結論
お札は肖像画が下にくるように入れます。これはどの情報源でも共通しています。 顔を伏せて悲しみを表すという考え方によるものです。
表裏については説が分かれます。本サイトでは 肖像画が中袋の裏側を向く(伏せる)形を基本としています。 複数枚のときは向きをすべて揃えることのほうが重要です。
お札の入れ方
| 項目 | 扱い |
|---|---|
| 上下 | 肖像画が下(情報源で共通) |
| 表裏 | 肖像画を伏せるのが基本。説が分かれる |
| 複数枚 | 向きをすべて揃える |
| 新札 | 避ける。しかない場合は折り目を付ける |
| 傷んだ札 | 避ける。ある程度きれいな札を選ぶ |
| 枚数 | 4枚・9枚は避ける |
お札の向き
共通しているのは肖像画が下にくるということです。 顔を伏せる形にすることで、悲しみに沈む気持ちを表すとされます。
ご祝儀とちょうど逆になります。慶事では肖像画を上にして、 表を向けて入れます。慶事の作法をそのまま持ち込まないのが、 弔事で間違えないための基本です。
| 香典(弔事) | ご祝儀(慶事) | |
|---|---|---|
| 肖像画の位置 | 下 | 上 |
| お札 | 新札は避ける | 新札を用意する |
| 水引 | 黒白・双銀の結び切り | 紅白・金銀 |
表裏は説が分かれる
肖像画を伏せる(裏を向ける)とする情報源と、 表を向けるとする情報源があります。同じ発行元でも、 記事によって記述が異なることがあります。
| 立場 | 考え方 |
|---|---|
| 伏せるとする立場 | お札の裏面が袋の表側にくるように入れる。顔を伏せて悲しみを表す |
| 表を向けるとする立場 | 肖像画のある面を袋の表側にし、位置だけを下にする |
本サイトでは伏せる形を基本としています。ただし、 どちらであっても失礼にはあたりません。 受付で袋を開けて確認されることはなく、遺族が後から整理する際も、 金額と氏名が分かることのほうがはるかに重要です。
迷ったら「肖像画が下」だけ守れば十分です
表裏で悩んで時間を使うより、肖像画が下という一点と、複数枚の向きを揃えることを守るほうが実質的です。
ご家族や地域で決まった作法がある場合は、そちらに従ってください。
複数枚のとき
2枚以上入れる場合は、すべて同じ向きに揃えます。 これは情報源が一致している点で、表裏の議論よりも重視されます。
揃っていないと、受け取った側が数えるときに手間がかかります。 金額の確認は遺族または受付が行う作業なので、数えやすさへの配慮と考えると分かりやすくなります。
新札は避ける
新札は「不幸を予期してあらかじめ用意していた」と受け取られるため避けます。 香典に関しては、準備していなかったことがそのまま気持ちの表れになります。
新札しか手元にない場合は、一度縦に折って折り目を付けてから包みます。 これで「使ったことのあるお札」として扱えます。
汚れすぎた札も避けます
「新札でなければよい」というわけではありません。破れている札、落書きのある札、極端に汚れた札は失礼にあたります。
適切なのは使用感のある、ある程度きれいなお札です。財布の中から選べる範囲で構いません。
枚数の考え方
4枚と9枚は避けます。「死」「苦」を連想させるためで、 これは金額そのものを4千円・9千円にしないという考え方と同じです。
同じ金額でもお札の組み合わせは何通りかあります。 枚数が増えるほど袋の中がかさばり、 受付で数える側の手間も増えます。
| 金額 | 枚数の組み合わせ |
|---|---|
| 3千円 | 千円札3枚 |
| 5千円 | 五千円札1枚(千円札5枚でも可) |
| 1万円 | 一万円札1枚 |
| 3万円 | 一万円札3枚 |
| 5万円 | 一万円札5枚 |
枚数は少ないほうが整います。5千円なら千円札5枚より五千円札1枚のほうが、 数える手間もかからず自然です。
中袋への入れ方と書き方
お札は中袋に入れます。中袋の表に金額、裏に住所と氏名を書きます。 金額は旧字体の漢数字(金壱萬円など)を使うのが正式です。
中袋は濃い墨や黒のペンで書いて構いません。 薄墨で書くのは外袋の表書きと名前で、中袋は読み取りやすさを優先します。
名前と中袋の書き方を詳しく見る中袋がない場合
中袋のない香典袋もあります。地域によっては「不幸が重なる」として 袋を二重にしない考え方があるためで、不備ではありません。
その場合は、お札を外袋に直接入れ、外袋の裏の左下に金額と住所を書きます。 お札の向きの考え方は中袋がある場合と同じです。
よくある質問
香典のお札はどちら向きに入れますか?
肖像画が下にくるように入れます。これはどの情報源でも共通しています。表裏については、肖像画を伏せるとする情報源と表を向けるとする情報源があり、記述が分かれます。本サイトでは伏せる形を基本としていますが、どちらでも失礼にはあたりません。
なぜ肖像画を下にするのですか?
顔を伏せる形にすることで、悲しみに沈む気持ちを表すとされます。ご祝儀では肖像画を上にして表を向けて入れるため、ちょうど逆になります。慶事の作法をそのまま持ち込まないよう注意してください。
お札が複数枚あるとき、何に気をつけますか?
すべて同じ向きに揃えます。これは情報源が一致している点で、表裏の議論より重視されます。受け取った側が数えるときの手間を減らすためです。
新札しか持っていない場合はどうしますか?
一度縦に折って折り目を付けてから包みます。これで使用したお札として扱えます。逆に、破れた札や極端に汚れた札も失礼にあたるため、使用感のあるある程度きれいなお札を選びます。
お札の枚数に決まりはありますか?
4枚と9枚は避けます。「死」「苦」を連想させるためです。また枚数は少ないほうが整います。5千円なら千円札5枚より五千円札1枚のほうが自然です。
中袋がない香典袋を使う場合はどうしますか?
お札を外袋に直接入れ、外袋の裏の左下に金額と住所を書きます。中袋がないのは不備ではなく、地域によっては「不幸が重なる」として袋を二重にしない考え方によるものです。
まとめ
- 肖像画は下。これは情報源で共通
- 表裏は説が分かれる。伏せる形が本サイトの基本
- 複数枚は向きをすべて揃える
- 新札は避ける。しかなければ折り目を付ける
- 破れ・汚れのひどい札も避ける
- 4枚・9枚は避ける。枚数は少ないほうが整う
- 中袋は読みやすさ優先で濃い墨・黒ペンでよい
参考情報
- 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)「香典袋とは:御仏前?御霊前?迷った時の香典袋の書き方とマナー」
https://www.zensoren.or.jp/dictionary/dictionary22/ - 小さなお葬式「香典のお札の入れ方は?香典袋の書き方や渡すタイミングを解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/321/ - 小さなお葬式「香典を連名で出してもいいのか?家族・会社の場合の書き方や金額マナーを解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/310/
香典袋の格と金額の対応、薄墨、連名の書き方は、参照した情報源で共通しています。お札の向きは情報源によって記述が分かれるため、本文にその旨を記載しています。
本記事で紹介している作法は一般的な目安です。地域・宗派・ご家庭の慣習によって異なる場合があります。ご判断に迷う場合は、ご親族や葬儀社にご確認ください。