結論
数珠は必須ではありません。持っていなければ、 手を合わせるだけで差し支えありません。焼香ができなくなるわけでもありません。
ただし貸し借りはしません。数珠は「念珠」とも呼ばれ、 持ち主のお守りにあたるものとされるためです。家族間でも共有しません。
1つだけ持つなら略式数珠。宗派を問わず使えます。
数珠の基本
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要か | 必須ではない。あれば持参する |
| どちらを買うか | 略式数珠(宗派を問わず使える) |
| 持つ手 | 左手 |
| 房の向き | 下に垂らす |
| 貸し借り | しない。家族間でも |
| 置き方 | 椅子や床に直接置かない |
| 神式・キリスト教式 | 使わない |
必須ではない
数珠がなくても焼香はできます。 手を合わせるだけで、弔意は十分に伝わります。
とはいえ「持っているのがマナー」と考える方もいます。 参列の機会が今後もあるなら、1つ持っておくと迷わずに済みます。
仏式以外では使いません
数珠は仏具です。神式(玉串奉奠)やキリスト教式(献花)では使いません。
案内に「神式」「キリスト教式」とある場合、持参しても手にする場面がありません。
略式と本式
数珠には略式と本式があります。 使える範囲が違います。
買うときに迷うのはどちらを選ぶかです。 本式は宗派ごとに形が決まっているため、 持っていける葬儀が限られます。
| 略式数珠 | 本式数珠 | |
|---|---|---|
| 使える範囲 | すべての宗派 | その宗派のみ |
| 玉の数 | 20〜40個ほどの一連 | 108個が基本 |
| 向いている人 | 特定の宗派を信仰していない/はじめて買う | 自分の宗派が決まっている |
参列者として持つなら略式で十分です。 どの宗派の葬儀でも使え、価格も抑えられます。
宗派による違い
本式数珠は宗派ごとに形が異なります。参列者が覚える必要はありませんが、 自分の家の宗派で用意する場合の目安として挙げます。
本式数珠は宗派ごとに形が違います。 玉の数、房の作り、持ち方まで変わるため、 自分の宗派と故人の宗派が違う場合の扱いが問題になります。
| 宗派 | 特徴 |
|---|---|
| 真言宗 | 表裏に2本ずつの房。四天という小玉が入る |
| 浄土宗 | 二連の輪違い |
| 浄土真宗 | 片方の房が蓮如結び。数を数えない構造 |
| 曹洞宗 | 金属の輪が通っている |
| 臨済宗 | 曹洞宗とよく似た形 |
| 日蓮宗 | 房が片方2本、もう片方3本 |
| 天台宗 | 主玉に平玉を使う |
自分の宗派と故人の宗派が違っても、自分の数珠を使って差し支えありません。 参列者が故人の宗派に合わせて買い直す必要はありません。
持ち方と置き方
数珠は左手に持ちます。 左手が仏の清浄な世界、右手が現世を表すという考え方によります。
| 場面 | 持ち方 |
|---|---|
| 移動中 | 左手に持ち、房を下に垂らす |
| 着席中 | 左手首にかける |
| 焼香のとき | 左手の親指と人差し指の間にかける |
| 合掌のとき | 両手にかける、または左手にかけたまま合わせる |
房は自然に下へ垂らします。 持ち上げたり、手の中に握り込んだりしません。
椅子や床に直接置かない
席を立つとき、数珠を椅子や畳の上に置いたままにしないのが作法です。仏具にあたるためです。
手に持つか、バッグやポケットに入れて身につけておきます。
貸し借りをしない理由
数珠は「念珠」とも呼ばれ、持ち主を守るお守りにあたるとされます。 仏と持ち主をつなぐ仏具でもあるため、共有しません。
これは家族間でも同じです。夫婦や親子で1つを使い回すことはしません。 忘れた場合は、借りずに手を合わせるだけにします。
貸してと言われたときも
同行者に「貸して」と言われることがあります。断りにくい場面ですが、数珠は貸し借りしないものですと伝えて差し支えありません。
相手も、なくても焼香できます。むしろそのほうが作法にかないます。
買うときの選び方
数珠は一度買えば長く使います。 買い替える機会がほとんどありません。
そのぶん選び方が分からないまま買うことになります。 素材、玉の大きさ、房の種類と、 違いが説明されないまま並んでいます。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 種類 | 略式数珠(宗派を問わない) |
| 男性用 | 玉が10〜18mmと大きめ |
| 女性用 | 玉が6〜8mmと小さめ |
| 子ども用 | 手の大きさに合わせた小さめのもの。不要でもよい |
| 色 | 弔事なら落ち着いた色。黒・こげ茶・紫など |
| 買える場所 | 仏具店・百貨店・数珠を扱う専門店 |
男女で玉の大きさが分かれており、共用はしません。 1つ持てば長く使えるものなので、手になじむものを選んでください。
よくある質問
数珠がないと葬儀に参列できませんか?
参列できます。数珠は必須ではなく、なくても焼香はできます。手を合わせるだけで弔意は十分に伝わります。急いで買う必要はありません。
数珠を借りてもよいですか?
借りません。数珠は「念珠」とも呼ばれ、持ち主を守るお守りにあたるとされるためです。家族間でも共有しません。忘れた場合は手を合わせるだけにします。
略式と本式のどちらを買えばよいですか?
参列者として持つなら略式数珠で十分です。宗派を問わず使え、価格も抑えられます。本式数珠は宗派ごとに形が決まっており、玉の数は108個が基本です。
自分の宗派と故人の宗派が違う場合はどうしますか?
自分の数珠を使って差し支えありません。参列者が故人の宗派に合わせて買い直す必要はありません。
数珠はどちらの手に持ちますか?
左手です。左手が仏の清浄な世界、右手が現世を表すという考え方によります。移動中は左手に持って房を下に垂らし、焼香のときは左手の親指と人差し指の間にかけます。
神式やキリスト教式の葬儀でも数珠は使いますか?
使いません。数珠は仏具のためです。神式は玉串奉奠、キリスト教式は献花が行われます。持参しても手にする場面がありません。
まとめ
- 数珠は必須ではない。なくても焼香できる
- 貸し借りはしない。家族間でも共有しない
- 1つ買うなら略式数珠
- 持つのは左手。房は下に垂らす
- 椅子や床に直接置かない
- 仏式のみ。神式・キリスト教式では使わない
- 男性用は大きめ、女性用は小さめ。共用しない
参考情報
- 小さなお葬式「お葬式での数珠の使い方と宗派ごとの数珠の種類」
https://www.osohshiki.jp/column/article/204/ - 小さなお葬式「通夜に喪服は失礼って本当?服装のマナー・持ち物について解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/887/ - 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)「お葬式(お通夜/告別式)に相応しい服装【迷わないための完全ガイド】」
https://www.zensoren.or.jp/dictionary/dictionary04/
数珠の持ち方、左手に持つ理由、貸し借りを避ける理由、宗派別の特徴は、参照した情報源に基づいています。数珠を必須とするかどうかは考え方に幅があります。
本記事で紹介している目安は一般的なものです。地域・宗派・ご葬家の考え方によって扱いが異なる場合があります。ご判断に迷う場合は、ご親族や葬儀社にご確認ください。