結論
親戚が入院したという知らせが回ってきたときに包む額は、おおよそ3千〜1万円のあいだに収まります。 祖父母であれば5千〜1万円、叔父・叔母であれば3千〜1万円、いとこであれば3千〜5千円あたりが中心になりますので、 まずは自分がどの幅に入るのかを見当付けておいてください。
ただし親族のあいだで包む額については、世間の相場よりも揃っていることのほうが優先されます。 金額表を先に眺めるよりも、親やきょうだいの年長者に「うちはいくらにする?」と一言尋ねておくほうが、 はるかに早く答えにたどり着きます。
関係別の目安
| 関係 | 目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 祖父母 | 5千円から1万円ほどを包みます | 孫の年代によります。学生なら包みません |
| 叔父・叔母 | 3千円から1万円ほどを包みます | 日ごろ行き来があるかどうかで決めます |
| いとこ | 3千円から5千円ほどにします | 交流がなければ包まないこともあります |
| 甥・姪 | こちらも3千円から5千円ほどにします | 親を通じて渡してもらうこともあります |
| 配偶者の親戚 | 同じ水準にそろえ、世帯で一つにします | 額は配偶者の側の慣習に合わせます |
表の額はどれも幅を持たせてありますが、その幅のどこを取るかは血縁の近さだけでは決まりません。祖父母への見舞いであっても、孫がまだ学生であれば包まないという扱いになりますし、配偶者側の親戚であれば封筒は世帯で一つにまとめ、額のほうは配偶者の家でこれまでしてきた形に合わせることになります。
判断の基準
叔父が入院したと母から電話で聞かされたようなとき、まず頭に浮かぶのは、いくら包むのかという一点になります。 関係別の一覧表を探してみても、そこには叔父・叔母という行が一つあるだけで、 自分と叔父とのあいだにどれだけの行き来があったかまでは、当然ながら書かれていません。
親戚へのお見舞いは、血縁の近さと日ごろの交流の深さという二つで決まってきますので、 関係の名前だけを頼りに額を決めることはできません。 同じ叔父・叔母であっても、月に何度も顔を出している相手と、法事の席でしか会わない相手とでは、包む額が変わってきます。
| 交流の程度 | 目安(叔父・叔母の場合) |
|---|---|
| 頻繁に行き来がある | 5千円から1万円ほどを包みます |
| 年に数回会う | 3千円から5千円ほどにとどめます |
| 法事などで会う程度 | 3千円を包むか、包まないかのどちらかにします |
交流がほとんどないという場合には、包まないという判断のほうも十分にあり得ます。お見舞いを渡してしまえば、相手はそこから快気祝いを用意することになりますので、めったに会わない相手からの封筒は、そのまま返礼の悩みに置き換わります。
法事の席で年に一度顔を合わせるだけの叔父から、入院したという話が親を通じて回ってきたとします。 血のつながりだけを見れば近い相手ですので何かしなければと思えてきますが、 向こうにしてみれば、退院したあとに誰へいくらのお返しを送るのかという表を作る作業が一つ増えることになります。
そうした間柄であれば、三千円という下限の額にとどめておくか、封筒そのものを見送るかのどちらかで構いません。 次に法事で会ったときに、体の具合はもう大丈夫かと一言尋ねておけば、それで気持ちは十分に伝わります。
親族間で揃える
相場を調べたうえで五千円と決めて封筒を用意したあとに、従妹から「うちは一万円にしたよ」と聞かされる場面があります。 すでに渡してしまったあとであれば足すわけにもいきませんし、 逆にこちらのほうが多かったと分かった場合にも、返してもらうという話にはなりません。
親族のあいだで包む額は、世間の相場よりもその家・その親族間の慣習のほうが優先されますので、 最初に確かめるべき相手は検索結果ではなく身内のほうになります。 これは香典を包むときとまったく同じ考え方で、家ごとに決まった形があれば、そちらに合わせておくことになります。
| 尋ねる相手・場面 | なぜそうするか |
|---|---|
| 親 | これまでどうしてきたかを知っています |
| きょうだいの年長者 | 前に包んだときの額を覚えていることがあります |
| 香典を包んだとき | 同じ考え方で額を決めてきた家が多くあります |
| ひとりだけ違う額 | あとで分かったときに気まずくなります |
| 金額の多寡 | 揃っていないことのほうが問題になります |
包んだ額そのものよりも、揃っていなかったという事実のほうが、あとあとまで残ることになります。三人のきょうだいのうち一人だけが倍の額を包んでいたと分かれば、多く出した側も少なく出した側も居心地の悪い思いをしますので、封をする前に一度そろえておくほうが穏当になります。
額の話が表に出てくるのは、たいてい見舞いの当日ではなく、そのあとの法事や親族の集まりの席になります。 お茶を飲みながらの世間話の流れで、あのときいくら包んだという話が出てしまえば、 その場にいる全員に自分の額が知られることになります。
ですから封筒を用意する前の段階で、親に一度電話をして、これまでどうしてきたのかを聞いておいてください。 前例を覚えている人がひとりでもいれば、そこで額はもう決まりますし、 誰も覚えていないという返事であれば、そのときに親族のあいだで一つに決めてしまえば済みます。
まとめて渡す
きょうだい三人がそれぞれ封筒を用意して、同じ病室へ順番に持っていくという形も、もちろん間違いではありません。 ただし受け取った側の手元には封筒が三つ残ることになり、 退院したあとには、その三人それぞれへ快気祝いを見立てて送るという作業が待っています。
親族のあいだでは、複数人の分をまとめて一つにして渡すという形がよく取られます。 返礼が一件で済むという点がいちばん大きく、 さらに誰がいくら出したのかという内訳が表に出ないため、額の差そのものが問題になりません。
| まとめ方 | 表書きの名前 |
|---|---|
| きょうだいで | 「兄弟一同」と書いて一つにまとめます |
| いとこで | 「いとこ一同」としてまとめて渡します |
| 孫で | 「孫一同」と書いて一つにそろえます |
| 親族全体で | 「〇〇家一同」とすることもあります |
四名以上の連名になるときは、全員の氏名を別紙に書いて封筒へ同封しておいてください。表書きが「いとこ一同」だけでは、受け取った側にとって誰から受け取ったものなのかが分かりませんので、快気祝いを何人分そろえればよいのかという段で手が止まってしまいます。
別紙といっても改まった書式が要るわけではなく、白い紙に全員のフルネームを並べて書いておけば足ります。 年長の人から順に並べておけば読む側も分かりやすくなりますし、 封筒の中でかさばるものでもありませんので、入れておいて邪魔になることはありません。
まとめる相手をどこまでにするかは、ふだん連絡を取り合っている範囲で区切ってしまって構いません。 連絡先を知らない親戚まで無理に声をかけようとすると、そこでまた誰かに取りまとめの手間が生まれますので、 きょうだいだけ、いとこだけといった単位で一つにしておくほうが、話が早く進みます。
知らせを受けていない場合
従姉との立ち話の中で、叔母さんが入院しているらしいという話をふと耳にすることがあります。 本人からも、その家族からも何ひとつ聞かされていない状態ですが、 知ってしまった以上は何もしないでいるほうが気にかかるという心持ちになってきます。
ここで考えておきたいのは、本人がこちらに知らせていないという事実そのもののほうです。 伝えそびれているだけということもありますが、病名や見通しを広い範囲には伝えたくないという事情があることも多く、 その場合には、こちらから動くこと自体が相手の負担に変わります。
| 知り方 | 動き方 |
|---|---|
| 本人から直接聞いた | そのままお見舞いの支度を進めて構いません |
| 近しい家族から聞いた | その家族に渡してよいかを確かめます |
| 人づてに耳にした | 確認が取れるまでは動かないでおきます |
| 誰にも確かめられない | 何もしないでおくほうが安全になります |
| 退院したと聞いた | 次に会ったときに言葉で伝えれば足ります |
確認を飛ばしていきなり封筒を送ってしまうと、受け取った側では「誰から聞いたのか」という話が先に立ちます。入院していることを誰にどこまで伝えたかを本人が把握している最中に、その枠の外から荷物が届いたことになりますので、療養中の相手にその整理までさせることになってしまいます。
確かめる先としては、本人か、同居している家族あたりが自然になります。 叔母の入院であれば叔父や、その家の子にあたるいとこに一度連絡を入れて、 お見舞いに伺ってよいものかどうかを尋ねておけば、断られたとしてもそこで角が立つことはありません。
連絡先が分からず、誰にも確かめようがないという場合には、何もしないままにしておいて差し支えありません。 退院したという話が回ってきたあとで、法事なり集まりなりの席で顔を合わせたときに、 たいへんでしたねと一言添えておけば、それで足りることになります。
包まなくてよい場合
親戚が入院したと聞けば、包むかどうかではなく、いくら包むかから考え始めてしまいがちになります。 ただ実際には、封筒を用意しないという選択のほうが収まる場面もあり、 それは相手を軽んじたことにはなりません。
ここで効いてくるのは、渡した側ではなく受け取った側に返礼が生じるという点になります。 ふだん行き来のない相手からのお見舞いは、快気祝いを見立てる段になって、 どの程度のものを送ればよいのかという判断を相手にさせることになります。
| 状況 | 扱い |
|---|---|
| 交流がほとんどない | 包まないという判断で構いません |
| 学生・扶養されている | 親がまとめて包む形にしておきます |
| 短期の検査入院 | 言葉だけを伝えておけば十分になります |
| 知らせを受けていない | 確認が取れるまでは動かないでおきます |
| 本人が辞退している | その意向をそのまま尊重しておきます |
包まないという判断は、相手との縁を軽く見たということにはなりません。二泊三日の検査入院で退院の日取りまで決まっているような相手に封筒を渡してしまうと、たった数日のことで快気祝いを用意させることになりますので、電話で一言かけておくほうが相手の手間になりません。
学生や、まだ親に扶養されている立場であれば、自分の名前で封筒を出す必要はありません。 その家からの見舞いとして親がまとめて包んでいるはずですので、 そこへ重ねて出してしまうと、同じ家から二つ届いたという形になってしまいます。
本人のほうから、気を遣わないでほしいと先に言われている場合も、その言葉をそのまま受け取っておいてください。 辞退を伝えるのは相手なりに考えたうえでのことですので、それでも渡そうとすると、 断った側にもう一度断らせるという場面を作ることになります。
渡し方
包む額と誰の名前で出すかまで決まったところで、最後に残るのが、それをどうやって手元へ届けるかという段になります。 病室まで足を運べるのであれば話は早いのですが、 面会が時間や人数で区切られていたり、こちらが遠方に住んでいたりすると、そこで手が止まります。
届け方は、面会できるかどうかで三つに分かれることになります。 直接手渡すか、見舞いに行く親族へ託すか、現金書留で自宅あてに送るかのいずれかで、 どれを選んでも失礼にはあたりません。
| 場面 | 届け方 |
|---|---|
| 面会できる | 病室で直接お渡しするのがいちばんです |
| 面会が制限されている | 見舞いに行く親族に託します |
| 遠方で行けない | 現金書留で自宅あてに送ります |
| 代表がまとめて持っていく | 誰から預かったものかを書き添えます |
親族の代表がまとめて持っていく形が、いちばん確実な届け方になります。ただし封筒だけを何通も預けてしまうと、渡す側も受け取る側も誰の分なのか分からなくなりますので、それぞれの表書きに名前を書いたうえで、口頭でも一度伝えておいてください。
現金書留で自宅あてに送るときは、病室ではなく自宅のほうを宛先にしておいてください。 入院中は本人が受け取れませんので、荷物が病室の窓口で止まってしまいますし、 同居している家族の手元に届いていれば、面会の折に持っていってもらえます。
いとこが代表して病室へ行くという話になったのであれば、そこへ自分の封筒も預けてしまうのが早くなります。 その際には、誰から預かったものかがひと目で分かるようにしておけば、 受け取った側も、あとで快気祝いを見立てるときに迷わずに済みます。
いくら包むかに決まった正解が一つあるわけではなく、 血縁の近さと日ごろの行き来という二つを並べて、そこから幅のどこを取るかを決めれば十分になります。 月に何度も顔を出している叔父であれば上のほうを、法事でしか会わない相手であれば下のほうを取るか、 あるいは封筒そのものを見送るという形でも構いません。
どの間柄でも変わらないのは、自分ひとりで決めてしまわないという一点だけになります。 親やきょうだいの年長者に一度尋ねておけば、これまでの形に合わせるだけで額は決まりますし、 あとで誰かと違っていたと分かって気まずくなることもありません。 受け取る側にとっても、そのほうが返礼を考えるときに迷わずに済みます。
よくある質問
親戚へのお見舞いはいくらですか?
3千〜1万円が目安です。祖父母は5千〜1万円、叔父・叔母は3千〜1万円、いとこは3千〜5千円が中心になります。血縁の近さと、日ごろの交流の深さの2つで判断します。
相場より優先されることはありますか?
あります。親族の金額は、世間の相場よりその家・その親族間の慣習が優先されます。「これまでどうしてきたか」を知っている年長の親族に確認できれば、それがもっとも確実な答えです。
親族でまとめて渡してもよいですか?
構いません。「兄弟一同」「いとこ一同」「孫一同」などとしてまとめると、相手の返礼が1件で済みます。4名以上の場合は、全員の氏名を別紙に書いて同封します。
人づてに入院を知りました。お見舞いを送るべきですか?
まず本人か近しい家族に確認します。本人が知らせていないのは、広く伝えたくないためかもしれません。いきなり送ると「誰から聞いたのか」という話になり、負担をかけることがあります。確認できないなら何もしないほうが安全です。
交流がほとんどない親戚にも包むべきですか?
包まないという判断もあります。お見舞いを渡せば相手に快気祝いの負担が生じるためです。法事などで会う程度の関係なら、3千円か、包まないかのどちらかになります。
面会できない場合はどうしますか?
親族に託すか、現金書留で自宅あてに送ります。親族の代表が見舞いに行く場合はまとめて託すのが確実です。その場合も、誰から預かったものかが分かるようにしておきます。
まとめ
- 祖父母には5千〜1万円を包みます
- 叔父・叔母には3千〜1万円を包みます
- いとこと甥・姪は3千〜5千円にします
- 相場より親族間で揃えることを優先します
- 「兄弟一同」などでまとめると返礼が1件で済みます
- 交流がなければ包まないという判断もあります
- 知らせを受けていないなら確認が取れるまで動きません
- 面会できなければ親族に託すか自宅あてに送ります
参考情報
- イオンのお葬式「お見舞い金のマナーについて金額相場・封筒の書き方・渡すタイミングなど解説」
https://www.aeonlife.jp/knowledge/manner/omimaikin_manner - 小さなお葬式「お見舞い金とは?金額相場とマナーもあわせて解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/179/ - はじめてのお葬式ガイド「お見舞い金の相場とマナー!書き方・お札の入れ方・渡し方を解説」
https://www.e-sogi.com/guide/10975/
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