結論

義母へ母の日を贈るかどうかに決まりはありませんが、 贈ると決めたら名義は夫婦の連名にするのが基本で、 品選びと手配を妻が一人でしたとしても、 送り状の依頼主欄とカードには二人の名前を並べておいてください。

金額は三千円から五千円が中心で、実母と同じ額にしておけば説明が要りません。 続けるかどうかで迷ったときは、 やめる判断も減らす判断も、必ず配偶者と足並みをそろえてからにしてください。 妻が一人で決めると、あとで責めを負うのは夫の側になります。

そもそも義母に贈るべきか|決め方の順番

四月の終わりに売り場の飾りつけを見て、今年も義母の分をどうするかで手が止まる、 という方は少なくありません。贈らなければ気が利かないと思われそうですし、 贈れば来年からずっと続くことになりますので、決めかねたまま連休が過ぎていきます。

考える順番として先に来るのは、自分がどうしたいかではなく 配偶者の家がこれまでどうしてきたかのほうで、 すでに前例がある家では、そこへ合わせておくだけで悩む部分がほとんど無くなります。 前例が無い家であれば、はじめの一年をどう置くかがそのまま今後の基準になります。

状況どう決めるか確かめておくこと
配偶者に前例を聞けるその家のこれまでに合わせるのが確実です誰に、いくらくらい贈っていたかを聞きます
配偶者の姉妹が贈っている同じ程度の額にそろえておきます重ならないよう、品の種類だけずらします
これまで誰も贈っていない無理に始めなくて差し支えありません始めるなら、続けられる形から入ります
義母から気遣いを受けている返礼としてではなく、感謝の形で贈ります金額で釣り合いを取ろうとしません
同居している品物より、その日の食事を用意する形もあります物が増えることを負担に感じる方もいます
距離を置いている花だけを配送で届ける形にとどめます無理に会いに行く必要はありません

義母へ贈るかどうかは、世間の常識ではなくその家の習慣で決まります。贈っていない家に嫁いだ方が気を利かせて始めたところ、義姉が「うちはやっていないのに」と気を悪くした、という行き違いも起こりますので、始める前に配偶者へ一度確かめておくと確実です。逆に前例のある家で自分だけ贈らないと、翌年からいっそう切り出しにくくなります。

判断がつかないまま当日が近づいたときは、 とりあえず千円台の花を一つ届けておく形でも差し支えありません。 高い品を贈って来年の基準を上げてしまうより、 小さく始めて長く続けるほうが、双方にとって無理がありません。

なお義母が「気を遣わなくていい」と言うことは珍しくありませんが、 これは本当に不要という意味のこともあれば社交辞令のこともあって、 言葉だけでは判断がつきません。 その年に届けたときの反応を見て、翌年の形を決めるほうが読み違えません。

金額の目安と、実母との差のつけ方

実母には五千円の花束を用意したものの、義母にも同じ額でよいのか、 少し上げたほうが角が立たないのか、というところで迷う方がよくいます。 差をつけたことが伝わったらどうしよう、という不安がついて回ります。

判断の軸はその差が説明できる形になっているかどうかで、 同じ額にしておけば説明そのものが要りませんし、 額を変えるにしても品の種類を分けておけば、値段を並べて比べられる形になりません。 同じ店の同じ商品で片方だけ安い、という組み方だけは避けてください。

贈る相手・場面金額の目安組み方
義母へ(毎年)三千円から五千円が中心の帯です実母と同じ額にすれば説明が要りません
実母と義母の両方へ同額にそろえるのがもっとも簡単です品の種類を変えて、比べにくくします
義母の還暦・古希と重なる年一万円前後まで上げる例もあります母の日と長寿祝いを分けても差し支えありません
夫婦で出し合う場合合わせて五千円前後に収まります名義は連名にして、一つの品にまとめます
義姉妹と足並みをそろえる場合相手に合わせて三千円ほどにします事前に一言、額の相談をしておきます
同居していて日常の世話がある場合額を下げても差し支えありません普段の関わりのほうが大きく働きます

金額の目安は公的な統計ではなく、贈答を扱う各社が公表している集計です。三千円から五千円という帯がどの資料でも中心にありますが、還暦や定年と重なる年には一万円前後まで上げる例も紹介されていて、上限のほうは相手の節目によって動きます。毎年続くものですから、来年も同じ額を用意できるかどうかを基準に決めるほうが、長い目で見て無理がありません。(最終確認:2026年8月)

実母より義母を高くしておけば安心、という考え方は勧められません。 いったん上げた額は下げにくいうえに、実母の側がそれを知ったときに、 なぜ自分は下なのかという別の話になってしまいますので、 同額にそろえておくのがもっとも波風が立ちません。

現金や商品券は、実の親子のあいだよりも義理の関係でいっそう選ばれにくい形です。 金額がそのまま見えることに加えて、 挨拶を金銭で済ませたという印象を持たれることがありますので、 よほど気心が知れているのでなければ、品物の形にしておくほうが安全です。

名義は夫婦の連名|送り状とカードの書き方

通信販売で手配して、依頼主欄に自分の名前だけを入れて送ってしまい、 あとから夫に「母から、あなたは何もしないのかと言われた」と伝えられる、 というのはよくある失敗で、手配した側にはまったく悪気がないぶんだけ後味が残ります。

押さえておきたいのは義母から見れば送り主は息子夫婦であるという点で、 品選びも支払いも妻が引き受けたとしても、 名義を妻の名前だけにすると息子が関わっていない贈り物として受け取られますので、 送り状に二人の名前を並べておくだけで、この行き違いはまるごと避けられます。

書く場所書き方理由
送り状の依頼主欄夫の名前を先に、妻の名前を並べて書きます息子夫婦から届いた形になります
メッセージカード二人の名前を書き、本文は敬体でそろえます差出人が分からないと礼を言えません
のしを掛ける場合水引の下に、夫婦の名前を連名で書きます掛紙の書き方は他の贈答と同じです
孫の名前も入れる場合夫婦の名前の左に、子の名を小さく添えます孫の名があると、いっそう喜ばれます
手渡しする場合袋から出し、夫婦そろって渡します名義を書かなくても、二人で渡せば伝わります
夫が単身赴任などで不在の場合連名のまま、妻が代わりに渡します不在でも、名前を外す必要はありません

名義を連名にしておけば、誰が手配したかを説明する必要そのものが無くなります。義母の側は届いた箱の伝票と中のカードしか見ませんので、そこに二人の名前が並んでいれば、息子夫婦からの贈り物として受け取られます。手配の実務を妻が引き受けていることを、わざわざ伝える必要はありません。

通信販売の送り状は、注文者の氏名がそのまま依頼主として印字される仕組みが多く、 注文画面の依頼主欄を書き換えないと片方の名前だけで届いてしまいますので、 注文を確定する前に、この欄がどうなっているかをもう一度見ておいてください。

配送を使うときは、届く日に義母が在宅かどうかも確かめておいてください。 生花が不在票のまま一日置かれると傷んでしまいますし、 再配達の連絡を高齢の方にさせるのは、それ自体が手間をかけることになります。

好みが読めない義母への、品物の選び方

実母であれば好きな菓子も服の趣味も分かりますが、 義母となると、口に出して聞いたこともないまま何年も経っていることがあります。 その状態で服やアクセサリーを選ぶのは、当たり外れが大きくなります。

迷ったときの逃げ道になるのが使えばなくなる品にしておくという考え方で、 好みから多少外れても手元に残り続けることがありませんので、 相手に処分の負担をかけずに済みます。 形に残る品は、好みがはっきり分かってからで遅くありません。

品の種類義母への向き不向き選ぶときの目安
切り花・アレンジメントもっとも無難で、外れがほとんどありません香りが強すぎないものを選びます
菓子・食品好みが外れても負担が残りません日持ちと、一人分の量を確かめます
お茶・コーヒー毎日使うので減りやすい品です普段飲んでいる種類を聞いておきます
ハンカチ・エプロン百貨店の案内では好適品に入っています言い伝えを気にする方には避けます
衣類・アクセサリー好みが分からないうちは外れやすくなりますサイズと色の好みを確かめてからにします
鉢植え世話の手間が負担になることがあります家を空けがちな方には向きません

ハンカチは、資料によって評価が正面から分かれる品です。百貨店のご贈答マナーは母の日の好適品にハンカチを挙げている一方で、縁起を説く記事の側は「手巾」を「手切れ」と読んで避けるとしています。義母がその言い伝えを知っているかどうかで受け取り方が変わりますので、関係がまだ浅いうちは言い伝えの無い品へ寄せておくほうが気が楽です。

毎年同じ品を贈るのは手抜きではなく、むしろ分かりやすさとして働きます。 五月の第二日曜に同じ店の菓子が届くという形が定着すれば、 義母の側も心づもりができますし、こちらも毎年の品選びから解放されます。

義父が健在の家では、二人で分けられる品を選んでおくと座りがよくなります。 菓子折りや果物のように分けられるものであれば、 義父が食卓で手を伸ばしても不自然になりませんし、 翌月の父の日へつながる形にもなります。

結婚して初めての母の日

入籍してから最初に来る五月は、何をどこまですればいいのかがまったく読めません。 顔合わせや結婚式で気を張ったばかりのところに、 またひとつ相手の家の作法を測る場面が来ることになります。

この年に効いてくるのは金額でも品物でもなく 手紙やカードを一枚添えたかどうかのほうで、 これから長く続く関係の入口にあたりますから、 名前と一言が手書きで入っているだけで、その後の受け取られ方がずいぶん変わります。

やること初めての年の目安理由
贈るかどうかの相談四月のうちに配偶者と話しておきます直前だと、手配が間に合わなくなります
金額三千円から五千円にとどめます初年度を上げると、翌年から下げられません
品物花か菓子など、無難なものにします好みが分からないうちは冒険しません
カード短くてよいので、手書きで添えます字が入るだけで印象が大きく変わります
渡し方手渡せるなら、夫婦そろって渡します二人で渡す形がいちばん伝わります
実母との差同じ額にそろえておきます差をつけないほうが、説明が要りません

初めての年に用意した形が、そのまま翌年以降の基準になります。張り切って高価な品を贈ると、翌年から下げにくくなって毎年の負担が続きますので、続けられる範囲にとどめておくほうが長い目で見て楽です。カードの一言は「これからよろしくお願いいたします」という程度で十分に足ります。

入籍が母の日の直前になった年は、間に合わなくても差し支えありません。 その年は挨拶に伺ったときに手土産を渡すだけにして、 翌年から母の日として始める、という形にしている家は珍しくありません。

なお婿として相手方の家に入った場合も、考え方はまったく同じです。 名義を夫婦の連名にすること、実母と同額にそろえること、 前例を先に確かめることの三つを押さえておけば、 性別によって作法が変わる場面はありません。

負担になってきたときの、減らし方とやめ方

何年も続けているうちに、家計や子どもの行事と重なって、 毎年五月の出費が重く感じられてくることがあります。 とはいえ急にやめると角が立ちますので、切り出せないまま続けている方も多くいます。

ここでいちばん大事なのは配偶者と足並みをそろえてから動くという点で、 妻が一人で判断してやめてしまうと、 あとで義母から問われるのは夫の側になりますし、家庭内にも気まずさが残ります。 減らすにせよやめるにせよ、決めるのは二人でしてください。

やり方進め方伝え方
額を下げるいきなり止めず、まず品を小さくします理由を説明せず、そのまま続けます
品物から花だけにする花一束の形へ、二、三年かけて移します「今年はこれで」と添えれば足ります
配送から電話に切り替える品物を止め、当日の電話だけ残します声を届ける形は、途切れたことになりません
きょうだいでまとめる義姉妹と一つにまとめて出します一同の名で出せば、額が下がっても目立ちません
完全にやめる配偶者から先に伝えてもらいます「気を遣わせたくないので」と伝えます
義母から辞退された翌年から、電話だけに切り替えます一度で判断せず、二度言われたら受けます

やめるときは、途切れさせるのではなく細くしていくほうが波風が立ちません。去年まで五千円の品が届いていたのに今年は何も無い、という形は理由を想像させますが、品が花一束になり、翌年に電話だけになる、という移り方であれば、変化として受け取られます。義母から「もう気を遣わないで」と言われた場合も、一度目は社交辞令のことがありますので、二度言われてから受けるくらいでちょうどよく収まります。

義母が施設に入られたり、体調を崩されたりした場合は、 食品や花が置き場所の負担になることがありますので、 その時点で形を変えて差し支えありません。 面会の際に手渡す小さな菓子だけにする、という切り替え方が現実的です。

関係がこじれていて、そもそも贈りたくないという年もありますが、 その場合も自分だけで決めず、配偶者と話したうえで形を決めてください。 無理をして続けたものは表情や言葉の端に出ますので、 形だけ整えるより、二人で決めた形をとるほうが結果として落ち着きます。

義母への母の日に決まった形があるわけではなく、 毎年花を届ける家もあれば、電話だけの家も、何もしない家もあって、 どれが正しいというものではありませんので、 その家がこれまで続けてきた形に合わせておけば十分です。

どの年でも変わらないのは、名義を夫婦の連名にすることと、 始めるにせよやめるにせよ配偶者と足並みをそろえてから動くことの二つだけで、 この二つさえ押さえておけば、額が実母と同じでも、 年ごとに形が変わっても、失礼にはなりません。

よくある質問

義母に母の日を贈らないのは非常識ですか。

非常識ということはありません。誰に贈るかは家ごとの習慣で決まっていて、配偶者の家でこれまで誰も贈っていなかったのであれば、無理に始める必要はありません。始めるかどうかは配偶者と相談してから決めてください。

義母への母の日は、いくらくらいが目安ですか。

三千円から五千円が中心です。実母と同じ額にそろえておけば差の説明が要りませんし、還暦や古希と重なる年に一万円前後まで上げる例もありますが、毎年続くものですから続けられる範囲にとどめてください。

実母と義母で、金額に差をつけてよいですか。

差をつけること自体に問題はありませんが、同じ店の同じ商品で片方だけ安い、という組み方は避けてください。額を変えるのであれば品の種類も分けておくと、値段を並べて比べられる形になりません。

贈り主の名義は、妻の名前だけでもよいですか。

夫婦の連名にしてください。義母から見れば送り主は息子夫婦ですので、妻の名前だけだと息子が関わっていない贈り物として受け取られます。通信販売では依頼主欄が注文者名のまま印字されますので、確定前に書き換えてください。

義母から「気を遣わないで」と言われました。

一度目は社交辞令のことがありますので、その年は例年どおりにしておき、二度言われてから形を変えるくらいがちょうど収まります。切り替えるときも、品物を止めて当日の電話だけ残す形にすると途切れた印象になりません。

母の日をやめたいときは、どう伝えますか。

配偶者から先に伝えてもらってください。妻が一人で決めてやめると、あとで義母から問われるのは夫の側になります。急に止めず、品を小さくしてから花だけにし、翌年に電話へ移すという形にすると波風が立ちません。

まとめ

  • 贈るかどうかは、配偶者の家の前例に合わせて決めます
  • 名義は夫婦の連名にし、送り状とカードに二人の名前を書きます
  • 金額は三千円から五千円で、実母と同額にそろえます
  • 好みが読めないうちは、使えばなくなる品を選びます
  • 初めての年は、手書きのカードを一枚添えます
  • やめるときは、品を細くしてから電話へ移します
  • やめる判断も減らす判断も、配偶者と足並みをそろえてからにします

参考情報

  1. 高島屋「高島屋のご贈答マナー/シーズンギフト 母の日、父の日」
    https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/season_05.html
  2. 三越伊勢丹「お義母さんが喜ぶ母の日のプレゼント特集。失敗せず気遣いが伝わるギフトマナー」
    https://isetan.mistore.jp/moodmarkgift/7739
  3. シャディ「母の日ギフトの平均予算や金額相場とは?」
    https://shaddy.jp/mothersday/column/marketprice/
  4. 花キューピット「母の日プレゼントっていつまで贈るのが正解? やめるタイミングはいつがいい?」
    https://www.i879.com/mother/column/18/

名義を夫婦の連名にする点と金額の帯は、上記各社の案内が一致しているところをまとめました。やめる時期については花キューピットが「義母がプレゼントを喜んでいるか」「気を遣わなくていいと言われたか」を判断の目安として挙げており、本記事もその線に沿っています。金額は公的な統計ではなく各社の集計です。(最終確認:2026年8月)

本記事で紹介している金額や作法は一般的な目安です。母の日・父の日は宗教行事でも伝統行事でもなく、家ごとの習慣の差がとくに大きい贈答にあたります。配偶者側の家に前例があるときは、そちらに合わせるほうが角が立ちません。