結論

正月飾りを手放す本来の形は、小正月に行う火祭りの 左義長、いわゆるどんど焼きでお焚き上げをすることで、 神社や地域の会場へ持ち込みます。 ただし開催しない地域も、日程が合わない人も現に多いのが実情です。

その場合は神社へ個別に納めるか、 塩や酒で清め、半紙にくるみ、他のごみと袋を分けて 自治体の分別に従って出すという形になります。 一般ごみとして手放すことは差し支えありませんので、 機会を逃したまま何年も持ち続ける必要はありません。

手放し方は3つある

松の内が明けて玄関から外したしめ飾りを手に持ったところで、 これをごみ袋に入れてしまってよいものかどうかで手が止まります。 神様に関わるものを普通のごみとして出すのは気が引けますし、 かといって、いつまでも家に置き続けるわけにもいきません。

経路は大きく3つあり、どれを選ぶかは丁寧さの度合いではなく、 その日に会場まで足を運べるかどうかという生活の都合で決まってきます。 次の表には3つの方法と、それぞれがどういう場面に向いているのかを並べましたので、 自分の年末年始の予定と照らし合わせて読んでください。

方法内容向いている場面
どんど焼き会場へ持ち込み、火でお焚き上げをします地域で開催があり、その日に動ける場合です
神社へ納める古札納所へ納め、後日まとめて焚き上げられますどんど焼きの日程が合わなかった場合です
自宅で手放す清めて包み、袋を分けてごみとして出します近くに会場も受け付ける神社もない場合です
郵送のお焚き上げ寺社や専門業者へ送り、供養を依頼します外出が難しく、費用をかけられる場合です
翌年まで保管納める機会を待って、家の中で保管しておきます勧められません。翌年に忘れる形になりがちです

3つの方法に上下はなく、どんど焼きに行けるかどうかで決まります。本来の形は小正月の火祭りでお焚き上げをする左義長ですが、開催しない地域も、日程が合わない人も現に多く、その場合に一般ごみとして手放すことも認められています。神社へ個別に納める方法は、受け付けの有無と期間が社によって違いますので、持って行く前に電話で確かめると二度手間になりません(最終確認:2026年8月)。

3つのうちどれを選んでも失礼にはあたらず、 どんど焼きが本来の形であること自体は確かです。 ただし開催しない地域が年々増えている以上、火祭りへ持ち込めない人のほうが 多数派になっていますので、行けなかったことを引け目に感じる必要はありません。

大事なのは経路の格ではなく、年神様を迎えるために一年に一度だけ用意したものを、 ほかのごみと同じ扱いにはしないという一点だけです。 その心持ちを持って手を動かしていれば、 最終的に家庭ごみとして出すことになったとしても、扱いとして不足はありません。

どんど焼きはいつ、どこで行われるのか

どんど焼きに持って行こうと決めても、 どこで何日にやっているのかが分からないまま1月が終わることがあります。 近所の神社の掲示を見ても書いていないことがありますし、 検索しても地元の情報がまるで出てこないという場面も珍しくありません。

たどり着きにくい理由の一つが呼び名で、同じ行事が地域によってまったく違う名前で 呼ばれているため、検索の言葉が合わないということが起こります。 次の表には、開催の時期と場所、そして呼び方の違いを整理しましたので、 自分の住む土地でどれにあたるかを探してみてください。

項目内容
時期小正月にあたる1月15日前後で、1日だけの場所が多くなります
場所神社の境内、河川敷、学校の校庭、農地などで行われます
呼び方左義長・どんど焼き・とんど・賽の神などと変わります
調べ方自治体の広報、神社の掲示、町内会の回覧に載ります
受け付け時間前日から預かる場所と、当日のみの場所に分かれます
参加費無料の場所が多く、志を納める形をとる場合もあります

どんど焼きは1月15日前後の1日だけという場所が多く、逃すと次の機会がありません。小正月に行う火祭りで、左義長・賽の神・とんど・どんど焼きと呼び方が地域で変わりますので、地元でどう呼ばれているかを知らないと検索でたどり着けないことがあります。年が明けてから調べるのでは間に合わない地域もありますので、外す日を決める段階で開催日を確かめておいてください(最終確認:2026年8月)。

公式サイトを持たない小さな社が会場になっていることも多く、 そもそもインターネット上に情報が出ていない地域が珍しくありません。 引っ越してきたばかりの土地であれば、町内会の回覧板を見るか、 近所の年配の方に尋ねてしまうのが、いちばん早く片づきます。

火祭りそのものは正月飾りを焼くためだけの行事ではなく、 その火で焼いた餅を食べると一年を健やかに過ごせるとされる地域もあります。 子どもがいる家であれば、正月の締めくくりとして出かけてみる値打ちがありますし、 引っ越したばかりの土地では、近所の人と顔を合わせる機会にもなります。

持ち込めるもの・持ち込めないもの

会場へ着いてから、これは受け取れませんと断られると、 持ち帰る袋も用意しておらず、そのまま手に提げて帰ることになります。 近年の飾りは装飾の部分がプラスチックでできているものが多く、 見た目だけでは判断がつきにくいところがあります。

受け入れの線を引いているのは、燃やしたあとに何が残るか、 燃やすときにどんな煙が出るかという一点だけで、飾りの値段や大きさは関係ありません。 次の表には素材ごとの扱いを整理しましたので、 外す前に自分の飾りが何でできているかを確かめてみてください。

素材・もの扱い
藁・松・竹・和紙そのまま焚き上げられ、断られることはありません
プラスチックの土台外してから持ち込み、本体は自治体の分別に回します
針金・金具・釘灰に残るため、外す指示が出ることが多くなります
ビニールの飾り・造花断られることが多く、外して持って行くほうが確実です
鏡餅のプラスチック容器持ち込まず、家庭ごみとして分別して出します
ダイダイ・ミカン生ものは受け付けない会場が多く、確認が必要です

持ち込めるかどうかは、燃やしたときに何が残るかで決まります。藁・松・竹・紙といった昔からの素材はそのまま焚き上げられる一方、プラスチックの土台や金具、ビニールの飾りは煙と灰の問題が出るため断られることが増えています。近年の正月飾りは装飾部分がプラスチックであることが多いので、外す段階で分解し、燃える部分だけを持ち込む形にしておくと当日に困りません(最終確認:2026年8月)。

分解は松の内が明けて外したその日のうちに済ませておくと、 持ち込む当日になって会場の入口で慌てることがなくなります。 しめ飾りは針金で束ねてあることが多く、台所ばさみかペンチが一つあれば、 数分のうちに燃える部分だけへ分けられます。

会場によっては係の人が受け取るときに仕分けをしており、 その場で外してくださいと言われることもあります。 持ち帰り用の袋を一枚たたんで鞄に入れておけば、 断られた部分をそのまま手に提げて帰るということにはなりません。

自宅で手放すときの手順

どんど焼きが近くになく、神社も受け付けていないとなると、 残る道は家庭ごみとして出すことになります。 ただ、そのまま生ごみの袋へ入れるのはさすがに気が引けて、 玄関の隅に置いたまま何週間も過ぎてしまうことがあります。

気が引けるのは飾りそのもののせいというより、 出したあとに自分のなかで何も片づかない感じが残るからで、そこに一手間を挟むと収まります。 次の表には、外した飾りを袋へ入れるまでに挟んでおきたいことを順に並べましたので、 上から順にたどってください。

手順すること
1. 広げる新聞紙か半紙を広げ、その上に飾りを置きます
2. 清める塩を左・右・中央の順に少しずつ振りかけます
3. 包む紙で全体をくるみ、感謝の気持ちで一礼します
4. 袋を分ける他のごみと混ぜず、専用の袋に入れて出します
5. 分別を確かめる燃えるごみか粗大ごみかは、自治体の案内に従います
塩がないとき日本酒を少量振りかける形でも差し支えありません

自宅で手放すときに踏む手順は、清めて、包んで、袋を分けるという3つだけです。塩や酒で清め、半紙や新聞紙にくるみ、生ごみなど他のごみとは別の袋に入れて出す、という形が広く案内されています。これは自治体のルールより厳しい手順ではなく、分別そのものは住んでいる市区町村の案内に従いますので、燃えるごみか粗大ごみかの判断はそちらを先に見てください(最終確認:2026年8月)。

塩を振る所作に厳密な作法があるわけではなく、 左・右・中央の順という形が広く知られてはいるものの、 順番を覚えていなくても差し支えありません。 清めるつもりで振れば足りますので、量を測ったり向きを確かめたりする必要はありません。

袋を分けるという点だけは守っておくと、 手放したあとに自分のなかで気持ちの整理がつきやすくなります。 前の晩の食べ残しと一緒くたに詰める形と、小さな袋に一つだけ入れて口を結ぶ形とでは、 集積所へ置いてくるときの心持ちがまるで違います。

自宅で燃やすのは避けてください

お焚き上げに近い形にしようとして、庭やベランダで火をつけるのは避けてください。多くの自治体で野焼きは原則として禁じられていますし、近隣への煙の迷惑や、乾いた藁から火が回る危険もあります。

正月飾りは藁と松でできていて、火をつけると思っているよりずっと勢いよく燃え上がりますので、家庭で扱える火にはなりません。焼いて手放したいのであれば、火の管理をしている会場へ持ち込むという形だけにしてください。

鏡餅は処分するものではない

しめ飾りの処分方法を調べていると、鏡餅も同じように納めるものなのかどうかが気になります。 食べ物ですから焚き上げるわけにもいきませんし、 かといってそのまま捨てるのも違うような気がして、 鏡開きが済んだあとの扱いに迷います。

この迷いが生まれるのは、鏡餅をしめ飾りと同じ飾りの一種として数えているからで、 実際には部分ごとに行き先が分かれる作りになっています。 次の表には、お餅・容器・添え物・台といった部分ごとに、 それぞれどこへ行くのかを整理して並べました。

部分行き先
お餅鏡開きの日に、家族で分けていただきます
プラスチックの容器自治体の分別に従い、資源ごみなどへ回します
ダイダイ・ミカン食べるか、生ごみとして処分して差し支えありません
裏白・譲り葉しめ飾りと一緒に、どんど焼きへ持ち込めます
三方・飾り台道具なので、洗って翌年もそのまま使います
カビが出たお餅食べずに処分し、翌年は真空パックのものを選びます

鏡餅は捨てるものではなく、いただくものです。年神様が宿っていたお餅を家族で分けて食べることで一年の無病息災を願う、というのが鏡開きの意味ですので、処分の対象になるのはしめ飾りや門松のほうだけになります。刃物で切らず、手や木槌で割るという言い方が残っているのは、切腹を連想させることを避けたためで、真空パックのものであれば包装の指示どおりに扱って差し支えありません(最終確認:2026年8月)。

硬くなったお餅は半日ほど水に浸けてから加熱すると扱いやすくなりますし、 揚げてかき餅にする、雑煮に入れる、ぜんざいに落とすなど、食べ方はどれでも構いません。 家族の人数に対して量が多いときは、 小分けにして冷凍しておけば、1月のうちに無理なく食べ切れます。

カビが出てしまった場合は、削れば食べられるという言い方もありますが、 内部まで菌糸が伸びていることがありますので、無理をせずに処分してください。 翌年から中に小分けの餅が入った真空パックのものにしておけば、 この心配そのものが起きなくなります。

鏡開きの日と地域差を見る

破魔矢・熊手・お守りはどうするか

どんど焼きへ持って行く袋を用意していると、去年の破魔矢や玄関の熊手、 財布に入れっぱなしの古いお守りも一緒に入れてよいものかどうかで迷います。 年の初めのうちに一度で片付けてしまいたいという気持ちも働きますので、 つい、まとめて袋へ放り込みたくなります。

ここで押さえておきたいのは、これらがそもそも正月飾りではないという点で、 納める時期の考え方が門松やしめ飾りとはまったく違います。 次の表には縁起物ごとの扱いを並べましたので、 袋へ入れてしまう前にひととおり目を通してください。

もの扱い
破魔矢1年間家で祀り、翌年の初詣で授かった社へ納めます
熊手同じく1年を通して飾り、翌年の酉の市などで納めます
お守り・お札授かってから1年後に、その社寺へ納めるのが本来の形です
神棚のしめ縄正月前に張り替え、古いものは飾りと一緒に納めます
だるま願いがかなったら目を入れ、翌年に納めます
遠方で授かったもの近くの社寺で受け付けてもらえるか、先に確かめます

破魔矢と熊手は正月飾りではないため、1月中に手放す必要がありません。破魔矢は1年間家で祀り、次の初詣のときに神社へ納めるという扱いになりますし、熊手も同じく1年を通して飾るものにあたります。古いお守りやお札も同じ考え方で、授かった社へ1年後に納めるのが本来の形ですので、どんど焼きの日に慌ててまとめて出す必要はありません(最終確認:2026年8月)。

神社で授かったものは神社へ、お寺で授かったものはお寺へ納めるのが 本来の形とされています。 旅先の社寺で授かったもので、遠くて出向けないという場合は、 近くの社寺で受け付けてもらえるかを尋ねてみると、応じてくれることがあります。

1年経っていないお守りを、正月だからといって慌てて納める必要もありません。 受験や安産のように目的がはっきりしているものは、 その願いが果たされた時点で納めればよく、 日付で区切って考えなくても差し支えありません。

翌年の飾り始めの時期を見る

正月飾りの手放し方に、これでなければならないという道は一つもなく、 どんど焼きの火にくべる家もあれば、神社の納所へ置いてくる家もあります。 塩をひとつまみ振って紙に包み、袋を分けて集積所へ置いてくる家もありますが、 会場まで持って行けたかどうかで、その一年の縁起が変わるようなものではありません。

どの方法でも変わらないのは、ほかのごみと同じ袋に入れないという一点だけで、 そこさえ守れていれば手順の細かさは問われません。 年の暮れに買い、玄関に掛け、家族が毎日その下を通った飾りですから、 最後に紙で包んで一礼するだけで、扱いとしては十分に足りています。 そこまで済んだら、あとは翌年の暮れに新しいものを選ぶ話へ気持ちを移してください。

よくある質問

正月飾りはどう処分するのが正しいですか?

本来は小正月の火祭りである左義長、いわゆるどんど焼きでお焚き上げをします。開催がない、日程が合わない場合は神社へ納めるか、清めて紙にくるみ、他のごみと袋を分けて自治体の分別に従って出します。

正月飾りを普通のごみに出してもよいですか?

差し支えありません。どんど焼きを行わない地域も増えているためです。塩や酒で清め、半紙や新聞紙にくるみ、他のごみと袋を分けて出す形が広く案内されています。分別区分は自治体の案内に従ってください。

どんど焼きはいつ行われますか?

小正月にあたる1月15日前後で、1日だけという場所が多くなります。左義長・とんど・賽の神など呼び方が地域で変わりますので、自治体の広報や町内会の回覧、神社の掲示で確かめてください。

プラスチックが付いた飾りも持ち込めますか?

断られることが多いため、外してから持ち込みます。針金や金具も灰に残るため、外す指示が出ることが増えています。松の内が明けて外したその日に分解しておくと、当日に慌てません。

鏡餅はどう処分しますか?

鏡餅は処分するものではなく、鏡開きの日に家族でいただきます。プラスチックの容器だけを自治体の分別に従って出してください。カビが出てしまった場合は無理に食べず処分し、翌年から真空パックのものを選ぶと安心です。

破魔矢やお守りも一緒に納めてよいですか?

正月飾りとは扱いが違います。破魔矢は1年間家で祀り、翌年の初詣で授かった社へ納めるのが本来の形です。お守りやお札も授かってから1年後にその社寺へ納めますので、1月に慌てて出す必要はありません。

まとめ

  • 本来の形はどんど焼き(左義長)でのお焚き上げです
  • 1月15日前後の1日だけという会場が多くなります
  • 日程が合わなければ神社の古札納所へ納めます
  • 一般ごみとして手放しても差し支えありません
  • 手順は清める・包む・袋を分けるの3つです
  • プラスチックと金具は外して持ち込みます
  • 鏡餅は処分せず、鏡開きでいただきます
  • 破魔矢とお守りは1年後に社寺へ納めます

参考情報

  1. 産泰神社「【これで丸わかり!】お正月飾りはいつから飾る?飾るタイミングからその後の処分まで神職がわかりやすく解説します!」(令和6年12月25日/神社本庁教学研究所監修『神道いろは』ほかを参考文献に明示)
    https://www.santai-jinja.jp/blog/shogatsukazari-when/
  2. ウェザーニュース「正月飾りはいつ飾る?「苦立て」「一夜飾り」を避ける正しい時期」
    https://weathernews.jp/news/202512/250066/
  3. マイボイスコム「クリスマス・お正月の過ごし方に関するアンケート調査(第19回)」(2025年1月1日〜7日/インターネット調査/回答者9,243名)
    https://myel.myvoice.jp/products/detail/31811

飾り始めが12月13日以降であること、12月29日と31日を避けること、松の内が関東1月7日・関西1月15日であること、処分の本来の形が左義長(どんど焼き)であることは、参照した情報源で一致しています。松の内・鏡開きの日付、どんど焼きの実施日と受け入れ範囲には地域差が大きく、本記事では幅をもたせて記載しています。実施率の数値は調査時点のもので、最終確認は2026年8月です。

本記事で紹介している日付や手順は一般的な目安です。松の内・鏡開きの日、どんど焼きの日程と受け入れる品は、地域・神社・自治体によって大きく異なります。ごみとして出す場合の分別は、お住まいの自治体の案内に従ってください。飾り方に迷ったときは、地域の神社やご親族にご確認いただくのが確実です。