結論
避けたいのは切り分けが必要なもの、日持ちしないもの、量が多すぎるもの。 いずれも相手に手間をかけます。
言葉の連想から避けられる品もありますが、 多くは慣習であって絶対の禁止ではありません。
実際に困らせるもの
こちらのほうが現実的な問題です。慣習より先に確認してください。
| 避けるもの | なぜ困るか |
|---|---|
| 切り分けが必要なもの | ホールケーキなど。皿・フォーク・包丁を出させます |
| 日持ちしないもの | 当日中のものは食べきる負担をかけます |
| 要冷蔵・要冷凍 | 庫内の空きが要ります。年末年始はとくに |
| 量が多すぎるもの | 一人暮らしや二人暮らしには負担です |
| 重い・かさばるもの | 自分も運べません。相手の保管にも困ります |
| においの強いもの | 冷蔵庫内で他の食品に移ります |
| アレルギーのあるもの | 健康に関わります。必ず確認を |
| 飲まない相手へのお酒 | 処分に困らせます |
この表を確認するほうが、慣習を気にするより役立ちます。相手を困らせないことが、手土産のいちばんの目的です。
目上の方に避けられるもの
品物そのものに問題があるわけではなく、 言葉の連想から避けられてきたものがあります。
履物は「踏みつける」、 刃物は「縁を切る」といった連想によるものです。 いずれも目上の方に対しての話で、 友人や同僚には当てはまりません。
| 品物 | 避けられてきた理由 |
|---|---|
| 履物・靴下・スリッパ | 踏みつけることを連想させるとされます |
| 下着・肌着 | 生活に困っていると見なす意味があるとされます |
| 時計・筆記具・かばん | 「勤勉であれ」という励ましの意味があるとされます |
| 現金・商品券 | 金額がそのまま分かるため |
いずれも目上の方に対しての話です。友人や同僚には問題になりません。手土産で選ぶ品ではないため、実際に迷う場面は多くありません。
意味から避けられるもの
| 品物 | 連想される意味 |
|---|---|
| 刃物(包丁・はさみ) | 縁を切る |
| ハンカチ | 「手巾(てぎれ)」=手切れ |
| くし | 「苦」「死」の音を含む |
| 日本茶 | 弔事の返礼に使われることが多いため |
| 菊の花 | 葬儀に使われるため |
日本茶は地域差が大きい項目です。香典返しの定番であるため避ける地域がある一方、手土産として普通に持参される地域もあります。
これらは「絶対にいけない」わけではありません
いずれも言葉の響きや慣習から生まれたもので、決まりごとではありません。
実際、ハンカチは普通に贈られていますし、包丁は「未来を切り開く」として選ばれることもあります。相手が気にする方かどうかで判断すれば十分です。
相手の家の近くで買わない
「間に合わせ」に見えます
訪問先の最寄り駅や近所のスーパーで買うと、その場で用意したことが分かります。
相手が普段使っている店なら、なおさらです。あらかじめ用意しておくか、少なくとも別の場所で買ってください。
- 自宅の近くか、途中の百貨店で買います
- 遠方から訪ねるなら地元の名物が自然です
- 相手の家の近くの店でも、その店が目当てなら構いません(「評判を聞いて」と伝えます)
- コンビニの菓子は避けます。手土産としては軽すぎます
判断の基準
迷ったときは、次の順で考えてください。
| 順 | 確認すること |
|---|---|
| 1 | 相手がその場で困らないか(切り分け・保存・量) |
| 2 | アレルギーはないか |
| 3 | 相手は慣習を気にする方か(年配・改まった間柄なら避ける) |
| 4 | 間に合わせに見えないか |
1と2がもっとも大切です。慣習上は問題なくても、切り分けが必要なら相手の手間になります。
慣習に縛られて選べなくなるほうが問題です
避けたい品を並べると、選べるものがないように見えます。
実際には個包装の菓子を選べば、ほとんどの条件を満たします。相手のことを考えて選んだものなら、多くの場合そのまま喜ばれます。
よくある質問
手土産で避けたほうがよいものは?
切り分けが必要なもの、日持ちしないもの、要冷蔵のもの、量が多すぎるもの、重いもの、においの強いものです。いずれも相手に手間をかけます。またアレルギーは健康に関わるため必ず確認してください。
なぜ切り分けが必要なものは避けるのですか?
ホールケーキなどは皿・フォーク・包丁を出させることになります。手土産はその場で開けられることがあるため、準備の手間をかけない形にしてください。
目上の方に避けるものはありますか?
履物・下着(踏みつける、生活に困っている意味)、時計・筆記具(勤勉であれという意味)、現金・商品券(金額が分かる)が避けられてきました。ただし手土産で選ぶ品ではないため、実際に迷う場面は多くありません。
刃物やハンカチは避けるべきですか?
言葉の連想から生まれた慣習で、決まりごとではありません。実際、ハンカチは普通に贈られていますし、包丁は「未来を切り開く」として選ばれることもあります。相手が気にする方かどうかで判断すれば十分です。
相手の家の近くで買ってもよいですか?
避けてください。訪問先の最寄り駅や近所のスーパーで買うと、その場で用意したことが分かります。あらかじめ用意しておくか、少なくとも別の場所で買ってください。ただしその店が目当てなら「評判を聞いて」と伝えれば構いません。
避けるものが多くて選べません。
個包装の菓子を選べば、ほとんどの条件を満たします。慣習に縛られて選べなくなるほうが問題です。相手のことを考えて選んだものなら、多くの場合そのまま喜ばれます。
まとめ
- 切り分けが必要なものは避ける
- 日持ちしない・要冷蔵は手間をかける
- 量が多すぎるのも負担
- アレルギーは必ず確認
- 目上には履物・時計・現金を避ける
- 刃物・ハンカチは慣習であって禁止ではない
- 相手の家の近くで買わない
- 個包装の菓子ならほぼ条件を満たす
参考情報
- 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html - 高島屋「進物の基礎知識」
https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html - 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
手土産の金額や渡し方に公的な基準はありません。本記事は広く共通して挙げられる目安をまとめたものです。地域・ご家庭・間柄によって実際には大きく異なります。目上の方へ履物や筆記具を避ける慣習、刃物が縁切りを連想させる点は、参照した情報源で共通しています。いずれも慣習であり、絶対の禁止として扱っている情報源はありません。
本記事で紹介している金額や作法は一般的な目安です。手土産に決まりはなく、地域・ご家庭・間柄によって異なります。とくに親しい相手との間では、形式より相手の負担にならないことを優先してください。