結論

訪問は、相手を「もてなす側」にします。 部屋を整え、身支度をし、お茶を出すことになるためです。

事前連絡は必須。 玄関先で失礼するくらいが親切です。 配送にするという選択も、十分に気持ちが伝わります。

自宅療養中の方への関わり方

項目目安
事前連絡 必須。突然訪ねない
訪問の可否 相手に決めてもらう
滞在 15〜30分。玄関先でもよい
時間帯 午後。食事どきを外す
人数 1〜2人
品物 食事の手間が減るもの
迷ったら 訪問せず配送

自宅療養は「治った状態」ではありません。 退院しても体力は戻っていないことが多く、 家事すらままならない時期があります。

訪問の前に考えること

訪問は相手を「接客する側」にします

人が来ると、部屋を片づけ、身支度をし、お茶を出し、会話を続けることになります。病院のベッドで会うのとは、必要な体力がまったく違います。

「顔を見せるだけだから」と思っても、迎える側はそう受け取れません。相手の性格によっては、無理をして準備することもあります。

確認することなぜ
本人が会いたがっているか断りにくい立場にある
同居の家族の都合応対するのは家族かもしれない
体調の波日によって大きく違う
感染に配慮が要るか免疫が下がっていることがある
自分の体調少しでも不調なら行かない

治療によって免疫が下がっていることがあります。 自分に軽い風邪の症状があるだけでも、 訪問は取りやめてください。

連絡の仕方

「行ってもいいか」ではなく「都合のよいときを教えてほしい」と尋ねます。 前者は断りにくい聞き方です。

自宅療養中は断りにくい状況にあります。 家にいることが分かっているため、 都合が悪いとは言い出しにくくなります。

 言い方
向く 「落ち着いたら顔を見に行きたいので、都合のよい頃を教えてください」
向く 「玄関先で失礼しますので、お構いなく」
向く 「無理なら送ります。遠慮なく言ってください」
避ける 「明日行ってもいい?」(断りにくい)
避ける 「近くまで来たので今から」(準備の時間がない)

「無理なら送ります」と先に逃げ道を作っておくのが親切です。 訪問を断るのは気が引けるものですが、 代案があれば断りやすくなります。

訪問当日の進め方

訪問の約束が取れても、当日の進め方で相手の負担が変わります。 自宅に上がるかどうかから決まります。

長引きやすいのは相手が切り上げにくいためです。 療養中でも、 来客に「帰ってくれ」とは言えません。

場面やり方
玄関で 「ここで失礼します」と一度は言う
お茶を出されたら 断らず、短く済ませる(断ると相手が気にする)
滞在 15〜30分。相手が疲れる前に切り上げる
帰り際 見送りを玄関で止める
次の約束 しない。「また連絡します」にとどめる

「そろそろ失礼します」は、こちらから言います。 相手からは言い出せません。 まだ話せそうに見えても、切り上げるのはこちらの役目です。

持っていくもの

自宅療養中は家事が負担になります。 食事の手間が減るものが実際に助かります。

 品物理由
向く そのまま食べられるもの 調理が要らない
向く レトルト・スープ 温めるだけ。家族も助かる
向く 日用品(洗剤・ティッシュ) 買い物に出られない
向く カタログギフト 制限が分からなくても外さない
避ける 生花 水替えと花瓶の手間
避ける 鉢植え 世話が要る。「根づく」を避ける意味も
避ける 大量の生鮮品 使い切れない。冷蔵庫を圧迫する

食事や生活の制限が続いていることがあります。 塩分・糖分・アルコールなどです。 分からなければ日用品かカタログギフトにすれば確実です。

避けたい品物を詳しく見る

声のかけ方

自宅療養中の相手には、入院中とは違う言葉が要ります。 病院を出た後の時期だからです。

難しいのは回復したように見えることです。 見た目では分からない不調が続いており、 それを前提にした言葉が必要になります。

 言葉
向く 「無理なさらないでください」
向く 「お顔を見られてよかったです」
向く 「買い物など、いつでも言ってください」(具体的に)
避ける 「もうすっかり元気そう」(つらさが伝わらない)
避ける 「いつ復帰するの?」(急かされていると感じる)
避ける 「頑張って」

「元気そう」は言われて困る言葉のひとつです。 見た目では分からないつらさがあり、 「分かってもらえない」と感じさせることがあります。

言葉の選び方を詳しく見る

訪問せず届ける

訪問せずに届けるだけという方法もあります。 療養中はそちらが向くことも多くあります。

送る場合に考えたいのが返礼です。 療養中に何を返すか考えること自体が、 相手の負担になります。

やり方ポイント
配送する 到着日を伝える。冷蔵・冷凍は避ける
玄関先で渡して帰る 「上がらないので」と先に伝えておく
一言添える 「気を遣わせたくないので送りました」
お返しを断る 「お返しは要りませんので」と先に書いておく

「お返しは要りません」と先に書いておくと、相手が楽になります。 療養中に返礼を考えるのは、それ自体が負担です。 本気で不要なら、はっきり書いてください。

よくある質問

自宅療養中の方を訪ねてもよいですか?

事前連絡のうえで、相手が望むならば構いません。ただし訪問は相手を「接客する側」にします。部屋を片づけ、身支度をし、お茶を出し、会話を続けることになり、病院で会うのとは必要な体力が違います。

どう連絡すればよいですか?

「行ってもいいか」ではなく「都合のよい頃を教えてください」と尋ねます。前者は断りにくい聞き方です。「無理なら送ります」と先に逃げ道を作っておくと、相手が断りやすくなります。

どのくらい滞在してよいですか?

15〜30分です。玄関先で失礼するくらいでも構いません。「そろそろ失礼します」はこちらから言います。相手からは言い出せないため、切り上げるのはこちらの役目です。

何を持っていけばよいですか?

食事の手間が減るものが実際に助かります。そのまま食べられるもの、レトルトやスープ、日用品などです。生花は水替えと花瓶の手間がかかり、大量の生鮮品は使い切れず冷蔵庫を圧迫します。

「元気そうですね」と言ってはいけませんか?

避けるほうがよい言葉のひとつです。見た目では分からないつらさがあり、「分かってもらえない」と感じさせることがあります。「無理なさらないでください」のほうが自然に伝わります。

訪問せず届けてもよいですか?

構いません。むしろ親切な場合が多くあります。到着日を伝え、冷蔵・冷凍品は避けます。「気を遣わせたくないので送りました」「お返しは要りません」と添えれば、そっけなくはなりません。

まとめ

  • 訪問は相手を「もてなす側」にする
  • 事前連絡は必須。突然訪ねない
  • 「都合のよい頃を教えて」と尋ねる
  • 滞在は15〜30分。玄関先でもよい
  • 品物は食事の手間が減るもの
  • 生花・鉢植え・大量の生鮮品は避ける
  • 「元気そう」は言われて困る言葉

参考情報

  1. イオンのお葬式「お見舞い金のマナーについて金額相場・封筒の書き方・渡すタイミングなど解説」
    https://www.aeonlife.jp/knowledge/manner/omimaikin_manner
  2. 小さなお葬式「お見舞い金とは?金額相場とマナーもあわせて解説」
    https://www.osohshiki.jp/column/article/179/
  3. 日比谷花壇「お見舞い・退院祝いに避けたいタブーなお花の種類」
    https://www.hibiyakadan.com/item/LIFESTYLE_Z_0009.html

事前に連絡してから伺うこと、滞在を短くすること、金額の目安は、参照した情報源で共通しています。手術の前後に伺ってよいかは、病状と本人の希望によって変わるため、本記事では「家族に確認して決める」という進め方を示しています。

本記事で紹介している内容は一般的な目安です。面会の可否・時間・人数・持ち込みの制限は病院ごとに違います。伺うと決める前に、必ずご家族か病院にご確認ください。