結論

お歳暮の額は3千〜5千円が中心で、 とくに世話になった相手や仲人には5千〜1万円にすることもありますが、 相場そのものより、来年以降も同じ額を続けられるかどうかのほうが大切です。

お中元と両方贈るのであればお歳暮のほうを2〜3割高くするのが一般的で、 1年の締めくくりにあたる贈り物だからですが、 同額に揃えても差し支えありませんので、無理のない側に寄せて構いません。

相手別の早見表

お歳暮を用意する段になって最初に手が止まるのは品物ではなく金額のほうで、 贈答品売り場に並んだのし紙付きの箱を眺めながら、 この相手にはどの棚の値段が釣り合うのかを決めかねます。 同じ売り場に3千円の箱と1万円の箱が並んでいるだけに、迷いが長引きます。

額をおおよそ決めているのは相手との関係で、 身内なのか、仕事の相手なのか、月謝を払っている先生なのかによって、 無理のない幅がそれぞれ違ってきます。

相手金額の目安
両親・義両親3千〜5千円が目安で、多くのご家庭がこの幅に収めます
兄弟姉妹3千〜5千円と、両親と同じ幅で考えて差し支えありません
親戚3千〜5千円が、行き来のある親戚での目安になります
仲人5千〜1万円と、他より少し厚めにするのが通例です
職場の上司5千円がひとつの目安で、突出しない額に収まります
取引先(担当者)5千円が目安で、個人宛はここから上げません
取引先(会社宛)5千〜1万円で、会社宛はやや厚めになります
習い事の先生3千〜5千円が目安で、月謝の額とは切り離して考えます
友人・知人3千円前後で、相手に気を遣わせない額に留めます

額そのものより、来年も再来年も同じ額を出せるかどうかのほうが大切です。お歳暮は一度きりの贈り物ではなく毎年繰り返すものですから、初めの年に背伸びをすると、その額が翌年からの下限になってしまいますし、届いた側もその水準で受け止めます。無理のない額から始めておけば、続けること自体が負担になりません。

同じ親戚でも、盆と正月に必ず顔を合わせる相手と、法事のときにしか会わない相手とでは、 同じ額に揃える必要はなく、 行き来の濃さに合わせて幅の中で上下させて差し支えありません。

職場宛や取引先宛で迷ったときは、先方の受け取り方より先に、 自分の側の足並みを確かめておくほうが安全で、 同じ部署の何人かが同じ相手に贈るのであれば、一人だけ額が離れていると後で気まずくなります。 数千円の差であっても、箱を並べて置かれれば見当がついてしまいます。

お中元との差

お中元とお歳暮を両方贈っている相手だと、夏に選んだ品と同じ値段でよいのかが気になり、 暮れの慌ただしい時期にもう一度売り場で考え込むことになります。 夏の注文の控えが手元に残っていれば、そこを見ながら決められます。

分かれ目になるのは二つを同じ重さで見るかどうかで、 暦のうえでの位置づけを重く見るご家庭と、そこにこだわらず同じ品を贈り続けるご家庭とがあり、 どちらが誤りということはありません。

お中元の額お歳暮の額
3千円3千5百〜4千円と、2〜3割ほど上げます
5千円5千〜6千円の幅で考えると収まります
1万円1万〜1万2千円あたりが釣り合います

お歳暮のほうを高くするのは、1年の締めくくりにあたる贈り物だからです。とはいえ同額で揃えても失礼にはならず、夏も暮れも同じ品を毎年届けているご家庭は多くありますから、差をつけないと決めてしまうほうが、選ぶ手間もそのぶん減ります。

どちらか一方だけにするなら選ぶのはお歳暮のほうで、 1年の締めくくりという位置づけのぶん、二つのうちでは重く扱われてきました。 夏に品が届いた家に暮れの品が届かないと、何かあったのかと受け取られることもあります。

逆にお歳暮だけを毎年届けているのであれば、途中からお中元を足す必要はなく、 そこで急に贈り物が増えると、受け取る側は返礼の算段をやり直すことになります。 年に一度という形を崩さずに続けておくほうが、双方にとって気楽に収まります。

金額を下げない

何年か続けているうちに、家計の事情や仕事の変わり目で、 去年と同じ額を出すのが難しくなる年が訪れます。 売り場で一段安い棚のほうへ手を伸ばしかけて、その手が止まる場面です。

ここで効いてくるのが毎年続くものだという性質で、 一度きりの贈り物なら誰も前の年と比べようがないのに対し、 お歳暮は去年届いた箱を覚えている相手のところへ届くことになります。

状況考え方
前年より下げたい 額の変化は相手に伝わるので、避けるほうが無難です
事情があって続けにくい 下げるより、やめ方を考えるほうが自然です
初めて贈る年 続けられる額から始めておくと、後が楽になります
贈る相手が増えた 一人あたりを削らず、贈る相手のほうを絞ります
品物だけ変えたい 額が同じなら、中身は毎年変えて構いません

下がった額は、こちらが思っている以上にはっきりと相手に伝わってしまいます。去年は箱入りの品だったのに今年は小さな袋になった、といった変化は包みを開けた瞬間に分かりますし、「何かあったのか」「付き合いが薄れたのか」と受け取られることもありますから、初めの年に無理をしないほうが結局は長く続きます。

事情があって続けられなくなったときは、額を落として細々と贈り続けるより、 区切りをつけてやめ方を考えるほうが自然に収まります。 中途半端に下げた品が毎年届くほうが、受け取る側も返し方に困ります。

贈る相手が年々増えて総額が膨らんできた場合も同じで、 一人あたりを一律に削るのではなく、年賀状だけの付き合いになっている先から順に整理していくほうが、 残した相手との関係は保てます。 贈る先の数を絞っておけば、残した相手への額はそのまま据え置けます。

お歳暮をやめたいときの伝え方を見る

高額にしすぎない

世話になった気持ちが強い年ほど、相場より一段上の品を選びたくなり、 売り場でも1万円を超える詰め合わせのほうへ目が向きます。 日ごろの礼を額で表そうとする気持ちは、贈る側にとってはごく自然なものです。

ところが受け取る側から見ると額が大きいほど手放しでは喜べなくなるという逆向きの働きがあり、 包みを開けた時点で値段の見当がついてしまうだけに、 そこから先の考えごとが始まってしまいます。

起きること中身
返礼を考えさせる お返しは不要とされますが、相手が算段を始めます
翌年以降も続く 一度上げた額が、翌年からの目安になります
職場での差 同じ相手に贈る他の人との差が問題になります
取引先の規定 社内規定で受け取れない金額が決められています

高すぎる品がいちばん厄介なのは、受け取った側に宿題を残してしまう点です。お歳暮はもともとお返しの要らない贈り物ですが、相場を大きく超えたものが届くと、そのまま受け取ってよいものかどうかを迷わせることになりますし、律儀な相手ほど何かを送り返そうとして、かえって出費をさせてしまいます。

取引先へ贈る場合は、気持ちの問題とは別に先方の社内規定という線があり、 一定額を超える贈答品は受け取れない決まりの会社も少なくありません。 届いたものをそのまま送り返す手間まで取らせることになります。

職場の上司へ贈るときも、同じ部署の何人かが同じ相手に届けることになりますから、 自分だけ突出した額にすると、並んだ箱の大きさで違いが分かってしまいます。 相場の幅に収めておけば、そうした比べられ方をされずに済みます。

避ける金額

金額を決めたあとで、その数字そのものが引っかかることがあり、 4千円や9千円のように昔から避けられてきた数が混じっていないかを確かめておくと安心です。 のし紙をかけてもらう前の段階で気づけば、まだ選び直せます。

ここは気にする方がいるかどうかだけの話で、 年配の相手や古くからの取引先ほど数の縁起を口にしますし、 まったく頓着しない相手もいますから、どちらに転んでも困らない額にしておくのが無難です。

避けるもの理由
4と9のつく額「死」「苦」を連想させるとして避けられてきました
前年より低い額相手が理由を考えてしまうので、避けるほうが無難です
相場を大きく超える額受け取る側に返礼の負担をかけることになります

4と9を避けるのは慣習であって、守らなければ失礼になるという規則ではありません。気に留めない方も増えていますが、3千円か5千円のほうへ寄せるだけで済む話で、こちらが余計な手間を取られるわけでもありませんから、気にする相手にあたったときのことを考えて外しておくと落ち着きます。

実際にこの数が問題になるのは、相場の幅の中で細かく刻もうとしたときで、 4千円や9千円といった額は、3千円と5千円のあいだを取ろうとして自然に出てきます。 少し上げて5千円に寄せてしまえば、それで悩む必要がなくなります。

現金を包む場面と違って、お歳暮は品物で贈るものですから、 値札の数字がそのまま相手に伝わるわけではありません。 それでも贈答品には定価の分かりやすいものが多く、包みを見れば見当がつきますので、 切りのよい額に寄せておくほうが後腐れがありません。

金額に唯一の正解があるわけではなく、相手との行き来の濃さと、 自分が毎年出し続けられる額との折り合いがつく場所を選べばそれで足ります。 身内なら3千円台の品でも軽く見られることはありませんし、 仲人や会社宛のように厚めにする慣わしのある先だけ、幅の上のほうへ寄せておけば済みます。

どの相手でも変わらないのは、初めの年に背伸びをしないことだけで、 そこさえ外さなければ、翌年以降に額を下げて理由を勘ぐられることも、 相場を超えて相手に返礼を考えさせることもありません。 お歳暮は一度きりではなく、続けていくことで意味の出る贈り物です。

よくある質問

お歳暮の金額はいくらが目安ですか?

3千〜5千円が中心です。特にお世話になった相手や仲人には5千〜1万円にすることもあります。金額より続けられるかが大切なので、無理のない額から始めてください。

お中元とお歳暮で金額を変えますか?

お歳暮のほうを2〜3割高くするのが一般的です。お歳暮が1年の締めくくりにあたるためです。ただし同額でも問題なく、差をつけないご家庭も多くあります。

どちらか一方だけ贈るならどちらですか?

お歳暮です。1年の締めくくりであるお歳暮のほうが重いとされます。お中元だけを贈ってお歳暮を贈らないのは、順序として不自然に見えることがあります。

前年より金額を下げてもよいですか?

避けたほうがよいでしょう。お歳暮は毎年続くため金額の変化が相手に伝わり、「何かあったのか」と受け取られることがあります。事情があるなら、金額を下げるよりやめ方を考えるほうが自然です。

高額なものを贈るのはよくないですか?

相手に負担をかけます。お返しは不要とされますが、高額だと相手が返礼を考えます。また翌年以降も同じ額を続けることになります。職場では他の人との差、取引先では社内規定も問題になります。

避けたほうがよい金額はありますか?

4と9のつく金額は「死」「苦」を連想させるとして避けられます。ただし慣習であって規則ではありません。気にしない方も増えていますが、避けておくと問題が起きません。

まとめ

  • お歳暮の額は3千〜5千円が中心になります
  • とくに世話になった相手には5千〜1万円にします
  • お中元より2〜3割高くしますが、同額でも構いません
  • どちらか一方だけならお歳暮を選びます
  • 前年より額を下げません
  • 最初の年に無理をしません
  • 相場を大きく超えると相手の負担になります
  • 4と9のつく金額は避けておきます

参考情報

  1. 高島屋「進物の基礎知識」
    https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html
  2. 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
    https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html
  3. 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
    https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx

金額の目安(3千〜5千円)、お中元よりお歳暮を高くする考え方は、参照した情報源で共通しています。相手別の細かい額は情報源によって幅があるため、中心となる値を記載しています。

本記事で紹介している金額や時期は一般的な目安です。地域やご家庭、業界の慣習によって異なる場合があります。お勤め先や取引先の規定で贈答が制限されていることがあります。事前にご確認ください。