありません。 どれだけ丁寧な手紙を書いたとしても、 相手に返事を書かせてしまうのであれば、それは負担を渡したことになります。
相手がいちばん楽でいられる形を選んでおくことが、お見舞いの場合はそのまま配慮の形になります。LINEであれば目が覚めているときに開いて、読んだまま閉じてしまうこともできますので、 返す言葉を探して起き上がるようなことにもなりません。
送るタイミング
文面を書き終えたところで、いま送信してしまって差し支えないのかというところで、今度は指が止まります。 LINEは書いた瞬間に届いてしまう手段ですので、 手紙のように、相手の都合のよいころに届くという時間差がありません。
考えておくことは二つあって、一つは入院からどれだけ経っているか、 もう一つは通知音が鳴る時間帯かどうかという点になります。 病室では音がよく響きますので、 同室の方がいるのであれば、本人だけの問題では済まなくなります。
| 時期 | 扱い |
|---|---|
| 入院した直後 | 手続きと検査で慌ただしく、避けておきます |
| 入院から数日後 | いちばん適した時期にあたります |
| 手術の前日・当日 | 避けるか、返信不要と明記して短く送ります |
| 手術の翌日 | 避けておき、数日おいてから送ります |
| 退院を知ったとき | すぐに送って差し支えありません |
| 深夜・早朝 | 通知音が響くため、送らないでおきます |
病室では通知音が思いのほか響きますので、本人だけでなく同室の方にとっても迷惑になってしまいます。日中のうちに送っておくのが基本になりますので、夜中に文面を書き上げたのであれば、下書きのまま朝を待ってください。
入院した直後は入院の手続きや一通りの検査が重なっていて、 本人も家族も落ち着いて画面を見ていられる状態ではありません。 数日ほど置いてから送るようにすれば、検温や食事といった日課の合間に読んでもらえますので、そのほうがかえって届きます。
手術の前日や当日は本人の気持ちが張りつめている時期にあたりますので、 送るのであれば返信不要とはっきり書いたうえで、短く切り上げておきます。 手術の翌日は体を休めることが何よりも先になりますから、無事に終わったと人づてに聞いたとしても、数日おいてから声をかけるほうが親切です。
書き方の基本
画面に向かって文面を書き始めると、 気遣いの言葉を一つ足し、近況をもう一言足しているうちに長くなっていきます。 長く書いたほうが気持ちが伝わるように思えますが、 お見舞いの場合、文の長さと伝わり方は必ずしも比例しません。
相手のほうは横になったまま画面を追うことになりますので、机に向かって書いている側の感覚とは、条件がまるで違ってきます。文字を目で追うだけでも体力を使いますし、 そこから返事の言葉を探すとなればなおさらですので、短くまとめておくということが、そのまま気遣いの形になります。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 1. 知ったこと | 「〇〇さんから聞きました」と経緯を一言添えます |
| 2. 気づかい | 「驚きました」「無理なさらないでください」と続けます |
| 3. 一言だけ | 仕事のことなど、安心できる材料を短く伝えます |
| 4. 返信不要 | 「返信は気にしないでください」で結びます |
この四つを順に並べておけば全体が3行から4行に収まり、それだけで十分に伝わります。長く書くほど読む側の負担が増えていきますので、書き足したくなったところで止めておいてください。句読点の使い方については、お見舞いは弔事にあたるものではありませんので、気にしなくて構いません。
どこから聞いたのかを最初に書いておくと、相手は知られた経路を頭の中でたどらずに済みますので、それだけで気が楽になります。 「〇〇さんから聞きました」と一言添えておくだけで足りますので、どういう経緯で耳に入ったのかを細かく書き並べる必要はありません。
仕事のことなど、相手が気にかけていそうな一点を短く伝えておくと、 それが安心の材料になります。 ただし進み具合を細かく書いてしまうと、気にかかってかえって休めなくなりますので、「こちらは心配ない」という一言のところでとどめておいてください。
場面別の例文
要素の並べ方が分かったとしても、いざ自分の言葉に直そうとしたところで、また手が止まります。 相手が友人なのか職場の同僚なのか、 入院した直後なのか退院したところなのかによって、置く言葉が変わってきます。
下の表には、場面ごとにそのまま送れる形の文面を並べて置いてあります。 どれも3行から4行に収まり、返信不要の一言で結ぶという形は共通していますので、 名前と近況の部分だけを自分のものに入れ替えれば、そのまま使えます。
| 場面 | 送る文面 |
|---|---|
| 入院を知って(友人へ) | 「入院したと聞いて驚きました。ゆっくり休んでね。落ち着いたらまた連絡するね。返信は気にしないで。」 |
| 入院を知って(同僚へ) | 「お加減はいかがですか。こちらのことはご心配なく、皆で進めていますので、どうぞゆっくり休養なさってください。返信は不要です。」 |
| 手術の数日前に | 「〇日と伺いました。終わったら、また会いましょう。こちらは変わりなくやっています。返信は要りません。」 |
| 手術が終わったと聞いて | 「無事に終わったと聞いて、ほっとしました。今はゆっくり休んでください。落ち着いた頃に、また連絡します。」 |
| 入院が長引いているとき | 「こちらは相変わらずです。〇〇(近況)がありました。またそのうち聞いてください。返事はいつでも大丈夫です。」 |
| お見舞いに行けないとき | 「伺いたいのですが、面会が難しいようなので控えます。落ち着いた頃に、改めてご挨拶させてください。お大事になさってください。」 |
| 退院を知ったとき | 「退院おめでとうございます。まずはゆっくり休んでください。落ち着いた頃にお会いできるのを楽しみにしています。」 |
| 家族へ送るとき | 「〇〇さんのこと、伺いました。ご家族もお疲れでしょう。何かできることがあれば、遠慮なく言ってください。買い物などでしたら、いつでも動けます。」 |
どの文面にも、病名や退院の見通しを尋ねる言葉がひとつも入っていないという点が共通しています。本人が話したいときには自分から書いてきますので、こちらから水を向ける必要はなく、そこを空けたままにしておくほうが返しやすくなります。
家族のほうへ送るときだけは、置く言葉の順番が少し変わってきます。看病する側も同じように疲れている時期にあたりますので、 本人の容体を尋ねるより、家族自身をねぎらう言葉のほうを先に置いておくと、 受け取った側は返しやすくなります。
買い物のように、その場ですぐ引き受けられることを具体的に挙げておくと、 頼みごとの敷居がぐっと下がります。 「何かあれば言ってください」とだけ書かれていても、 何を頼んでよいのか分からないまま、結局は誰にも頼めずに終わってしまいます。
避けたいこと
文面を整えているうちに、前から気になっていたことをつい一行だけ足したくなってきます。 どんな病気なのか、いつごろ退院できそうなのか、 仕事の引き継ぎはどうなっているのかというあたりは、 悪気なく書いてしまいやすいところになります。
判断の軸になるのは言葉の丁寧さではなく、 相手に何かをさせることになるかどうかという点です。 説明を求めるにせよ、返事を促すにせよ、 相手の側に作業が生まれるのであれば、それは負担を渡したことになります。
| 避けること | 理由 |
|---|---|
| 長文 | 読むのに体力が要り、返事のほうも長くなります |
| 病名・原因を聞く | 説明させることになり、話したくないこともあります |
| 「頑張って」 | すでに十分頑張っていて、負担になることがあります |
| 他人の体験談 | 比べることになり、かえって不安を生みます |
| 既読を催促する | 返事を強いることになってしまいます |
| グループで話題にする | 誰に伝えるかは本人が決めることです |
| 写真・近況を求める | 見せたくない姿があることを考えておきます |
| 仕事の進捗・引き継ぎ | 気にかかって、休めなくなってしまいます |
スタンプだけを送ってよいかどうかというところは、相手との親しさの度合いによって変わってきます。友人であれば言葉がなくても伝わりますが、職場の関係であれば一言添えておくほうが無難ですので、そこは普段のやり取りに合わせてください。
入院したことを誰にどこまで知らせるかというのは、本人が決めることになります。よかれと思ってグループチャットで共有してしまうと、 本人がまだ知らせていない相手にまで伝わってしまい、 そこから心配の連絡が次々と届くことになります。
そこから心配の連絡が殺到すれば、返事を書くだけで一日が終わってしまうことになります。誰かに伝えたほうがよいと感じたときは、 こちらの判断で広げるのではなく、 伝えてよいかどうかを本人に確かめてから動いてください。
目上の方への連絡
上司や恩師が入院したと聞いたとき、 LINEで送ってよいものかどうかというところで、いちばん強く迷うことになります。 改まった形にしておけば失礼にならないという気もしますが、 手紙を書くとなれば、届くまでに何日もかかってしまいます。
ここは相手の年齢や立場ではなく普段どの手段でやり取りしているかのほうを基準にして決めることになります。 格式の高い手段を選べば丁寧になるという性質のものではありませんので、 日ごろのやり取りを一度思い出してから、そこに合わせる形で決めてください。
| 相手 | 向く手段 |
|---|---|
| 友人・親しい同僚 | LINEで短く送っておけば十分に伝わります |
| 親しい親族 | こちらもLINEで差し支えありません |
| 上司 | メールにし、ふだんLINEであればそちらで構いません |
| 年配の方・恩師 | 手紙がもっとも丁寧な形になります |
| 取引先 | 会社としての判断に従って動きます |
ふだんの連絡手段にそのまま合わせておくというのが、この場面ではいちばん自然な形になります。いつもLINEでやり取りしている上司に急に手紙を送るほうが、かえって相手を身構えさせることになりますので、手段の格を上げれば丁寧になるとは限りません。
取引先にあたる方が入院したという場合は、個人の判断で連絡を入れてしまう前に、社内での扱いを確かめておいてください。 会社として見舞いの品を手配することもありますので、そこと重なってしまうと、受け取った相手の側で二重に対応が必要になってしまいます。
年配の方や恩師のように、普段からやり取りのある手段が手紙であるのなら、その形を変えないでおくのがいちばん落ち着きます。 伺えないということをどう伝えればよいかについては、別の記事のほうに言い方をまとめてあります。
行けないときの伝え方を見る伝え方に一つだけの正解があるわけではなく、相手との普段のやり取りと、 入院からどれだけ経っているかを見て決めればそれで足ります。 いつもLINEで話している相手であればLINEで構いませんし、 手紙でやり取りしてきた相手であれば、その形を変えないでおくほうが落ち着きます。
どの場面でも変わらないのは、相手のほうに返事を書かせないでおくという一点だけになります。 短くまとめて「返信は要りません」と添えておけば、 言葉の選び方を細かく思い出せなくても失礼にはなりませんし、 受け取った側も、読んだまま画面を閉じることができます。
よくある質問
LINEでお見舞いを伝えても失礼になりませんか?
失礼にはあたらず、むしろ読む時間を相手が選べるという点で、電話より向いていることのほうが多い手段になります。病室では通話そのものが禁止されていることもありますので、まずLINEで様子を尋ねておいて、必要になったら電話へ切り替えるという順番が自然です。
いつ送るのがよいですか?
入院した直後は手続きと検査で慌ただしいため避け、数日ほど置いてから送ってください。手術の前日や当日は返信不要と明記して短く、翌日は数日おいてからにします。退院を知ったときはすぐで構いませんが、深夜や早朝は通知音が響きますので日中に送ります。
どのくらいの長さで書きますか?
3行から4行に収めておけば十分です。相手は横になったまま画面を追うことになりますので、長く書くほど読む負担が増えていきます。知った経緯、気づかい、安心できる材料を一言、そして返信不要の一文という四つを並べれば、その長さに収まります。
「返信は要りません」は必要ですか?
この一言が、いちばん大切なところになります。入院しているあいだは返事を書くこと自体が負担になりますので、既読がついただけで十分だということを、こちらから伝えておいてください。それがないと、体を起こしてまで返そうとさせてしまいます。
聞いてはいけないことはありますか?
病名や原因、退院の見通しは尋ねないでおいてください。説明させることになりますし、話したくないこともあります。他人の体験談を持ち出すことや、既読を催促すること、写真や近況を求めること、仕事の進捗に触れることも避けてください。
目上の方にもLINEでよいですか?
相手との普段のやり取りによります。いつもLINEで連絡を取り合っている上司であればそのままで構いませんし、手紙でやり取りしてきた恩師であれば手紙がもっとも丁寧です。いつもと違う手段を選ぶと、それだけで相手を身構えさせることになります。
まとめ
- LINEでのお見舞いは失礼にあたりません
- 入院直後は避け、数日置いてから送ります
- 3行から4行に収めます
- 「返信は要りません」と添えます
- 病名・原因・見通しは尋ねません
- 深夜と早朝は通知音が響くため避けます
- グループチャットで話題にしません
- 目上の方は普段の連絡手段に合わせます
参考情報
- イオンのお葬式「お見舞い金のマナーについて金額相場・封筒の書き方・渡すタイミングなど解説」
https://www.aeonlife.jp/knowledge/manner/omimaikin_manner - 小さなお葬式「お見舞い金とは?金額相場とマナーもあわせて解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/179/ - 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html
重ね言葉や「死」「終わる」を避けること、事前に連絡してから伺うことは、参照した情報源で共通しています。「頑張って」を避けるべきかは説明が分かれるため、本記事では「相手と状況によっては負担になる」という立場で、言い換えを示しています。
本記事の例文はそのまま使えることを目指した目安です。相手との関係や置かれている状況によって、ふさわしい言い方は変わってきます。形式よりも、相手が返事をしなくて済むということを優先してください。