結論
招待状が届いたら、2〜3日以内に返信ハガキを投函します。 遅くとも返信期日の1週間前までには出してください。
書き方で押さえるのは3つだけです。 宛名の「行」を「様」に直す、 自分に向いた「ご」を消す、 「ご芳名」は「ご芳」まで消す。 あとはメッセージを一言添えれば完成です。
返信を出すタイミングの目安
| 状況 | いつ出すか |
|---|---|
| 出席する | 届いてから2〜3日以内 |
| 欠席する | 2〜3日置いてから(1週間以内には投函) |
| まだ決められない | ハガキを寝かせず、先に電話・LINEで相談 |
| 期日を過ぎた | 先に電話で出欠を伝え、その日のうちに投函 |
欠席をあえて数日置くのは、即答が「行きたくない」という印象になるのを避けるための配慮です。ただし期日を守るほうが優先で、迷って遅らせるくらいならすぐ出したほうが親切です。
いつまでに返信するか
招待状には返信期日が印刷されていますが、その日ぎりぎりに出すことを想定した期日ではありません。 新郎新婦は集まった返信をもとに、席次、料理の数、引出物の数を決めます。 返信が揃わないと、この作業がまるごと止まります。
招待状は多くの場合、式の2〜3か月前に発送され、返信期日はその1か月後あたりに置かれます。 期日から式当日までの1〜2か月が、席次や手配に充てられる時間です。 早く返すほど、その作業に余裕が生まれます。
出席が確実なら、その日のうちに書いてしまう
返信ハガキは机の上に置いたまま忘れる典型的なものです。予定が空いていると分かった時点で書いて投函するのが、いちばん確実です。
ご祝儀や服装は後から考えれば間に合います。返信だけは先に済ませてください。
何で書くか
筆記具は黒を使います。毛筆・筆ペン・万年筆・黒のボールペンのいずれでも構いません。 普段字を書き慣れていないなら、無理に筆ペンを使わずボールペンのほうがきれいに収まります。
避けたいのはグレーや薄墨です。薄い墨は弔事で使う色なので、お祝いの場では使いません。 同じ理由で、鉛筆・シャープペンシル(消えてしまう)と、修正液・修正テープ(訂正の跡が目立つ)も避けます。 書き間違えたら二重線で消して隣に書き直すのが通例です。
表面(宛名)の直し方
返信ハガキの宛名は「〇〇〇〇 行」または「〇〇〇〇 宛」と印刷されています。 これは差出人が自分をへりくだって書いたもので、そのまま出すと敬称が付かない状態になります。
迷いやすいのは消し方の向きです。縦書きの宛名なら縦の二重線、横書きなら横の二重線で消します。 定規をあてて引くと見た目が整います。
| 印刷されている文字 | どうするか |
|---|---|
| 〇〇 行 | 「行」を二重線で消し、「様」と書き添える |
| 〇〇 宛 | 同じく消して「様」に直す |
| 〇〇家 御中 | 「御中」を消して「様」。個人名がなければ「〇〇家御一同様」でも可 |
「様」を書く位置は、縦書きなら消した文字の下、横書きなら左です。消した文字の上に重ねて書くと読みにくくなります。
裏面の書き方
裏面でつまずくのは、どの「ご」を消して、どこを丸で囲むかです。 原則は一つで、自分に向けられた敬語を消すと考えれば全部つながります。 新郎新婦が自分を立てて印刷した文字なので、そのまま返すと自分で自分を敬うことになります。
| 印刷されている欄 | 出席する場合の書き方 |
|---|---|
| ご出席 / ご欠席 | 「出席」を丸で囲む。その「ご」と、「ご欠席」全体を二重線で消す |
| ご芳名 | 「ご芳」を消して「名」だけ残す。下に自分の氏名を書く |
| ご住所 | 「ご」を消し、住所を書く |
| お名前 | 「お」を消し、氏名を書く |
「ご芳名」の「芳」も敬意を表す文字なので、「ご」だけでなく「ご芳」まで消します。ここは見落としやすい箇所です。
「出席」を丸で囲んだうえで、その前に「慶んで」、後ろに「させていただきます」と書き添える形もよく使われます。 「慶んで出席させていただきます」と一続きに読める形になります。必須ではありませんが、余白があるなら加えると丁寧です。
連名で届いたのに1人だけ出席する場合
夫婦や家族の連名で届いた招待状で、1人だけ出席するときは、出席する人の名前だけを残し、欠席する人の名前を二重線で消します。
そのうえでメッセージ欄に「当日は主人が仕事のため、私のみ出席させていただきます」のように一言添えます。名前を消しただけでは、理由が伝わりません。
メッセージ欄の文例
メッセージ欄は空欄でも失礼にはなりませんが、一行あるだけで印象が変わります。 新郎新婦は返信ハガキを一枚ずつ読むので、ここは目に留まります。
書くときに気をつけるのは句読点を使わないことです。 「区切る」「終わる」を連想させるため、お祝いの文面では句読点の代わりに空白か改行を使う慣習があります。 また「別れる」「切れる」「重ね重ね」「たびたび」といった忌み言葉・重ね言葉も避けます。
出席する場合の文例
| 相手 | 文例 |
|---|---|
| 友人 | ご結婚おめでとうございます お招きいただきありがとうございます 当日を楽しみにしています |
| 職場の同僚・後輩 | このたびはおめでとうございます 喜んで出席させていただきます お二人の門出をお祝いできることを嬉しく思います |
| 親族 | このたびはおめでとうございます 晴れの日にお招きいただき 心よりお祝い申し上げます |
欄が小さい場合は1〜2行で十分です。無理に詰め込むより、読みやすい字で短く書くほうが伝わります。
欠席するときの書き方
欠席の場合も表面の直し方は同じです。裏面は「欠席」を丸で囲み、「ご」と「ご出席」全体を二重線で消します。
迷うのは理由をどこまで書くかです。判断の軸は「その理由がお祝いの場にふさわしいか」です。 仕事、出張、出産、遠方などは書いても差し支えありません。 一方、身内の不幸・病気・入院が理由の場合は、具体的に書かず「やむを得ない事情により」とぼかすのが一般的です。 新郎新婦はハガキを保管したり、親に見せたりします。そこに不幸の話が残らないようにするための配慮です。
欠席の文例
| 理由 | 文例 |
|---|---|
| 仕事・出張 | ご結婚おめでとうございます あいにく当日は仕事の都合により欠席させていただきます お二人の幸せをお祈りしています |
| 出産・育児 | おめでとうございます 出産の予定と重なるためやむなく欠席いたします 落ち着いたら改めてお祝いさせてください |
| 弔事・病気 | ご結婚おめでとうございます やむを得ない事情により欠席させていただきます 心よりお祝い申し上げます |
欠席する場合はお祝いの言葉を先に書いてから、欠席のことに触れます。順番が逆になると、断りの連絡という印象が強くなります。
欠席の連絡をハガキだけで済ませるのは、親しい間柄ではそっけなく映ることがあります。 招待状が届いた時点で決まっているなら、電話やLINEで先に一言伝えてからハガキを出すと、行き違いがありません。 欠席の場合にご祝儀をどうするかは 結婚式を欠席するときのご祝儀はいくら? で扱っています。
期日を過ぎてしまったら
期日を過ぎたときにハガキだけを黙って投函するのは、いちばん困る対応です。 新郎新婦は期日の翌日から人数の集計に入っています。ハガキが届くまでの2〜3日、あなたの分だけ確定できない状態が続きます。
順番は「電話・LINEが先、ハガキが後」です。まず口頭で出欠を伝えれば、その場で人数に入れてもらえます。 ハガキは記録として、その日のうちに投函します。
伝え方の例
「返信が遅くなってしまってごめんなさい。出席で大丈夫です。ハガキも今日出します」
お詫びは一度で十分です。長く謝るより、出欠をはっきり伝えるほうが相手は助かります。
出欠が決まらないとき
仕事の予定が読めない、出産の時期と重なるなど、期日までに確定できないことはあります。 このときハガキを手元で寝かせるのが最も避けたい対応です。返事が来ないと、新郎新婦は催促するかどうかで悩みます。
とるべき行動は、期日より前に連絡して事情を話し、いつまでに確定できるかを伝えることです。 人数の最終締切は会場との契約で決まっており、式の1か月前ごろに置かれることが多くあります。 それより前に返事ができるなら、待ってもらえる場合があります。
待ってもらえないと言われたら、欠席で返すほうが無難です。 出席で返して直前に取り消すと、料理と引出物の費用が新郎新婦の負担として残ります。 直前の欠席になった場合の考え方は 欠席時のご祝儀はいつ渡す? にまとめています。
よくある質問
結婚式の招待状はいつまでに返信しますか?
届いてから2〜3日以内が目安です。遅くとも1週間以内、返信期日の1週間前までには投函します。欠席の場合は即日返信を避け、2〜3日置いてから出す配慮をする人もいますが、期日を守ることのほうが優先です。
返信ハガキの「行」はどう消しますか?
縦書きなら縦の二重線、横書きなら横の二重線で「行」を消し、その左または下に「様」と書き添えます。定規を使うときれいに引けます。修正液やペンで塗りつぶすのは避けます。
「ご出席」の「ご」も消しますか?
消します。自分に対する敬語になるためです。「出席」を丸で囲み、「ご」と、選ばなかったほうの「ご欠席」全体を二重線で消します。「ご芳名」は「ご芳」までを消して「名」を残します。
欠席の理由は書いたほうがよいですか?
仕事や出産など差し支えない理由なら簡単に書きます。弔事や病気が理由の場合は「やむを得ない事情により」とぼかすのが一般的です。お祝いの場に不幸を持ち込まないための配慮です。
返信期日を過ぎてしまいました。どうすればよいですか?
先に電話かLINEで直接連絡し、出欠を口頭で伝えてお詫びします。そのうえでハガキをすぐ投函します。ハガキだけを黙って送ると、新郎新婦が人数を確定できない時間が長引きます。
出席できるか分からないときはどう答えますか?
ハガキで「未定」と返すのは避け、電話やLINEで事情を伝えていつまでに確定できるかを相談します。人数の締切は式の1か月前ごろが多いため、それまでに返事ができるなら待ってもらえることがあります。
メッセージ欄は空欄でもよいですか?
空欄でも失礼にはなりません。ただし新郎新婦は一枚ずつ読むため、一行でもお祝いの言葉があると印象が変わります。句読点を使わず、空白か改行で区切って書くのが慣習です。
まとめ
- 返信は届いてから2〜3日以内。期日の1週間前までには投函する
- 筆記具は黒。グレー・薄墨・鉛筆・修正液は使わない
- 表面の「行」は二重線で消して「様」に直す
- 裏面は自分に向いた敬語を消す。「ご出席」の「ご」、「ご芳名」の「ご芳」
- メッセージは句読点を使わず、忌み言葉を避けて一〜二行
- 欠席の理由は、弔事・病気なら「やむを得ない事情により」とぼかす
- 期日を過ぎたら先に電話。ハガキだけ送らない
- 決まらないときは期日前に相談する。手元で寝かせない
参考情報
- 日本郵便「手紙の書き方」
https://www.post.japanpost.jp/culture/howto/letters/ - 文化庁「言葉に迷ったときのヒント-敬語編-」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/hinto/index.html
敬称や敬語の考え方は上記を参照しています。ただし返信ハガキの記入方法そのものを定めた公的な基準はなく、本記事は広く共通して挙げられる慣習をまとめたものです。(最終確認:2026年8月)
本記事で紹介している作法は一般的な目安です。地域やご家庭の慣習によって異なる場合があります。形式を完璧に整えることより、期日までに出欠を伝えることのほうが、新郎新婦にとっては重要です。