結論

献杯とは、故人に杯を捧げて静かに偲ぶための所作のことを指し、 動作そのものは乾杯とよく似ていますが、目的のほうは正反対にあたります。 杯は胸の高さで止めて遺影のほうへわずかに傾け、 隣の人とは合わせず、前後に拍手もしませんし、 唱和する声も普段の話し声より落として発します。

挨拶を頼まれたときも、1分ほどにまとめておけば長さとしては十分に足ります。 自分と故人との関係を名乗り、遺族への言葉か参列への礼を一言添えたうえで、 短い思い出を一つだけ挟んで「献杯」と発声するという順序で組み立てれば、 話し慣れていなくても最後まで通せます。

献杯とは何か

会食の席に着いたところで、司会の方から「それでは献杯のご発声を」と促され、 周りの人が一斉に杯を手に取る。 そこで自分だけが、どこまで杯を上げてよいのか、 隣の人と合わせるのか合わせないのかが分からないまま、 とりあえず周りの動きに合わせて手を動かしたという経験は珍しくありません。

献杯という言葉自体は聞いたことがあっても、 実際の所作まで教わる機会はほとんどありません。 葬儀のあとの精進落としや四十九日以降の法要の会食のほか、 通夜振る舞いの席の初めに行われることもありますので、 次の表には、いつ・どこで行われるものなのかを整理しました。

項目内容
意味故人へ杯を捧げ、静かに偲ぶための所作にあたります
行う場面精進落としや法要のあとの会食で行われます
通夜振る舞い席の初めに献杯が行われることもあります
行う時機喪主の始めの挨拶に続けて、会食に入る前に行います
発声する人決まりは無く、喪主か親族が務めることが多くなります
杯の中身お酒でなくてよく、お茶やジュースでも構いません

献杯は、葬儀そのものではなく、そのあとの食事の席で行われる所作にあたります。精進落としや、四十九日以降の法要のあとの会食で、喪主の始めの挨拶に続けて行われるのが通例で、式の最中に行うものではありません。杯の中身がお酒でなければならないという決まりも無く、車で来ている方や飲めない方はお茶やソフトドリンクで構いませんので、係の方へ先に頼んでおくと当日ためらわずに済みます(最終確認:2026年8月)。

杯の中身がお酒でなくてよいという点は、覚えておくと当日その場でためらわずに済みます。 車で来ている方も飲めない方も、周りと同じように杯を掲げることになりますので、 係の方に頼めばお茶やソフトドリンクを注いでもらえますし、 それで所作として欠けるところは何もありません。

鎌倉新書が喪主を経験した2,000人へ2026年に尋ねた「第7回お葬式に関する全国調査」では、 葬儀で困ったこととして挙がった上位2つが 「お布施の相場・マナーがわからない」346件と「葬儀の知識やマナーがわからない」259件で、 この2つを合わせると605件になり、上位が作法の知識不足で占められていました (合算は当サイトによるもので、複数回答のため同じ方が両方を選んでいる場合があります)。

乾杯と何が違うのか

杯を持ち上げて短く声を出すという動作だけを見れば、乾杯と献杯はほとんど同じものに映ります。 それだけに、忘年会や結婚式で身についた動作がそのまま出てしまって、 杯を高く掲げたり、隣の人と合わせて音を立てたりということが起こります。

2つを分けているのは動作の形ではなく、 何のためにその動作をするのかという目的のほうにあたります。 目的が逆であれば動作の向きも逆になりますので、 次の表には、乾杯と献杯を項目ごとに並べて比べました。

項目乾杯献杯
目的喜びを分かち合い、場を明るくします故人へ杯を捧げ、静かに偲びます
杯の高さ顔より高く掲げます胸の高さで止めます
杯を合わせるか隣の人と合わせて音を立てます合わせず、音も立てません
声の大きさよく通る大きな声で発します普段より落とした声で発します
拍手発声の前後に拍手をします前後とも拍手はしません
そのあと飲み干して場が動き出します一口含み、静かに杯を置きます

献杯と乾杯は、杯を掲げるという動作が似ているだけで、目的のほうは正反対にあたります。乾杯は喜びを分かち合って場を明るくする行為ですが、献杯は故人へ杯を捧げて静かに偲ぶ行為ですので、明るくするための動作をそのまま持ち込むと意味が反転します。杯を高く掲げない、音を立てない、拍手をしないという3つは、いずれもこの一点から出てきています(最終確認:2026年8月)。

3つのうちでいちばん忘れやすいのが、拍手をしないという一点にあたり、 これは知っていても、その場の流れでつい手が出てしまうことがあります。 拍手は本来、賞賛と祝福を表す動作ですので、 故人を偲ぶ場でこれを行うと意味が逆になってしまうためで、 発声した方への労いのつもりであっても控えるのが通例になっています。

もし周りの誰かが拍手を始めてしまったときは、 その場で止めたり指摘したりする必要はありません。 自分は手を打たずに杯を置き、静かに座っていれば足りますので、 場の空気は自然に落ち着いていきます。

杯の持ち方と、声の出し方

発声を頼まれていない参列者であっても、 献杯のあいだは全員が同じ所作をすることになります。 そのため、動作を知らないまま席に着くと、 周りを横目で見ながら手を動かすことになり、 落ち着いて故人を思い出すどころではなくなります。

とはいえ、この所作は一つずつが独立して決まっているわけではなく、 すべてが同じ考え方から出てきたものにあたります。 理屈からたどるより、順番どおりになぞっていくほうが早く身につきますので、 次の表には、杯を手に取ってから置くまでの動きを、実際に起こる順に並べました。

場面所作
杯を持つ両手で持ち、胸の高さまで静かに上げます
高さの説明目の高さ・顔の高さとする情報源もあります
掲げる向き遺影のほうへ、わずかに傾けるように差し出します
隣の人と合わせず、音を立てないようにします
発声「献杯」と、普段より落とした声で唱和します
飲む一口だけ口に含み、飲み干す必要はありません
杯を置く置く音が立たないよう、そっと戻します

この場の動作はどれも、「音を立てず静かにする」という一点に集まっています。杯は胸の高さで止めるとする情報源が多く、目の高さ・顔の高さとするものもありますが、遺影のほうへわずかに傾けて掲げ、隣の人とは合わせず、飲んだあとも杯を置く音を立てないという点はどれも共通しており、声も普段の話し声より落として発します。拍手をしないのは、拍手が賞賛と祝福を表す動作だからで、忘れやすいのはこの一つです(最終確認:2026年8月)。

遺影のほうへわずかに傾けるという動きは、 文字どおり故人へ杯を差し出すことをそのまま形にしたものにあたります。 席の位置によっては遺影が遠かったり、そもそも祭壇が無かったりもしますが、 その場合は正面へ静かに掲げるだけで、所作として不足はありません。

飲み干さなくてよいというのも、 宴席の感覚が残っていると迷いやすいところの一つにあたります。 この一口は故人と食事を共にするという意味を持たされたものですので、 量ではなく口をつけたことのほうに意味が置かれています。

お酒が飲めない、または車で来ているとき

無理をして口をつける必要はまったくありません。杯の中身はお茶でもソフトドリンクでも構いませんので、着席したときに係の方へ頼んでおいてください。先に頼んでおけば、瓶を持って回ってこられたときに断る手間まで省けます。

注がれてしまったあとで気づいたときは、杯は掲げるだけにとどめて、口をつけずにそのまま置いて差し支えありません。所作のうえで欠けるのは口をつける一点だけで、掲げた時点で献杯としてはきちんと成立しています。

誰が発声するのか

喪主として席を仕切る立場になったとき、 献杯を自分で行うべきなのか、誰かに頼むべきなのかで手が止まります。 頼むとすれば誰に頼めばよいのか、いつ声をかければよいのかまで含めて、 判断する材料が手元に無いまま当日が近づいてきます。

発声する人に決まりは無く、 その場に誰が来ているかによって自然に決まってくるものにあたります。 どの形を選んでも一般的なやり方から外れることはありませんので、 次の表には、依頼先としてよく選ばれる立場と、それぞれが選ばれる場面を並べました。

発声する人選ばれる場面
喪主家族だけの席では、そのまま続けて行うのが自然です
故人の兄弟や叔父親族が集まる席では、年長の方に頼む形が多くなります
故人の勤め先の上司職場の方が多く出席する席で選ばれます
古くからの友人思い出を語れる方に頼むと、席の空気が和らぎます
世話役代表葬儀を取り仕切った方に頼むこともあります

誰が発声するかに決まりは無く、その席に誰が来ているかによって自然に決まります。喪主がそのまま行うこともあれば、故人の兄や叔父にあたる親族、勤め先の上司、古くからの友人に依頼することもあり、いずれの形も一般的です。依頼は必ず事前に行って、承諾を得ておいてください。当日その場で急に指名してしまうと、指名された側は何も準備できないまま立ち上がることになります(最終確認:2026年8月)。

誰に頼むかを決めたら、当日を待たずに、 必ず事前に声をかけて承諾を得ておいてください。 当日その場で急に指名されてしまうと、 指名された側は何も考えないまま立ち上がることになり、 言葉が出てこないまま沈黙が続くという事態が起こります。

依頼するときは、いつごろ、どれくらいの長さで話してほしいのかまで伝えておくと親切です。 「精進落としの初めに、1分ほどで」と一言添えておくだけで、 引き受けた側は当日までに組み立てを済ませられますので、 引き受けやすさもぐんと変わってきます。

挨拶の組み立て方

引き受けたはよいものの、何を話せばよいのかが分からないまま日だけが過ぎていく。 故人との思い出はいくつも浮かんでくるというのに、 そのどれを選べばよいのか、どこまで話してよいのかが決められず、 前夜になっても一行も書き出せないままという方は、とても多くいらっしゃいます。

迷いが長引く原因は、話す中身のほうではなく、 どれくらいの長さに収めるのかの見当がついていないことのほうにあります。 長さが決まっていなければ何を残して何を削るかも決められませんので、 次の表には、1分という枠に収めるための要素を、実際に話す順番どおりに並べました。

順番入れる要素
1つ目自分の名前と、故人との関係を名乗ります
2つ目遺族への言葉か、参列への礼を一言添えます
3つ目故人との思い出を、一つだけ短く挟みます
4つ目「献杯」と発声し、杯を胸の高さへ掲げます
そのあと一礼して着席します。締めの言葉は要りません

1分ほどにまとめるとなると、そこへ入れられる要素はせいぜい4つが限度になります。自分と故人との関係を名乗り、参列への礼か遺族への言葉を一言添え、短い思い出を一つだけ挟んで、献杯と発声するという順序で、思い出を2つ以上入れると1分では収まりません。挨拶の長さは1分程度とする情報源が多い一方、1分から3分とするものもあります。原稿を読み上げても差し支えありませんので、手元の紙を見ながらで構いません(最終確認:2026年8月)。

思い出を一つだけにするというのが、この組み立てでいちばん効く決めごとにあたります。 2つ目を話し始めると1分ではまず収まらなくなりますし、 その間ずっと料理が冷めていくうえに、 聞いている側も一つ目の話をもう覚えていられなくなるためです。

話す前には、遺影の前まで進み出て、 参列者一同へ向けて一礼してから始めるという形が通例になっています。 席に着いたまま話しても差し支えありませんが、 立ち上がって前へ出るだけで、周りが話を聞く姿勢に切り替わります。

挨拶で避けたい言い回し

重ね言葉と、繰り返しを連想させる語は避けるのが通例になっています。「重ね重ね」「たびたび」「ますます」「いよいよ」「再び」「追って」などがこれにあたり、不幸が続くことを連想させるとされています。

言い換えを一つずつ覚えるより、短く話すことのほうが確実です。話が長くなるほど不用意な語が混ざりやすくなりますので、話す中身を先に4つへ絞り、それ以外を足さないでください。

弔事で避ける忌み言葉を見る

立場別の言い回し

組み立ての順番が分かっても、 いざ一つ目の名乗りをどう言えばよいかで手が止まることがあります。 とくに故人との関係が説明しづらい間柄のときは、 名乗りの一行だけで何度も書き直すことになります。

名乗りで手が止まるのは、自分の言葉で考えようとしてしまうためで、 この一行だけは、あらかじめ決まった言い方に乗ってしまうほうが早く済みます。 書き出しでつまずかずに済むよう、 次の表には、立場ごとの言い回しをそのまま使える形で並べました。

立場言い回し
喪主「本日はお集まりいただき、ありがとうございました」と続けます
親族「故人の弟の〇〇でございます」と関係から名乗ります
勤め先の上司「〇〇社で課長を務めております〇〇と申します」と述べます
同僚「同じ部署で机を並べておりました〇〇です」と伝えます
友人「高校時代からの友人の〇〇と申します」と切り出します
世話役代表「本日、進行を務めさせていただきました〇〇です」と述べます

名乗り方は立場ごとにほぼ型が決まっており、そこへ思い出を一つ足せば挨拶の形は整います。肩書きを長く述べる必要はなく、故人とどういう間柄だったのかが聞いている側に伝われば、名乗りとしては十分に足ります。思い出を挟むときは、人柄を表す言葉を並べるより、できごとを一つ具体的に出すほうがずっと伝わりますので、その場にいた人が情景を思い浮かべられる話を選んでください(最終確認:2026年8月)。

思い出を挟む部分は、 できごとを一つ具体的に出すほうが、人柄を表す言葉を並べるよりずっと伝わります。 仕事で助けてもらった場面や、一緒に出かけた先の話など、 その場にいた人が情景を思い浮かべられる話であれば十分です。

発声の直前には、 「それでは、故人を偲び、献杯とさせていただきます」と一言置くと形が整います。 そのまま「献杯」と発声すれば、 周りも唱和する呼吸をつかめますので、そこで場が乱れることもありません。

1分に収める、挨拶の組み立て例

まず「故人の弟の〇〇でございます、本日はお集まりいただきありがとうございます」と名乗って礼を述べますが、ここで肩書きまで長く述べる必要はまったくなく、故人とどういう間柄だったのかが伝われば十分に足ります。

続けて思い出を一つだけ、情景の分かる形で短く挟みますが、「兄は釣りが好きで、私が子どもの頃から何度も海へ連れて行ってくれました」というくらいの長さにとどめ、そこから先へふくらませないでください。

最後に「それでは、故人を偲び、献杯とさせていただきます」と結んでから「献杯」と発声し、杯を胸まで掲げますが、あとは一礼して着席すれば終わりで、あらためて締めの言葉を足す必要はありません。

頼まれたが、断りたいとき

人前で話すのが不得手な方にとって、 献杯の依頼は引き受けるにも断るにも重い相談になります。 弔事の場で断るのは失礼にあたるのではないか、 それでも当日に言葉が出なかったらどうしようと、 どちらへ転んでも気が重いという状態になりがちです。

考え方としては、依頼を受けた時点と、当日その場とで分けておくと決めやすくなります。 考える時間の余裕があるかどうかで、取れる選択肢そのものが変わってくるためで、 次の表には、場面ごとにどう答えればよいのかを整理しました。

場面どうするか
事前に依頼された不得手であることを正直に伝えて構いません
ほかに適任がいるその方の名前を挙げて、代わりを提案します
体調がすぐれない理由を添えて辞退すれば、無理を通されることはありません
当日その場で指名された断らずに引き受けるほかありません
言葉が出てこないとき名乗って一言添え、そのまま発声して差し支えありません

断ってよいかどうかは、依頼を受けた時点と当日その場とに分けて考えると決めやすくなります。事前に依頼された段階であれば、人前で話すのが不得手であることを正直に伝えて構いませんが、当日その場で指名されたときは引き受けるほかありません。その場合でも、名乗って一言添えて献杯と発声するだけで、挨拶としては十分に成立します(最終確認:2026年8月)。

当日その場で指名されてしまったときは、 名乗って「献杯」と発声するだけで、挨拶としては十分に成立します。 思い出を入れなければならないという決まりはありませんし、 そこにいる誰も、話の巧みさを見てはいません。

逆に、喪主として依頼する側に立ったときは、 断られる余地を残しておくと相手が答えやすくなります。 「もしご負担でなければ」と一言添えて頼めば、 引き受ける側も辞退する側も角が立たずに済みます。

精進落としの流れと席次を見る

献杯の言葉に、これといった正解が一つだけ決まっているわけではありません。 故人の口ぐせを一つ引いたことで席が和むこともあれば、 名乗って一言だけで杯を掲げる形が、その場にいちばん合っていることもあります。 準備してきた原稿を読み上げても、その場で思い出した話に切り替えても、 故人へ杯を捧げたという事実は同じように残ります。

どの席でも変わらないのは、この所作が乾杯ではないという一点のほうにあります。 杯を高く掲げず、隣の人と合わせず、拍手もしないという3つは、 すべてこの一点から出てきたもので、覚えるべきことはそれだけです。 話の中身に迷ったときも、明るくしようとせず静かに進めるという向きさえ守っていれば、 場から外れることはありません。

よくある質問

献杯と乾杯は何が違うのですか?

目的が逆にあたります。乾杯は喜びを分かち合って場を明るくする行為ですが、献杯は故人へ杯を捧げて静かに偲ぶ行為です。杯を高く掲げない、隣の人と合わせて音を立てない、前後に拍手をしないという3つは、いずれもこの違いから出てきています。

杯はどれくらいの高さまで上げるのですか?

胸の高さで止めるとする情報源が多く、目の高さ・顔の高さとするものもあります。いずれの場合も両手で持ち、遺影のほうへわずかに傾けるように差し出してください。乾杯のように高く突き上げる形だけは、この場では避けます。

献杯のあとに拍手をしてもよいですか?

拍手はしないのが基本です。拍手は賞賛と祝福を表す動作にあたるため、故人を偲ぶ場では意味が逆になってしまいます。周りの誰かが拍手を始めてしまったときも、その場で止める必要はなく、自分は手を打たずに座っていれば足ります。

お酒が飲めません。どうすればよいですか?

お茶やソフトドリンクで構いません。着席したときに係の方へ頼んでおけば、瓶を持って回ってこられたときに断る手間も省けます。注がれてしまったあとであれば、杯を掲げるだけにとどめ、口をつけずに置いて差し支えありません。

献杯の挨拶は誰がするものですか?

決まりはありません。喪主がそのまま行うこともあれば、故人の兄弟や叔父にあたる親族、勤め先の上司、古くからの友人に依頼することもあり、いずれも一般的な形です。依頼する場合は必ず事前に声をかけ、承諾を得ておいてください。

挨拶はどれくらいの長さがよいですか?

1分ほどを目安とする情報源が多く、1分から3分とするものもあります。自分と故人との関係を名乗り、遺族への言葉か参列への礼を一言添え、思い出を一つだけ短く挟んで「献杯」と発声するという4つで組み立てます。思い出を2つ以上入れると1分では収まりません。

献杯の挨拶を断ってもよいのでしょうか。

事前に依頼された段階であれば、人前で話すのが不得手であることを正直に伝えて構いません。ほかに適任の方がいれば、その名前を挙げて代わりを提案すると角が立ちません。ただし、当日その場で指名されたときは引き受けるほかなく、その場合も名乗って発声するだけで挨拶として成立します。

まとめ

  • 故人へ杯を捧げる所作にあたります
  • 杯は胸の高さで止めます
  • 隣の人と合わせません
  • 前後に拍手はしません
  • 中身はお茶でも構いません
  • 発声する人に決まりはありません
  • 依頼は必ず事前に行います
  • 挨拶は1分ほどが目安になります

参考情報

  1. 株式会社鎌倉新書「【第7回】お葬式に関する全国調査(2026年)」(2026年5月12日発表/調査期間2026年2月27日〜3月3日/インターネット調査/2024年3月〜2026年3月に喪主またはそれに準ずる立場を経験した全国の40歳以上の男女2,000名)
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000129.000009951.html
  2. 小さなお葬式「乾杯ではない「献杯」の挨拶の仕方は?正しいマナーと注意点」
    https://www.osohshiki.jp/column/article/126/
  3. 家族葬のファミーユ「「献杯」は誰がする? 乾杯とは違うマナー&挨拶文例集」
    https://www.famille-kazokusou.com/magazine/manner/17
  4. イオンのお葬式「献杯とは?そのまま使える挨拶例文と葬儀・法事での基本マナー」
    https://www.aeonlife.jp/knowledge/manner/kenpai_manner
  5. はじめてのお葬式ガイド「献杯の挨拶の正しい方法とは?挨拶の文例3つあり」
    https://www.e-sogi.com/guide/25111/

献杯と乾杯の目的が逆であること、隣の人と杯を合わせないこと、前後に拍手をしないこと、発声する人に決まりが無いことは、参照した情報源で一致しています。いっぽう杯を上げる高さは、胸の高さとするものが多い一方で、目の高さ・顔の高さとする情報源もあり割れています。挨拶の長さも1分程度とするものと、1分から3分とするものがあります。地域や家によっては「献杯は喪主が行うもの」とされている場合があります。本記事に載せた例文は当サイトで組み立てたもので、特定の情報源から引いたものではありません。葬儀で困ったこととして挙がった件数は鎌倉新書の第7回調査(2026年5月12日発表/2,000名)によるもので、上位2つを合計した605件は当サイトによる合算にあたります(最終確認:2026年8月)。

本記事で紹介している作法・時間・金額は、いずれも一般的な目安にあたります。弔事の席は地域と宗派、そして葬儀社の進め方による差がとくに大きく、決まった正解があるものではありません。当日の進行は葬儀社の担当者が把握していますので、迷ったときはその場で確認してください。宗派や地域によっては、本記事の説明がそのままあてはまらないことがあります。