結論
両家顔合わせの所要時間は2時間半〜3時間。 進行役は新郎新婦のふたり(または新郎)が務めるのが一般的です。
流れは集合 → 着席 → はじまりの挨拶 → 両家の紹介 → 記念品のお披露目 → 記念撮影 → 乾杯・歓談 → 会計 → 結びの挨拶 → 解散。 挨拶が必要なのは「はじまり」「乾杯」「結び」の3回だけで、いずれも1分かかりません。
席次は入口から遠い上座に両家の父親、入口に近い下座にふたりが基本です。 誰が何を言うかを事前に決めておけば、当日に困ることはほとんどありません。
当日の流れ。所要時間の配分
「食事をするだけ」と思って行くと、記念品のお披露目や写真をどこで挟むかが分からず、 流れが止まります。止まった時間はそのまま沈黙になります。
全体は2時間半〜3時間。 前半に用件を片付け、後半を食事と歓談に使う配分が一般的です。 集合から記念撮影までで30分〜1時間を見ておきます。
| 順番 | すること | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 1 | 両家が合流(店の外・フロント) | 開始5〜10分前 |
| 2 | 入室・手土産の交換・着席 | 5分 |
| 3 | はじまりの挨拶 | 1分 |
| 4 | 両家の家族紹介 | 10分 |
| 5 | 婚約記念品のお披露目・交換 | 10分 |
| 6 | 記念撮影 | 10分 |
| 7 | 乾杯 → 食事・歓談 | 1時間30分〜2時間 |
| 8 | 会計(席を外して) | —— |
| 9 | 結びの挨拶 | 1分 |
| 10 | 解散・見送り | 10分 |
記念品がない場合は5番を飛ばします。婚約指輪や記念品は必須ではありません。写真も撮らない家庭があります。省いた分だけ歓談が長くなるので、その場合は会場に着く前に話題をいくつか用意しておくと間が持ちます。手土産を渡すのは2番の「入室後・着席前」です。渡しそびれたら9番のあとに回します。
席次はどうなるか
個室に通されたとき、誰がどこに座るかで数十秒止まることがあります。 「どうぞ奥へ」「いえそちらへ」というやりとりが始まると、開始からぎこちなくなります。
基本は、上座・下座の一般的な考え方どおりです。 入口から最も遠い席が上座で、そこに両家の父親が座ります。 ふたりは入口に最も近い下座。招く側だからです。
| 位置 | 座る人 | 理由 |
|---|---|---|
| 上座(入口から最も遠い) | 両家の父親 | 最も敬意を払う位置 |
| 父親の隣(内側) | 母親 | 家族単位で並ぶ |
| 母親の隣 | 兄弟姉妹が出席する場合 | 年齢順に並べると分かりやすい |
| 下座(入口に最も近い) | ふたり | 進行役として動きやすい |
| 両家の並び | テーブルをはさんで向かい合う | 両家が対面する形にする |
男性側を上座にするという固定の決まりはありません。両家が向かい合う形にできていれば足ります。ふたりが並んで座るか、それぞれ自分の家族の隣に座るかも自由です。会場に着く前に、ふたりで座る位置を決めておいて「こちらへどうぞ」と案内すると、入室から着席までが止まりません。座敷では下座に高齢の親が座らないよう、椅子席の有無も含めて先に確認しておきます。上座・下座の考え方そのものは上座・下座の基本で扱っています。
進行役は誰がやるか
「誰も何も言わないまま料理が運ばれてくる」という状態は、実際によく起きます。 進行役を決めていないと、全員が「自分が仕切るべきなのか」を探り合うためです。
進行役は新郎新婦のふたり、または新郎が務めるのが一般的です。 親が主催する形をとる場合は、新郎の父が仕切ることもあります。 どちらでも構いませんが、当日より前に決めておくことが必要です。
挨拶を親にお願いするなら、必ず事前に打診する
当日その場でお願いするのは避けます。準備なく振られた側は困りますし、断りにくい形になります。「当日、乾杯の音頭をお願いできますか」と、日程が決まった段階で頼んでおきます。
役割は分けても構いません。はじまりの挨拶はふたり、乾杯は新郎の父、結びは新婦の父、といった配分にすると、両家に出番ができて場が偏りません。
サプライズにしないこと。両親が挨拶する予定を当日に伝えると、内容を考える時間がありません。
挨拶の例文。はじまり・乾杯・結び
挨拶と聞くと長い文章を想像しますが、必要なのは3回、それぞれ30秒〜1分です。 内容も型が決まっているため、覚えるより要素を押さえるほうが早いところです。
共通して入れるのは「集まってくれたことへの礼」と「この場の趣旨」。 これだけで形になります。以下はそのまま使える例です。
| 場面 | 例文 |
|---|---|
| はじまりの挨拶(本人) | 「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。このたび〇〇さんと結婚することになり、両家の皆さまに顔を合わせていただく場を設けました。堅苦しくない会にしたいと思っておりますので、どうぞゆっくりお過ごしください」 |
| はじまりの挨拶(親) | 「本日はご多用のところ、お集まりいただきありがとうございます。〇〇と△△さんの婚約が整い、このような会を持てましたことを嬉しく思っております。本日はどうぞよろしくお願いいたします」 |
| 家族紹介 | 「私の家族を紹介させていただきます。父の〇〇です。母の△△です。二人とも旅行が好きで、休みのたびに出かけております」 |
| 乾杯(本人) | 「それでは、両家の皆さまのこれからのお付き合いを願いまして。乾杯」 |
| 乾杯(親) | 「僭越ながら、乾杯の音頭をとらせていただきます。二人の門出と、両家の末永いお付き合いを願いまして。乾杯」 |
| 結びの挨拶 | 「本日はお集まりいただき、ありがとうございました。まだまだ未熟な二人ですが、力を合わせてやってまいります。今後ともよろしくお願いいたします」 |
紹介の順番は、男性側の父→母、次に女性側の父→母とするのが一般的です。ふたりが代表して紹介する形でも、本人たちが自己紹介する形でもかまいません。紹介に一言のエピソードを添えると、そのあとの会話の糸口になります。趣味・出身地・仕事など、相手が質問しやすい情報を入れておくのが実際的です。
結婚式ではないので、忌み言葉まで気にする必要は薄い
顔合わせは食事の席で、スピーチの場ではありません。「切れる」「終わる」といった言葉を過度に避ける必要はありません。ただし披露宴でスピーチを頼まれる可能性がある場合は、言い換えを知っておくと役に立ちます。結婚式で避ける忌み言葉で一覧にしています。
話す話題と、避けたい話題
初対面の6人が2時間以上同じテーブルにいるため、会話が続くかどうかが最大の不安になります。 これは話題を用意しておけば解決する種類の問題です。
効くのは、両家が同じくらい話せる話題です。 片方の家しか知らない話は、もう片方が聞き役に固定されます。
| 話題 | なぜ続くか | 振り方の例 |
|---|---|---|
| 子どもの頃の話 | 親が話しやすく、本人も知らない | 「〇〇さんはどんなお子さんでしたか」 |
| 趣味・休日の過ごし方 | 家族紹介から自然につながる | 「毎週出かけられるんですね。どちらへ」 |
| 出身地・地元の話 | 互いに情報を出し合える | 「こちらは何が有名なんですか」 |
| ふたりのなれそめ | 両家とも知りたい話 | 本人が話す。長くしすぎない |
| 結婚式・入籍の予定 | 両家で決めるべきこと | 希望を伝えたうえで意見を聞く |
| 避けたい | 宗教・政治・年収・学歴・過去の交際 | —— |
結婚式の話は、この席で出しておいたほうが後が楽です。親は口を出していいものか迷っていることが多く、聞かれれば希望を言えます。時期・規模・場所の候補だけでも共有しておくと、あとで「聞いていない」という話になりません。内輪ネタは避けます。片方の家族だけが笑う話が続くと、もう一方は入れなくなります。
沈黙した・遅れた・想定外が起きたとき
準備しても、当日は想定どおりに進まないことがあります。 進行役が動じないことが、そのまま場の落ち着きになります。
対処は先に決めておけるものがほとんどです。以下は起きやすい形と、その場での動き方です。
- 会話が止まった……料理の話に振ります。「これは何のお魚でしょうか」と店の人に聞くだけでも切り替わります。用意した話題のリストを一つ出す形でも構いません
- 片方の家族が遅れている……先に着いた側だけを個室に通してもらいます。全員で外に立って待つと、遅れた側が入りにくくなります
- ふたりが遅れそう……親どうしが先に対面する形は避けたいので、店に連絡して開始を遅らせてもらうほうが安全です
- 親が話しすぎる/話さない……進行役が名前を呼んで話を振ります。「お父さん、あの話をしてもらえますか」と具体的に指定するほうが動きます
- 結婚式の希望が食い違った……その場で結論を出しません。「持ち帰って考えます」で止め、後日ふたりで調整します
- お酒が進みすぎた……進行役が飲む量を抑えます。会計と結びの挨拶が残っているためです
- 予定より早く終わりそう……無理に引き延ばしません。2時間で解散しても短すぎることはありません
解散したら、その日のうちにお礼の連絡を
会が終わったあと、それぞれが相手の親へお礼の連絡を入れます。メールやLINEなら翌日まで、手紙にするなら3日以内が目安です。連絡先を当日に交換しておくと、この一手間がスムーズになります。文面は「時間をいただいた礼」「自分の家族の反応」「今後の抱負」の3点で足ります。詳しくはお礼はいつまでに伝える?をご覧ください。
よくある質問
進行役をやる自信がありません。どうすればいいですか?
当日の順番を紙に書いて持って行けば足ります。読み上げても構いません。市販や無料配布の「顔合わせのしおり」を使う人もいます。挨拶も3回だけで、それぞれ30秒程度です。
家族紹介は、本人がするのですか? 家族が自己紹介するのですか?
どちらでも構いません。ふたりが代表して紹介する形と、それぞれが自己紹介する形の両方が行われています。人見知りの家族がいるなら本人が紹介するほうが負担が少なく、話し好きな家族が多いなら自己紹介にすると場が温まります。
婚約指輪がありません。お披露目の時間はどうしますか?
その項目を飛ばして構いません。婚約記念品は必須ではなく、用意していない人もいます。飛ばした分は歓談に回ります。
記念写真はいつ撮るのがいいですか?
記念品のお披露目の直後か、食事が進んで場が和んだころ、あるいは解散時の店の前が定番です。お酒で顔が赤くなるのが気になるなら序盤、自然な表情を残したいなら終盤にします。撮るかどうか・いつ撮るかを事前にふたりで決めておくと当日迷いません。
両家の親どうしが、その後も連絡を取り合うものですか?
決まりはありません。連絡先を交換しておく家庭もあれば、ふたりを通してやりとりする家庭もあります。結婚式の準備で相談が必要になる場面はあるため、当日に交換しておくと後が楽になります。無理に勧める必要はありません。
まとめ
- 所要は2時間半〜3時間。集合から記念撮影までで30分〜1時間、残りが歓談
- 席次は入口から遠い上座に両家の父親、入口に近い下座にふたり。両家が向かい合う形にします
- 進行役はふたり(または新郎)。親に挨拶を頼むなら必ず事前に打診します
- 挨拶は「はじまり」「乾杯」「結び」の3回だけ。それぞれ30秒〜1分で足ります
- 話題は両家が同じくらい話せるものを。宗教・政治・年収・学歴・過去の交際は避けます
参考情報
- ハナユメ「両家顔合わせの流れ・進行を完全解説!当日のシナリオ・挨拶例文・持ち物リストまで」(2026年6月4日更新)
https://hana-yume.net/howto/kaoawase-flow/ - ゼクシィ「両家顔合わせ食事会の費用。誰が支払う?相場や支払いタイミングは?」(費用平均と会場は2025年11月・マクロミル調査/547人。負担者・交通費などは2024年4月・マクロミル調査/208人ほか)
https://zexy.net/article/app001911021/ - ゼクシィ「顔合わせ食事会、いつ行う?時期・日程を“スムーズに”決める4ステップ」
https://zexy.net/article/app002101018/
顔合わせ食事会には公的な基準も業界共通の規則もありません。本記事の数値は、上記のうち調査対象と時期を公表しているものだけを引用し、調査年と回答者数を本文に併記しています。地域・ご家庭によって実際の扱いは大きく異なります。(最終確認:2026年8月)
本記事の内容は一般的な目安です。顔合わせ食事会には決まった形式がなく、地域とご家庭による考え方の差がとくに大きい行事です。片方の家に強い希望がある場合は、一般論よりそちらを優先したほうが後を引きません。