結論

男性の参列者が着るのは準喪服、つまり光沢のないブラックスーツです。 白無地の長袖シャツと黒無地のネクタイを合わせます。

判断が分かれやすいのは小物です。ネクタイピンは付けない、 アクセサリーは結婚指輪だけにする、靴下は黒無地にする。 この3点を押さえておけば、大きく外すことはありません。

項目別の基本

項目基本避けるもの
スーツ 光沢のない黒無地 ストライプ、光沢のある生地
シャツ 白無地・長袖 色柄物、半袖、ボタンダウン
ネクタイ 黒無地 柄物、光沢、ネクタイピン
ベルト 黒でシンプルなもの 大きなバックル、型押し
靴 黒の革靴・紐タイプ エナメル、金具、スエード
靴下 黒無地。座っても脚が出ない丈 白、柄物、くるぶし丈
小物 結婚指輪のみ ネクタイピン、カフス、腕時計の装飾

スーツは「黒さ」が違う

喪服のスーツと、仕事で着る黒いスーツは別物です。 喪服は光を吸うような濃い黒に染められており、並べると差がはっきり分かります。

形はシングル・ダブルのどちらでも構いません。ボタンはすべて留めます (ダブルの場合も同様です)。ストライプなど柄の入ったものは避けます。

通夜だけならビジネススーツでも

訃報を聞いてその日のうちに通夜へ駆けつける場合は、黒や濃紺のビジネススーツでも差し支えありません。

ただし翌日の葬儀・告別式にも参列するなら、そちらは準喪服にします。日をまたいで用意する時間があるためです。

シャツは白無地の長袖

シャツは白無地の長袖、襟の形はレギュラーカラーが基本です。 ボタンダウンはカジュアルな襟のため、弔事では避けます。

夏でも長袖が基本です。上着を脱ぐ場面があることを考えると、半袖では腕が出てしまいます。 暑さが心配なら、シャツそのものではなくインナーで調整します。

ネクタイと結び方

ネクタイは黒無地です。同じ黒でも、織り模様が入って光を反射するものは避けます。

結び方はプレーンノットが基本です。結び目の下にくぼみ(ディンプル)を作るのは 華やかに見せる技法なので、弔事では作りません。

ネクタイピンは付けません

ネクタイピンは装飾品にあたるため、弔事では使いません。カフスボタンも同様です。

結婚式との大きな違いがここです。慶事の感覚をそのまま持ち込まないよう注意してください。

靴と靴下

靴は黒の革靴。紐で結ぶタイプで、つま先に横一文字の切り替えがある ストレートチップか、装飾のないプレーントゥが適しています。

靴は見られていないようで見られる部分です。 焼香や会食で座敷に上がる場面があると、 脱いだ靴と靴下がそのまま人目に触れます。

避けるもの理由
エナメル光沢が強く華やかに見えるため
金具付き(ビットローファー等)装飾にあたるため
スエード・型押し殺生を連想させるため
ローファー紐がなくカジュアルに分類されるため

靴下は黒無地です。焼香で座敷に上がる場面があるため、案外見られます。 座ったときに素肌が見えない丈を選んでください。

靴の選び方を詳しく見る(形の違い・靴を脱ぐ場面・雪の日)

小物・アクセサリー

身に着けてよいのは結婚指輪だけと考えるのが確実です。 腕時計は、金色や装飾のあるものは外し、シンプルなものにとどめます。

バッグは基本的に持ちません。荷物がある場合は、光沢のない黒のシンプルなものにします。 ハンカチは白または黒の無地です。

髭は剃り、髪は整えます。派手な髪色は、可能であれば落ち着かせておくと安心です。

喪服が用意できないとき

急な訃報で喪服が間に合わない場合は、黒・濃紺・濃いグレーの地味なスーツで参列します。 そのうえで、ネクタイと靴下だけは黒に替えると、全体が整います。

喪服はレンタルもできます。参列まで日があるなら、そちらを検討する方法もあります。

通夜の服装を詳しく見る(急な参列・仕事帰りの場合)

夏と冬

夏でも上着は着るのが基本です。式場から上着を脱ぐよう案内された場合は、それに従います。 冬のコートは会場に入る前に脱ぎます。毛皮とダウンは避けます。

基本は通年で同じですが、上着を脱ぐかどうかと コートの扱いだけが季節で変わります。 夏でもジャケットを着るのが基本とされる一方、 冬はコートを脱ぐ場所に決まりがあります。

よくある質問

仕事用の黒いスーツで葬儀に参列してもよいですか?

通夜に急いで駆けつける場合は差し支えありません。ただし喪服の黒はビジネススーツより濃く染められており、並ぶと差が分かります。葬儀・告別式に参列すると分かっている場合は準喪服を用意します。

シャツは半袖でもよいですか?

白無地の長袖が基本です。夏でも上着を脱ぐ場面があり、半袖では腕が出てしまいます。暑さは吸湿速乾のインナーで調整するほうが確実です。

ネクタイピンやカフスは付けてよいですか?

付けません。どちらも装飾品にあたるためです。身に着けてよいのは結婚指輪までと考えると分かりやすくなります。腕時計も、金色や装飾のあるものは外します。

靴はローファーでもよいですか?

紐で結ぶタイプの革靴が基本です。ローファーは紐がなくカジュアルに分類されます。エナメルや金具の付いたもの、スエードや型押しの革も避けます。

靴下は何色にしますか?

黒無地です。焼香のために座敷へ上がることがあり、思いのほか目に入ります。座ったときに素肌が見えない丈のものを選んでください。

喪服が間に合わない場合はどうしますか?

黒・濃紺・濃いグレーの地味なスーツで参列し、ネクタイと靴下だけは黒に替えます。日数に余裕があれば、喪服のレンタルを利用する方法もあります。

まとめ

  • スーツは光沢のない黒無地。ボタンはすべて留める
  • シャツは白無地の長袖。夏も長袖
  • ネクタイは黒無地、ディンプルを作らない
  • ネクタイピン・カフスは付けない
  • 靴は黒の革靴(紐タイプ)、靴下は黒無地
  • アクセサリーは結婚指輪のみ
  • 喪服がなければ地味なスーツ+黒のネクタイと靴下

参考情報

  1. 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)「お葬式(お通夜/告別式)に相応しい服装【迷わないための完全ガイド】」
    https://www.zensoren.or.jp/dictionary/dictionary04/
  2. イオンのお葬式「葬式の服装マナー【男女・立場別】身だしなみや小物の基本」
    https://www.aeonlife.jp/knowledge/manner/manner_fashion
  3. 小さなお葬式「通夜に喪服は失礼って本当?服装のマナー・持ち物について解説」
    https://www.osohshiki.jp/column/article/887/

喪服の格・男女別の具体的な指定・季節ごとの扱いは、参照した情報源で共通しています。細部で記述が分かれる点は、本文中にその旨を記載しています。

本記事で紹介している服装の目安は一般的なものです。地域・宗派・ご家庭やご葬家の考え方によって扱いが異なる場合があります。ご判断に迷う場合は、ご親族や葬儀社にご確認ください。