結論

初盆のお供えは3千円から5千円ほどが目安になり、個包装の菓子や日持ちする果物、進物線香といったあたりが定番になります。 一年でもっとも暑い時期に供えるものになりますので、常温のまま日持ちするかどうかが、そのまま選ぶときの基準になります。

掛け紙は黒白の結び切りにして表書きは「御供」とし、送る場合はお盆入りの前日までに届くよう手配することになります。 盆提灯を贈るということであれば、飾る場所があるかどうかの確認のほうが、注文よりも先に要ります。

初盆のお供え

品物目安と補足
個包装の菓子3千〜5千円ほど。もっとも無難な選び方になります
日持ちする果物3千〜5千円ほど。奇数個でそろえて選びます
進物線香3千〜5千円ほど。必ず使い、かさばりません
ろうそく3千円前後。線香とひと組のものもあります
盆提灯1〜3万円ほど。置き場所を先に確認します
飲み物3千〜5千円ほど。故人の好物を配送で届けます

初盆を迎えるのは、一年のうちでも暑さがいちばん厳しい時期にあたります。溶けるものや傷みやすいものは避けて、常温のまま日持ちするものを選んでおくと、供えたあとの扱いのところでも喪家に負担をかけずに済みます。

選び方の基準

法事のお供えを持っていくのは初めてではないという方でも、初盆となると何を選べばよいのかというところで手が止まります。 デパートの地下で贈答用の箱を眺めながら、夏の盛りに届けるものとして何が向いているのかが、そこで分からなくなってきます。

選ぶときの土台になるのは、法事のお供えと同じ「消えもの」という考え方で、使えばなくなるもの、食べればなくなるものを選ぶことになります。 そうしておけば受け取った側の手元にいつまでも残らずに済みますが、初盆の場合には、そこへもう一つ考えに入れておく事情が加わります。

見るところ考え方
消えものかどうか使えばなくなるものを選んでおきます
個包装かどうか分けて持ち帰れる形にしておきます
常温で日持ちするかしばらく祭壇に置かれることを考えます
金額3千〜5千円ほどを目安に選びます
かさばらないか持ち帰る人の負担を軽くしておきます

初盆の法要では、供えられた品を、そのあとに参列した方々で分けて持ち帰るということがよくあります。そのため個包装の詰め合わせが実際のところ助かることになり、封を切ってから小分けにするという手間が、喪家の側に残らずに済みます。

法要が済んだあとに、祭壇へ上がっていた品を人数分に分けて配るという場面が実際に出てきます。 切り分けが要る大きな菓子や、袋から出して数えなければならないものだと、そこで喪家の手が一つ増えることになりますので、箱を開けたそのままの形で配れるものが選びやすくなります。

金額のほうは、どの品を選ぶ場合でも三千円から五千円ほどが目安になり、盆提灯だけが別の扱いになります。 菓子や果物、線香であればこの範囲で十分に形が整いますので、品数を増やすよりも、一つに絞って選び切るほうが受け取る側も扱いやすくなります。

法事のお供えの基本を見る

夏ならではの注意

初盆を迎えるのは七月か八月になりますので、一年のうちでもっとも暑い時期に品を届けることになります。 ふだんは贈り物として無難に選んでいるものが、この時期だけは向かなくなり、箱を開けた先で溶けていたということも起こります。

見ておきたいのは、その品が届いたあとに、どこへ置かれることになるのかという点になります。 お供えはしばらく祭壇に置かれることになりますし、冷房の入っていない部屋に置かれたままになることもありますので、そこに耐えられるかどうかで選ぶことになります。

向いているもの避けるもの
焼き菓子・せんべい・落雁チョコレートは溶けますので避けます
ゼリー(常温保存可のもの)生菓子と要冷蔵のゼリーは向きません
日持ちする果物桃やぶどうは傷みやすく向きません
進物線香においの強い食品は避けておきます

常温のまま置いておける形のゼリーの詰め合わせは、夏のお供えとしてよく選ばれています。見た目が涼しく、一つずつ包まれていて、日持ちもするという三つがそろうためで、何を選ぶか迷ったときの落としどころになります。

チョコレートは、配送の途中や祭壇に置かれているあいだに形が崩れてしまうことがあります。 生菓子や要冷蔵のゼリーのほうも、届いたその日のうちに冷蔵庫へ入れてもらわなければならず、受け取る側に段取りを一つ増やすことになります。

果物を選ぶ場合には、桃やぶどうのように傷みやすいものは初めから外しておいてください。 しばらく供えたままになりますので、常温で日持ちのするものを奇数個でそろえておくことになりますが、進物線香であれば暑さの影響をまったく受けません。

盆提灯を贈る場合

近い親族であれば、菓子や線香ではなく盆提灯を贈るという話が出てくることがあります。 白提灯のほうは喪家が用意しますので、親族の側から贈るのは絵柄の入った盆提灯になり、金額の桁もほかのお供えとは変わってきます。

提灯を贈るところが難しいのは、飾るための場所が先に要るという一点にあります。 菓子や線香であれば置き場所に困ることはありませんが、提灯のほうは仏壇のそばに据えて飾るものですので、その家の間取りが先に関わってくることになります。

項目目安
金額1万円から3万円ほどを見ておきます
贈る人兄弟姉妹や叔父叔母など、近い親族が贈ります
時期お盆の1週間前までに届くよう手配します
事前確認置き場所と数を、必ず先に確かめます

提灯を飾るための場所そのものが取れないという家も、近ごろは増えてきました。住宅事情から仏壇のまわりに余裕が無いためで、その場合には、提灯の代わりに現金を「御提灯料」として包むという方法もあります。

兄弟姉妹や叔父叔母がそれぞれに提灯を送ってしまうと、同じものが何本も並ぶことになり、置き場所のところで喪家が困ることになります。 誰が何を贈るのかというところを親族のあいだで先に相談しておけば、一本にまとめるのか、別のお供えに振り替えるのかも、そこで決まります。

近年は、提灯そのものではなく「御提灯料」として現金を包むという形のほうが増えてきました。 喪家の側で必要なものを選べることになりますので、置き場所に合う大きさのものを求めることもでき、そのぶん飾る場所で困ることもありません。

掛け紙と表書き

品物が決まったところで、今度は掛け紙をどうするのかというところが残ることになります。 売り場で「表書きは何といたしますか」と尋ねられたときに、水引の色と書く言葉、それに掛ける向きの三つを、その場で答えられずに詰まってしまうことがあります。

初盆は四十九日を過ぎたあとにあたりますので、葬儀のときと同じ表書きをそのまま使うことはできません。 加えて、品物として渡すのか、それとも現金として包むのかによっても書く言葉が変わりますので、そこを分けて考えておけば、売り場で尋ねられても迷いません。

項目内容
のし付けずに、掛け紙のほうを使います
水引黒白の結び切りにします(関西は黄白の地域も)
表書き(品物)「御供」と書いておけば形が整います
表書き(現金)御供物料、または御提灯料とします
墨濃墨で書くことになり、薄墨は使いません
持参外のしにして、表書きを見せておきます
郵送内のしにして、掛け紙を守っておきます

「御供」という表書きのほうは、宗派や時期を問わずに使えることになります。初盆は四十九日のあとになりますので「御仏前」としても差し支えありませんが、品物に掛けるのであれば「御供」のほうが無難になります。

水引は黒白の結び切りが基本になりますが、関西では黄白のものを使う地域もあります。 どちらにするかで迷うようであれば品を求める店で土地の慣わしを尋ねておくと、その地域に合ったものを掛けてもらえますし、墨は濃墨で書きますので、薄墨の筆を用意する必要もありません。

掛け紙を外に掛けるか内に掛けるかというところは、手渡しにするのか送るのかで決まります。 持参して直接渡すのであれば外のしにして表書きが見えるようにし、配送で届けるのであれば箱そのものが擦れますので、内のしにして掛け紙のほうを守っておきます。

掛け紙の書き方を詳しく見る

送る場合

参列できないという場合であっても、お供えを送るという方法のほうは残されています。 喪家の自宅へ宛てて手配することになりますが、何を送るかということよりも、荷物の着く日をいつにするのかという一点のほうで迷うことになります。

ここで目安になるのが、お盆入りの一週間前から前日までという区切りになります。 これより早ければ供える前に日数が過ぎてしまいますし、遅ければ受け取る側の手が塞がっている時間にかかりますので、八月盆であれば十三日の前日までに着くよう指定することになります。

項目目安
宛先法要の会場ではなく、喪家の自宅へ送ります
時期お盆入りの1週間前から前日までに届けます
掛け紙内のしにして、配送で傷まないようにします
添えるもの参列できないお詫びの手紙を添えます

荷物がお盆の当日に着くよう日を指定することだけは、避けておいてください。その日は法要の支度と来客の応対が重なりますので、荷物を受け取って中を確かめるところまでの余裕は、残っていないことがあります。

送り先のほうは、法要の会場ではなく、案内状に書かれた喪家の自宅にしておくことになります。 当日に会場へ届けても供える支度はすでに整っていますし、荷物を持ち帰る手間まで増やすことになりますので、前もって家に着いているほうが収まります。

荷物のほうには、参列できないというお詫びを書いた手紙を添えておいてください。 品物だけが先に届くと、誰から何のために送られたものかが分かるまでに間が空きますし、一言添えてあるだけで、受け取る側の受け止め方も変わってきます。

避けるもの

お供えとしては、昔から選ばないほうがよいとされてきたものがいくつかあります。 仏事の考え方のほうから外れるものと、受け取ったあとの扱いに困るものとの二通りに分かれ、どちらにも理由がありますので、そこを押さえておけば売り場でも迷いません。

初盆でとくに判断に迷うのが、贈ってよいかどうかの分かれる提灯になります。 親族が贈るという習わしの残る地域がある一方で、飾る場所という問題のほうも同時に付いてきますので、避けるかどうかが一律には決まりません。

避けるもの理由
肉・魚殺生を連想させるためとされています
溶けるもの夏の盛りに供えることになるためです
傷みやすい果物しばらく供えたままになるためです
においの強いもの線香の香りを妨げることになります
とげのある花・鉢植え殺生の連想と「根がつく」を避けます
重い・大きいもの分けにくく、持ち帰りの負担になります

判断に迷う品物については、贈る前に喪家のほうへ確かめてしまって構いません。とくに提灯は置き場所という事情が絡みますので、注文を入れる前に必ず先に尋ねておくほうが、双方にとって面倒が残りません。

肉や魚をお供えとして選ばないのは、殺生を連想させるためとされてきたからになります。 日持ちのする形になっていてもこの考え方は同じように当てはまりますし、においの強いものを外すのも、線香の香りのほうを妨げることになるからです。

とげのある花や鉢植えを外すのは、殺生の連想と、「根がつく」という言い方の二つによります。 重いものや大きいものも分けにくいうえに持ち帰る人の負担になりますので、迷う品があるようであれば、個包装の菓子か進物線香に戻しておけば外しません。

お供えで避けるものを詳しく見る

お供えに一つの決まった正解があるわけではなく、その家の事情や地域の慣わしによって、選ばれるものは変わってきます。 参列した方々で分ける家であれば個包装の詰め合わせが向きますし、提灯を飾る場所がない家であれば、現金を包むという形のほうが収まります。

どの品を選ぶ場合でも変わらないのは、受け取った側の手間を増やさないという一点だけになります。 常温で日持ちするものを選び、お盆入りの前日までに届くようにしておけば、細かい作法を思い出せなくても、喪家に困った顔をさせずに済みます。

よくある質問

初盆のお供えは何を選べばよいですか?

個包装の菓子、日持ちする果物、進物線香が定番です。金額は3千〜5千円が目安です。参列者で分けて持ち帰ることがあるため、個包装の詰め合わせが実際に助かります。

夏なので気をつけることはありますか?

あります。初盆は1年でもっとも暑い時期です。チョコレート、生菓子、要冷蔵のものは避け、常温で日持ちするものを選びます。お供えはしばらく祭壇に置かれ、冷房のない部屋に置かれることもあります。

盆提灯を贈ってもよいですか?

親族から贈る風習があり、金額は1〜3万円が目安です。ただし置き場所が必要なため、必ず事前に確認してください。複数の親族が贈ると置き場所に困るため、誰が何を贈るか相談します。近年は「御提灯料」として現金を包む形が増えています。

掛け紙の表書きは何と書きますか?

品物なら「御供」です。現金なら「御供物料」または「御提灯料」になります。水引は黒白の結び切りで、墨は濃墨です。持参なら外のし、郵送なら内のしにします。

お供えを送る場合、いつ届くようにしますか?

お盆入り(13日)の1週間前から前日までに届くよう手配します。お盆当日に届くよう指定すると、法要や来客の対応で受け取る余裕がないことがあります。

避けるべき品物はありますか?

肉・魚は殺生を連想させるため避けます。夏なので溶けるもの、傷みやすい果物も向きません。においの強いもの、とげのある花、鉢植え、重い・大きいものも避けます。判断に迷う品物は喪家に確認して構いません。

まとめ

  • 目安は3千〜5千円になります
  • 個包装の菓子と進物線香が定番になります
  • 夏なので溶けるもの、傷むものは避けます
  • 盆提灯は置き場所を先に確認します
  • 「御提灯料」として現金を包む形もあります
  • 掛け紙は黒白の結び切りで「御供」とします
  • 送るならお盆入りの前日までに届けます

参考情報

  1. はせがわ「新盆(初盆)見舞いとは?香典などのマナーやお供え物についてご紹介」
    https://www.hasegawa.jp/blogs/kuyou/obon-gift
  2. 小さなお葬式「お盆の由来まとめ|語源・歴史・精霊馬・ほおずきの意味まで」
    https://www.osohshiki.jp/column/article/2354/
  3. はじめてのお葬式ガイド「迎え盆・送り盆はいつ?日程と準備・やり方、初盆との違いを解説」
    https://www.e-sogi.com/guide/25309/

お盆の期間(7月盆・8月盆)、迎え盆と送り盆、初盆が四十九日後の最初のお盆であることは、参照した情報源で共通しています。新札の扱いは情報源によって記述が分かれるため、本文に記載しています。

本記事で紹介している時期や作法は一般的な目安です。お盆の風習は地域差がとくに大きく、宗派によっても扱いが異なります。ご親族や菩提寺にご確認ください。