結論
お宮参りは、男の子が生後31日目・32日目ごろ、女の子が生後32日目・33日目ごろが目安とされています。 ただしその日に行かなければならないという決まりはありません。
実際には、1か月健診の前後で、母子の体調と天候に合わせて決めるのが現在いちばん多い形です。 初穂料は5,000円〜1万円が目安で、紅白蝶結びの袋に「初穂料」と書いて包みます。
いつ行くのが目安か
産院や親から「31日目に行くもの」と聞いても、その日が平日だったり、 母親の体調が戻っていなかったりして、そのまま実行できる家庭はむしろ少数です。
迷いが生まれるのは、言い伝えられている日数と、実際に動ける日が一致しないためです。 お宮参りの日数は地域の慣習として伝わってきたもので、法律や宗教上の定めではありません。 まず「目安として言われている日」と「現在よく選ばれている時期」を分けて把握すると、判断しやすくなります。
| 区分 | 言い伝えられている日 | 実際によく選ばれる時期 |
|---|---|---|
| 男の子 | 生後31日目・32日目 | 生後1か月〜3か月ごろ |
| 女の子 | 生後32日目・33日目 | 生後1か月〜3か月ごろ |
| 地域による例 | 生後50日目・100日目など | お食い初めと同じ日にすることも |
男女で1日ずれる理由には定説がありません。ずらしても差し支えのない範囲です。1か月健診で母子の経過を確認してもらってから日を決めると、当日どのくらい外に出られるかを見積もれます。真夏・真冬に生まれた場合は、気候の落ち着く時期まで待つ判断も広く行われています。
「生後○日目」の数え方
31日目がいつなのか、カレンダーを見ながら数えても間違えます。 生まれた日を0日目とするか1日目とするかで、答えが1日ずれるためです。
赤ちゃんの行事では、生まれた日を1日目として数えます。翌日が2日目です。 同じ数え方をお七夜(7日目)やお食い初め(100日目)でも使うので、 ここで一度覚えておくと、その後の行事で毎回調べ直さずに済みます。
| 生まれた日 | 31日目 | 32日目 | 100日目 |
|---|---|---|---|
| 9月1日 | 10月1日 | 10月2日 | 12月9日 |
| 10月1日 | 10月31日 | 11月1日 | 1月8日 |
| 12月15日 | 1月14日 | 1月15日 | 3月24日 |
月末をまたぐ計算は手ではずれやすいので、カレンダーアプリの日数計算で確かめると確実です。2月29日をまたぐ年は1日ずれます。なお、1日2日のずれで意味が変わる行事ではありません。神社側も「31日目ちょうど」を求めていません。
ずらしてもいいか・いつまでに行くか
「時期を過ぎたらもうできないのでは」という不安から、 母親の体調が戻りきらないうちに日程を詰め込んでしまうことがあります。
お宮参りに期限はありません。生後半年、1歳を過ぎてからお参りしても差し支えありません。 判断の軸は日数ではなく、赤ちゃんと母親が外で1〜2時間過ごせる状態かの一点です。 次のような事情があれば、迷わずずらして構いません。
- 真夏・真冬に生まれた……気候の落ち着く時期へ。記念写真だけ先に撮る家庭もあります
- 里帰り中……里帰り先の神社でも、自宅に戻ってからでも構いません
- 母親の体調が戻らない……日を動かします。父親と祖父母だけで先に参ると、後で説明が必要になりがちです
- お食い初めと合わせたい……生後100日ごろに二つをまとめて行う家庭も少なくありません
日を決める前に、神社へ一度確認する
ご祈祷の受付時間・予約の要否・初穂料の額は神社ごとに違います。とくに10月〜11月は七五三と重なって混み合い、土日は待ち時間が長くなります。赤ちゃんを連れて長く待つことになるため、電話かサイトで先に確認しておくほうが当日が楽になります。
誰と行くか・誰が赤ちゃんを抱くか
「父方の祖母が抱くもの」と聞いたことがある方は多いはずです。 ただ、これをそのまま持ち出すと、母方の祖父母との間で気まずくなることがあります。
この慣習は、産後の母親を忌みの期間中とみなした古い考え方に由来します。 現在その前提は共有されていないため、誰が抱いても構いません。 実際には抱く人を固定せず、写真を撮るときに交代する形がよく選ばれています。 むしろ迷うのは「誰を呼ぶか」のほうです。
| 参加する人 | 選ばれ方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 両親と赤ちゃんだけ | 増えている形 | 祖父母には事前に「今回は3人で行きます」と伝えておく |
| 片方の祖父母だけ | 距離の都合で多い | 呼ばなかった側へ写真を送る。次の行事に誘う |
| 両家の祖父母 | 昔ながらの形 | 食事会をするかと、その支払いを先に決めておく |
片方の祖父母だけを呼ぶ場合は、理由を先に伝えておくと後を引きません。「遠方なので今回は近い側だけで」「お食い初めのときはぜひ」と、次の機会をセットで示すのが実際的です。行事は続くので、一度で全部を背負う必要はありません。
初穂料はいくら包むか
初穂料はご祈祷のお礼として神社に納めるお金です。 金額が案内に書かれていない神社も多く、包み方とあわせて迷いやすいところです。
目安は5,000円〜1万円です。ただし神社が金額を指定している場合はそれに従います。 「お気持ちで」と言われたときは、5,000円が一つの区切りになります。 袋の書き方は次のとおりです。
| 項目 | 書き方・選び方 |
|---|---|
| 金額 | 5,000円〜1万円(神社の指定があればそちら) |
| 袋 | 紅白・蝶結びののし袋。白封筒でも受け付けてもらえます |
| 表書き(上段) | 初穂料/御初穂料(玉串料でも構いません) |
| 名前(下段) | 赤ちゃんのフルネーム。ふりがなを添える |
| お札 | 新札が望ましいものの、必須ではありません |
| 渡すとき | 社務所の受付で、申込書と一緒に |
ふりがなを書くのは、ご祈祷で名前を読み上げてもらうためです。読み方の難しい名前ほど効きます。何度も書き直すより、この一手間のほうが役に立ちます。どちらの家が出すかにも決まりはなく、両親が出す家庭も、同行した祖父が出す家庭もあります。当日その場で譲り合うと時間を取られるので、行く前に決めておきます。
当日の流れと所要時間
赤ちゃん連れの外出は、どれだけ時間がかかるか読めないことが負担になります。 全体像が分かっていれば、授乳やおむつ替えを挟む場所も決められます。
ご祈祷そのものは15分〜30分程度、受付から授与品を受け取るまでで1時間前後が目安です。 記念写真を撮る場合は、これに1時間ほど足して考えます。流れは次のとおりです。
- 社務所で受付……申込書に赤ちゃんの名前・住所を書き、初穂料を渡します
- 待合で待つ……混雑期は30分以上待つこともあります
- ご祈祷……名前を読み上げてもらいます。途中で泣いても問題ありません
- 授与品を受け取る……お札・お守り・記念品など。歯固め石を授けている神社もあります
- 写真・食事会……する場合。しない家庭も多くあります
大安や仏滅は気にしなくて構いません
六曜は中国由来の暦注で、神社の祭祀とは関係がありません。そのため日どりを六曜で選ぶ必要はありません。ただし、年配のご家族が気にされる場合もあります。強く言われたなら、議論するより合わせたほうが早く決まることもあります。詳しくはお祝いを渡す日はいつがいい?大安・仏滅は気にするべき?をご覧ください。
よくある質問
生後2か月を過ぎてしまいました。今からでも行けますか?
行けます。お宮参りに期限はなく、生後半年や1歳を過ぎてからお参りする家庭もあります。神社側も日数で断ることはありません。気候と母子の体調が整ったタイミングで構いません。
初穂料はどちらの家が出すのですか?
決まりはありません。両親が出す家庭も、同行した祖父母が出す家庭もあります。当日その場で譲り合うと受付で時間を取られるので、行く前に決めておくとスムーズです。
ご祈祷を受けず、お参りだけでもいいですか?
構いません。お参りだけの家庭もあります。その場合は初穂料も不要です。ただし記念の授与品は受け取れないため、お札やお守りを希望する場合はご祈祷を申し込みます。
祝い着(掛け着)がなくても行けますか?
行けます。祝い着はレンタルもできますが、ベビードレスや白い肌着に上着でお参りする家庭も多くあります。大人が略礼装やきれいめの服装であれば、写真としても揃って見えます。
写真スタジオはいつ予約すればいいですか?
日どりが決まった時点で押さえます。10月〜11月は七五三と重なって埋まりやすい時期です。参拝と撮影を同じ日にすると赤ちゃんの負担が大きいため、別の日に分ける家庭も増えています。
まとめ
- 目安は男の子が生後31日目・32日目ごろ、女の子が32日目・33日目ごろ。ただし決まりではありません
- 数えるときは生まれた日を1日目とします
- 期限はありません。気候と母子の体調を優先してずらして構いません
- 誰が抱いても構いません。迷うのは「誰を呼ぶか」なので、先に伝えて決めておきます
- 初穂料は5,000円〜1万円。紅白蝶結びに「初穂料」、下段は赤ちゃんのフルネームとふりがな
参考情報
- All About「お宮参りはいつ行く?祖父母の役割や服装マナー」
https://allabout.co.jp/gm/gc/71827/ - 神社本庁「七五三」
https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/shichigosan/ - 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html - 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
行事の日どりや作法には公的な基準がありません。本記事の内容は、神社本庁など行事を実際に受け入れている側の説明と、広く共通して挙げられる目安を照合してまとめたものです。地域・ご家庭・神社によって実際の扱いは異なります。
本記事で紹介している日どり・金額・作法は一般的な目安です。赤ちゃんの行事は地域とご家庭による差がとくに大きく、決まった正解があるものではありません。ご祈祷の受付時間・初穂料・予約の要否は神社ごとに違うため、お参りする神社の案内を優先してください。