結論
相手の社名と名前を復唱し、「少々お待ちください」と保留にします。
担当者には「どこの誰から、何の件か」を伝えてから代わってください。 これがないと、担当者が同じことを聞き直すことになります。
取り次ぎの流れ
| 順 | 言葉・動作 |
|---|---|
| 1 | 社名と名前を復唱します |
| 2 | 「〇〇でございますね。少々お待ちくださいませ」 |
| 3 | 必ず保留にします |
| 4 | 担当者に「〇〇社の〇〇様から、〇〇の件でお電話です」 |
| 5 | 担当者が出られるか確認します |
| 6 | 取り次ぎます |
4を省かないでください。担当者は、出る前に何の件か分かれば準備できます。省くと、相手が同じ説明を二度することになります。
保留にせず手で受話器を押さえないでください
手で押さえても周囲の声は相手に聞こえます。
「今どこの誰から?」「またあの人か」といった会話が伝わることがあります。必ず保留ボタンを使ってください。
保留の使い方
取り次ぐ間、相手は保留音を聞いて待っています。 その時間の感じ方は、こちら側とはまったく違います。
待つ側には今どうなっているか分かりません。 呼びに行っているのか、忘れられたのか。 判断できないまま待たされる状態になります。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 30秒以内 | そのまま取り次ぎます |
| 30秒を超える | 一度戻り、状況を伝えます |
| 戻るときの言葉 | 「お待たせしております。ただ今〇〇を呼んでおります」 |
| さらにかかりそう | 「折り返しでもよろしいでしょうか」 |
| 保留を解除したら | 「お待たせいたしました」を必ず |
探しに行くなら、先に保留を解除して伝えてください。「席にいるか確認してまいります」と言えば、相手も待つ理由が分かります。無言で待たせるのが、いちばん不安にさせます。
担当者への伝え方
| 伝えること | 例 |
|---|---|
| 1. どこの誰から | 「〇〇株式会社の〇〇様から」 |
| 2. 何の件か | 「先日のお見積りの件で」 |
| 3. 何番か | 「2番にお願いします」 |
| 分かれば急ぎ度 | 「お急ぎのご様子です」 |
用件が分からなければ、無理に聞き出さなくて構いません。「〇〇の件で」と言われない場合は、社名と名前だけ伝えれば足ります。深く聞くと、相手を待たせることになります。
担当者が近くにいても、口頭で伝えてください
受話器を渡すだけでは、担当者は誰からの電話か分かりません。
保留にしたうえで「〇〇社の〇〇様です」と伝えてから渡します。ひと手間ですが、この差が大きく出ます。
取り次げないとき
担当者がその場で電話に出られないことは珍しくありません。 会議中、外出中、他の電話中。
迷うのはどこまで事情を伝えるかです。 正直に説明したほうが親切に思えますが、 相手は社外の人です。
| 状況 | 言い方 |
|---|---|
| 他の電話に出ている | 「ただ今ほかの電話に出ております」 |
| 会議中 | 「ただ今席を外しております」 |
| 外出中 | 「外出しております。〇時頃戻る予定です」 |
| 休みを取っている | 「本日は休みをいただいております」 |
| 担当が分からない | 「確認して折り返しご連絡いたします」 |
| 退職している | 「〇〇は退職いたしました。後任の〇〇が承ります」 |
詳しい理由は言いません。「トイレに行っています」「体調を崩して休んでいます」は不要です。「席を外しております」で足ります。個人の事情は社外に伝えないでください。
失敗したとき
取り次ぎでは操作の失敗が起こります。 切ってしまった、転送先を間違えた、長く待たせた。
困るのは相手の連絡先が分からない場合です。 名乗る前に切れてしまうと、 こちらから連絡を取る手立てがありません。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 間違えて切ってしまった | すぐかけ直します。番号が分かれば |
| 番号が分からない | 着信履歴を確認します |
| かけ直したときの言葉 | 「先ほどはお電話が切れてしまい、失礼いたしました」 |
| 違う人に繋いだ | 繋いだ人が謝り、繋ぎ直します |
| 長く保留にしてしまった | 「大変お待たせいたしました」 |
| 相手が切ってしまった | こちらからかけ直します |
切ってしまったら、待たずにこちらからかけ直してください。相手が再度かけ直す手間を負わせることになります。着信履歴が残っていれば番号は分かります。
よくある質問
電話を取り次ぐときは何と言いますか?
相手の社名と名前を復唱し、「〇〇でございますね。少々お待ちくださいませ」と伝えて保留にします。そのうえで担当者に「〇〇社の〇〇様から、〇〇の件でお電話です」と伝えてから代わってください。
手で受話器を押さえてもよいですか?
いけません。手で押さえても周囲の声は相手に聞こえます。「今どこの誰から?」といった会話が伝わることがあるため、必ず保留ボタンを使ってください。
保留はどのくらいまでよいですか?
30秒以内です。超えるなら一度戻り「お待たせしております。ただ今〇〇を呼んでおります」と状況を伝えてください。探しに行くなら、先に「席にいるか確認してまいります」と伝えると、相手も待つ理由が分かります。
担当者にはどこまで伝えますか?
「どこの誰から」「何の件か」の2つです。用件が分からなければ無理に聞き出さなくて構いません。深く聞くと相手を待たせることになります。担当者が近くにいても、必ず口頭で伝えてから渡してください。
担当者が不在のときは何と言いますか?
会議中でも「ただ今席を外しております」で足ります。詳しい理由は言いません。「トイレに行っています」「体調を崩して休んでいます」といった個人の事情は社外に伝えないでください。
間違えて電話を切ってしまったら?
待たずにこちらからかけ直してください。相手が再度かけ直す手間を負わせることになります。着信履歴が残っていれば番号は分かります。「先ほどはお電話が切れてしまい、失礼いたしました」と伝えます。
まとめ
- 社名と名前を復唱してから
- 必ず保留ボタンを使う
- 手で押さえても声は聞こえる
- 担当者に誰から・何の件かを伝える
- 保留は30秒まで
- 不在理由は「席を外しております」
- 個人の事情は社外に言わない
- 切れたらこちらからかけ直す
参考情報
- 個人情報保護委員会
https://www.ppc.go.jp/ - 個人情報保護委員会「法令・ガイドライン等」
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/ - 総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/
電話・メールの作法に公的な基準はありません。本記事は広く共通して挙げられる目安をまとめたものです。会社ごとに定められた手順がある場合は、そちらが優先します。メールの誤送信など個人情報の取り扱いに関わる部分は、個人情報保護委員会の資料を参照し、2026年8月15日に確認しました。
本記事で紹介している作法は一般的な目安です。会社・業界によって慣行は大きく異なります。社内に定められた手順や文例がある場合は、そちらに従ってください。