結論
忌引き休暇は労働基準法に定めのない休暇にあたるため、 何日休めるかを決めているのは法律ではなく勤め先の就業規則のほうになります。 よく見かける目安は 配偶者で5日から10日、父母と子で5日から7日、 祖父母と兄弟姉妹で3日あたりですが、 情報源によって数字が割れますので、そのまま申し出る前に規定を確かめてください。
確かめる項目は日数だけではなく、 亡くなった当日から数えるのか翌日からなのか、 土日祝を含めて数えるのかという2点も同じくらい効いてきます。 金曜日に訃報が届いた場合、この違いだけで実際に休める長さが2日ほど変わりますので、 最初の連絡のときに「起算はいつからでしょうか」と一言添えて聞いておくのが確実です。
忌引き休暇はどういう種類の休みか
深夜に親族から電話が入り、受話器を置いたあとで最初に頭をよぎるのが、 明日の会議をどうするかという現実的な問題だったという方は少なくありません。 葬儀までに何日かかるのかも分からないまま、 とりあえず何日と言えばよいのかを検索窓に打ち込むことになります。
調べ始めてすぐに戸惑うのは、日数の一覧がサイトごとに違っているという点にあります。 これは書き手が不正確なのではなく、 忌引き休暇そのものに国が決めた基準が存在しないことから来ていますので、 まずこの休暇がどういう性格のものなのかを、有給休暇と並べて見ておいてください。
| 比べる点 | 年次有給休暇 | 忌引き休暇 |
|---|---|---|
| 制度の根拠 | 労働基準法が日数まで定めています | 会社の就業規則が個別に定めます |
| 制度が無い場合 | 置いていなければ法律違反にあたります | 無くても違法にはあたりません |
| 日数を決めるもの | 勤続年数に応じて法律が決めています | 会社が続柄ごとに独自に決めています |
| 休んだ日の賃金 | 休んだ日も賃金が支払われます | 無給と定める会社も一定数あります |
| 取得するときの理由 | 理由を告げる必要はまったくありません | 誰が亡くなったのかを続柄で伝えます |
年次有給休暇とはまったく別の種類の休暇にあたるという点が、いちばん取り違えられます。有給休暇は労働基準法が日数まで決めている法定の休暇ですが、忌引き休暇は会社が独自に設ける法定外休暇ですので、制度そのものが無くても違法にはなりません。厚生労働省が公開しているモデル就業規則にも慶弔休暇の条項はありますが、日数の欄は空欄のままで、国が数字を示しているわけではありません(最終確認:2026年8月)。
国が何も示していないわけではなく、 厚生労働省が公開しているモデル就業規則には慶弔休暇の条項が置かれています。 ただしそこに書かれているのは 「配偶者、子又は父母が死亡したとき __日」という形で、 肝心の日数は空欄のまま各社に委ねられています。
労働政策研究・研修機構が2021年に公表した「年次有給休暇の取得に関するアンケート調査」では、慶弔休暇の制度があると答えた人のうち、直近の1年度に実際に取得した人が19.9パーセントにのぼっており、制度を持つ職場ではおよそ5人に1人が使っている休暇にあたります。 毎年これだけの人が使っている制度でありながら、 入社時に説明を受けた覚えがないという方が多いのは、 使う日が来るまで誰も関心を向けない種類の規定だからにほかなりません。
先に確かめるのは3つだけ
就業規則を最初から読み通す時間はありませんので、続柄ごとの日数、起算日、賃金の扱いの3つだけを拾ってください。社内ポータルで「慶弔」または「特別休暇」と検索すれば、たいていはその条文に行き当たります。
手元で確認できる状態になければ、上司への最初の電話でそのまま尋ねて差し支えありません。人事に確認するのは上司の側の役目ですので、こちらが調べ上げてから連絡する必要はまったくありません。
続柄別の日数の目安
上司に電話をかける前に、何日いただきたいのかを自分の中で決めておかないと、 「何日くらい必要ですか」と聞かれた時点で言葉に詰まってしまいます。 通夜と葬儀だけなら2日で足りるようにも思えますが、 遠方であれば移動が前後に一日ずつ挟まりますし、 喪主を務めるならそのあとの手続きが控えています。
日数の一覧が情報源ごとに割れるのは、 近い間柄ほど会社による差が大きくなるためです。 配偶者や父母のように仕事から完全に離れる必要がある続柄は 各社が独自に手厚くしていますので、 次の表は幅を持たせた形で示しました。
| 亡くなった方 | 日数の目安 | 見ておきたい点 |
|---|---|---|
| 配偶者 | 5日から10日とする例が見られます | 会社によって最も差が出るところです |
| 父母(自分の) | 5日から7日を目安にします | 喪主を務めるなら上限で申し出ます |
| 子 | 5日から7日とする整理が見られます | 父母と同じ扱いにする会社もあります |
| 配偶者の父母 | 3日から5日を目安にします | 自分の父母より短く定める例が目立ちます |
| 祖父母 | 3日ほどとする例が多数です | 配偶者の祖父母は1日とする例があります |
| 兄弟姉妹 | 3日ほどとする例が多数です | 配偶者の兄弟姉妹も1日とする例があります |
| 叔父・叔母、甥・姪 | 対象外か、1日から2日にとどまります | 有給休暇をあてる前提の会社が多数です |
この表は「よく見かける目安」であって、勤め先の規定ではありません。情報源によって配偶者を10日とするものと、配偶者・父母・子をまとめて5日から7日とするものがあり、いちばん近い間柄のところで最も大きく割れます。労務行政研究所が2024年に調べた実測では、労働日を単位とする企業に限った配偶者死亡の平均が5.6日でしたが、こちらは労働日で数えた平均ですので、土日祝を含めて数える一覧の日数と単純に並べて比べることはできません(最終確認:2026年8月)。
表の幅の広さそのものが、この制度に共通の基準が無いという実態をそのまま表しています。 労務行政研究所が2024年に行った「慶弔見舞金、慶弔休暇に関する実態調査」では、労働日を単位として付与する企業に限った平均日数が、配偶者の死亡で5.6日と報告されていますが、 こちらは労働日で数えた平均にあたりますので、 土日祝を含めて数える一覧の日数とは、そのまま並べて比べられません。
遠方で葬儀が行われる場合は、 移動に要する日数を別に加算する規定を持つ会社もあります。 規定に書かれていなくても相談の余地はありますので、 移動に片道半日かかるという事実を先に伝えたうえで日数を申し出ると、 上司も判断の材料を持てます。
喪主を務めることになったとき
参列するだけの場合と、喪主として動く場合とでは、必要な日数がまるで違ってきます。葬儀社との打ち合わせ、親族や関係先への連絡、当日の挨拶、そして葬儀のあとに残る役所の手続きまで含めると、通夜と葬儀の2日で収まることはまずありません。
最初の連絡の段階で「喪主を務めることになりました」と一言添えておくと、それだけで上司の受け取り方が変わります。規定の上限まで取ることに引け目を感じる必要はなく、足りなければ年次有給休暇を続けてあてる相談をしてください。
いつから数えるか、土日は含むか
「3日でお願いします」と伝えて話がついたつもりでいたところ、 戻ってみると1日分が欠勤になっていたという行き違いは、 日数そのものではなく数え方のずれから起こります。 亡くなったのが金曜日の夜だった場合、 土曜と日曜をどう扱うかで実際に休める平日の数が変わってしまいます。
数え方には2つの分かれ目があり、 起算日をいつに置くかと、休日を含めて数えるかどうかのどちらもが 会社ごとに決められています。 次の表には、この2つの組み合わせでどれだけ差が生まれるのかを整理しました。
| 分かれ目 | よくある2つの形 | 実際に生じる差 |
|---|---|---|
| 起算日 | 亡くなった当日からと、翌日からがあります | そのまま1日分の差になって表れます |
| 休日の扱い | 土日祝を含める形と、労働日だけを数える形があります | 週末をまたぐと2日ほど動きます |
| 遠方への移動 | 加算する規定がある会社と、無い会社があります | 片道の移動が休暇を1日分だけ削ります |
| 連続と分割 | 連続取得のみの会社と、分割できる会社があります | 納骨のために残せるかどうかが変わります |
同じ「3日」でも、数え方が違えば実際に休める長さは変わります。亡くなった当日から数える会社と翌日から数える会社があり、さらに土日祝を含めて数える会社と、労働日だけを数える会社があるためで、金曜日に訃報が届いた場合はこの違いがそのまま2日分の差になります。連絡の電話で「起算はいつからでしょうか」と一言確かめておくと、あとで日数がずれずに済みます(最終確認:2026年8月)。
土日祝を含めて数える会社のほうが多く見られますが、 労務行政研究所の調査が労働日単位の企業を区別して集計していることからも分かるとおり、 労働日だけを数える会社も一定数あります。 どちらかを推し量って動くより、聞いてしまうほうがずっと早く片づきます。
分割して取れるかどうかも、休みに入ってからあとで効いてくる項目にあたり、 連続取得しか認めていない会社では、 四十九日や納骨のために一日残しておくという使い方ができませんので、 その日はあらかじめ年次有給休暇を予定に入れておくほうが確実です。
有給休暇の申請のしかたを見る休んだ日の給料はどうなるか
葬儀そのものに費用がかかることは分かっていても、 休んだ日の給料が引かれるのかどうかまでは、 そのときになるまで考えが及ばないものです。 喪主を務めるとなれば出ていく額も大きくなりますので、 収入の側がどうなるのかは早い段階で把握しておきたいところです。
忌引き休暇が有給か無給かは会社ごとに決められており、 制度があることと給料が出ることは別の話にあたります。 同じ調査で慶弔休暇制度がある企業の賃金の扱いを見ると、賃金の全額が支給されるが81.3パーセント、一部が支給されるが5.2パーセント、無給が10.8パーセントとなっていましたので、 多くの会社では支払われる一方で、無給とする会社も一定数あるという形になります。
| 賃金の扱い | 回答した企業の割合 | どう受け止めるか |
|---|---|---|
| 全額が支給される | 81.3パーセントを占めています | 制度がある企業でいちばん多い形です |
| 一部が支給される | 5.2パーセントにとどまります | 基本給の分だけとする例などが含まれます |
| 無給とする | 10.8パーセントを占めています | それでも申請しておく意味は残ります |
| 無回答 | 残りの2.7パーセントにあたります | 勤め先の就業規則で確かめるほかありません |
無給と分かっても、申請そのものは省かないでください。忌引きとして処理されれば特別休暇の扱いになり、査定では欠勤として数えないのが一般的ですが、何も申請せずに休むと単なる欠勤として残ってしまいます。賃金が出るかどうかと、勤怠の記録にどう残るかは別の話ですので、給料が出ないことを理由に黙って休むのがいちばん損な選び方にあたります(最終確認:2026年8月)。
無給と分かった時点で申請そのものを諦めてしまう方がいますが、 これはこの場面でいちばん損な選び方にあたります。 忌引きとして処理されれば特別休暇の記録として残り、 査定では欠勤として数えないのが一般的ですので、 給料が出ないとしても手続きそのものは踏んでおいてください。
給与とは別に、慶弔見舞金を支給する制度を持っている会社もあり、 こちらは休暇とはまったく別の福利厚生にあたって、 家族が亡くなった場合で1万円から5万円ほどを見込む例が多いとされますので、 申請の窓口が休暇とは違うことがある点だけ覚えておいてください。
パート・アルバイトで働いている場合
同じ調査で慶弔休暇の制度があると答えた人の割合を雇用形態ごとに見ると、正社員85.6パーセントに対して契約社員79.2パーセント、パート・アルバイト65.0パーセントとなっており、正社員とパート・アルバイトのあいだには20.6ポイントの開きがあります(差の計算は当サイトによるものです)。制度そのものが無い職場も珍しくないため、忌引きという名前で申し出ても話が通じないことがあります。
その場合はシフトの調整として相談するのが早道で、「身内の葬儀で何日から何日まで入れません」と日付だけを先に伝えると、責任者も代わりの手配に移れます。年次有給休暇はパート・アルバイトにも付与されますので、そちらをあてる相談もできます。
制度が無い場合と、対象から外れる場合
就業規則を開いてみたものの慶弔休暇の項目が見あたらない、 あるいは項目はあっても叔母の名前がどこにも出てこないという場面は、 決して珍しいことではありません。 葬儀の日程はもう決まっているのに、 使える制度がないという状態に置かれることになります。
ここで押さえておきたいのは、 忌引きが使えないことと、休めないことはまったく別の話だという点です。 年次有給休暇は理由を問われない休暇にあたりますので、 次の表のいずれの場合でも、休むこと自体は差し支えありません。
| あてはまる状況 | どう申し出るか |
|---|---|
| 会社に制度が無い | 年次有給休暇として日付だけを伝えます |
| 叔父・叔母、甥・姪の葬儀 | 対象外の想定で、有給休暇を申し出ます |
| 入社まもなく有給が無い | 欠勤扱いになるかを先に確かめます |
| 四十九日などの法要 | 忌引きの対象外が通例で、有給をあてます |
| 配偶者の遠縁にあたる方 | 参列の必要があるかを家族と決めてから相談します |
| 友人・知人の葬儀 | 親族ではないため、有給休暇の一択になります |
忌引きの制度が使えないことと、そもそも休めないことは、まったく別の話にあたります。叔父や叔母、甥や姪の葬儀は忌引きの対象外としている会社が多く、四十九日などの法要も原則として対象になりませんが、いずれも年次有給休暇をあてれば欠勤にはなりません。「忌引きは使えないので有給で一日いただきたい」と最初から言い切って申し出るほうが、上司も判断しやすくなります(最終確認:2026年8月)。
申し出るときに効くのは、 使えないことを先に自分から言ってしまうという一手間にあたります。 「忌引きの対象外だと思いますので、有給を一日いただけますか」と切り出せば、 上司は規定を調べ直す手間なく判断できますし、 対象内であればその場で訂正してもらえます。
四十九日や一周忌といった法要は、 忌引きの対象に含めない会社がほとんどにあたります。 ただしこれらは日程が前もって決まる行事ですので、 直前に慌てるより、日取りが決まった時点で有給の予定を入れておくほうが、 職場としても人を回しやすくなります。
四十九日はいつ行うのかを見る提出を求められることがある書類
休みに入る連絡をしたときに「あとで書類をお願いします」と言われて、 何を用意すればよいのか分からないまま電話を切ってしまうことがあります。 通夜の支度が始まってしまえば調べる余裕もありませんので、 どういうものが求められるのかだけは先に知っておくと落ち着きます。
提出を求める会社と求めない会社があり、求める場合でも何を出させるかはまちまちですが、 いずれも葬儀が済んだあとになって手元へ揃うものという点だけは共通していますので、 次の表には、実際に指定されることの多い書類を並べました。
| 書類 | いつ手に入るか | 注意しておく点 |
|---|---|---|
| 会葬礼状 | 通夜や葬儀の当日に配られるものです | 自分の分を一枚とっておいてください |
| 死亡診断書の写し | 亡くなった病院で発行されます | 原本は役所へ出すため写しを取ります |
| 火葬許可証の写し | 火葬のあとに証印を受けて手元に戻ります | 納骨まで保管しておくものにあたります |
| 会社所定の申請書 | 社内の様式を人事から受け取ります | 戻ってから記入して差し支えありません |
提出を求められる書類は、葬儀がすべて終わってからでないと揃わないものがほとんどにあたります。会葬礼状は通夜や葬儀の当日に配られますし、火葬許可証は火葬のあとに証印を受けて手元に戻りますので、休みに入る前の段階で用意できるものではありません。提出は後日で構わない会社がほとんどですので、連絡の時点では「必要な書類があれば戻ってから提出します」と伝えておけば足ります(最終確認:2026年8月)。
家族葬や直葬で会葬礼状そのものを作らなかった場合は、 提出できる書類が手元に残らないことがあります。 そのときは葬儀社が発行する火葬や式の証明書で代えられることが多いので、 精算のときに一部もらっておくと、あとで頼み直さずに済みます。
いずれにしても、休みに入る前の段階で用意できるものは一つもありません。 連絡の時点では 「必要な書類があれば、戻りましてから提出いたします」と伝えておけば、 それで話は通りますので、その場で調べ始める必要はありません。
家族葬とはどういう葬儀かを見る子どもが学校を休むときの扱い
自分の休みの算段がついたあとで、 子どもの学校をどうするかという問題が残ります。 祖父母の葬儀に連れて行くことになれば数日は登校できませんので、 欠席が続くことで出席日数に響かないかどうかが気にかかります。
結論から言えば、この点についてはまったく心配の必要がなく、 学校の忌引きは欠席として記録されない扱いになっており、 会社の忌引き休暇とは仕組みそのものが違いますので、 次の表で会社の場合と並べて確かめてください。
| 比べる点 | 会社の忌引き休暇 | 学校の忌引き |
|---|---|---|
| 記録のされ方 | 特別休暇として勤怠に記録されます | 欠席日数とは別の欄に記録されます |
| 日数を決めるもの | 勤め先の就業規則が定めています | 自治体や学校がそれぞれ定めています |
| 父母が亡くなった場合 | 5日から7日ほどを目安にします | 7日以内とする例が多く見られます |
| 連絡する相手 | まず直属の上司へ電話を入れます | 担任の先生へ連絡帳か電話で伝えます |
学校を忌引きで休んだ日は、欠席として記録されるわけではありません。指導要録では「出席停止・忌引等の日数」という欄に、欠席日数とは分けて記録される扱いになっていますので、欠席が積み上がることを心配する必要はありません。ただし皆勤の扱いまで公的に決まっているわけではなく、そこは学校ごとの判断になります。日数は自治体や学校がそれぞれ定めており、会社の目安とは数字が違いますので、担任の先生に確かめてください(最終確認:2026年8月)。
学校へ伝える内容は会社とほとんど同じで、 誰が亡くなったのか、いつからいつまで休むのかの2点が中心になります。 葬儀の場所が遠方で移動に日数がかかる場合は、 そこも添えておくと日数の判断がしやすくなります。
連絡は朝の忙しい時間帯を避けて入れるほうが、 先生も落ち着いて話を聞けます。 学校によっては会葬礼状の提示を求められることがありますので、 自分の会社の分とあわせて、余分に一枚とっておいてください。
先生へ連絡するときの手段を見る忌引き休暇に、全国どこでも通用する日数があるわけではありません。 配偶者を10日と定める会社もあれば5日で区切る会社もあり、 土日を含めて数える会社と労働日だけを数える会社が並んで存在していて、 そのどれもが規定として正しく成り立っています。 検索して出てくる一覧は、あくまで他社の例を集めたものにすぎません。
どの会社にいても変わらないのは、 早く伝えるほど職場が動きやすくなるという一点にあります。 日数が規定と1日ずれていたことは戻ってから直せますが、 連絡が半日遅れたことで止まった仕事は、誰かが残って取り返すことになります。 迷ったときは、正確さより早さを選ぶほうが、この場面ではほとんど常に正解にあたります。
よくある質問
忌引き休暇は法律で決まっているのですか?
決まっていません。年次有給休暇は労働基準法が日数まで定めていますが、忌引き休暇は会社が独自に設ける法定外休暇にあたりますので、制度が無くても違法ではありません。厚生労働省のモデル就業規則にも慶弔休暇の条項はありますが、日数の欄は空欄のまま各社に委ねられています。
祖父母が亡くなった場合、何日休めますか?
3日ほどとする会社が多く見られます。ただし配偶者の祖父母は1日と短く定める例があり、遠方であれば移動の日数を別に加算する会社もありますので、実際の日数は就業規則で確かめてください。
土日は忌引きの日数に含まれますか?
含めて数える会社のほうが多く見られますが、労働日だけを数える会社もあります。金曜日に訃報が届いた場合は、この違いがそのまま2日分の差になりますので、最初の連絡のときに起算日とあわせて確かめておくと行き違いが起きません。
忌引き休暇は有給ですか、無給ですか?
会社によります。労働政策研究・研修機構の調査では、制度がある企業のうち賃金の全額が支給されるが81.3パーセント、一部支給が5.2パーセント、無給が10.8パーセントでした。無給の場合でも、欠勤として残さないために申請そのものは行ってください。
会社に忌引きの制度が無い場合はどうすればよいですか?
年次有給休暇をあててください。有給休暇は理由を問われない休暇にあたりますので、「身内の葬儀で何日から何日までお休みをいただきたい」と日付を伝えるだけで足ります。パート・アルバイトにも有給休暇は付与されます。
叔父の葬儀でも忌引きは使えますか?
三親等にあたる叔父・叔母や甥・姪は対象外としている会社が多く、葬儀の日だけ認める会社もあります。対象外の想定で有給休暇を申し出ておくと、上司も判断しやすくなりますし、対象内であればその場で訂正してもらえます。
四十九日の法要でも忌引き休暇は取れますか?
対象に含めない会社がほとんどです。忌引きの対象は通夜と葬儀の前後に限られるのが通例ですので、法要は年次有給休暇をあててください。日取りが前もって決まる行事ですので、決まった時点で予定に入れておくほうが職場も人を回しやすくなります。
子どもの学校を休ませると、欠席扱いになりますか?
なりません。学校の忌引きは指導要録で「出席停止・忌引等の日数」として欠席日数とは分けて記録されます。ただし皆勤の扱いまで公的に決まっているわけではなく、そこは学校ごとの判断になります。日数は自治体や学校が定めており、父母で7日以内、兄弟姉妹で5日以内、祖父母で3日以内とする例が多く見られます。
まとめ
- 法律の定めが無い休暇にあたります
- 日数は就業規則が決めています
- 配偶者は5日から10日を目安にします
- 父母と子は5日から7日を目安にします
- 祖父母・兄弟姉妹は3日ほどになります
- 起算日と土日の扱いを必ず確かめます
- 無給でも申請はしておきます
- 対象外なら有給休暇をあてます
参考情報
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構「年次有給休暇の取得に関するアンケート調査」(JILPT調査シリーズNo.211/2021年7月刊行/企業調査・労働者調査)
https://www.jil.go.jp/institute/research/2021/211.html - 労務行政研究所「慶弔見舞金、慶弔休暇に関する実態調査」(2024年4〜6月実施/『労政時報』4084号・2024年9月27日発行)
https://www.rosei.jp/readers/article/87810 - 厚生労働省「モデル就業規則」(第30条 慶弔休暇)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/model/index.html - 小さなお葬式「忌引き休暇の日数がわかる一覧をご紹介します」
https://www.osohshiki.jp/column/article/460/ - なるほど!ジョブメドレー「慶弔休暇とは?結婚や忌引きの場合、給料は無給になる?取得できる日数や申請方法を解説」(2024年10月25日公開)
https://job-medley.com/tips/detail/38071/
忌引き休暇が労働基準法に定めのない法定外休暇にあたること、日数と賃金の扱いが会社ごとに決まること、三親等が対象外になりやすいことは、参照した情報源で一致しています。いっぽう続柄別の日数は情報源によって食い違い、配偶者を10日とする一覧と、配偶者・父母・子をまとめて5日から7日とする整理の両方があります。本記事ではどちらか一方を正解とはせず、幅を持たせた形で示しています。制度の有無・取得率・賃金の割合は労働政策研究・研修機構の調査(2021年7月刊行)、平均日数は労務行政研究所の調査(2024年)によるもので、後者は労働日単位で付与する企業に限った平均にあたります。厚生労働省のモデル就業規則に慶弔休暇の条項があることは同省の公開資料で確認できますが、日数の欄は空欄です。慶弔見舞金の金額は民間の情報源が示す目安で、公的な基準があるわけではありません(最終確認:2026年8月)。
本記事で紹介している日数・賃金の扱い・申請の方法は、いずれも一般的な目安にあたります。忌引き休暇は労働基準法に定めのない法定外休暇で、制度の有無も内容も勤め先ごとに決まりますので、実際の取り扱いは必ず就業規則と上司の指示を優先してください。当サイトは労務や法律の相談に応じる立場にはありませんので、個別の労働条件についてお困りのときは、勤め先の人事担当か、社会保険労務士などの専門家へご相談ください。