結論

大学生へのお年玉は金額より渡すかどうか自体が分かれるところで、 おじ・おばの立場では高校卒業で区切る家庭がいちばん多く、 祖父母から孫へは学費の援助をかねて続けることが多くなります。

続けるのであれば1万円で据え置く形が分かりやすく、 毎年上げていくと四年ぶんの負担が読めなくなります。 終える年にはその一言を口にしておくと、相手が理由を探さずに済みます。

渡すかどうか

甥が大学に進んだ年の暮れ、ポチ袋を人数分そろえながら、 この子のぶんも用意するべきなのかどうかで手が止まります。 すでに成人しているうえにアルバイトの収入もあるはずで、 それでも去年まで渡していたものを急にやめてよいのかが分かりません。

大学生のお年玉で判断が分かれるのは金額よりも渡すかどうかそのもので、 しかも同じ親族の中でも祖父母と、おじ・おばとで扱いが違ってくることがあります。 孫と甥・姪では日ごろの行き来の頻度も、学費を援助しているかどうかも違いますので、 同じ線引きを当てはめる必要はありません。

立場目安
祖父母から孫へ続ける家庭が多く、学費の足しにする面もあります
おじ・おばから甥・姪へ高校卒業で区切る形がいちばん多く見られます
遠い親戚から顔を合わせる機会が少なければ渡しません
下宿している学生へ生活費の足しにと、続けて渡す家庭もあります
就職して働き始めた収入を得た年からは渡さないのが一般的です
家によって違うとき親族の間で先に申し合わせておくと揃います

祖父母と、おじ・おばとで扱いが分かれるのは、費用を出している範囲がそもそも違うからです。孫の学費や下宿代を一部受け持っている祖父母は年始の一万円も同じ流れの中に置きますが、おじ・おばにとっては年に一度会うだけの相手であることが多く、高校卒業で区切っても不自然には見えません。

実際にややこしくなるのは、同じ食卓に高校生の弟と大学生の兄が並んでいる場面で、 弟だけがポチ袋を受け取る形になると、その場の空気が少し止まります。 大学生の側は気にしていなくても渡す側のほうが気まずくなり、 その年だけ急に一万円を足してしまうことが起こります。

こういうときは袋を配る前に「大学に入ったらおしまいにしているから」と一言添えておくと、 その場で線引きが共有されて後を引きません。 兄のほうには食事のあとで進路の話を聞き、帰りの交通費を持たせるといった形にすれば、 何もしないまま終わることもありません。

渡す場合の金額

渡すと決めたあとに次に詰まるのが金額で、高校三年の正月に一万円を渡していた相手へ、 大学一年ではいくら包むのかという問題が出てきます。 学年が上がるたびに少しずつ増やしてきた流れをそのまま続けると、 卒業までの四年で額が大きく膨らんでいきます。

金額で判断が分かれるのは相手の年齢ではなく、 渡す側が何年続けるつもりでいるかという点で、 四年ぶんを見通したときに無理のない額へ落ち着けておく必要があります。 孫が二人、甥や姪が三人といった家では、一人あたりの差より合計のほうが先に効いてきます。

相手・場面金額の目安
一般的な目安1万円で据え置く形がいちばん分かりやすく済みます
祖父母から孫へ1万〜3万円まで幅があり、家によって開きます
おじ・おばから5千〜1万円にとどめておく家庭が多くなります
高校生から上げるか据え置いたままでも、不足とは受け取られません
下宿している学生帰省の交通費を別に渡す形にすることもあります
避ける額4千円と9千円は、字の連想を避けて外します

据え置きが選ばれるのは、渡す側の負担を四年ぶん一定に保てるからです。高校生までと同じように毎年上げていくと、大学四年目には最初の年の倍近い額になり、兄弟のいる家では合計が読めなくなります。金額に決まりはありませんので、同じ額を四回渡すつもりで最初の年に決めておくほうが後が楽になります。

金額でもめやすいのは、親族が集まる席で袋の厚みが違うと分かってしまったときで、 同じ大学生でも祖父母からは三万円、おじからは五千円というように差が出ます。 中身を見せ合う年齢ではありませんが、親のほうが後から気にして、 翌年の額を合わせにかかることがあります。

立場が違えば包む額も違ってきますので、祖父母が三万円を渡しているからといって、 おじの側がそれに合わせて引き上げる必要はどこにもありません。 年末のうちに電話で「うちは一万円にしておく」と兄弟の間だけ確かめておけば、 同じ立場どうしの食い違いは起こりません。

成人年齢との関係

成人年齢が十八歳に下がってから、成人したのだからもう渡さないという線引きを考える家が増えましたが、 実際に当てはめてみると座りの悪い形になります。 十八歳の誕生日を迎えるのは高校三年の在学中で、 正月の時点ではまだ制服を着て学校へ通っている相手だからです。

ここで判断が分かれるのは法律上の区切りと生活の区切りが揃っていないところで、 年齢で切るか卒業で切るかによって、終わり方の自然さが変わります。 受け取る側にとっても、学校が変わる春に終わるほうが、 誕生日を境に途中で終わるより納得しやすい形になります。

区切り実際の姿
高校卒業十八歳の春にあたり、いちばん多く選ばれます
成人(十八歳)高校の在学中にあたり、途中で終わってしまいます
二十歳大学二年の途中にあたり、区切りが見えにくくなります
大学卒業二十二歳の春にあたり、進路にかかわらず切れます
就職した年収入を得た春から渡さない形にできます
結婚した年世帯を持った年を最後にする家庭もあります

年齢ではなく卒業で切るほうが選ばれるのは、区切りが相手の側にも見えているからです。誕生日は人によってばらばらですが、三月の卒業は同じ学年の全員に同時に来ますので、いとこ同士で終わる年が食い違いません。成人年齢が十八歳になったのは民法の改正によるもので、お年玉の慣習そのものが変わったわけではありません。

実際に起きるのは、十八歳の誕生日を迎えた高校三年の暮れに、 もう成人だからと袋を用意しなかった年で、本人はまだ受験の真っ最中です。 同じ席にいる一学年下のいとこが袋を受け取っているのを見れば、 線引きが年齢で引かれたことは伝わりにくくなります。

高校三年の正月までは渡し、春の卒業をもって終わりにすると決めておけば、 こうした場面はそもそも起こりません。 大学へ進む子と就職する子が混ざる学年でも卒業という一点で揃いますので、 進路の違いによって額や有無が変わることもなくなります。

やめるタイミング

終わりにすると決めていても、親族が集まった当日その場では言い出しにくく、 結局その年も袋を渡してしまうということが起こります。 大学四年の正月に何も言わずに渡し、翌年の正月に何も渡さなければ、 受け取る側は理由が分からないまま終わることになります。

大学生を相手にするときに変わるのは、黙って終わらせるのではなく言葉で伝えられる年齢になっている点で、 そこが小学生や中学生との大きな違いです。 就職や卒業といった相手側の節目に合わせて口にすれば、 断りにも突き放しにも聞こえず、その場の空気を重くしません。

場面伝え方
就職が決まった年渡しながら「これで最後だね」と伝えます
大学を卒業する年春からの進路を聞いたうえで区切りにします
結婚した年世帯を持った節目として、その年で終えます
何も言わずにやめる理由が伝わらず、相手を戸惑わせてしまいます
親族で揃えたいとき年末のうちに兄弟の間で申し合わせておきます
途中でやめにくいとき学年の途中ではなく、春の節目まで待ちます

言葉にして終わらせるほうがよいのは、受け取る側が理由を探さずに済むからです。何も言わないまま袋が来なくなると、何か気に障ることをしたのだろうかと考えさせてしまいますし、親のほうも確かめようがありません。大人同士のやり取りができる年齢ですので、渡しながらそのまま口にして差し支えありません。

実際に多いのは、四月から社会人になる甥へ、 三月の卒業を控えた正月に最後の袋を渡す場面で、封筒を差し出しながら一言添えるだけで済みます。 「就職おめでとう、お年玉はこれで最後にするね」と言えば、 受け取る側も笑って終わりにできます。

言い忘れたまま年が明けてしまったときは、次に顔を合わせたときに改めて伝えれば足りますので、 無理にその場でまとめる必要はありません。 以後は誕生日に食事へ誘うなど別の形で行き来が続いていれば、 渡さなくなったことが疎遠の合図として受け取られることもありません。

現金以外の形

渡すか渡さないかの二択だけで考えていると、 毎年続けるのは重いが何もしないのも落ち着かない、というところで止まってしまいます。 とくに下宿している孫が一年ぶりに帰省してきた年は、 封筒を出さないまま駅まで見送るのが物足りなく感じられます。

大学生になると現金でなければ困るという年齢ではなくなりますので、 額を減らすより渡し方のほうを替えるという選び方が出てきます。 毎年の袋をやめる代わりに、帰省したときの食事や、 入学と就職という二度の節目にまとめるといった形であれば、続けやすさが変わります。

形向いている場面
食事に誘う帰省した日に、近況を聞きながら囲めます
図書カード教科書代の足しになり、使い道も残ります
交通費を持たせる下宿へ戻る日の切符代として渡せます
入学祝いに集約進学した年に、まとめて一度だけ渡します
就職祝いに集約働き始める春へ、最後の一度をまとめます
仕送りへの上乗せ一人暮らしの孫へ、月々の額に足しておきます

節目に集約する形が選ばれるのは、渡す回数が減っても額の重みは残るからです。毎年一万円を四回渡すのと、進学と就職の二度にまとめて渡すのとでは、受け取る側の記憶への残り方が違ってきます。年始に何も渡さないことが気になるのであれば、正月の食事を一度こちらで持つだけでも間が埋まります。

実際にうまくいくのは、正月に集まった席で「今年から袋はやめて、そのぶん出かけよう」と決めてしまう形で、 向かう先は寿司屋でも焼肉屋でもかまいません。 金額の話をしなくて済みますし、その場で近況を聞けますので、 渡す側にとっても年に一度の区切りになります。

図書カードや商品券を選ぶときは額面を五千円ほどにとどめておくと、 受け取る側も遠慮なく使い切れますし、渡す側の負担も一定に収まります。 封筒に入れて手渡すところは現金と同じですので、ポチ袋を用意しておけば、 その場の見た目が急に軽くなることもありません。

何歳まで渡すかを詳しく見る

大学生へのお年玉に決まった正解があるわけではなく、 自分がその子とどれだけ行き来のある立場なのか、そして何年続けるつもりでいるのかを見て、 無理のない形を選べばそれで足ります。 祖父母として続ける家もあれば、おじ・おばとして高校卒業で区切る家もあり、どちらが正しいということでもありません。

どの立場でも変わらないのは、いつ終わりにするかを先に決めておくことと、 終える年にその一言を口にすることの二つだけで、 この二つさえ守っていれば、金額をきっちり思い出せなくても角は立ちません。 受け取る側にとっても、理由の分かる終わり方のほうが、そのあとの行き来を続けやすくなります。

よくある質問

大学生にもお年玉を渡しますか?

渡すかどうか自体が分かれます。おじ・おばの立場では高校卒業で区切る形がいちばん多く見られますが、祖父母から孫へは学費の足しにする面もあって続ける家庭が多くなります。費用を出している範囲が違うためで、同じ線引きを当てはめる必要はありません。

渡す場合はいくらが目安ですか?

1万円で据え置く形がいちばん分かりやすく済みます。祖父母からは1万〜3万円まで幅があり、おじ・おばからは5千〜1万円にとどめる家庭が多くなります。毎年上げていくと大学四年目には最初の年の倍近い額になります。

成人したらやめるべきですか?

十八歳の誕生日を迎えるのは高校三年の在学中で、正月の時点ではまだ学校へ通っている相手です。年齢ではなく卒業で区切るほうが、同じ学年の全員に同時に来る区切りとなり、いとこ同士で終わる年も食い違いません。

やめるタイミングはいつですか?

就職した年がいちばん自然で、大学の卒業や結婚も区切りになります。学年の途中で終えると中途半端になりますので、春の節目まで待つほうが収まります。親族の間で年末に申し合わせておくと、いとこ同士で揃います。

やめるときはどう伝えますか?

渡しながら「就職おめでとう、お年玉はこれで最後にするね」と添えれば足ります。何も言わないまま袋が来なくなると、何か気に障ることをしたのだろうかと考えさせてしまいますので、大人同士のやり取りとして口にしてください。

現金以外の形もありますか?

帰省した日に食事へ誘う、図書カードを渡す、下宿へ戻る切符代を持たせるといった形があります。入学祝いと就職祝いの二度にまとめれば、渡す回数が減っても額の重みは残りますので、毎年の負担を抑えたまま続けられます。

まとめ

  • 渡すかどうかから分かれます
  • おじ・おばは高校卒業で区切ります
  • 祖父母は続けることが多くなります
  • 続けるなら1万円で据え置きます
  • 十八歳は高校の在学中にあたります
  • 年齢より卒業で区切ります
  • 最後の年に一言添えて終えます
  • 節目にまとめる形もあります

参考情報

  1. 株式会社マルアイ「【2026年お年玉に関する実態調査】」(2025年12月16日)
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000051757.html
  2. All About「お年玉、1人あたりの相場はいくら?学年別ランキング」(インテージ「2026年お年玉調査」)
    https://allabout.co.jp/gm/gc/516484/
  3. リセマム「お年玉をあげるのは何歳まで?年齢別の相場は…実態調査」(マネーインサイトラボ)
    https://resemom.jp/article/2025/12/01/84145.html
  4. 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
    https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx

お年玉の金額に公的な基準はありません。本記事の金額は、複数の実態調査と広く共通して挙げられる目安を照合してまとめたものです。調査ごとに集計の区切り方が違うため、本文では幅のある形で示しています。地域・ご家庭・親族間の取り決めによって実際には大きく異なります。なお成人年齢が18歳である点は、2022年4月施行の民法改正によるものです。

本記事で紹介している金額は一般的な目安です。お年玉の金額に決まりはなく、地域・ご家庭・親族間の取り決めによって大きく異なります。ご親族に渡す場合は、まず身内での申し合わせをご確認ください。