結論
会社名義の香典は、香典返しが不要とされます。 慶弔規程に基づく福利厚生にあたるためです。
部署一同なら皆で分けられるもの、個人からなら3分の1〜半額が目安です。 まず誰名義かを確認してください。
香典返しの一般的な考え方(時期・金額・品物)は、別記事で扱っています。 本記事は職場から受け取った場合に絞ります。
香典返しの基本を見る誰名義かで変わる
職場からの香典は、誰の名義かで扱いが変わります。 同じ「会社から」でも一様ではありません。
判断がつきにくいのは出どころが見えないためです。 会社の規程によるものか、 有志が集めたものかで、返し方が変わります。
| 誰から | 香典返しの目安 |
|---|---|
| 会社名義(慶弔規程による) | 不要とされます。福利厚生にあたります |
| 部署一同・有志一同 | 個別に返さず、皆で分けられるものを |
| 個人から | いただいた額の3分の1〜半額 |
| 上司から個人的に | 同上 |
| 取引先から | 会社の慣行を上司に確認します |
| 労働組合から | 規程によるものは不要とされます |
まず不祝儀袋の表書きを確認してください。「〇〇株式会社」なのか「営業部一同」なのか「個人名」なのかで扱いが変わります。中に名簿が入っていることがあるので、そちらも見てください。
会社名義の場合
会社名義の香典に香典返しは不要とされます
慶弔規程に基づいて支給される弔慰金・香典は福利厚生の一部です。個人からの香典とは性質が違います。
香典返しは不要とされ、お礼を伝えれば足ります。喪家は葬儀の手配や各種の手続きに追われています。不要な負担を増やさないでください。
| やること | 説明 |
|---|---|
| 出社時にお礼を述べる | これで足ります |
| 担当部署へも一言 | 総務・人事が手続きしています |
| 上司へ | 手配してくれていることが多くあります |
| 供花・弔電 | 会社名義ならお返しは不要とされます |
| 迷う | 上司か総務に聞いて構いません |
会社の慣行を聞くのがいちばん確実です。「香典返しはどのようにされていますか」と総務に尋ねれば、前例を教えてもらえます。
連名・個人の場合
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 部署一同(総額1万円) | 3千〜5千円分の菓子を、皆で分けられる形で |
| 有志一同 | 同上。名簿があれば人数を確認します |
| 個人から5千円 | 1,500〜2,500円程度 |
| 個人から1万円 | 3千〜5千円程度 |
| 高額をいただいた | 3分の1程度でも構いません |
| 一人あたりが少額 | 個別に返さず、まとめて |
連名で一人あたりが少額なら、個別に返さないでください。一人500円のお返しを配るのは、かえって手間をかけます。休憩室に置ける菓子にまとめてください。
職場へのお返しは「消えもの」で
個包装の菓子、コーヒー、日用品。後に残らないものが向いています。
弔事のお返しは「不幸を残さない」という考え方から、消えものが選ばれてきました。職場では実用面でも都合がよくなります。
忌引明けの挨拶
| 相手 | 言葉 |
|---|---|
| 上司へ | 「このたびはご配慮いただき、ありがとうございました。おかげさまで滞りなく済ませることができました」 |
| 部署へ | 「お休みをいただき、ありがとうございました。ご迷惑をおかけしました」 |
| 業務を代わってくれた人へ | 個別にお礼を述べます |
| 参列してくれた人へ | 「お忙しいなかご参列いただき、ありがとうございました」 |
「おかげさまで」と添えると、無事に済んだことが伝わります。相手は気にかけています。詳しい経緯を話す必要はありません。
詳しく話す必要はありません
誰が亡くなったか、どのような経緯だったか。話したくなければ話さなくて構いません。
周りも聞きにくいと感じています。「お休みをいただきありがとうございました」だけで十分成立します。
菓子折りは必要か
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 必須かどうか | 必須ではありません |
| 忌引で長く休んだ | 用意すると気持ちが伝わります |
| 連名の香典をいただいた | お返しを兼ねられます |
| 金額 | 2千〜3千円程度 |
| タイミング | 出社初日 |
| のし | 職場へのお礼なら、なしでも構いません |
連名の香典をいただいたなら、この菓子折りがお返しを兼ねます。別に用意する必要はありません。「先日はありがとうございました」と一言添えて置いてください。
無理をしないでください
葬儀の後は、各種の手続きや片づけが続きます。心身ともに消耗している時期です。
菓子折りのために無理をする必要はありません。言葉で感謝を伝えれば足ります。周りもそれを分かっています。
よくある質問
職場から香典をもらったら香典返しは必要ですか?
「誰名義か」で変わります。慶弔規程に基づく会社名義の香典は福利厚生にあたるため、香典返しは不要とされます。部署一同なら皆で分けられるもの、個人からなら3分の1〜半額が目安です。
会社名義かどうかはどう見分けますか?
不祝儀袋の表書きを確認してください。「〇〇株式会社」なのか「営業部一同」なのか「個人名」なのかで扱いが変わります。中に名簿が入っていることもあるので、そちらも見てください。迷ったら総務に「香典返しはどのようにされていますか」と聞けば前例を教えてもらえます。
部署一同からいただいた場合は?
個別に返さず、皆で分けられる菓子にしてください。一人あたりが少額のとき、一人500円のお返しを配るのはかえって手間をかけます。休憩室に置ける菓子にまとめてください。
忌引明けには何と挨拶しますか?
「お休みをいただき、ありがとうございました。おかげさまで滞りなく済ませることができました」で足ります。誰が亡くなったか、どのような経緯だったかを詳しく話す必要はありません。周りも聞きにくいと感じています。
忌引明けに菓子折りは必要ですか?
必須ではありません。ただし長く休んだ場合や連名の香典をいただいた場合は、2千〜3千円程度を出社初日に用意すると気持ちが伝わります。連名の香典をいただいたなら、この菓子折りがお返しを兼ねます。
葬儀後で余裕がありません。
無理をしないでください。葬儀の後は各種の手続きや片づけが続き、心身ともに消耗している時期です。菓子折りのために無理をする必要はなく、言葉で感謝を伝えれば足ります。周りもそれを分かっています。
まとめ
- 「誰名義か」で変わる
- 会社名義なら不要とされる
- まず表書きを確認する
- 連名は皆で分けられるもの
- 個人からは3分の1〜半額
- お返しは消えもので
- 詳しく話す必要はない
- 無理をしない
参考情報
- 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html - 高島屋「進物の基礎知識」
https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html - 郵便局のネットショップ「贈り物のマナー」
https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/gift_contents_107.aspx
餞別やお返しの金額に公的な基準はありません。本記事は広く共通して挙げられる目安をまとめたものです。職場ごとの慣行が優先します。前例を確認するのがもっとも確実です。出典は2026年8月15日に確認しました。
本記事で紹介している金額や品物は一般的な目安です。職場ごとの慣行が大きく異なります。前任者がどうしたか、部署の慣例があるかを確認するのがもっとも確実です。また贈ること自体が必須ではありません。