結論
「お電話ありがとうございます。〇〇株式会社でございます」が基本形です。
相手が名乗ったら復唱し、「いつもお世話になっております」と続けます。 この型を覚えれば、ほとんどの電話に対応できます。
基本の型
電話に出たときの第一声には型があります。 考えながら話す場面ではありません。
ただし会社ごとに決まった名乗り方があることも多く、 一般的な型がそのまま使えるとは限りません。
| 場面 | 言葉 |
|---|---|
| 外線を受けた | 「お電話ありがとうございます。〇〇株式会社でございます」 |
| 部署直通 | 「お電話ありがとうございます。〇〇株式会社、営業部でございます」 |
| 内線 | 「はい、営業部の〇〇です」 |
| 待たせた | 「お待たせいたしました。〇〇株式会社でございます」 |
| 夕方以降 | 「お世話になっております」から始めることも |
会社ごとに決まった名乗り方があります。「はい、〇〇でございます」で統一している会社もあります。周りの人がどう出ているかを聞いて合わせてください。
相手が名乗ったら
| 順 | 言葉 |
|---|---|
| 1. 復唱する | 「〇〇株式会社の〇〇様でいらっしゃいますね」 |
| 2. 挨拶する | 「いつもお世話になっております」 |
| 3. 用件を聞く | 相手が話し始めるのを待ちます |
| 4. 相づちを打つ | 「はい」「さようでございますか」 |
| 5. 要点を復唱 | 「〇日の〇時、〇個ということでよろしいでしょうか」 |
| 6. 名乗る | 「〇〇が承りました」 |
相づちがないと、相手は「聞こえているか」が分かりません。電話では表情もうなずきも伝わりません。声に出す必要があります。
「お世話になっております」は初対面でも使えます
実際に世話になっているかどうかは関係なく、ビジネス電話の定型の挨拶として定着しています。
相手が初めての会社でも、そのまま使って構いません。迷ったら「お世話になっております」で問題ありません。
相手が名乗らないとき
相手が名乗らずに用件を話し始めることがあります。 このまま取り次いでよいかで迷います。
困るのは誰に繋ぐか判断できないことと、 後で記録が残らないことです。 伝言も残せません。
| 状況 | 言い方 |
|---|---|
| 名乗らずに用件を話す | 「恐れ入りますが、お名前を伺えますでしょうか」 |
| 社名だけ名乗った | 「ご担当者様のお名前をお願いできますでしょうか」 |
| 名前だけ名乗った | 「失礼ですが、どちらの〇〇様でいらっしゃいますか」 |
| 名乗りたがらない | 取り次がなくて構いません |
名乗らない相手を取り次ぐ必要はありません。「恐れ入りますが、お名前を伺えない場合はお取次ぎいたしかねます」と伝えて構いません。会社の情報を守るためでもあります。
聞き取れないとき
相手の声が聞き取れないことがあります。 回線の状態、周囲の音、話す速さ。
聞き返しづらいのは、相手のせいにしてしまうように感じるためです。 そのまま進めると、 後で確認の電話をかけ直すことになります。
| 状況 | 言い方 |
|---|---|
| 全体が聞こえない | 「恐れ入ります、お電話が少々遠いようでして」 |
| 一部だけ聞き逃した | 「恐れ入ります、もう一度お願いできますでしょうか」 |
| 数字が不明瞭 | 「〇個でお間違いないでしょうか」 |
| 名前が分からない | 「失礼ですが、どのような字をお書きになりますか」 |
「お電話が遠いようでして」は、相手を責めない言い方です。「声が小さい」「聞こえません」と言うと、相手のせいにする響きになります。回線のせいにする慣用表現です。
避けたい言い回し
普段は問題にならない言い方が、 電話では避けられることがあります。
多いのは敬語の使い方です。 社内では自然な言い方が、 社外に対しては誤りになることがあります。
| 避けたい | 代わりに |
|---|---|
| もしもし | 「お電話ありがとうございます」 |
| 了解しました | 「承知いたしました」「かしこまりました」 |
| 〇〇部長はおりません | 「〇〇は席を外しております」(社内の人に敬称を付けません) |
| すみません | 「申し訳ございません」「恐れ入ります」 |
| ちょっと待ってください | 「少々お待ちいただけますでしょうか」 |
| どちら様ですか | 「お名前を伺えますでしょうか」 |
社外の人に対しては、社内の人に敬称を付けません。「部長の〇〇は」ではなく「〇〇は」とします。ただし社内どうしの電話では通常どおり敬称を使います。
よくある質問
会社の電話に出たら最初に何と言いますか?
「お電話ありがとうございます。〇〇株式会社でございます」が基本形です。ただし会社ごとに決まった名乗り方があるため、周りの人がどう出ているかを聞いて合わせてください。
相手が名乗った後はどうしますか?
「〇〇株式会社の〇〇様でいらっしゃいますね」と復唱し、「いつもお世話になっております」と続けます。用件を聞く間は相づちを打ってください。電話では表情もうなずきも伝わらないため、声に出す必要があります。
初対面でも「お世話になっております」と言ってよいですか?
使えます。実際に世話になっているかどうかは関係なく、ビジネス電話の定型の挨拶として定着しています。迷ったらこれで問題ありません。
相手が名乗らないときは?
「恐れ入りますが、お名前を伺えますでしょうか」と聞いてください。名乗りたがらない相手を取り次ぐ必要はなく、「お名前を伺えない場合はお取次ぎいたしかねます」と伝えて構いません。会社の情報を守るためでもあります。
聞き取れないときは何と言いますか?
「恐れ入ります、お電話が少々遠いようでして」と伝えてください。「声が小さい」「聞こえません」と言うと相手のせいにする響きになります。回線のせいにする慣用表現です。
「了解しました」は使ってよいですか?
避けるほうが無難です。「承知いたしました」「かしこまりました」を使ってください。また社外の人に対しては社内の人に敬称を付けず、「部長の〇〇は」ではなく「〇〇は」とします。
まとめ
- 「お電話ありがとうございます」から
- 会社の名乗り方に合わせる
- 相手の名前を復唱する
- 相づちを声に出す
- 「お世話になっております」は初対面でも可
- 名乗らない相手は取り次がなくてよい
- 「お電話が遠いようでして」
- 社内の人に敬称を付けない
参考情報
- 個人情報保護委員会
https://www.ppc.go.jp/ - 個人情報保護委員会「法令・ガイドライン等」
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/ - 総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/
電話・メールの作法に公的な基準はありません。本記事は広く共通して挙げられる目安をまとめたものです。会社ごとに定められた手順がある場合は、そちらが優先します。メールの誤送信など個人情報の取り扱いに関わる部分は、個人情報保護委員会の資料を参照し、2026年8月15日に確認しました。
本記事で紹介している作法は一般的な目安です。会社・業界によって慣行は大きく異なります。社内に定められた手順や文例がある場合は、そちらに従ってください。