結論

お中元は上半期の区切りとして半年分、お歳暮は一年の締めくくりとして一年分の感謝を伝える贈り物で、 のし紙も水引も同じものを使いますから、実際に違うのは時期と表書き、それに選ばれる品物の傾向という三点にとどまります。

両方を贈らなければならない決まりはなく、どちらか一方にするならお歳暮を残します。 一年を締めくくる側にあたるため、お中元だけを贈ってお歳暮を欠かす形は順序として不自然に見えますが、お歳暮だけを続けるのは自然な形です。

違いの比較表

デパートの歳暮ギフトの特設売り場に立って、夏に贈ったのと同じ相手の名前を伝票に書き込みながら、 そもそも一年に二度も贈る必要があったのだろうかと手が止まることがあります。 売り場の案内にはそれぞれの時期と表書きが並んでいるだけで、二つがどう違うのかまでは書かれていません。

並べて見比べてみると重なっている部分のほうが多く、包み方も水引の形も夏と冬で変わりませんので、 押さえておくべき項目は思っているよりずっと少なく済みます。 そのうえ贈る相手も夏に選んだ先とほぼ重なりますから、住所と名前を控えておけば冬の手配はそのまま流用できます。

項目お中元お歳暮
意味上半期の区切りとして半年分の感謝を伝えます一年の締めくくりとして一年分の感謝を伝えます
時期(関東)7月1日から15日までに届くように贈ります12月1日から20日ごろまでに届けます
時期(関西)7月中旬から8月15日までのあいだに贈ります12月13日から31日までに届けます
表書きのし紙の上段に「御中元」と書き入れますのし紙の上段に「御歳暮」と書き入れます
金額3千円から5千円ほどが目安になります同じ3千円から5千円に2〜3割を足します
水引紅白の蝶結びの水引をそのまま使います紅白の蝶結びの水引をそのまま使います
過ぎたら「暑中御見舞」に改め、立秋からは「残暑御見舞」にします松の内までは「御年賀」、その後は「寒中御見舞」にします
向く品物そうめんやゼリーなど冷たいものが選ばれますハムや鍋物など正月の食卓に載るものを選びます

のし紙と水引が同じである以上、売り場で迷うのは表書きと時期の二点だけに絞られます。品物の傾向が分かれるのは季節の都合によるもので、夏は冷たいものや日持ちのするもの、冬は温かい料理に使えるものや年末年始にそのまま出せるものが好まれます。

実際に手が止まりやすいのは関東と関西で時期がずれている点で、 関東の感覚のまま7月の初めに手配した品が、関西に住む相手にはまだ少し早いと受け取られることがあります。 同じ地域に住んでいる相手ばかりではありませんし、送り先の家がどちらの慣習で動いているかまでは、こちらからは見えません。

合わせるのは送り先の地域のほうで、迷ったときは遅らせるより早めに届くようにしておくほうが収まります。 時期を外してしまっても表書きを改めれば贈ること自体はできますから、締め切りに追われて品を選び直す必要まではありません。

どちらを選ぶか

毎年続けるとなると夏と冬で二回分の予算がかかり、送り先の住所を確かめて伝票を書く手間も二度ぶん重なります。 子どもの学費や年末の出費が重なった年に、どちらか片方だけにできないかと考えるのはごく自然なことで、実際にそうしている家も少なくありません。

選ぶときの基準になるのは金額の大小ではなく、どちらが一年の区切りにあたるかという点で、 お歳暮のほうが重いとされるのはその一点によります。 夏と冬で選ぶ品物の値段に差がなかったとしても、締めくくりにあたる冬のほうが重く扱われるのは、この順序によるものです。

状況目安
これから始めるお歳暮から始めるほうが形として収まります
負担を減らしたいお中元のほうをやめて一回に絞ります
特に世話になった年両方を贈っても差し支えありません
相手が両方贈ってくる合わせるかどうかは自由に決められます
お中元だけ贈る順序が逆になり、不自然に見えます
お歳暮だけ贈る一方だけなら自然な形として通ります

両方を欠かさず贈らなければならないという決まりはなく、近年はお歳暮のみにする家庭が増えています。片方に絞ったからといって不義理と受け取られる場面はほとんどありませんし、相手が夏冬とも贈ってくる場合でも、こちらが同じ回数に揃えなければならないわけではありません。

始める年にとくに迷うのは、夏に間に合わなかったので今年は見送ろうという判断で、 そのまま一年が過ぎ、年末の売り場でまた来年からと先送りになってしまう流れです。 贈り始める時機を探しているうちに何年も過ぎてしまったという話は珍しくなく、そのあいだに相手との行き来だけが薄くなっていきます。

初めて贈るのであれば冬から始めるほうが自然で、お中元を飛ばしていることが相手の目に不足として映ることもありませんし、 翌年の夏に贈るかどうかは、その時点であらためて決めれば足ります。 先に冬の一回だけを通しておけば、そこから回数を増やすのも減らすのも、こちらの都合で決められるようになります。

両方贈る場合

夏と冬の両方を続けている家では、金額を同じにするのか、どちらかを厚くするのかで手が止まり、 カタログを見比べながら去年いくらのものを送ったかを控えから探すことになります。 去年の伝票が見つからないまま売り場に立つと、結局はその場の勘で選ぶことになり、翌年も同じことを繰り返します。

一般には一年の締めくくりにあたるお歳暮をやや厚くする形が知られていますが、 差をつけない家庭も多くありますので、どちらかが正しくてどちらかが間違いというものではありません。 どちらの形を取っても受け取る側が困ることはありませんから、家計の都合に合わせて続けやすいほうに決めて差し支えありません。

決めること扱い
お中元が3千円のときお歳暮は3千5百円から4千円ほどにします
お中元が5千円のときお歳暮は5千円から6千円ほどにします
お中元が1万円のときお歳暮は1万円から1万2千円ほどにします
同額にする差をつけない家庭も多く、そのままで通ります
品物の重なり夏と冬で傾向が違うので自然に分かれます
贈る相手お中元を贈った相手にはお歳暮も贈ります
お中元を贈り忘れたお歳暮だけを贈っても差し支えありません

2〜3割という幅はあくまで目安であって、端数まで合わせる必要はありません。受け取る側が夏と冬の金額を並べて比べることはまずありませんし、同じ品を毎年続けているなら値上がりの分だけでも差はついていきますので、端数で悩むくらいなら同額のまま送ってしまって構いません。

金額の差より気をつけたいのは去年と同じ品を選び続けているかどうかという点で、 相手の家では毎年届くものとして数えられていますから、急に品目が変わると何か事情があったのかと受け取られます。 年末に届く箱の中身が、その家の年越しや正月の献立に最初から組み込まれていることも珍しくありません。

同じ銘柄のハムや調味料の詰め合わせを続けているのであれば、それを崩さないほうが安心されます。 変えるとすれば、家族の人数が変わったときや、量が多いと相手から伝えられたときに合わせる程度で足ります。

片方だけやめる

長く続けてきた贈り物を減らしたいと思っても、急にやめると関係を切ったように受け取られないかが気になり、 年末になるたびに考えては結局そのまま続けているという家も少なくありません。 やめる決心がつかないまま、12月の初めになると毎年同じところで同じ迷いを繰り返すことになります。

全部をやめるか続けるかの二択で考えると動けなくなりますが、 二回のうち一回だけを減らすという中間の形があり、これなら負担は半分になったうえでつながりも残せます。 夏の一回を落としたところで、冬に例年どおり届いてさえいれば、相手との付き合いそのものは途切れません。

項目扱い
お中元をやめるやめ方として自然で、角が立ちません
お歳暮をやめる順序が逆になるため不自然に映ります
負担手配の手間も費用もおよそ半分に減ります
相手への印象つながりは残るので切る印象になりません
完全にやめる前いきなりやめる前の段階として使えます
切り替える年お歳暮に少し良いものを選ぶと収まります

片方に減らす年は、やめる旨をわざわざ知らせなくてかまいません。「今年からお中元は失礼します」と伝えるほうがかえって相手に気を遣わせますし、届かなかったことを問われる場面もまずありません。お歳暮が例年どおり届いていれば、それだけで意図は伝わります。

実際に減らす年の年末は、いつもの品より少しだけ良いものを選んでおくと形が整い、 夏の分がなくなったことがそのまま金額の落ち込みとして相手の目に映らずに済みます。 同じ売り場のなかで一段上の詰め合わせに替える程度で足りますので、予算を大きく崩す必要はありません。

それでも足りないと感じるのであれば、送り状に「本年もお世話になりました」と一筆添えるだけで十分で、 品物の中身よりも途切れずに続いているという事実のほうが相手には伝わります。 書き添える言葉も、印刷された定型の挨拶に手書きで一行を足すくらいの分量でかまいません。

失礼にならないやめ方を詳しく見る

その他の季節の贈り物

手配が後回しになって、気づいたときには時期を過ぎていたということがあり、 売り場の特設コーナーもたたまれていますので、今年はもう贈れないのだと考えて見送ってしまいがちです。 翌年の夏になってから、あのとき何か送っておけばよかったと思い返す形になってしまいます。

実際には季節ごとに使える表書きが決まっていて、名前を変えれば贈る行為そのものは続けられますから、 見送るという判断まで取らなくて済みます。 暑中御見舞や寒中御見舞といった表書きは、まさにそうした遅れを収めるために用意されているものです。

表書き時期
御中元7月上旬から贈り、関西では8月15日まで使えます
暑中御見舞お中元の時期を過ぎてから立秋の8月7日ごろまで使います
残暑御見舞立秋から8月末ごろまでのあいだに贈ります
御歳暮12月上旬から20日ごろまでに届くように贈ります
御年賀1月1日から松の内までのあいだに持参します
寒中御見舞松の内が明けてから立春の2月4日ごろまで使います

時期を逃したときに選ぶのは、贈らないことではなく名前を変えることです。表書きを改めれば遅れたこと自体は形の上で収まりますし、受け取る側も季節の贈り物としてそのまま受け取れますので、遅れを埋め合わせようとして金額を上げる必要もありません。

とくに年末は配送が立て込み、店頭で申し込んでも年内には届かないと言われることがありますが、 そこで慌てて別の店を探すより、年明けの表書きに切り替えてしまうほうが早く片づきます。 受け取る側にとっても、年内の慌ただしい時期を外して届いたほうが落ち着いて開けられます。

松の内までに届くなら「御年賀」、そこから立春までなら「寒中御見舞」となりますので、 いつ届くのかを配送の窓口で確かめてから表書きを決めれば取り違えません。 夏も同じ仕組みで、立秋を境に「暑中」から「残暑」へ表書きを改めることになります。

お中元とお歳暮のどちらを選ぶかに唯一の正解があるわけではなく、 続けられる回数と相手との間柄を見て、無理のない形に落ち着ければそれで足ります。 夏冬の両方を続けている家もあれば、冬の一回に絞っている家もあり、近年は後者のほうが増えています。

どちらを選んでも変わらないのは、一方だけにするならお歳暮を残すことと、時期を外したら表書きを改めて贈ることの二つだけです。 この二つさえ押さえていれば、金額の端数や品物の選び方で細かく悩まなくても、受け取る側に不足として映ることはありません。

よくある質問

お中元とお歳暮の違いは何ですか?

お中元は上半期の感謝、お歳暮は1年の感謝を伝えます。時期はお中元が7月ごろ、お歳暮が12月ごろです。のしと水引はどちらも紅白の蝶結びで同じで、違うのは表書きと時期、品物の傾向です。

両方贈るべきですか?

両方が必須ということはありません。近年はお歳暮のみにする家庭が増えています。

どちらか一方ならどちらですか?

お歳暮です。1年の締めくくりにあたり、より重いとされます。お中元だけ贈ってお歳暮を贈らないのは順序として不自然に見えますが、お歳暮だけを贈るのは自然な形です。

両方贈る場合、金額は変えますか?

お歳暮を2〜3割高くするのが一般的です。ただし差をつけないご家庭も多く、迷ったら同額で構いません。

片方だけやめてもよいですか?

お中元をやめてお歳暮だけ続けるのは、やめ方として自然です。負担を半分にでき、関係を切る印象にもなりません。完全にやめる前の段階としても使えます。逆にお歳暮だけやめるのは不自然です。

時期を逃した場合の表書きは?

お中元なら「暑中御見舞」、立秋を過ぎたら「残暑御見舞」です。お歳暮なら松の内までが「御年賀」、その後立春までが「寒中御見舞」になります。「贈らない」より「名前を変えて贈る」ほうが自然です。

まとめ

  • お中元は半年分、お歳暮は一年分の感謝を伝えます
  • 両方を贈らなければならない決まりはありません
  • 一方だけにするならお歳暮のほうを残します
  • のしと水引は夏も冬も紅白の蝶結びを使います
  • 両方贈るならお歳暮を2〜3割高くします
  • お中元だけをやめても不自然にはなりません
  • 時期を逃したら表書きを変えて贈ります

参考情報

  1. 高島屋「進物の基礎知識」
    https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html
  2. 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
    https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html
  3. 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
    https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx

お歳暮のほうが重いとされる点、お歳暮を2〜3割高くする点は、参照した情報源で共通しています。地域ごとの時期には幅があるため、代表的な区切りを記載しています。

本記事で紹介している金額や時期は一般的な目安です。地域やご家庭、業界の慣習によって異なる場合があります。お勤め先や取引先の規定で贈答が制限されていることがあります。事前にご確認ください。