結論
お返しは不要です。 お中元はお礼の贈り物なので、お礼状を出せば足ります。
どうしても返したい場合は同額程度で、 時期をずらして「暑中御見舞」や「御礼」とします。 すぐ同額を返すと「今後は不要」の意味になることがあります。
状況別の対応
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| ふつうにいただいた | お礼状のみ。お返しは不要 |
| こちらも贈っている | お礼状のみ。すでに贈り合っている |
| 今後は自分も贈りたい | 翌年から贈り始める |
| 高額をいただいた | 同額程度を時期をずらして |
| 今後は辞退したい | 同額を返し、次回から辞退を伝える |
| 規定で受け取れない | 返送する |
「同額をすぐ返す」は、断りの意味に取られることがあります。 続けたいならお礼状だけ、 やめたいなら同額を返す、と使い分けられます。
お返しが不要な理由
お中元はお礼の贈り物です。 お祝いのように「返す」ことが前提になっていません。
お祝いとお礼の違い
出産祝いや新築祝いはお祝いなので、内祝いとして返します。これは「よろこびを分ける」という形です。
お中元は「日ごろありがとうございます」という感謝です。感謝に感謝で返すと、やり取りが終わりません。お礼を伝えるだけで完結します。
| 贈り物 | お返し |
|---|---|
| 出産祝い・新築祝い | 内祝い(1/3〜半額) |
| お見舞い | 快気祝い(1/3〜半額) |
| お中元・お歳暮 | 不要(お礼状のみ) |
お礼状は必ず出します。 品物を返さないぶん、 言葉で受け取ったことを伝えるのが大切になります。
返す場合の金額
不要とはいえ、返したい場面もあります。 その場合はいただいた額と同程度にします。
返す場合の額は内祝いとは考え方が違います。 お返しではなく、 こちらからも贈るという形になるためです。
| いただいた額 | 返す場合 |
|---|---|
| 3千円 | 3千円程度 |
| 5千円 | 5千円程度 |
| 1万円 | 5千〜1万円 |
内祝いのように「半額」にはしません。 お返しではなく「こちらからも贈る」という形だからです。 大きく上回るのも避けます。
返す時期と表書き
返すと決めたら時期が問題になります。 いつ届くかで意味が変わります。
早すぎると返礼に見えます。 受け取ってすぐ同じものが届くと、 受け取りを断られたように感じる方がいます。
| 時期 | 表書き |
|---|---|
| お中元の期間内 | 御中元(贈り合う形になる) |
| 期間後〜立秋 | 暑中御見舞(目上には暑中御伺) |
| 立秋〜8月末 | 残暑御見舞(目上には残暑御伺) |
| 単発のお礼として | 御礼 |
時期をずらすと、「お返し」に見えにくくなります。 受け取ってすぐ同額が届くと、 断られたように感じる方がいるためです。
同額を返す意味
「今後は不要です」と伝わることがあります
いただいてすぐ同額の品を返すと、「受け取れません」「これで貸し借りなし」という意味に読まれることがあります。
贈った側はお返しを期待していません。続けたい相手なら、お礼状だけにするほうが関係が自然に続きます。
| やりたいこと | やり方 |
|---|---|
| これからも続けたい | お礼状のみ/翌年から自分も贈る |
| 今後は辞退したい | 同額を返し、辞退を伝える |
| 相手に負担をかけたくない | お礼状で「お気遣いなく」と添える |
| 対等につきあいたい | 翌年から同じ時期に同額程度を贈る |
お返しの有無で、意思が伝わってしまいます。 続けたいのか、やめたいのか。 それに合わせて選んでください。
辞退したい場合
今後は受け取りたくない場合、言葉で伝えるのが確実です。 察してもらうのは難しいものです。
| やり方 | 内容 |
|---|---|
| お礼状に添える | 「今後はどうぞお気遣いなさいませんよう」 |
| 理由を添える | 「規定により」「お互いさまですので」 |
| 同額を返す | 辞退の意思が伝わりやすい |
| 相手も負担なら | 「お互いにやめませんか」と提案する |
「お互いさまですので」は角の立たない言い方です。 相手を否定せず、 双方の負担を減らす提案として伝わります。
辞退の文例
「このたびは結構なお品をお送りいただき、ありがとうございました。ありがたく頂戴いたしました。
恐れ入りますが、今後はどうぞお気遣いなさいませんようお願い申し上げます。お心遣いだけで十分でございます。これからも変わらぬおつきあいをいただければ幸いです。」
高額をいただいた場合
相場より明らかに高いものが届くことがあります。 そのまま受け取ってよいのかで迷います。
困るのは翌年も続くことです。 一度の話なら考えずに済みますが、 毎年となると返礼を考え続けることになります。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 相場より明らかに高い | 同額程度を時期をずらして返す |
| 毎年高額が続く | 翌年からこちらも同額にそろえる |
| 負担に感じる | 辞退を伝える |
| 立場上受け取りにくい | 返送する。理由を明記 |
高額が続くと、こちらが返礼を考え続けることになります。 負担なら早めに伝えてください。 相手も、負担をかけたいわけではありません。
よくある質問
お中元にお返しは必要ですか?
不要です。お中元は「日ごろありがとうございます」という感謝の贈り物で、お祝いのように返すことが前提になっていません。お礼状を出せば完結します。
どうしても返したい場合はいくらですか?
いただいた額と同程度です。内祝いのように半額にはしません。お返しではなく「こちらからも贈る」という形だからです。大きく上回るのも避けます。
返す時期はいつがよいですか?
時期をずらすほうが「お返し」に見えにくくなります。お中元の期間後なら「暑中御見舞」、立秋から8月末なら「残暑御見舞」。目上の方には「暑中御伺」「残暑御伺」とします。
すぐ同額を返すと何か問題がありますか?
「受け取れません」「これで貸し借りなし」という意味に読まれることがあります。贈った側はお返しを期待していないため、続けたい相手ならお礼状だけにするほうが関係が自然に続きます。
今後は辞退したいときはどう伝えますか?
お礼状に「今後はどうぞお気遣いなさいませんよう」と添えます。理由があれば「規定により」「お互いさまですので」と書くと角が立ちません。同額を返すことでも辞退の意思は伝わります。
高額をいただいて負担です。
同額程度を時期をずらして返し、翌年からはこちらも同額にそろえます。それでも負担なら辞退を伝えてください。高額が続くと返礼を考え続けることになります。相手も負担をかけたいわけではありません。
まとめ
- お返しは不要。お礼状で完結する
- お中元はお祝いではなく感謝
- 返すなら同額程度(半額ではない)
- 時期をずらすと「お返し」に見えにくい
- すぐ同額を返すと辞退の意味になることがある
- 続けたいならお礼状のみ
- 辞退は「お互いさまですので」が角が立たない
参考情報
- 郵便局のネットショップ「お中元の熨斗(のし)のマナー|水引の種類と結び方、正しい表書き」
https://www.shop.post.japanpost.jp/column/ochugen/ochugen_noshi.html - 高島屋「進物の基礎知識」
https://www.takashimaya.co.jp/giftnavi/shinmotu_01.html - 三越伊勢丹「のし紙とかけ紙の正しいマナー」
https://www.mistore.jp/gift/manner/knowledge/noshi_mizuhiki/article/noshi_manner.html
お中元にお返しは不要でお礼状を出すこと、送り状は品物より先に届くように出すこと、手渡しは紙袋から出して渡すことは、参照した情報源で共通しています。送り状を省略してよいかは相手との関係によるため、本文では相手別に整理しています。
本記事の例文はそのまま使えることを目指した目安です。相手との関係や状況によって、ふさわしい言い方は変わります。会社としてのやり取りでは、自社の慣例を優先してください。