結論

松の内が明けてから、寒中見舞いで返します。 関東なら1月8日ごろから、立春(2月4日ごろ)までのあいだが目安になりますので、 届いてすぐに返そうと急ぐ必要はありません。

行き違いはよく起こりますし、ディライトが2024年に1,003人へ行った調査では喪中はがきを出していない人が73.6パーセントに上っていて、 そもそも喪中が伝わっていないことも珍しくありませんので、 相手を責める必要も、こちらが恐縮する必要もありません。

行き違いは起こります

喪中はがきを出しておいたのに元日に年賀状が届くと、 こちらの知らせが届かなかったのか、それとも読んでもらえなかったのかと気になりますが、 これは珍しいことではなく、毎年どの家でも起きています。 年賀状の支度は12月の早いうちに終える人が多いためです。

判断が分かれるとすれば理由のほうではなく、 こちらの喪中を相手が知っていたかどうかのほうで、 知ったうえで行き違ったのか、そもそも知らないまま出したのかによって、 あとで返す文面の書き方が変わってきます。

起きる理由実際に起きていること
すでに投函し終えていた 喪中はがきが届く前に、ポストへ入れ終えていました
印刷と宛名書きが先に済んでいた 刷り上がった束から、こちらの分だけ抜くのを忘れています
喪中はがきを見落とした 年末の郵便に紛れて、目を通せないまま重ねられています
こちらの出し忘れ 宛先の一覧から漏れていたことも、しばしばあります
喪中はがき自体を出していない 相手はこちらの喪中を知らないまま出しています

どの理由であっても、こちらのすることは変わりません。松の内が明けてから寒中見舞いで返せばそれで足りますし、なぜ届いたのかを相手に確かめる必要はありません。ただし喪中はがきを出していなかった場合だけは、返事のなかで喪中だったことをはっきり伝えておかないと、相手は理由を知らないままになります。

表のいちばん下にあたる家は思っているよりずっと多く、ディライトが2024年11月に20代から70代の1,003人へ行った調査では、 喪中はがきを「出していない・出さない」と答えた人が73.6パーセントにのぼり、 年賀状そのものを出さない人の62.6パーセントより高い割合になりました。

別の調査でも同じ向きの数字が出ていて、 フタバが2025年9月に身内の不幸を経験した200人へ尋ねた結果では、 喪中はがきを出した人が61.5パーセント、今後も出すと答えた人は55.5パーセントまで下がっています。 つまり「喪中はがきは出したはずなのに」という前提そのものが崩れつつあるので、 届いた年賀状を相手の不注意と受け取らないほうが実情に合います。

相手に落ち度があるとは限りません

「喪中はがきを出したのに」と言いたくなる場面ですが、相手はこちらのはがきが届く前に出し終えていたということがほとんどで、悪気があって送ってきたわけではありません。

年賀状の枚数そのものが減り続けているなかで、それでもこちらに一枚を書いてくれたわけですから、気にかけてもらった証と受け取って、素直にお礼を伝えれば十分です。

返す時期

年賀状が届いたその日に返そうとすると、たいてい時期を間違えます。 喪中の返事は、届いた日ではなく暦で決まるためで、 元日に受け取ったからといって、元日のうちに返すものではありません。

分かれ目は松の内が明けたかどうかの一点で、 松の内のあいだはまだ正月の期間にあたりますから寒中見舞いには早すぎますし、 関東では1月7日まで、関西では1月15日までと地域によって明ける日そのものが違いますので、 自分の住む地域ではなく相手の地域に合わせておくと外れません。

時期出すもの
12月15日ごろ〜25日年賀状(元日に届けるなら25日までに投函)
12月26日〜31日年賀状(元日には届きません)
元日〜松の内年賀状
松の内明け〜立春(2月4日ごろ)寒中見舞い
立春〜2月末ごろ余寒見舞い

松の内が明けるのを待ってから出してください。松の内のあいだは正月の期間にあたるため、寒中見舞いを出すには早すぎます。関東なら1月8日ごろから、関西なら1月16日ごろからが目安で、そこから立春(2月4日ごろ)までのあいだに届けば時期として問題ありません。立春を過ぎてしまったときは、同じ文面のまま「余寒見舞い」として出せば間に合います。

年内のうちに年賀状が届いてしまうこともあり、12月26日以降に投函されたものは元日に間に合わず年内に配達されることがありますので、 その場合も慌てずに、松の内が明けるまで手元に置いておいて構いません。 すぐ返さないことを不義理だと感じる必要はありません。

逆に遅れすぎたときの逃げ道も用意されていて、 立春を過ぎたら「余寒見舞い」に切り替えれば、2月の末ごろまで出せます。 文頭を「余寒お見舞い申し上げます」に替えるだけで、あとの文面はそのまま使えますので、 気づくのが遅れたからといって、返事そのものを諦めることにはなりません。

書き方

寒中見舞いの文面は、書く順番さえ決めてしまえば迷うところがほとんどありません。 見舞いの挨拶から始めて、年賀状のお礼、喪中だった旨、相手を気遣う言葉で結ぶという並びが基本で、 この順に沿って書けば、短くても形が整います。

一つだけ抜かしてはいけないのが喪中で年始の挨拶を控えていたと伝える一文で、 ここが無いと、相手には「年賀状を出したのに返事が来なかった」という記憶だけが残ります。 文面を短くまとめたい場合でも、この行だけは削らずに残してください。

書く順番入れる言葉
1. 見舞いの挨拶 「寒中お見舞い申し上げます」から書き起こします
2. 年賀状のお礼 「ご丁寧な年賀状をいただきありがとうございました」と続けます
3. 喪中で年賀を控えた旨 「服喪中につき年始のご挨拶を控えさせていただきました」と伝えます
4. 知らせが届かなかったお詫び 「ご連絡が行き届かず失礼いたしました」と添えます
5. 相手を気遣う言葉 「寒さ厳しき折 ご自愛ください」で結びます
6. 日付 「令和〇年一月」と月までを書き入れます

6つのうち3がいちばん大切です。喪中だったことを伝えないままお礼と時候の挨拶だけを書くと、相手には年賀状の返事が遅れて届いただけに見えますし、翌年もまた同じ行き違いが起きます。誰が亡くなったかまでは書かなくても構いませんので、「服喪中につき」の一言だけは必ず入れてください。

文字の並べ方にも決まりがあって、 句読点を打たず、行頭を下げずに書くのが改まった書状の形とされています。 印刷された文面をそのまま使うのであれば、たいていこの形になっていますので、 手書きで書き足す部分だけ気をつけておけば足ります。

薄墨で書く必要はなく、薄墨を使うのは訃報を知らせるはがきのほうですので、 寒中見舞いは年が明けてからの時候の挨拶にあたりますから、通常の濃さの墨や黒のペンで構いません。 切手も弔事用のものではなく、ふだんの切手をそのまま貼ってください。

賀詞と年賀はがきは使いません

「謹賀新年」「あけましておめでとうございます」といった賀詞は使いません。こちらは喪中にあたりますし、松の内も明けている時期ですから、新年を祝う言葉を書く場面ではありません。

年賀はがきもここでは使いません。お年玉のくじ番号と干支の図柄が入っているためで、通常のはがきを選び、図柄は花や雪景色など落ち着いたものにしておくと、受け取った側も扱いに困りません。

文例

文面は喪中はがきを出していたかどうかで、入れる一行が変わります。 出していた相手には行き違いを詫びる形になりますし、 出していなかった相手には、こちらの知らせが届いていなかったことを伝える形になります。

どちらの場合でも共通するのは、相手を責める書き方にしないことで、 年賀状を送ったこと自体に相手の落ち度はありませんし、 「喪中はがきをお送りしたのですが」と書けば、読んだ側は見落としを咎められたように受け取ります。

場面文例
喪中はがきを出していた 寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をいただきありがとうございました
昨年〇月に〇〇が永眠いたしましたため 年始のご挨拶を控えさせていただきました
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
寒さ厳しき折 ご自愛ください
出していなかった 寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をいただきありがとうございました
昨年〇月に〇〇が永眠いたしましたため 年始のご挨拶を控えさせていただきました
ご連絡が行き届かず失礼いたしました
本年もよろしくお願い申し上げます
親しい相手へ 寒中お見舞い申し上げます
年賀状ありがとう
実は昨年〇月に〇〇を亡くし 年始の挨拶を控えていました
知らせが遅くなってごめんなさい
今年もよろしくね

誰が亡くなったかまでは書かなくても構いません。「服喪中につき」の一言で足りますし、続柄や名前を書くかどうかは相手との近さで決めてください。ふだん行き来のある親戚には書いておいたほうが伝わりますが、年賀状だけのつきあいである相手には、かえって返事の書きようを悩ませることになります。

枚数がまとまって手書きが追いつかないときは、印刷で構いません。 印刷した文面の余白に、宛名ごとの一言だけ手書きで添えておけば、それで気持ちは伝わります。 「ご無沙汰しております」の一行があるだけで、刷り物の印象はずいぶん変わります。

相手が高齢の親戚である場合は、 文面よりも誰からの便りなのかがすぐ分かるかどうかのほうが大切です。 差出人の欄には印刷された姓だけでなく下の名前まで入れておき、 続柄が伝わりにくい間柄であれば、本文の末尾に「〇〇の長男の〇〇です」と添えておくと親切です。

返さない場合

返事を出さないという選択もあり、喪が明けきらないうちに何通も書くのがつらいこともありますから、 年賀状のやりとりを続ける気持ちが向かないのであれば、無理に返さなくても構いません。

ただし判断の軸は自分の気持ちだけではなく、 こちらの喪中を相手が知っているかどうかにあります。 知っている相手なら返事が無くても事情が伝わりますが、 知らない相手には、こちらから何も届かない理由がまったく分かりません。

状況考え方
喪中はがきを出していた 返さなくても失礼にはならず、事情はすでに伝わっています
出していなかった 返してください。相手はこちらの喪中を知りません
気持ちが向かない 無理に書かず、落ち着いてからで差し支えありません
枚数がまとまっている 印刷で構わず、一言だけ手書きを添えれば十分です
来年から年賀状をやめたい この寒中見舞いで、あわせて伝えておくこともできます

喪中はがきを出していない相手にだけは、必ず返してください。返事が無いと、相手は「はがきが届かなかったのか」「何かあったのだろうか」と心配したまま一年を過ごすことになりますし、翌年もまた同じように年賀状を出して、同じ行き違いを繰り返します。一枚返しておけば、その両方が起きません。

訃報がどこから伝わっているかも、返すかどうかを決める材料になります。 先ほどのディライトの調査では、知人の訃報を知った手段として 喪中はがきが63.7パーセントで最も多く、LINEが31.4パーセント、電話が28.3パーセントと続いていました。

裏返せば、はがき以外の手段で伝わっている相手も3割前後いるということですから、 喪中はがきを出していなくても、相手がすでに知っている場合はあります。 葬儀に来てくれた人や、家族から話が回っている親戚であれば返事を急ぐ必要はありませんし、 年賀状だけのつきあいで、こちらから何も伝えていない相手を先に選んで返せば足ります。

喪中はがきを出していなかった場合を詳しく見る

年賀状で返さない理由

年賀状が届いたのだから年賀状で返せばよさそうに思えますが、 喪中の返事に年賀状を使わないのには、重なった二つの理由があります。 どちらか片方だけでも、年賀状という形は選びにくくなります。

一つ目は年賀状が新年を祝うための便りであるという点で、 喪中のあいだは祝いの言葉そのものを控える期間にあたります。 二つ目は時期の問題で、松の内を過ぎてしまえば、喪中であるかどうかにかかわらず年賀状を出す時期ではありません。

二重の理由で、寒中見舞いが適しています

年賀状は新年を祝うためのもので、喪中に出すものではありません。賀詞を書かずに年賀はがきだけを使うという形も、受け取る側からは中途半端に映ります。

加えて松の内を過ぎていれば、喪中でなくても年賀状の時期そのものが終わっています。この二つが重なるため、寒中見舞いという形がちょうど収まりのよい選び方になります。

使うはがきそのものにも気をつけておきたい点があって、年賀はがきにはお年玉のくじ番号とその年の干支の図柄が入っていますので、 文面を寒中見舞いに書き替えても、はがき自体が年賀状のままでは形が揃いません。 通常のはがきを選び、図柄は花や雪景色といった落ち着いたものにしておいてください。

年賀状じまいを考えているなら、この一枚がちょうどよい機会にもなります。 先の調査で年賀状を出さない理由を尋ねたところ、 「年賀状じまいを既にしている」が64.3パーセントで最も多く、「喪中」は12.1パーセントでした。 喪中を機に区切りをつける家は少数派ですが、 寒中見舞いのなかで「今後は年始のご挨拶を控えさせていただきます」と一行添えておけば、翌年からの行き違いも起きなくなります。

喪中の寒中見舞いを詳しく見る

喪中に届いた年賀状の返し方に、これでなければならないという形があるわけではありません。 松の内が明けてから寒中見舞いを出すのが行き渡ったやり方ではありますが、 喪中はがきを出していた相手に返さなかったからといって失礼になるわけでもありませんし、 気持ちが落ち着かないうちは、立春を過ぎてから余寒見舞いとして出しても間に合います。

どの相手にも変わらないのは、喪中だったと一言伝えておくことだけで、 これさえ書いてあれば、細かな言い回しを思い出せなくても相手は事情を受け取ります。 年賀状を書いてくれた側にとっても、返事が無いまま一年を過ごすより、そのほうがずっと落ち着きます。

よくある質問

喪中なのに年賀状が届きました。

松の内が明けてから寒中見舞いで返します。関東なら1月8日ごろから、立春(2月4日ごろ)までが目安です。松の内のあいだはまだ正月の期間にあたるため、寒中見舞いを出すには早すぎます。

喪中はがきを出したのに届きました。相手の落ち度ですか?

相手はこちらのはがきが届く前に出し終えていたことがほとんどです。印刷や宛名書きを先に済ませていた、年末の郵便に紛れて見落としたなど、行き違いは毎年どの家でも起きています。むしろ気にかけてもらった証でもあります。

喪中はがきを出していませんでした。返すべきですか?

返してください。相手はこちらの喪中を知りませんので、返事が無いと「届かなかったのか」「何かあったのか」と心配させたままになります。ディライトが2024年に1,003人へ行った調査では、喪中はがきを出していない人が73.6パーセントに上っており、珍しい状況ではありません。

何を書けばよいですか?

見舞いの挨拶、年賀状のお礼、喪中で年始の挨拶を控えた旨、相手を気遣う言葉の順です。とくに喪中だったことを伝えないと、相手には返事が来なかったという記憶だけが残ります。

誰が亡くなったか書く必要がありますか?

書かなくても構いません。「服喪中につき」の一言で足りますので、続柄や名前を書くかどうかは相手との近さで決めてください。

年賀状で返してはいけませんか?

年賀状は新年を祝うものなので、喪中には出しません。また松の内を過ぎていれば、喪中でなくても年賀状の時期ではありません。この二つが重なるため、寒中見舞いが適しています。

まとめ

  • 松の内が明けてから寒中見舞いで返します
  • 行き違いは毎年どの家でも起きています
  • 相手の落ち度とは限りません
  • 喪中だったことを必ず伝えます
  • 賀詞と年賀はがきは使いません
  • 誰が亡くなったかは書かなくて構いません
  • 喪中はがきを出していた相手なら返さなくても失礼になりません
  • 出していない相手には必ず返します

参考情報

  1. 日本郵便「年賀状(年賀はがき)」
    https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/nenga/
  2. 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
    https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
  3. マイナビニュース「【年賀状じまい】2025年の年賀状『出さない』予定の人は6割超」(ディライト調べ/2024年11月26〜27日・20〜70代1,003人)
    https://news.mynavi.jp/article/20241216-3085522/
  4. フタバ株式会社「【200名調査】年賀状より悩ましい? 喪中はがきをめぐる迷いや本音が明らかに」(2025年9月3〜4日・200名)
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000240.000067791.html

年賀状の受付開始日・元日配達の投函期限は年によって変わります。その年の日本郵便の案内をご確認ください。本記事の日付は例年の目安です。喪中の範囲や賀詞の使い分けには考え方に幅があるため、断定を避けて記載しています。喪中はがきと年賀状の実施率は、二つの民間調査から引用しています。ディライト(葬儀の口コミ)が2024年11月26日から27日に20代から70代の1,003人へ行った調査では、喪中はがきを出していない人が73.6パーセント、年賀状を出さない人が62.6パーセント、訃報を知る手段は喪中はがき63.7パーセント・LINE31.4パーセント・電話28.3パーセントでした。フタバが2025年9月3日から4日に、身内の不幸を経験した200人へ行った調査では、喪中はがきを出した人が61.5パーセント、今後も出すと答えた人が55.5パーセントです。対象と設問の立て方が異なるため、二つの調査の数字はそのままでは重なりません(最終確認:2026年8月)。

本記事で紹介している時期や作法は一般的な目安です。年賀状の受付開始日や元日配達の締切は年ごとに変わります。その年の日本郵便の案内をご確認ください。喪中の範囲や過ごし方は、地域・ご家庭・宗派によって考え方が異なります。