結論

部署の連名で贈るなら1人500〜千円が目安で、 復帰を前提とした区切りである以上、 退職の餞別ほど改まった額にする必要はありません。

品物は本人が使えるものから選ぶのが基本で、 ベビー用品は好みもサイズも読みにくいうえ、 出産前に贈ること自体に配慮が要ります。

金額の目安

同じ部署の方が来月から産休に入ると聞かされて、 有志で何か贈ろうという話になったところで最初に止まるのが、 一人あたりいくら集めればよいのかという一点です。 多すぎれば相手に気を遣わせますし、少なすぎれば選べる品物がなくなります。

判断の軸になるのはこれが区切りではなく一時の休みだという前提で、 戻ってくる方への贈り物である以上、 退職の餞別と同じ重さにする必要はありません。 復帰後もまた顔を合わせる相手ですから、受け取りやすい額に収めておくほうが親切です。

形金額の目安
連名(1人あたり) 500〜千円ずつ出し合うのが標準です
部署でまとめて 5千〜1万円の品にまとまります
個人で贈る(同僚) 千〜3千円にとどめておきます
親しい同僚 3千〜5千円でも重くはなりません
出産祝いとは別 出産後に贈る分と分けて考えます
上司から部下へ 個人で出すなら3千円前後に収めます

出産祝いを別に贈る予定があるなら、産休前のほうは軽くしておいてください。両方を同じ重さで贈ると受け取る側の負担が増えますし、お返しを考える手間まで二度になります。職場としてどちらか一方に寄せてしまうか、産休前は寄せ書きと菓子程度にとどめておくほうが、結果として喜ばれます。

額を決めるときに相場を気にするのは、 特別に神経質な態度というわけではありません。 リンベルが2026年2月に会員165名へ行った調査では、 出産祝いを贈るときに 相場を意識すると答えた方が76.4パーセントを占めていました。

裏を返せば、4人に1人は相場を見ずに選んでいるということでもあり、 集める側が一人で悩み込む必要はありません。 500円と千円のどちらにするかで迷ったら、 人数の多い部署ほど下のほうに寄せておくと、参加しやすい形になります。

出産祝いと二重にならないよう調整してください

産休前の贈り物と出産後の出産祝いを両方とも同じ重さで用意すると、受け取る側は二度お返しを考えることになり、休みに入る時期の負担としては小さくありません。

職場としてどちらか一方に寄せておくか、産休前のほうを軽くしておいてください。金額を下げても、寄せ書きや一言を添えれば気持ちの伝わり方はほとんど変わりません。

何を贈るか

予算が決まったところで次に手が止まるのが売り場で、 普段の贈り物なら好みだけを考えれば済むはずのところが、 産休に入る方の場合は口にできるものと、そうでないものが分かれるため、 選べる範囲が思ったより狭くなります。

ここでの軸は相手のいまの状態に合うかどうかで、 妊娠中や授乳中に控えているものを避けていくと、 残るのは肌に触れるものと、日持ちのする飲みもの、 それに自分で選んでもらえる形の三つに絞られてきます。

品物説明
本人が使えるもの まずここから考えるのが基本です
ハンドクリーム・入浴剤 肌が気になるなら無香料を選びます
カフェインレスの飲み物 妊娠中も授乳中も口にできます
タオル 何枚あっても使い道が残ります
商品券・カタログギフト 必要なものを自分で選んでもらえます
寄せ書き 金額をかけずに気持ちが伝わります
日持ちのする菓子 消えものなので気兼ねなく渡せます

カフェインレスの紅茶やコーヒーは、産休の贈り物としてよく選ばれています。妊娠中も授乳中も口にできるうえ、家で過ごす時間が長くなる時期にちょうど合うためです。パッケージにノンカフェインと明記されているものを選んで、麦茶やルイボスティーなど何種類か混ぜた箱にしておくと、その日の気分で選んでもらえます。

選び方に迷ったら、 受け取る側に決めてもらう形にしてしまう手もあります。 さきほどの調査では出産祝いとしてカタログギフトを贈ることについて、 「とてもよいと思う」30.3パーセントと「よいと思う」42.4パーセントを合わせて7割以上が よいと答えていました。

同じ調査では、 本人向けの品を贈ったことがある方が47.3パーセント、 今後贈ることもあると答えた方が30.9パーセントで、 赤ちゃんではなく本人へ贈るという考え方はすでに広く受け入れられています。 産休前であればなおのこと、本人向けに寄せておいて差し支えありません。

ベビー用品の注意

売り場で小さな靴下やスタイを見つけると、 つい手に取りたくなりますし、 喜ぶ顔も想像しやすいところです。 ただ出産前の時点でベビー用品を贈るのは、慎重に考えたい選択になります。

理由は出産が必ず無事に終わるとは限らないという一点にあり、 万一のことがあった場合、 赤ちゃんのための品は残された側にとって重いものになります。 産休前は本人向けにとどめ、赤ちゃん向けは出産後にまわす配慮が広く共有されています。

時期目安
出産前(産休入り時) 本人向けのものにとどめておきます
出産後 出産祝いとしてなら赤ちゃん向けも贈れます
本人が希望している 直接聞いているなら構いません
サイズ・好み ベビー服はサイズ選びで外しやすくなります
性別が分からない 色柄を決めにくくなってしまいます
おむつケーキなど かさばるので出産後の郵送に向いています

ベビー服はサイズ選びがとりわけ難しく、新生児サイズは着られる期間が短いうえ、大きめを選ぶと今度は季節が合わなくなります。贈るなら出産後に本人へ希望を聞いてからのほうが確実ですし、同じ理由で、名前を入れた品も出産後にまわしておくほうが安全に済みます。

どうしても赤ちゃんに関わるものを渡したいのであれば、 出産後に使える商品券やカタログギフトの形にしておくと、 時期の問題も好みの問題も同時に片づきますし、 本人が必要になった時点で、必要なものを自分で選んでもらえます。

出産前にベビー用品を贈るのは慎重に

出産は必ず無事に終わるとは限らず、万一のことがあった場合、赤ちゃんのための品は残された側にとって重いものになってしまいます。

産休前は本人向けのものにとどめ、赤ちゃん向けは出産後にまわす配慮が広く共有されています。本人から欲しいものを直接聞いている場合を除いて、この順序で考えておいてください。

避けたい品と言葉

よかれと思って選んだ品が、 渡した瞬間に相手を困らせてしまうことがあります。 産休に入る方の場合、 体調と持ち帰りの二つが引っかかりどころになりやすく、 普段の贈り物では気にしない点が問題になります。

軸としてはその日のうちに家まで持って帰れるかを考えておくと外しません。 妊娠中は重いものを持てませんし、 匂いに敏感になっている時期でもありますから、 大きな花束や香りの強い品は、受け取った側の負担になります。

避けたい理由
香りの強いもの 妊娠中は匂いに敏感になることがあります
カフェインを含む飲み物 控えている方が多くいらっしゃいます
アルコール類 この時期は口にできないままになります
生もの・要冷蔵 食べられないものが含まれています
かさばるもの 電車での持ち帰りが負担になります
重いもの 妊娠中は持ち上げること自体を控えます

重さとかさばりは、渡す場面になって初めて気づく問題です。最終出社日の夕方に、大きな花束と紙袋の両方を抱えたまま混み合った電車に乗ることを思い浮かべてみれば、どこまでが受け取りやすい大きさなのかの判断はつきやすくなります。どうしても花を贈りたいなら、当日は小さな花束にとどめて、大きなものは自宅へ届く形にしておいてください。

品物選びで何が失敗として多いのかも、 さきほどのリンベルの調査から読み取ることができます。 「贈ったものが使用されていないようだった」が32.1パーセントで最も多く、 「すでに持っている物を贈ってしまった」25.6パーセント、 「好みや趣味に合わないものを贈ってしまった」23.1パーセントと続いていました。

いずれも贈る側が品物を決めきったときに起きているのが共通点で、 商品券やカタログギフトのように選ぶ余地を残しておけば、 この三つはまとめて避けられます。 「他の方からのお祝いと品物が被ってしまった」も20.5パーセントありました。

言葉にも配慮が要ります

「二人目は」「男の子(女の子)だといいね」「早く復帰してね」といった一言は、送り出す側の何気ない挨拶のつもりでも、受け取る側には重く響くことがあります。

「体を大事にしてください」「ゆっくり休んでください」のように、本人を気遣う言葉に寄せておくほうが安全です。復帰の時期についても、こちらから触れずに本人の話を待ってください。

渡すタイミング

品物が決まったあとに残るのは、 それをいつどこで手渡すかという段取りのほうです。 最終出社日の終業間際に、 本人が席を片づけている手を止めさせないよう渡すのが基本の形になります。

判断の軸は本人の体調と、その日の予定にあり、 体調を崩してそのまま休みに入ってしまう場合も現実には少なくありません。 渡す機会を作れなかったとしても、 落ち着いてから郵送すれば十分に間に合います。

場面目安
最終出社日 終業前に代表の方から手渡します
急に休みに入った 無理に渡さず落ち着いてからにします
送別の会 開くなら短時間で切り上げます
郵送 かさばるものは自宅へ送ってしまいます
のし 紅白の蝶結びに「御祝」で足ります
お返し 不要である旨を一言添えておきます

急に休みに入った場合は、無理に渡そうとしないでください。体調が優れない状態で連絡を受けること自体が本人にとっては負担になりますから、落ち着いたころを見て自宅へ郵送するか、復帰したときに改めて手渡せばそれで十分です。送るときは「お返しは要りません」と書き添えておくと、受け取る側の気がかりが一つ減ります。

渡す時期の失敗も、 さきほどの調査では 「渡す時期が遅すぎた」が15.4パーセント、「早すぎた」が2.6パーセントと 挙げられていて、早すぎることより遅れることのほうが目立ちやすいと分かります。

最終出社日が決まった時点で 集金と品物の手配を一週間前までに済ませておくと、 当日は渡すだけで済みます。 間に合わなかったとしても、 産休中に届く形にしておけば遅すぎるということはありません。

送別の会は体調を最優先に

開くのであれば短時間で切り上げる前提にして、日取りを決める前に本人の体調を確かめておいてください。

「体調次第で構いません」と先に伝えておくと、断りにくい空気を作らずに済みます。店を選ぶときも、駅から近く、煙や匂いのこもらない席のある場所にしておくと安心です。

産休に入る側のマナーを見る

産休に入る方への贈り物に決まった正解があるわけではなく、 部署の人数や普段の付き合い方、 本人の体調によって、ちょうどよい形は変わってきます。 連名でまとめる職場もあれば、寄せ書きだけで送り出す職場もありますから、 どちらか一方だけが正しいということはありません。

どの場面でも変わらないのは、 受け取る側に手間を残さないという一点で、 額を抑えることも、持ち帰りやすい大きさに収めることも、 お返しは要らないと先に伝えておくことも、すべてここにつながっています。 休みに入る前の慌ただしい時期だからこそ、この一点だけは外さずにいてください。

出産祝いの贈り方を見る

よくある質問

産休に入る人への贈り物はいくらですか?

連名なら1人500〜千円、部署でまとめて5千〜1万円が目安です。復帰を前提とした一時の休みですから、退職の餞別ほど改まった額にする必要はありません。

相場はどのくらい意識されていますか?

リンベルが2026年2月6日から21日にかけて会員165名へ行った調査では、出産祝いを贈るときに相場を意識すると答えた方が76.4パーセントでした。裏を返せば4人に1人は相場を見ずに選んでいることになりますから、集める側が一人で悩み込む必要はありません。

出産祝いとは別に贈るべきですか?

両方を同じ重さで贈ると受け取る側の負担が増え、お返しを考える手間も二度になります。職場としてどちらか一方に寄せるか、産休前のほうを軽くしておいてください。

何を贈るとよいですか?

本人が使えるものが基本です。カフェインレスの紅茶やコーヒーは妊娠中も授乳中も口にできるため向いています。タオル、商品券、寄せ書きなども無難に収まります。

カタログギフトを贈るのは失礼になりませんか?

なりません。同じリンベルの調査では、出産祝いとしてカタログギフトを贈ることについて「とてもよいと思う」30.3パーセントと「よいと思う」42.4パーセントを合わせて7割以上がよいと答えていました。本人に選んでもらえるぶん、好みが分からないときほど向いています。

出産前にベビー用品を贈ってもよいですか?

慎重に考えてください。出産は必ず無事に終わるとは限らず、万一のことがあった場合、赤ちゃんのための品は残された側にとって重いものになります。産休前は本人向けにとどめ、赤ちゃん向けは出産後にまわす配慮が広く共有されています。

避けたほうがよいものはありますか?

香りの強いもの、カフェインを含む飲み物、アルコール類、生もの、かさばるもの、重いものです。妊娠中は重いものを持てないため、大きな花束や箱は電車での持ち帰りが負担になります。

よくある失敗は何ですか?

同じ調査では「贈ったものが使用されていないようだった」が32.1パーセントで最も多く、「すでに持っている物を贈ってしまった」25.6パーセント、「好みや趣味に合わないものを贈ってしまった」23.1パーセントと続いていました。いずれも贈る側が品物を決めきったときに起きていますから、選ぶ余地を残す形にすると避けられます。

言葉で気をつけることはありますか?

「二人目は」「男の子だといいね」「早く復帰してね」は、悪気がなくても重く響くことがあります。「体を大事にしてください」「ゆっくり休んでください」のように、本人を気遣う言葉へ寄せておいてください。

渡しそびれたらどうしますか?

落ち着いてから自宅へ郵送するか、復帰したときに手渡せば十分です。同じ調査では「渡す時期が遅すぎた」が15.4パーセントありましたが、産休中に届く形にしておけば遅すぎるということはありません。

まとめ

  • 連名なら1人500〜千円を目安にします
  • 退職の餞別より控えめに収めます
  • 出産祝いと二重にならないよう調整します
  • 本人が使えるものから選びます
  • 出産前にベビー用品を贈るのは控えます
  • 重いものとかさばるものを外します
  • 復帰を促す言葉はこちらから出しません
  • 急に休みに入ったら無理に渡しません

参考情報

  1. 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
    https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html
  2. 高島屋「進物の基礎知識」
    https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html
  3. 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
    https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
  4. リンベル ギフトコンシェルジュ「出産祝いの相場&人気プレゼントランキング」(調査実施:ギフト総合研究所/リンベル メルマガ会員へのインターネット調査、2026年2月6日〜21日実施、165名回答)
    https://www.ringbell.co.jp/giftconcierge/1492

餞別やお返しの金額に公的な基準はありません。本記事は広く共通して挙げられる目安をまとめたものです。職場ごとの慣行が優先します。前例を確認するのがもっとも確実です。出典は2026年8月15日に確認しました。

本記事で紹介している金額や品物は一般的な目安です。職場ごとの慣行が大きく異なります。前任者がどうしたか、部署の慣例があるかを確認するのがもっとも確実です。また贈ること自体が必須ではありません。