結論
香典返しには使えばなくなる「消えもの」を選びます。 不祝儀を後に残さないという考え方によるもので、 お茶、海苔、日持ちのする菓子、洗剤、タオルが昔からの定番にあたります。 近年はカタログギフトも広く使われており、 金額帯を合わせやすいという点で、中間の価格帯では選びやすい形になっています。
避ける慣習があるのは肉や魚といった生臭もの、お酒、昆布や鰹節で、 いずれも慶事に用いる品にあたるためです。 記念に残る品も、不祝儀を手元に留めることになるため選びません。 ただしこの線引きは地域と家によって扱いが分かれますので、 地元の葬儀社やギフト店に一度確かめておくと外れません。
なぜ「消えもの」なのか
ギフト店の弔事の棚に立つと、お茶と海苔と洗剤の箱が同じような顔つきで並んでいて、どれを取っても大差がないように見えるため、何を基準に選べばよいのかが分からないまま時間だけが過ぎていきます。
ここで効いてくるのは使えばなくなるかどうかという一本の基準で、 香典返しは不祝儀を後に残さないという考え方で組み立てられていますから、 手元に長く留まる品ははじめから候補に入りません。
| 品の性質 | 香典返しに向くか | 理由 |
|---|---|---|
| 食べればなくなるもの | いちばん向いている性質です | 後に残らない形で使い切れます |
| 使えばなくなるもの | 食品と同じように向いています | 洗剤や石けんがこれにあたります |
| 消耗するが長く使うもの | タオルは定番として扱われます | いずれ取り替える品だからです |
| 記念に残る品 | 香典返しの品には選びません | 不祝儀を手元に留めることになります |
| 名入れや刻印のある品 | 弔事の返礼には向いていません | 処分しにくい形になります |
タオルが定番に入っているのは、消耗品として扱われているためです。白いタオルには、故人を包む白布に由来するという説明もありますが、実際の売り場では日用品として並んでいます。置物や食器のように、何年も使い続ける品は選びません(最終確認:2026年8月)。
鎌倉新書の「第7回お葬式に関する全国調査」(喪主経験者2,000人)が示す費用の内訳では、返礼品費が13.03万円で、飲食費の11.67万円より大きくなっています。総額96.73万円のうち7分の1ほどが返礼品に使われていることになります(当日返しを含む返礼品全体の額で、香典返しだけの額ではありません)。 費用のうえで軽くない項目である以上、 何を選ぶかは家計の判断でもあるのですが、消えものという基準に沿っている限り、価格の高低が失礼につながることはありません。
むしろ気にしていただきたいのは受け取った方が困らないかどうかで、 置き場所に困る大きさや、使い道の限られた品は、 たとえ値段が高くても喜ばれにくいという点だけは共通しています。
いくらの品を選ぶかを見る定番として選ばれている品
消えものという基準は分かっても、その中でどれを選ぶかとなると、 お茶と海苔と洗剤のどれが正しいのかという迷いが残り、結局は店に並んでいる順に手が伸びることになります。
実際にはどれを選んでも失礼にはあたらないのですが、 相手の暮らし方によって使い勝手が変わりますので、 誰に送るかで向き不向きが分かれるという点だけ押さえておくと選びやすくなります。
| 品 | 向いている相手 | 注意 |
|---|---|---|
| お茶・コーヒー | 年配の方に広く向いています | 好みが分かれるので銘柄は控えめにします |
| 海苔 | どの世代にも使い道があります | 日持ちがして場所も取りません |
| 日持ちのする菓子 | 家族の多い家に向いています | 個包装のものを選ぶと分けられます |
| 洗剤・石けん | 一人暮らしの方にも使えます | 香りの強いものは避けるほうが無難です |
| タオル | 相手を選ばずに使っていただけます | 白か淡い色のものを選びます |
| 調味料・油 | 料理をされる家に向いています | 重いので手渡しより配送に向きます |
| 米・雑穀 | 家族の多い家に向いています | 持ち帰っていただくには重すぎます |
海苔とお茶が長く定番であり続けているのは、日持ちがして場所を取らず、好みで大きく外すことがないためです。逆に菓子は好みが出やすく、甘いものを召し上がらない方には持て余されます。相手が分からない場合は、海苔かタオルに寄せておくとまず外れません(最終確認:2026年8月)。
なお同じ品を全員に送っても差し支えありませんし、価格帯ごとに1種類ずつ決めておけば名簿の大半はそれで埋まりますので、品選びに何日もかけて悩み続ける必要はありません。 むしろ同じ額をいただいた方にわざわざ違う品を送るほうが、後から品物の違いが話題にのぼったときに、かえって説明がつきにくくなります。
迷ったときはギフト店で「香典返しで、この価格帯で、いちばん出ているもの」と尋ねるのがいちばんの早道にあたり、その地域で選ばれ続けている品にはたいてい土地なりの理由がありますので、聞いたことのない品であっても外れにくくなります。
避ける慣習がある品
売り場には弔事用の棚に置かれていない品も数多く並んでいますので、これは香典返しに選んでよいのだろうかと箱を手に取ったまま迷う場面が、名簿を作り終えた後に必ず一度は出てきます。
避ける理由は大きく二つに分かれており、 慶事に用いる品であることと、 後に残る品であることのどちらかにあたりますので、その線引きを知っておくと判断が早くなります。
| 避ける品 | 理由 | 扱いの実際 |
|---|---|---|
| 肉・魚(生臭もの) | 殺生を連想させるとされてきました | 仏事では今も避けるのが基本です |
| お酒 | 慶事の席で用いる飲み物にあたります | 故人が好んだ場合は選ぶ家もあります |
| 昆布・鰹節 | 慶事の縁起物として使われます | 結納や祝いの品に用いる品です |
| 紅白の品・華やかな包装 | 色そのものが祝いのしるしです | 弔事用の包装を指定してください |
| 記念に残る置物・食器 | 不祝儀を手元に留める形になります | 処分しにくい点も理由にあたります |
| 商品券・現金 | 金額がそのまま見える形になります | とくに目上の方には向きません |
この線引きは地域と家によって扱いが分かれます。肉や魚を避けるのは仏事の考え方によるもので、神式やキリスト教式では同じ理由が当てはまりませんし、故人が好んだお酒を選ぶ家もあります。迷った場合は、その土地の葬儀社に一度尋ねてください(最終確認:2026年8月)。
商品券が向かない理由
商品券やギフトカードは、額面がそのまま相手に見えてしまうため、返礼の金額を提示している形になります。とくに目上の方や親族に対しては、値段を示すことになりますので避けるのが通例にあたります。
金額帯を合わせたいという目的であれば、カタログギフトのほうが向いています。掲載されている品から選んでいただく形になり、価格そのものが前面に出ません。
なお4や9といった数字については、情報源によって扱いが分かれます。死や苦を連想させるとして金額や品数で避けるよう案内するギフト事業者がある一方、弔事で気にするのは重ね言葉のほうだとする整理もあります。 気になる場合は数をずらせば済みますし、気にしない家であればそのままで差し支えありません。
たとえば2つ組のタオルは、弔事の返礼として広く売られていますので、割り切れる数だからという理由だけで避ける必要はありません。 迷った場合は、売り場に弔事用として並んでいる組み合わせをそのまま選べば、その地域で通っている形に収まります。
お供え物として避ける品を見る価格帯ごとの選び方
名簿を金額順に並べると、返す品の価格帯は実際には2つか3つに集まることが分かりますので、 その帯ごとに1種類ずつ決めてしまえば、選ぶ作業はそこで終わります。
帯によって選べる品の種類が変わるという点だけ押さえておくと、 低い帯で無理に見栄えを求めないという判断ができるようになり、 売り場での迷いが減ります。
| 価格帯 | 選びやすい品 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 1,500円前後 | 海苔かお茶の小さな詰め合わせです | 3,000円をいただいた方に向きます |
| 2,500円前後 | 海苔・お茶・洗剤の詰め合わせです | いちばん数が多くなる帯にあたります |
| 5,000円前後 | タオルや菓子の箱、カタログも選べます | 10,000円をいただいた方に向きます |
| 10,000円前後 | カタログギフトが選びやすくなります | 30,000円をいただいた方に向きます |
| 20,000円以上 | 上位のカタログギフトを選びます | 親族の高額な香典に向きます |
5,000円を超えたあたりから、実物の品よりカタログギフトのほうが選びやすくなります。実物では箱が大きくなって置き場所に困りますし、好みの幅も広がるためです。2,500円までの帯は、逆にカタログの選択肢が薄いので実物のほうが向きます(最終確認:2026年8月)。
全互協が会葬者5,177人に配って集めた「香典に関するアンケート調査」(令和3年度)を見ると、職場・友人・隣人といった親族以外の関係では、最多回答額がいずれも5,000円にそろい、おじ・おばやその他の親戚では10,000円が最も多くなっています。いただく額はこの二つに大きく寄っていることになります。 ですから2,500円前後と5,000円前後の2種類を先に決めてしまえば、 残りは数件ずつしか出てきませんので、そこだけカタログで調整する形が実務としてはいちばん軽く済みます。
複数の帯を用意する場合でも同じ店の同じ系統でそろえておくと、包装紙も掛け紙も挨拶状の体裁もそろいますので、別々の店から別々の顔つきの荷物が届いてちぐはぐに見えるということがありません。 発注の窓口が一つに収まるぶん、発送日の指定や名簿の受け渡しも一度で済ませられます。
カタログギフトを使う場合
カタログギフトは香典返しでもすっかり定着していますが、 選んでいただく手間をかけることになるのではないかという迷いから、決めきれない方が多くいらっしゃいます。
判断の軸は相手が注文の手続きをできるかどうかで、 葉書やインターネットで申し込む形になりますので、 高齢の方には負担になる場合があるという点だけが実際の弱みにあたります。
| 相手 | カタログが向くか | 代わりの選択 |
|---|---|---|
| 働いている世代 | よく向いている相手にあたります | そのままカタログで差し支えありません |
| 80歳を超えた方 | 注文が負担になる場合があります | 実物の品に替えるほうが親切です |
| 遠方で好みが分からない方 | いちばん向いている場面です | 好みを外す心配がありません |
| 家族の人数が多い家 | 向いている相手にあたります | 食品の大きな箱も選んでいただけます |
| 職場の部署宛 | 向いていません | 分けられる菓子のほうが実際に渡ります |
カタログには申込期限があり、多くは半年ほどで切れますので、その点だけ挨拶状に一言添えておくと親切です。期限を過ぎて注文できなかったという行き違いが、実際にいちばん多く起こります。電話での申し込みを受け付けているカタログを選ぶと、高齢の方でも使えます(最終確認:2026年8月)。
同じ家に何冊も届いてしまう
親族が何人も香典を包んでいる家では、同じ世帯に複数のカタログが届くことがあり、注文の手間がそのぶん重なります。とくにきょうだいで別々に包まれた場合に起こりがちです。
名簿を作るときに住所で並べ替えておくと、同じ世帯が並んで見えます。その場合はカタログを1冊に絞り、もう一方は実物の品に替えるという調整ができます。
カタログを選ぶときは、弔事用の表紙が用意されているものを指定してください。 慶事と共通の表紙しかないカタログもあり、 華やかな絵柄が弔事の挨拶状と並ぶと、ちぐはぐな印象になります。
また掲載されている品に祝い事向けの品ばかりが並んでいないかも確かめておくと安心です。 弔事用のカタログは中身も落ち着いた構成になっていますので、 店に「香典返しに使います」と伝えて選んでください。
当日返しに向く品
葬儀の当日に渡す返礼品には、その場で手に持って帰っていただくという条件がもう一つ加わりますので、宅配便で届ける忌明けの香典返しとは、選ぶときに見るところが変わってきます。
効いてくるのは重さと大きさで、 電車で帰る方や、そのまま勤務先に戻る方がいらっしゃいますから、 片手で持てて、かさばらないものが実際の条件になります。
| 品 | 当日返しに向くか | 理由 |
|---|---|---|
| 海苔・お茶 | いちばん向いている品です | 軽くて常温のまま持ち帰れます |
| タオル | 当日返しによく使われています | 軽く、かさばりも少なく済みます |
| 個包装の焼き菓子 | 向いています | 暑い時期でも傷みにくい品を選びます |
| 米・調味料・油 | 当日返しに持たせるには重すぎます | 配送する香典返しに回してください |
| 要冷蔵の品 | 当日返しには向いていません | 持ち帰りのあいだに傷みます |
| カタログギフト | 当日返しにも問題なく使えます | 軽く薄いので持ち帰りやすい形です |
当日返しは2,000円から3,000円の一律の品にするのが通例で、会葬者の人数が読めない葬儀では、余った分を返品できる条件で発注します。葬儀社を通す場合はその扱いが標準になっていますので、多めに用意しておいて構いません。足りなくなるほうが困ります(最終確認:2026年8月)。
全互協の「香典に関するアンケート調査」(会葬者5,177人)では、香典を通夜に持参した人が74.2パーセントで、葬儀・告別式に持参した人は24.2パーセントにとどまります。返礼品を手渡す場面も、通夜の受付が中心になるということです。 通夜と告別式の両方に来られる方がいらっしゃいますので、 受付で二重に渡さない仕組みだけは、葬儀社と先に決めておいてください。
鎌倉新書が喪主経験者2,000人に尋ねた「第7回お葬式に関する全国調査」を見ると、家族葬が47.0パーセントで最も多く、一般葬30.2パーセント、一日葬11.9パーセント、直葬・火葬式10.8パーセントと続きます。会葬者を広く呼ばない葬儀が半数近くを占めている状態にあたります。 会葬者が20人に満たないような葬儀では、 当日返しを用意せず、最初から忌明けの個別の品にまとめるほうが、費用としても手間としても収まります。
会葬御礼と香典返しの違いを見る相手によって変えるほうがよい場面
基本は同じ額の方に同じ品を送れば足りるのですが、 その品では相手が困ると分かっている場合だけは、例外として替えるほうが親切にあたります。
判断の軸は受け取った品が実際に使われるかどうかで、 形式を守ることより、使っていただけるほうを優先するという考え方になります。
| 相手の事情 | 避けたほうがよい品 | 替えるなら |
|---|---|---|
| 一人暮らしの高齢の方 | 大きな箱の詰め合わせは持て余します | 小ぶりな海苔かタオルにします |
| 遠方で受け取りに出にくい方 | 要冷蔵や大型の品は向きません | 常温で日持ちする品にします |
| 職場の部署 | 一つの大きな品では分けられません | 個包装の菓子を一箱にします |
| 小さな子どものいる家 | 香りの強い洗剤は使われません | 菓子やタオルのほうが向きます |
| 食べ物の制限がある方 | 菓子や食品は選ばないでおきます | 洗剤やタオルに替えておきます |
替えるかどうかは、事情を知っている場合に限って考えれば足ります。知らない相手にまで気を回そうとすると、名簿の全員について迷うことになり、いつまでも発注できません。知っている数人だけを別に扱い、残りは同じ品でそろえてください(最終確認:2026年8月)。
なお、品を替えたことを挨拶状で説明する必要はありません。 挨拶状は全員に同じ文面を送るもので、 品の違いに触れると、かえって比べられていると感じさせることになります。
同じ理由から誰にどの品を送ったかを相手に伝えることもしませんので、名簿の管理は手元だけで完結させておき、届いた品について直接尋ねられたときにだけ答えれば足ります。
品を贈らないという選び方
故人の遺志や遺族の考えによって、品物を返す代わりにいただいた香典を寄付するという形を選ぶ家があり、これも香典返しの一つのかたちとして広く認められています。
この場合に必要になるのは寄付をした旨を挨拶状に書くことで、 何も届かないままだと、返礼を忘れたと受け取られてしまいますから、 報告の文面だけは必ず送ることになります。
| 形 | 何を送るか | 書くこと |
|---|---|---|
| 寄付に代える | 品は送らず挨拶状だけを届けます | 寄付先と、代えた旨を書きます |
| 香典を辞退した | 品も挨拶状も送りません | 受け取っていないため返礼も不要です |
| 先方から辞退された | 品は送らず礼状だけを届けます | 意向に従い、品は送りません |
| 弔慰金をいただいた | 返礼の品は送りません | 口頭でお礼を伝えておきます |
| 一部を寄付、一部を返礼 | 通常どおり品と挨拶状を送ります | 寄付には触れなくて構いません |
寄付に代える形を選ぶ場合、寄付先は故人にゆかりのある団体にするのが通例です。闘病されていた病気の研究機関や、勤めていた分野の団体などがよく選ばれます。金額までは書かず、寄付をした旨だけを記してください(最終確認:2026年8月)。
先方から「お返しは不要です」と申し出があった場合は、その意向に従って品を送らないほうが、かえって相手の気持ちに沿った対応にあたりますし、無理に返してしまうと、断ったほうにもう一度気を遣わせることになります。
ただし品を送らない場合でも、礼状だけは差し出しておいてください。辞退されたのは品であって忌明けの報告まで不要と言われたわけではありませんので、法要を終えた旨を短く伝える一通さえあれば、形として過不足はありません。
香典を辞退する・されたときの扱いを見る香典返しの品に、これでなければならないというものはありません。 消えものという基準さえ外していなければ、 海苔でもお茶でも洗剤でも失礼にはあたりませんし、 カタログギフトを選んで手抜きになるということもありません。 避ける慣習がある品にしても、地域や家によって扱いが分かれます。
どの品を選ぶ場合でも変わらないのは、 受け取った方が使い切れる形かどうかという一点だけです。 後に残るものを避けるという考え方も、 置き場所に困る大きさを避けるという実際的な判断も、 結局はそこに行き着きます。 迷ったときは、自分が受け取って困らないものを選んでください。
よくある質問
香典返しには何を贈るのが無難ですか?
海苔かお茶が最も外れません。日持ちがして場所を取らず、好みで大きく外すことがないためです。相手が分からない場合は、この2つかタオルに寄せておいてください。
なぜ「消えもの」を選ぶのですか?
不祝儀を後に残さないという考え方によるものです。使えばなくなる品を選ぶことで、手元に長く留めない形にします。置物や食器のように長く使う品は選びません。
肉や魚を贈ってはいけませんか?
仏事では殺生を連想させるとして避けるのが基本です。ただし神式やキリスト教式では同じ理由が当てはまりませんし、地域や家によって扱いも分かれますので、地元の葬儀社に確かめてください。
カタログギフトは失礼にあたりませんか?
あたりません。香典返しの定番として広く使われています。ただし葉書やインターネットで注文する形になりますので、高齢の方には負担になる場合があり、その場合は実物の品に替えるほうが親切です。
商品券を贈ってもよいですか?
避けるのが通例です。額面がそのまま相手に見えるため、返礼の金額を提示している形になります。金額帯を合わせたい場合はカタログギフトのほうが向いています。
全員に同じ品を送ってもよいですか?
差し支えありません。価格帯ごとに1種類ずつ決めておけば名簿の大半が埋まります。同じ額をいただいた方に違う品を送るほうが、かえって説明がつきにくくなります。
当日返しにはどんな品が向きますか?
海苔、お茶、タオル、個包装の焼き菓子など、軽くてかさばらないものです。その場で持ち帰っていただくため、米や油のような重い品、要冷蔵の品は向きません。
品物の代わりに寄付をしてもよいですか?
できます。その場合は挨拶状に寄付先と、香典返しに代えた旨を書いてください。何も届かないままだと返礼を忘れたと受け取られますので、報告の文面は必ず送ります。
まとめ
- 基本は使えばなくなる「消えもの」を選びます
- 定番はお茶・海苔・菓子・洗剤・タオルにあたります
- 肉・魚・お酒・昆布・鰹節は避ける慣習があります
- 記念に残る品と商品券は選びません
- 価格帯は2,500円前後と5,000円前後が中心になります
- 5,000円を超えるとカタログギフトが選びやすくなります
- 当日返しは軽くてかさばらない品にします
- 寄付に代える場合は挨拶状で報告します
参考情報
- 株式会社鎌倉新書「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」(2026年5月12日公表/調査期間2026年2月27日〜3月3日/インターネット調査/喪主経験者2,000件)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000129.000009951.html - 全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)「香典返し|金額・品物選び・渡し方」
https://www.zensoren.or.jp/dictionary/dictionary35/ - 全日本冠婚葬祭互助協会「第6回 香典に関するアンケート調査報告書 集計結果」(関係別の最多回答額・平均額、香典を持参した場、葬儀を執り行った場所、地域別の内訳)
https://www.zengokyo.or.jp/other-activity/report/funeral-gift/result/ - 小さなお葬式「葬儀での香典返しのマナーは?金額相場・品物・香典返しなしの場合などを解説」
https://www.osohshiki.jp/column/article/085/
消えものを選ぶこと、お茶・海苔・菓子・洗剤・タオルが定番にあたること、カタログギフトが広く使われていることは、参照した情報源で一致しています。いっぽう肉・魚・お酒・昆布・鰹節を避けるかどうかは地域と家によって扱いが分かれ、現在は気にしないという整理も見られます。本記事では避ける慣習を紹介したうえで、地域の慣例に合わせていただく形にしました。返礼品費13.03万円は鎌倉新書の第7回調査による費用の内訳で、当日返しと香典返しを含む返礼品全体の額にあたります。関係別の最多回答額は全互協の第6回調査によるもので、品物の価格帯を決める材料として引いていますが、いただく額そのものを保証するものではありません。なお全互協の調査で回答したのは、通夜または告別式の会場でアンケート票を受け取った会葬者にあたります。そのため回答者と故人の関係は「祖父母」に59.5パーセントが集中しており、親2.3パーセント・兄弟姉妹1.6パーセントの欄は、母数がごく小さいものとしてお読みください(最終確認:2026年8月)。
本記事で紹介している香典返しの品物・避ける品・カタログギフトの考え方は、いずれも一般的な目安にあたります。香典返しの作法は宗教・宗派・地域・家によって大きく異なり、全国で共通する決まりがあるわけではありません。とくに水引の色、表書き、忌明けの日取りは地域差が大きい部分ですので、葬儀を依頼した葬儀社や、地元のギフト店にご確認ください。金額や品物についても、ご家庭の事情やお付き合いの深さによって適切な形は変わります。