結論
お礼のLINEは3〜4行にまとめるのがいちばん読みやすい形で、 丁寧にしようとして画面いっぱいの長文にすると、 受け取った側がそのぶん長い返信を考え込むことになります。
中身はお礼と具体的な感想、それに締めの一言があれば十分ですし、 送る時刻を21時までと決めておけば、 相手の家の通知音を夜更けに鳴らしてしまうこともありません。
基本の型
玄関で見送られて自宅へ帰り着き、鞄を置いたところでスマートフォンを開くと、 最初の一行をどう書き出すかで指が止まります。 ありがとうの一言だけでは素っ気なく見えますし、 思い出したことを書き足していくと、今度は画面をいくつも送るような長さになります。
迷いを減らしてくれるのは言葉選びではなく行の割り振りのほうで、 どの行に何を書くのかを先に決めておけば、あとは埋めていくだけになります。 四行のうちどこがいちばん効いてくるのかも、送る相手が友人であれ目上の方であれ変わりません。
| 行 | 書く内容 |
|---|---|
| 1行目 | お礼を述べ、招いてもらったことにまず触れます |
| 2行目 | 具体的な感想を、何か一つだけ挙げます |
| 3行目 | 無事に着いたことか、相手を気遣う一言を添えます |
| 4行目 | 締めの一言で、軽く結んでおきます |
この四行のうちで中心にあたるのは2行目で、ここが抜けてしまうと、誰に送っても通る定型文に見えますし、その日その家で過ごした時間のほうも文面から消えます。出された料理でも、聞かせてもらった話でも構いませんので、何か一つだけを名指しで挙げてください。
長い文面はお礼のつもりで書いたものでも相手の負担になり、 これだけ書いてもらったのだから、こちらもきちんと返さないという気持ちにさせます。 食器を洗い終えて台所の明かりを消したところへ長い文面が届けば、いったん離れた手がもう一度止まります。
三行か四行で切り上げておけば、相手はスタンプ一つで返せますし、 返さないままにしておいても角が立ちません。 先に行数を決めてから書き始めるようにすると、 書き足しているうちにいつのまにか膨らんでいくということも起こりません。
友人への例文
友人の家から帰ったあとは、いつもの調子で送ってよいのか、 少しは改まった書き方にすべきなのかで迷います。 相手の家に上がって茶菓まで出してもらった日は、普段やり取りしているときよりも、つい丁寧な言葉づかいにしたくなるものです。
ここで効いてくるのは形式よりも速さのほうで、 玄関で別れてから間を置かずに届くほど、その日のうちに思い出して書いたことが伝わります。 普段のやり取りと調子が違いすぎるとかえってよそよそしく感じられますので、 言葉づかいはそのままにして、中身だけをお礼に差し替えます。
| 場面 | お礼と感想 | 結びの一言 |
|---|---|---|
| ふつうの訪問 | 今日はありがとう! おうちすごく素敵だった | また遊びに行かせてね |
| 食事をごちそうに | 今日はごちそうさまでした! カレー本当においしかった | 作り方また教えてね |
| 子連れで訪問 | 今日はありがとう。 子どもも楽しかったみたいで、帰り道ずっと話してた | 散らかしてごめんね |
| 手土産をもらった | 今日はありがとう! いただいたお菓子、さっそく家族で食べました。おいしかった | ゆっくり休んでね |
友人が相手であれば、絵文字やスタンプが混じっていても構わないもので、普段のやり取りで使っているものをお礼のときだけ急に外すほうが、かえって身構えているように見えます。文面をきれいに整えることよりも、玄関で別れたその日のうちに届くことのほうが、友人相手にはよく効きます。
実際に喜ばれるのは、その家で目に留まったものを一つ挙げた一行で、 通してもらった部屋の様子でも、出してもらった料理の名前でも構いません。 洗い物をしながら通知を見た側は、その一行だけで、今日は来てもらってよかったと思えます。
子どもを連れて行った日は、帰り道の様子をそのまま書いておけば、 散らかしてしまったことへの詫びも同じ文面の中に収まります。 手土産をいただいて帰ったのなら、家で開けたところまで書いておくと、 渡した側にも無事に届いたことが分かります。
義実家への例文
義実家から帰った日は、配偶者が親へ連絡しているのだから自分は送らなくてもよいのではないか、 という迷いがまず出てきます。 かといって送るとなると、どこまで改まった言葉づかいにすべきかで、また指が止まります。
ここで分かれるのは文面の丁寧さではなく誰の名前で届くかという点で、 配偶者の画面に並ぶ一行と、こちらから直接届く一行とでは、受け取り方がまるで違います。 書く中身のほうは、お礼から具体的な感想へ進む順番も含めて、友人へ送るときとそれほど変わりません。
| 場面 | お礼と感想 | 結びの一言 |
|---|---|---|
| 食事をごちそうに | 本日はありがとうございました。 お煮しめがとてもおいしく、子どももよく食べておりました | 無事に帰宅いたしました。 お疲れが出ませんように。 |
| 初めての訪問 | 本日はお招きいただきありがとうございました。 温かく迎えていただき、うれしかったです | またお伺いできればと思います。 |
| お土産をもらった | 本日はありがとうございました。 お土産まで頂戴し、恐れ入ります | 無事に着きました。 ゆっくりお休みください。 |
| 泊まらせてもらった | 昨日、今日とお世話になりました。 ゆっくり過ごさせていただき、ありがとうございました | 寝具のご用意までしていただき、恐れ入ります。 |
配偶者からではなく、自分の名前で送ることにこそ意味があります。配偶者経由で伝えてもらっても失礼にはなりませんが、こちらの名前で画面に並ぶほうが、その場で述べたお礼と同じように自分の言葉として受け取ってもらえます。文面そのものは、相手が義実家であっても長くする必要はなく、ここでも四行のうちに収めておけば十分です。
義実家でいちばん喜ばれるのは孫の様子で、子どももよく食べておりました、 帰り道ずっと話しておりましたといった一行が、もっとも知りたい中身にあたります。 その日に撮った写真を一枚添えておけば、食卓を囲んでいたときの子どもの顔つきまで、そのまま伝わります。
泊まらせてもらった日は、寝具を出してもらったことにも触れておくと、 支度にかけてもらった手間がこちらにも見えていたことが伝わります。 無事に帰宅したという一行を忘れずに入れておけば、 玄関を出たあとまで気にかけている側も、そこで安心できます。
目上の方への例文
恩師や仕事で世話になっている方の家を訪ねた日は、 LINEで済ませてよいものかというところから迷いが始まります。 手紙のほうが丁寧なのは分かっていても、便箋を買って書いて出せば、届くまでに何日かかかります。
判断の軸になるのは、普段その相手とどの手段でやり取りしているかで、 日ごろからLINEで連絡を取り合っているのなら、そのまま送って差し支えありません。 言葉づかいのほうは整える必要がありますが、整えることと文を長くすることはまったく別ですので、そこは分けて考えてください。
| 場面 | お礼と感想 | 結びの一言 |
|---|---|---|
| ふつうの訪問 | 本日はお時間をいただき、ありがとうございました。 〇〇のお話が大変勉強になりました | 無事に帰宅いたしました。 どうぞご自愛くださいませ。 |
| 食事をごちそうに | 本日はお招きいただき、またご馳走までいただき、誠にありがとうございました。 〇〇が大変おいしく、心に残っております | 取り急ぎ御礼申し上げます。 |
| 恩師を訪ねた | ご無沙汰しておりましたのに、温かく迎えていただきありがとうございました。 先生のお変わりないご様子を拝見でき、うれしく存じます | くれぐれもお体を大切になさってください。 |
目上の方には、電話か手紙で伝えられるのならそちらのほうが丁寧です。ただし普段からLINEでやり取りしている相手であればそのままLINEで構いませんし、便箋を出して書くより早く届くぶん、その日のうちにお礼を伝えられます。絵文字やスタンプのほうだけを控えめにしておけば、それで形は整います。
丁寧にしようとして文が伸びていくと、相手は返信の言葉を選ぶところから始めることになりますので、 四行に収めておくほうがかえって親切になります。 取り急ぎ御礼申し上げますという結びは、 返信を待っているわけではないと示す一文としても働いてくれます。
感想の行に入れてある〇〇のところは、その日に聞かせてもらった話の中身や、 出していただいた料理の名前へそのまま置き換えます。 そこが具体的であるほど、あらかじめ用意しておいた文面をなぞったのではないことが、受け取った相手にも伝わります。
送るときの注意
文面ができあがったあと、送信の直前になって、 この時刻に送ってよいのか、写真を添えてよいのかというところで指が止まります。 相手の家はもう休んでいる時刻ではないかと考え始めると、翌朝に回すべきかどうかでも迷います。
ここで見るのは文面の中身ではなく、 受け取る側の手元で何が起きるかという点で、 通知音の鳴る時刻と鳴る回数が、そのまま相手の負担になりますし、 送信の前に画面を一度読み返しておく手間も、結局は同じところへつながっています。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 時間帯 | 21時までを目安にし、遅くなれば翌朝に回します |
| 長さ | 3〜4行にまとめ、それ以上は書き足しません |
| 絵文字・スタンプ | 相手に合わせ、目上の方には控えめにします |
| 連投 | 1通にまとめ、思い出すたびに送り足しません |
| 写真 | 撮影の許可を得たものだけを添えます |
| 誤字 | 送る前に一度読み返し、名前の字を確かめます |
短い文を何通にも分けずに、1通へまとめてから送ってください。思い出すたびに送り足していくと、そのたびに相手の手元で通知音が鳴ることになりますので、すでに休んでいる時間帯であればなおさら気を遣わせます。書き終えたところで画面を一度読み返しておけば、誤字を直すにもそれで足ります。
21時を過ぎてしまった日は、無理に当日中へ押し込まず翌朝に回すほうがよく、 朝いちばんに届いたお礼を遅いと責められることはありません。 写真を添えるのは撮影の許可を得たものだけにして、 送る前に、居間の様子や家族の顔が写り込んでいないかも確かめておきます。
返信が来なくても気にする必要はなく、 お礼のメッセージはもともと返信を求めて送るものではありませんので、 相手のほうも返さなくてよいものとして受け取っています。 既読が付いていれば届いていますので、届いたかどうかを尋ねる追いメッセージは送らないでください。
お礼の伝え方全般を見るお礼のLINEに決まった書き方があるわけではなく、 その相手との普段のやり取りに合わせて、言葉づかいと長さを決めればそれで足ります。 友人であればいつもの調子のまま送ればよく、 目上の方には言葉を整えたうえで、それでも四行のうちに収めます。
どの相手でも変わらないのは、具体的な感想を一つ入れることと、 その日のうちに1通で届けることの二つだけで、 この二つさえ押さえておけば、細かい言い回しを思い出せなくても気持ちのほうは伝わりますし、 返信が来るかどうかは、そもそも数えるところではありません。
よくある質問
お礼LINEはどのくらいの長さがよいですか?
3〜4行にまとめてください。長い文面が届くと、相手は「これだけ書いてもらったのだから、こちらもきちんと返さないと」と考え込むことになります。お礼と具体的な感想、それに締めの一言が入っていれば、短くても十分に伝わります。
何を書けばよいですか?
1行目にお礼、2行目に具体的な感想、3行目と4行目に無事に着いたことや相手を気遣う一言を置きます。とくに2行目がこの文の中心にあたり、ここが抜けると誰に送っても通る定型文に見えますので、料理でも話でも何か一つを名指しで挙げてください。
義実家に送るとき気をつけることはありますか?
配偶者経由ではなく自分の名前で送るほうが、こちらの言葉として受け取ってもらえます。あわせて子どもの様子を一言添えると喜ばれますので、「子どももよく食べておりました」のように書いてください。孫の様子はいちばん知りたい中身にあたります。
目上の方にLINEでもよいですか?
電話か手紙で伝えられるならそちらのほうが丁寧ですが、普段からLINEでやり取りしている相手であればLINEで構いません。ただし言葉づかいは整え、絵文字やスタンプのほうは控えめにしておいてください。
何時までに送りますか?
21時までを目安にし、それより遅くなるようなら翌朝に回してください。短い文を何通にも分けて送ると、そのたびに相手の手元で通知音が鳴りますので、思い出したことがあっても1通にまとめてから送ります。
返信が来ません。
気にする必要はありません。お礼のメッセージはもともと返信を求めて送るものではなく、相手のほうも返さなくてよいものとして受け取っています。既読が付いていれば届いていますので、届いたかどうかを尋ねる追いメッセージは送らないでください。
まとめ
- 3〜4行にまとめて送ります
- 長文にはしません
- 具体的な感想を一つ入れます
- 21時までを目安に送ります
- 思い出しても1通にまとめます
- 義実家には子どもの様子を添えます
- 目上の方は電話か手紙がより丁寧です
- 返信が来なくても気にしません
参考情報
- 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html - 高島屋「進物の基礎知識」
https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html - 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
手土産の金額や渡し方に公的な基準はありません。本記事は広く共通して挙げられる目安をまとめたものです。地域・ご家庭・間柄によって実際には大きく異なります。
本記事で紹介している金額や作法は一般的な目安です。手土産に決まりはなく、地域・ご家庭・間柄によって異なります。とくに親しい相手との間では、形式より相手の負担にならないことを優先してください。