結論
五千円札1枚で包むのが基本の形で、 千円札5枚でも差し支えはないものの、 枚数の少ないほうが整いますし、受け取った側が数える手間も減ります。
中袋の表のほうには「金伍仟円」と、旧字体の漢数字で書き添えてください。 袋のほうは水引が印刷された簡素なものを選んでおけば、 5千円という額にちょうど釣り合います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| お札 | 五千円札1枚にします(千円札5枚でも構いません) |
| 向き | 肖像画が下に来るようにそろえて入れます |
| 新札 | 避けます。手元になければ折り目を付けます |
| 中袋の表 | 中央に「金伍仟円」と書きます |
| 袋 | 水引が印刷されたタイプを選びます |
| 水引 | 黒白の結び切りにします |
この6つのなかで迷いやすいのは、お札の枚数と袋の格という2つになります。金額に対して袋が立派すぎると、開けたときに中身とのつり合いが取れません。5千円であれば水引が印刷された簡素な袋でちょうど釣り合いますので、売り場では表示されている金額の目安を見て選んでください。
五千円札1枚が基本
訃報を受けて財布を確かめたところ、五千円札が入っていないということがあります。 千円札なら何枚か手元にあるものの、これで包んでよいものかが分からず、 銀行の窓口まで両替に走ったほうがよいのだろうか、と考え始めてしまうことになります。
同じ5千円という額を包むにしても、五千円札1枚のほうが整った形にはなってくれます。 どちらの形を選んだとしても失礼にはあたらないものの、 受付で中身を数え、記帳する側の手間を考えれば、枚数は少ないほうが軽く済みます。
| 包み方 | 扱い |
|---|---|
| 五千円札1枚 | 基本の形です。受付でも数えやすくなります |
| 千円札5枚 | 差し支えありません。向きをすべて揃えます |
| 向き | 肖像画が下に来るようにそろえて入れます |
| 4枚・9枚 | 避けます。金額を4千円・9千円にしないのと同じ考え方です |
お札の枚数として避けておきたいのは、4枚と9枚という2つの数だけです。「死」「苦」を連想させるとされているためで、金額そのものを4千円や9千円にしないのと同じ考え方によります。5枚は何も問題がありませんので、千円札しか手元にないという理由で慌てて両替に走る必要はありません。
千円札を重ねて入れるときは、5枚すべての向きをそろえてから入れてください。 肖像画が下に来る向きに合わせておけば、受付で取り出したときに順に確かめられますし、 一枚だけ裏返っているような状態は、数える側の手を余計に止めることになります。
新札のほうは避けるという点も、あわせて押さえておいていただきたいところです。 あらかじめ用意していたように受け取られてしまうためで、 手元に新しいお札しかない場合は、一度だけ折り目を付けてから入れます。 折り目のほうは、真ん中あたりに一本だけ入っていれば十分で、深く折り込む必要はありません。
中袋の書き方
袋を買ってきて中袋を取り出したところで、今度は書き方で手が止まります。 金額の欄に見慣れない字を書くようだということは分かるものの、 どの字を使うのが正しいのか、末尾に何か付けるのかというところまでは思い出せません。
中袋には表のほうに金額を、裏のほうに住所と氏名を書き入れることになります。 金額のほうは改ざんを防ぐという理由から旧字体の漢数字を使うのが正式で、 5千円であれば「金伍仟円」と書き入れることになります。
| 書く場所 | 内容 |
|---|---|
| 中袋の表・中央 | 「金伍仟円」と縦に書き入れます |
| 中袋の裏・左下 | 郵便番号・住所・氏名を書き添えます |
| 筆記具 | 濃い墨か、黒のペンで書いて差し支えありません |
「金伍阡円」「金五千円」と書かれることもありますが、どれでも問題にはなりません。末尾に「也」を付けるかどうかについても、いまでは付けないほうが一般的になっています。中袋は遺族が金額と差出人を照合するためのものですから、読みやすさのほうが優先され、薄墨で書く必要もありません。
裏面に書く住所については、郵便番号のところから書いておくほうが親切です。 香典返しを送る段になって遺族が名簿を作りますので、 番地の表記まで正確に書いてあれば、そのまま宛名として使えますし、 遺族の側であとから住所を調べ直すという手間そのものが生まれずに済みます。
中袋が付いていないタイプの袋を使う場合には、袋そのものの裏へ直接書き入れることになります。 左下に住所と氏名を書き、その隣に金額を添えるという形で、 書く場所が変わるだけで、内容そのものは同じですので、 中袋がないからといって金額を省いてしまわないでください。
香典袋の選び方を詳しく見る(金額別・宗教別)袋の選び方
売り場に立ってみると、香典袋というのは驚くほどの種類が並んでいます。 水引が印刷されただけのものから、実際に紐が結んであるもの、 和紙の風合いに凝ったものまで並んでいて、どれを取ればよいのかが分かりません。
目安になるのは包む金額と袋の格をそろえるということで、 5千円であれば水引が印刷された簡素なタイプがちょうど釣り合い、 水引が実際に結んであるタイプは1万円以上を包むときに使われます。
| 項目 | 選び方 |
|---|---|
| 袋のタイプ | 水引が印刷された簡素なものを選びます |
| 結んである水引 | 1万円以上を包むときに使います |
| 水引の色 | 黒白の結び切りにしておけば全国で通用します |
| 黄白の水引 | 関西・北陸を中心に使う地域があります |
包む額に対して袋が立派すぎると、開けたときに中身とのつり合いが取れません。受け取った側は必ず金額を記帳しますので、そこで袋との差が目に入ることになります。売り場の袋には包む金額の目安が書かれていることが多いので、迷ったときはその表示に従って選んでおけば外しません。
水引の色については、迷ったら黒白の結び切りのほうを選んでおいてください。 関西や北陸を中心に黄白を使う地域はあるものの、 黒白であればどの地域でも受け取ってもらえますし、 その土地の習慣に合わせるのであれば、現地の売り場で並んでいるものを取れば足ります。
表書きのほうは、相手の宗教が分からない場合にいちばん迷うところです。 仏式であれば「御霊前」または「御香典」が広く使われますが、 宗派によっては「御霊前」を用いないという考え方もありますので、 どちらか判断がつかないときには、「御香典」のほうを選んでおくと無難に収まります。
5千円が目安になる関係
金額の早見表を見たところで、自分がどこに当てはまるのかまでは決めきれません。 「友人」と書かれていても、学生時代からの友人と最近知り合った方とでは事情が違いますし、 職場の相手であれば、部署が同じかどうかというところでも迷いが出てきます。
5千円という額はもっとも幅広く使われる金額で、 迷ったときの落としどころにもなるのですが、 それだけにどの関係まで当てはまるのかが見えにくく、上下どちらにも近い額が並びます。
| 関係 | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 友人・知人 | 5千〜1万円をみておきます | 20代であれば5千円が中心になります |
| 職場の上司 | 5千〜1万円が目安です | 同じ部署の人と額をそろえます |
| 職場の同僚・部下 | 5千円にします | 連名でまとめることも多くあります |
| 取引先 | 5千〜1万円をみておきます | 会社として出すなら社内規定に従います |
| いとこ・その他の親族(20代) | 5千〜1万円が目安です | 親族間でそろえることが優先されます |
| 近所の方 | 3千〜5千円にとどめます | 町内会でまとめる地域もあります |
5千円という額は、実際に包まれた額の集計を見てももっとも多く選ばれています。全日本冠婚葬祭互助協会が令和3年10月から令和4年3月にかけて、会葬者に配ったアンケート票5,177件を集計したところ、職場関係・勤務先社員の家族・友人又はその家族のいずれについても、最多回答額は全世代で5,000円でした。
この調査は意識を尋ねたものではなく、 実際に包んだ額を通夜や告別式の場で答えてもらったものです。 配布は90,000部で、回答は5,177件、回収率は5.75%でした。 職場や友人という関係では、20代でも60代以上でも最多回答は変わっていません。
職場の相手であれば、まず同じ部署の人と包む額をそろえておいてください。 一人だけ多く包むと、あとから金額が知られたときに周囲が居心地を悪くしますし、 逆に一人だけ少なければ、それはそれで記帳の段階で目立つことになってしまいます。 部署としての前例があるかどうかを、先に誰か一人へ確かめておくのがいちばん早く片づきます。
連名で5千円にする場合
職場では、一人ずつ包むのではなく何人かでまとめて出すことがあります。 同じ部署の全員がそれぞれ個別に出すと受付の列が長くなりますし、 遺族の側でも、返礼のための名簿がそのぶん膨らんでしまうことになるためです。
よく取られるのは1人1千〜2千円ずつ出し合って合計5千円にする形で、 一人あたりの負担を抑えたまま、 袋としては5千円という区切りのよい額のところに収めることができます。
| 人数 | 書き方 |
|---|---|
| 3名まで | 表書きに全員の名前を並べて書きます |
| 4名以上 | 「〇〇一同」とまとめて書きます |
| 4名以上のとき | 全員の氏名・住所・金額を別紙に書いて同封します |
| 合計額 | 「4」「9」が入らないよう調整します |
表書きに名前を並べられるのは3名までで、それを超えると読みにくくなります。4名以上であれば「〇〇一同」とまとめ、内訳は別紙に書いて中袋へ入れておきます。遺族はその紙を見て香典返しの宛先を決めますので、住所まで書き添えておいてください。
別紙の書き方そのものに決まった形はなく、便箋を折って入れておけば足ります。 上から順に氏名・住所・金額を並べ、代表者を先頭に置いておけば、 遺族の側でもそのまま香典返しの名簿として使えますので、 改まった用紙をわざわざ買いに行くような必要はどこにもありません。
集めた額の合計が中途半端になったときは、 切りのよいところまで代表者が足すという形もよく取られます。 合計に「4」や「9」が入る額だけは避けておきたいところですので、 集金を始める段階で、一人あたりの額のほうを先に決めてしまえば、あとの調整が要りません。
連名の名前の書き方を詳しく見る香典の包み方に唯一の正解があるわけではなく、 故人とどのくらい近かったのか、 職場や町内でまとめて出す決まりがあるのかどうかという二つを見て、 その場に合う形を選べばそれで足ります。 職場であれば同じ部署の人と額をそろえておけば外しませんし、 親族であれば、親族間で先に決まっている額に合わせるほうが角が立ちません。
どの相手でも変わらないのは、金額と袋の格をそろえることの一点だけで、 これさえ守っていれば、旧字体の書き方や水引の色を思い出せなくても失礼にはなりません。 受付で数える側の手を止めない形になっているかどうかを、最後に一度だけ確かめてください。
よくある質問
香典5千円は千円札5枚でもよいですか?
差し支えありません。ただし五千円札1枚のほうが整った形になり、受付や遺族が数える手間も減ります。千円札5枚にする場合は、向きをすべて揃えて入れてください。
お札の枚数で避けるものはありますか?
4枚と9枚です。「死」「苦」を連想させるためで、金額を4千円・9千円にしないのと同じ考え方です。5枚は問題ありません。
中袋には「金伍仟円」と書くのですか?
それが正式ですが、「金伍阡円」「金五千円」でも問題ありません。末尾の「也」は付けなくて構いません。中袋は読みやすさが優先されるため、薄墨でなく濃い墨や黒のペンで書いて差し支えありません。
5千円のときの香典袋はどれを選びますか?
水引が印刷された簡素なタイプが釣り合います。水引が実際に結んであるタイプは1万円以上向けです。水引の色は黒白の結び切りを選べば全国で通用します。
5千円はどんな関係のときの金額ですか?
友人・知人(とくに20代)、職場の同僚・部下、職場の上司、取引先などです。近所の方は3千〜5千円が目安になります。実際の調査でも、職場関係と友人では全世代で5,000円が最多回答でした。
連名で5千円にする場合、1人いくらですか?
1人1千〜2千円ずつが一般的です。合計に「4」「9」が入らないよう調整します。表書きに名前を並べられるのは3名までで、4名以上のときは「〇〇一同」とし、全員の氏名・住所・金額を別紙に書いて同封します。
まとめ
- 五千円札1枚で包むのを基本にします
- 千円札5枚でも差し支えありません
- 複数枚なら肖像画を下にして向きを揃えます
- 4枚・9枚は避けます。5枚は問題ありません
- 中袋の表には「金伍仟円」と書きます
- 袋は水引が印刷されたタイプを選びます
- 友人・同僚・上司・近所に幅広く当てはまります
- 連名なら1人1千〜2千円で合計5千円にします
参考情報
- 小さなお葬式「香典の相場は?関係性や年齢による葬式・法要での香典金額の違い」
https://www.osohshiki.jp/column/article/039/ - 小さなお葬式「会社の同僚へ送る香典の金額相場とは。社長や上司等の場合についても併せて解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/642/ - 小さなお葬式「香典のお札の入れ方は?香典袋の書き方や渡すタイミングを解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/321/ - 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会「第6回香典に関するアンケート調査」(令和3年10月1日〜令和4年3月31日実施・通夜または告別式で会葬者にアンケート票を配布・配布90,000部・回答5,177件)
https://www.zengokyo.or.jp/other-activity/report/funeral-gift/
全日本冠婚葬祭互助協会の調査は、加盟互助会が受注した個人葬の会葬者に配ったアンケート票の集計で、回収率は5.75%です。全国の世帯を無作為に抽出したものではないため、地域や葬儀の形式による偏りが残ります。本サイトの金額は、参照した情報源を照合したうえで香典はいくら?の早見表に統一しています。情報源によって年代の区切りや幅の取り方が異なるため、本文では幅のある形で示しています。
本記事で紹介している金額は一般的な目安です。地域・宗派・ご家庭や職場の慣習によって差が大きい部分です。職場や町内でまとめる決まりがある場合は、そちらが優先されます。