結論
年賀状として出せるのは松の内までで、 関東では1月7日、関西では1月15日までを区切りとして数えます。 大事なのは投函した日ではなく相手の家に届く日ですので、配達にかかる日数を一日か二日は見ておいてください。
松の内を過ぎたら寒中見舞いに替え、立春を過ぎたぶんは余寒見舞いとして出します。 このとき年賀はがきは使いませんので、 胡蝶蘭などの通常はがきに替えて、賀詞を外した文面で書いてください。
時期別の判断
元日に届いた年賀状の束を仕分けているうちに一月も半ばに入り、 まだ返事を書いていない相手が数人残っていることに気づきます。 今から書いたものが年賀状として届くのか、それとももう別の形にしなければいけないのかが分からず、 机の上ではがきを持ったまま手が止まります。
時期の判断で迷いが出るのは投函した日ではなく相手の家に届く日のほうで、 書いた日が松の内の内側であっても、配達が明けてからになれば受け取る側には遅れた便りに見えます。 年末年始は郵便の量が増えて日数が読みにくくなりますので、 投函から届くまでの余裕を一日か二日は見ておく必要があります。
| 時期 | 出すもの |
|---|---|
| 12月15日ごろ〜25日 | 元日に届けるなら、この期間に投函しておきます |
| 12月26日〜31日 | 年賀状として出せますが、元日には届きません |
| 元日〜1月7日 | 関東でも関西でも、年賀状のまま出せます |
| 1月8日〜15日 | 関西へは年賀状、関東へは寒中見舞いにします |
| 1月16日〜2月3日ごろ | どの地域へも寒中見舞いに切り替えます |
| 立春を過ぎたら | 余寒見舞いとして、2月末ごろまで出せます |
受付開始日と元日配達の締切は年によって動きますので、その年の郵便の案内で確かめてください。ここに挙げた日付は例年の目安で、年賀はがきの発売や引き受けの開始が例年より遅れる年もあります。松の内は関東が1月7日、関西が1月15日までとされていますが、迷ったときは1月7日を区切りにしておけば、どの地域の相手にも遅れません。
実際にありがちなのは、一月五日の夜に近所のポストへ投函して、 これで松の内には間に合ったと安心してしまう形です。 集配が翌朝になり、そこから相手の県まで二日かかれば届くのは八日になりますので、 関東の相手には松の内を過ぎてからの到着になります。
郵便局の窓口へ直接持ち込めば当日の便に乗りますので、 五日や六日に書き上げたものは、ポストではなく窓口へ出すほうが確実です。 日付が微妙なところまで来ているときは、年賀状にこだわらず初めから寒中見舞いとして書いてしまうほうが、 届いたときの座りがよくなります。
松の内の違い
関西の実家へ出す年賀状と、東京の職場の上司へ出す年賀状とでは、 同じ日に書いて同じ日に投函しても扱いが変わることがあります。 松の内という言葉は聞いたことがあっても、 それが何日までを指すのかは相手の住んでいる土地によって違ってくるためです。
ここで判断が分かれるのは自分の住む土地か相手の住む土地かという点で、 正月飾りをいつまで出しておくかという習慣が、そのまま便りの期限になっています。 関東で育った人が関西の親族へ出すときと、その逆とでは、使える日数が一週間ほど変わってきます。
| 地域・場面 | 松の内と扱い |
|---|---|
| 関東・東日本 | 1月7日までを松の内として数えます |
| 関西・西日本 | 1月15日までを松の内として数えます |
| 相手の地域が分からない | 1月7日で区切れば、どちらの相手にも届きます |
| 自分と相手で違うとき | 受け取る側の地域に合わせるほうが確実です |
| 正月飾りとの関係 | 松飾りを下ろす日が、そのまま区切りになります |
| 迷ったまま日が過ぎた | 無理に年賀状とせず、寒中見舞いに替えます |
関東と関西で日数が違う理由には諸説あり、確定したものはありません。江戸時代の火災を機に関東で短くなったという説がよく紹介されますが、裏づけのある話として扱われているわけではありません。相手がどちらの土地の習慣で暮らしているかを知らないときは、短いほうの七日に合わせておけば行き違いが起きません。
実際に困るのは、関西で生まれ育った相手が関東へ引っ越して十年になる、といった場合で、 どちらの日数を当てはめればよいのかが読めません。 年賀状のやり取りだけの間柄であれば、 相手の家の玄関に松飾りがいつまで出ているのかを確かめる機会もありません。
こういうときは短いほうの一月七日に合わせておけば、 早すぎて困るということはどちらの相手にも起こりません。 八日以降に書くものだけを寒中見舞いに替えていけば、 関西の相手からすれば少し気の早い切り替えに見えるだけで、失礼として受け取られることはありません。
切り替えるときの違い
松の内を過ぎてから返事を書こうとすると、 封を切っていない年賀はがきが引き出しに残っているのが目に入り、これを使ってよいのかで迷います。 文面の書き出しをどう変えるのか、干支の絵柄はそのままでよいのかも、 机に向かってから気になってきます。
切り替えで判断が分かれるのは言葉づかいだけではなく、 はがきそのものと絵柄まで含めて替えるという点で、挨拶の種類が変わる以上は一式が入れ替わります。 年賀状は新年を祝う便り、寒中見舞いは寒さの季節に相手の様子を尋ねる便りで、 目的そのものが別のものになります。
| 項目 | 年賀状 | 寒中見舞い |
|---|---|---|
| 時期 | 元日から松の内までに届くように出します | 松の内明けから立春までに届けます |
| はがき | お年玉付きの年賀はがきを使います | 胡蝶蘭などの通常はがきを使います |
| 賀詞 | 謹賀新年などの賀詞を書き入れます | 賀詞は使わず、季節の挨拶で始めます |
| 書き出し | 賀詞を大きく置いてから続けます | 寒中お見舞い申し上げますと書きます |
| 絵柄 | 干支や松竹梅など、華やかなものを選びます | 冬の風景など、落ち着いたものを選びます |
| 喪中の相手 | 出さずに、時期をずらして便りを送ります | 喪中の相手にも差し支えなく出せます |
年賀はがきを寒中見舞いに使わないのは、あのはがき自体が新年を祝うために作られているからです。下端にはお年玉の抽選番号が刷られており、表の面にも干支の絵柄が入っていますので、寒中の便りとしては中身と器が食い違います。余った年賀はがきは郵便局で通常のはがきや切手へ交換してもらえますが、手数料がかかります。
書き出しでつまずきやすいのは、 「あけましておめでとうございます」を外したあとに何を置けばよいのか分からなくなるところです。 寒中見舞いでは「寒中お見舞い申し上げます」を最初の一行に大きく置き、 そのあとに返事が遅れたことへの一言を続ければ形が整います。
遅れた理由を細かく書く必要はなく、 「ご挨拶が遅れましたことをお詫び申し上げます」と一行入れておけば十分に通じます。 年賀状をもらったことへの礼と、相手の体調を気づかう一文を添えて結べば、 松の内を過ぎてからの便りとして過不足のない形になります。
はがきの選び方
文面のほうが決まっても、今度は近所の郵便局の窓口で何を買えばよいのかというところで手が止まります。 窓口には年賀はがきのほかに胡蝶蘭の絵柄が入った通常はがきや無地の官製はがきが並んでいて、 寒中見舞いにはどれが合うのかがすぐには分かりません。
はがきの選び方で判断が分かれるのは値段ではなく絵柄の華やかさで、 相手が喪中であるかどうかによって選んでよい範囲が狭まります。 年賀状のように一種類を人数分そろえるのではなく、 送る相手の事情によって二種類を使い分けることになります。
| はがき | 向き不向き |
|---|---|
| 通常はがき(胡蝶蘭) | 寒中見舞いの定番で、どの相手にも使えます |
| 無地の官製はがき | 絵柄を自分で刷るときの土台になります |
| 私製はがき | 切手を貼れば、好きな絵柄で出せます |
| 年賀はがき | 抽選番号が刷られているため、使いません |
| 喪中の相手へ | 冬の風景など、静かな絵柄にとどめます |
| 余った年賀はがき | 郵便局で、手数料を払えば交換できます |
胡蝶蘭の絵柄が定番として案内されるのは、慶事にも弔事にも寄らない中立の図柄だからです。相手が喪中であっても、こちらが喪中であっても、この一種類で用が足りますので、まとめて買っておいて差し支えありません。私製はがきを使うときは、雪景色や梅の枝のように季節だけを示す絵柄を選べば外れません。
実際に多いのは、年末に多めに買った年賀はがきが十枚ほど余り、 これを寒中見舞いに回そうとして手が止まる場面です。 あて名の面の下に印刷された抽選番号は消せませんので、 そのまま出せば新年を祝うはがきで寒中の挨拶をすることになります。
余った年賀はがきは郵便局の窓口で通常のはがきや切手へ交換してもらえますので、 書き損じたものと一緒に持って行けば一度で済みます。 手数料は一枚あたり数円ですが、そのまま引き出しに入れておいても翌年には使えませんから、 その年のうちに片づけておくほうが無駄になりません。
遅れても送るか
二月に入ってから、去年届いた年賀状の束の中に返事を出していない一枚を見つけると、 今さら出しても言い訳がましいのではないかと考え込みます。 毎年やり取りしている相手ほど間が空いたことが気になって、 そのまま何もしないという選択に傾いてしまいます。
ここで判断が分かれるのは礼儀の問題ではなく、 相手の側が何も届かないことをどう受け取るかという点で、 返事が来なければ具合でも悪いのだろうかと案じさせることになります。 表書きを替えれば二月末ごろまで出せる形が用意されていますので、 出さないという選択を取る理由はほとんどありません。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 毎年やり取りしている | 必ず出します。届かないと心配させてしまいます |
| 相手から届いていた | 時期を替えてでも、必ず返事を出します |
| 今年でやめたい相手 | 一度は返し、次からの断りを添えておきます |
| 二月に入ってから | 余寒見舞いとして、2月末ごろまで出せます |
| 三月まで気づかなかった | 便りは見送り、次の機会に近況を伝えます |
| 喪中と後で知った | 賀詞を使わず、寒中見舞いとして出し直します |
遅れたから出さないという選び方は、いちばん角の立ちやすい終わり方になります。相手の手元には自分が出したはがきだけが残り、返事が来なかったという事実だけが翌年まで残ることになります。表書きを替えるだけで出せますので、遅れを詫びる一行を添えて送れば、それで元の行き来に戻ります。
実際に起こるのは、喪中はがきを見落として年賀状を出してしまい、 後になって気づくという場面で、こちらから何か言わなければ落ち着きません。 松の内を過ぎるのを待ってから寒中見舞いを出し、そこで詫びを述べる形にすれば、 相手の側も返事を書きやすくなります。
年賀状のやり取り自体をやめたいときも、黙って出さなくなるより、 その年は寒中見舞いで一度返しておくほうが穏やかに収まります。 本文の終わりに、来年からは便りを控える旨を一行だけ書き添えておけば、 相手も次の年末に迷わずに済みます。
返事が遅れたときの書き方を見る年賀状をいつまで出せるかに一本の線があるわけではなく、 相手が住んでいる土地の松の内と、こちらの手元から届くまでの日数を見て、 間に合う形を選べばそれで足ります。 七日を過ぎていれば寒中見舞いに替わるだけで、伝えたいことが減るわけでも、便りの値打ちが下がるわけでもありません。
どの相手でも変わらないのは、出した日ではなく届く日で考えることと、 遅れたときに黙って終わらせないことの二つだけで、 この二つさえ守っていれば、地域ごとの日付を思い出せなくても行き違いにはなりません。 受け取る側にとっても、遅れた詫びが一行あるほうが、返す言葉に迷わずに済みます。
よくある質問
年賀状はいつまで送れますか?
松の内までに相手へ届くように出します。関東は1月7日、関西は1月15日までを松の内として数えます。大事なのは投函した日ではなく届く日ですので、配達にかかる日数を一日か二日は見ておいてください。
自分と相手で松の内が違うときは?
受け取る側の地域に合わせるほうが確実です。関西の相手なら1月15日まで年賀状で出せますが、どちらの土地の習慣で暮らしているか分からないときは、短いほうの1月7日に合わせておけば行き違いが起きません。
なぜ関東と関西で松の内が違うのですか?
理由には諸説あり、確定したものはありません。江戸時代の火災を機に関東で短くなったという説がよく紹介されますが、裏づけのある話として扱われているわけではありません。
寒中見舞いに年賀はがきを使えますか?
使いません。下端にお年玉の抽選番号が刷られており、表の面にも干支の絵柄が入っていますので、寒中の便りとしては中身と器が食い違います。胡蝶蘭などの通常はがきに替えてください。
年賀状と寒中見舞いは書き方が違いますか?
違います。寒中見舞いでは賀詞を使わず、「寒中お見舞い申し上げます」を最初の一行に大きく置きます。絵柄も冬の風景など落ち着いたものにします。喪中の相手にも差し支えなく出せる点も年賀状と違います。
余った年賀はがきはどうしますか?
郵便局の窓口で通常のはがきや切手へ交換してもらえます。手数料は一枚あたり数円ですが、そのまま引き出しに入れておいても翌年には使えませんので、書き損じたものと一緒に持って行ってください。
遅れたら出さないほうがよいですか?
出したほうが収まります。毎年やり取りしている相手に何も届かなければ、具合でも悪いのだろうかと案じさせることになります。表書きを替えれば2月末ごろまで出せますので、遅れを詫びる一行を添えて送ってください。
まとめ
- 年賀状は松の内までに届くように出します
- 関東は1月7日、関西は1月15日で数えます
- 受け取る側の地域に合わせます
- 迷ったら1月7日で区切ります
- 過ぎたら寒中見舞いに切り替えます
- 年賀はがきは寒中見舞いに使いません
- 寒中見舞いでは賀詞を使いません
- 遅れても、出さないままにはしません
参考情報
- 日本郵便「年賀状(年賀はがき)」
https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/nenga/ - 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
年賀状の受付開始日・元日配達の投函期限は年によって変わります。その年の日本郵便の案内をご確認ください。本記事の日付は例年の目安です。喪中の範囲や賀詞の使い分けには考え方に幅があるため、断定を避けて記載しています。
本記事で紹介している時期や作法は一般的な目安です。年賀状の受付開始日や元日配達の締切は年ごとに変わります。その年の日本郵便の案内をご確認ください。喪中の範囲や過ごし方は、地域・ご家庭・宗派によって考え方が異なります。