結論
名前は水引の下の中央に、フルネームを書きます。 表書きより少し小さめにすると収まりがよくなります。薄墨で書くのが正式です。
夫婦は夫のフルネームの左に妻の名前だけ。 連名は3名までで、4名以上は「〇〇一同」とし、 全員の氏名・住所・金額を別紙に書いて同封します。
ケース別・名前の書き方
| ケース | 書き方 |
|---|---|
| 個人 | 中央にフルネーム |
| 夫婦 | 夫のフルネーム。その左に妻の名前だけ |
| 2〜3名の連名 | 右から目上→目下。上下がなければ五十音順 |
| 4名以上 | 「〇〇一同」または代表者名+「外一同」。別紙に全員 |
| 会社として | 中央に代表者名、その右側に会社名 |
| 代理で参列 | 本人の氏名。左下に小さく「内」(妻が代理の場合) |
表書きに書ける名前は3名までが目安です。 4名以上を並べると読みにくく、遺族が香典返しを整理する際にも手間がかかります。
基本の書き方
名前は水引の下の中央に書きます。上段の表書き(御霊前など)より やや小さめにすると、全体のバランスが整います。
フルネームで書きます。姓だけでは、同姓の参列者と区別がつかないためです。 遺族は香典返しのために名前と住所を突き合わせるので、ここが読みにくいと負担になります。
薄墨で書くのが正式です
「涙で墨が薄まった」「急なことで墨をする時間もなかった」という意味から、弔事では薄墨を使います。
ただし現在は通常の黒でも問題ないとされています。薄墨の筆ペンはコンビニや文具店で手に入ります。ボールペンや鉛筆は避けます。
なお、中袋は濃い墨や黒のペンで書いて構いません。 薄いと読み取りにくく、遺族が金額や住所を確認する妨げになるためです。
夫婦で出す場合
夫婦で1つの香典を出す場合、夫のフルネームを中央に書き、 その左側に妻の名前(下の名前のみ)を添えます。姓は繰り返しません。
夫婦で包む場合、連名にするか一名にするかで迷います。 そろって参列するか、片方だけかによっても変わります。
| 場合 | 書き方 |
|---|---|
| 夫婦そろって参列 | 夫のフルネーム+左に妻の名前のみ |
| 夫のみ参列 | 夫のフルネームだけで差し支えない |
| 妻が夫の代理で参列 | 夫のフルネーム+左下に小さく「内」 |
| 妻側の関係者の葬儀 | 妻のフルネームを中央にしてもよい |
故人とどちらの縁が深いかで中央に置く名前を決めると、自然な形になります。
連名で出す場合
表書きに名前を並べられるのは3名までです。 並べる順序は右から目上の人、左へ目下の人。 上下関係がない場合は五十音順にします。
| 人数 | 表書き | 別紙 |
|---|---|---|
| 2〜3名 | 全員のフルネームを並べる | 不要 |
| 4名以上 | 「〇〇一同」または代表者名+「外一同」 | 必要(全員の住所・氏名・金額) |
別紙は白無地の便箋に書き、中袋に同封します。 遺族が香典返しを準備する際、これがないと誰に返せばよいか分からなくなります。
合計額に4と9を入れない
連名では1人あたりの負担額から合計を決めますが、合計に「4」「9」が入らないよう調整します。
1人1千〜2千円ずつ出し合い、合計を5千円や1万円といった区切りのよい額にするのが一般的です。
会社として出す場合
会社や部署として出す場合は、中央に代表者の氏名を書き、 その右側に会社名を添えます。会社名だけを書くことはしません。
会社として出す場合は、個人名だけでは足りません。 誰が代表なのか、部署としてなのかで 書き方が変わります。
| 出し方 | 書き方の例 |
|---|---|
| 会社として | (右)株式会社〇〇 (中央)代表取締役 〇〇 〇〇 |
| 部署でまとめて | (右)株式会社〇〇 (中央)営業部一同 |
| 有志で | (右)株式会社〇〇 (中央)〇〇 〇〇 外一同 |
会社名は正式名称で書きます。「(株)」と略さず「株式会社」と記します。
代理で参列する場合
本人が参列できず、代理の人が持参する場合は、 香典を出す本人の氏名を書きます。代理人の名前は表には書きません。
本人が行けず、代理で参列することがあります。 その場合、袋に書く名前は本人のものになり、 代理であることを別に示すことになります。
| 代理人 | 書き方 |
|---|---|
| 妻が夫の代理 | 夫のフルネーム+左下に小さく「内」 |
| 部下が上司の代理 | 上司のフルネーム+左下に小さく「代」 |
受付では芳名帳にも本人の名前を書き、その下に「代」または「内」と添えて、 自分が代理である旨を口頭で伝えます。
中袋の書き方
中袋の表に金額、裏に住所と氏名を書きます。 金額は改ざんを防ぐため、旧字体の漢数字を使うのが正式です。
| 金額 | 書き方 |
|---|---|
| 3千円 | 金参仟円 |
| 5千円 | 金伍仟円 |
| 1万円 | 金壱萬円 |
| 3万円 | 金参萬円 |
| 5万円 | 金伍萬円 |
| 10万円 | 金拾萬円 |
末尾の「也」は付けなくて構いません。「円」を「圓」と書くこともありますが、 どちらでも問題ありません。
中袋がない袋の場合は、外袋の裏の左下に、住所と金額を書きます。
香典返しを辞退したいとき
連名で少額ずつ出した場合など、香典返しを辞退したいことがあります。 その場合は中袋または別紙に、その旨を書き添えます。
「香典返しのお気遣いはご無用に願います」といった一文で足ります。 とくに一人あたりの額が小さい連名では、書き添えておくと遺族の負担が減ります。
よくある質問
名前は姓だけでもよいですか?
フルネームで書きます。姓だけでは同姓の参列者と区別がつかず、遺族が香典返しの準備をする際に困るためです。表書きよりやや小さめに、水引の下の中央に書きます。
夫婦連名のとき、妻の姓も書きますか?
書きません。夫のフルネームを中央に書き、その左側に妻の名前(下の名前のみ)を添えます。故人と妻側の縁が深い場合は、妻のフルネームを中央にしても差し支えありません。
連名は何人まで書けますか?
表書きに並べられるのは3名までが目安です。4名以上の場合は「〇〇一同」または代表者名に「外一同」を添え、全員の住所・氏名・金額を白無地の便箋に書いて同封します。
連名のとき、名前を書く順番はありますか?
右から目上の人、左へ目下の人の順に並べます。上下関係がない場合は五十音順にします。合計金額に「4」「9」が入らないよう調整することもあわせて意識してください。
会社の名前だけで香典を出してもよいですか?
会社名だけを書くことはしません。中央に代表者の氏名を書き、その右側に会社名を添えます。部署でまとめる場合は「営業部一同」のように書きます。会社名は「(株)」と略さず正式名称で書きます。
夫の代理で妻が参列する場合、名前はどう書きますか?
夫のフルネームを書き、その左下に小さく「内」と書きます。部下が上司の代理で参列する場合は「代」と書きます。受付の芳名帳にも本人の名前を書き、代理である旨を口頭で伝えます。
中袋も薄墨で書きますか?
中袋は濃い墨や黒のペンで書いて構いません。薄いと金額や住所が読み取りにくく、かえって遺族の手間になるためです。表書きと名前は薄墨で書きます。
まとめ
- 名前は水引の下・中央にフルネーム。薄墨で書く
- 夫婦は夫のフルネーム+左に妻の名前だけ
- 連名は3名まで。右から目上→目下、なければ五十音順
- 4名以上は「一同」とし、全員を別紙に書いて同封
- 会社は代表者名を中央、会社名を右に
- 代理は本人名+「内」(妻)・「代」(その他)
- 中袋は表に金額(旧字体)、裏に住所・氏名
参考情報
- 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)「香典袋とは:御仏前?御霊前?迷った時の香典袋の書き方とマナー」
https://www.zensoren.or.jp/dictionary/dictionary22/ - 小さなお葬式「香典のお札の入れ方は?香典袋の書き方や渡すタイミングを解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/321/ - 小さなお葬式「香典を連名で出してもいいのか?家族・会社の場合の書き方や金額マナーを解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/310/
香典袋の格と金額の対応、薄墨、連名の書き方は、参照した情報源で共通しています。お札の向きは情報源によって記述が分かれるため、本文にその旨を記載しています。
本記事で紹介している作法は一般的な目安です。地域・宗派・ご家庭の慣習によって異なる場合があります。ご判断に迷う場合は、ご親族や葬儀社にご確認ください。