結論

十七回忌は満16年目の命日に営むもので、 回忌の数字から1を引いた年数がそのまま満年数になりますから、 十三回忌(満12年)から数えて4年後にあたります。

この頃になると省略する家も多くなりますし、 十七回忌を弔い上げとしてここで区切る家もありますので、 まず営むかどうかから決めることになりますが、営む場合も家族のみが中心で、 服装は平服にしておけば足ります。

項目目安
時期満16年目の命日に営みます(17から1を引きます)
前の法要十三回忌にあたり、満12年目の命日に営まれています
次の法要二十三回忌で満22年目にあたりますが、省略する家も多くなります
実施省略する家も多く、営まないという選択もできます
弔い上げここで区切って弔い上げとする家もあります
規模家族のみで営むのが中心になります
服装平服、つまり略喪服にしておけば足ります
香典(招かれた場合)3千〜1万円を目安に包みます

十三回忌からは4年空きます。この間隔で「次は十七回忌だ」と意識し続けている家はそれほど多くありませんので、菩提寺から届く案内ではじめて気づくという形になることも珍しくありません。

いつ行うか

年忌の案内が届いても、それが命日から何年目にあたるのかがすぐには結びつかず、 仏壇の引き出しにしまった前回の案内状を引っぱり出してきて、 日付を見比べることになりがちです。

迷いの正体は数え方のほうにあり、年忌法要は亡くなった年を1年目と数えますので、 「十七回忌」と書かれていても実際に指しているのは満16年目の命日で、 同じずれが十三回忌にも二十三回忌にもそのまま起きます。

法要満年数例:2026年3月1日が命日
十三回忌満12年目の命日で、十七回忌の4年前にあたります2038年3月1日がその日になります
十七回忌満16年目の命日に営みます(17から1を引きます)2042年3月1日がその日になります
二十三回忌満22年目の命日ですが、省略する家も多くなります2048年3月1日がその日になります

回忌の数字から1を引くと、そのまま満年数になります。亡くなった年を1年目として数え始める決まりがあるためで、十七回忌なら満16年、二十三回忌なら満22年という対応がずっと続きます。年数を1年ぶん取り違えると、案内を出す年そのものがずれてしまいます。

命日から法要の日付を計算する

命日そのものが平日にあたると親族が集まれませんので、実際の日取りは 命日より前の土日に寄せて調整するのが一般的で、 遅らせるよりも早めるほうを選ぶ形になります。

年数を数え違えたまま案内を出してしまう例は珍しくありませんので、 決める前に位牌の裏や過去帳に書かれた没年を一度確かめ、 そこから何年目にあたるかを数え直しておくと、あとで日付を訂正せずに済みます。

行うかどうかの判断

日取りの見当がついたところで次に出てくるのが、そもそも営むのかという迷いで、 親族に声をかけて回るのか、それとも家族だけで手を合わせて済ませるのかを、 施主がひとりで抱え込むことになります。

十七回忌は営む家と営まない家に分かれる法要で、 どちらを選んでも差し支えありませんので、決まりを探すのではなく、 寺からの案内・集まれる人の数・施主の負担・他の年忌との重なりという 四つの材料を並べたうえで決めていくことになります。

判断の材料考え方
菩提寺からの案内寺が年回を管理していれば案内が届き、相談の起点になります
集まれる人の数16年たつと、参列できる親族が減っていることが多くなります
施主の負担続けること自体が目的ではないので、無理のない形にします
他の年忌との重なりまとめて営む方法があり、席の用意を1回に減らせます

省略しても供養にならないわけではありません。命日にお参りする、仏壇に手を合わせるという形でも十分とする考え方がありますので、席を設けられなかったことをそのまま供養の不足として受け取る必要はありません。

回を重ねるほど「営んでおくべきだ」と考える人が減っていくことは、調査の数字にも表れています。 全日本仏教会と大和証券が2022年12月16日から18日にかけて実施し、 全国の20〜79歳の男女6,184人から回答を得たインターネット調査では、 自分の法要について少なくとも実施しておくべきだと答えた割合が、 初七日31.4パーセント・四十九日34.8パーセント・一周忌33.0パーセントと並びました。

同じ調査で三回忌は23.4パーセント、七回忌は15.9パーセント、十三回忌は10.9パーセントまで下がり、 それより先も必要だと答えた人は2.8パーセントにとどまっています。 これは何回忌まで営んだかを集計したものではなく、必要と思うかを尋ねた意識調査で、 法要は必要ないと答えた人も36.5パーセントいますが、 十七回忌を省く家が多いという話が特別なものではないことは読み取れます。

弔い上げとする場合

十七回忌の相談で寺に足を運ぶと、ここで弔い上げにしますかとたずねられることがあり、 その場では答えが出せずに、持ち帰って家族と話すことになる施主は少なくありません。

弔い上げというのは、三十三回忌まで待たずに 個別の法要をここで締めくくる形のことで、 決め手になるのは故人との年数ではなく、この先も同じだけの席を用意し続けられるかという、 営む側の事情のほうにあります。

考えどころ実際の決め方
十七回忌で区切る集まれるうちに最後の法要を営むという判断になります
三十三回忌まで続ける満32年後になりますので、施主の年齢を見たうえで決めます
菩提寺に相談する宗派や寺の考え方がありますので、住職に相談して決めます
案内する範囲最後の機会として、離れた親族にも広く声をかけることがあります

早めに区切る理由は、施主自身の年齢のほうにあります。三十三回忌は満32年後にあたりますので、その頃には施主が高齢になっていて営むこと自体が難しくなっている場合も多く、集まれるうちに最後の法要をという判断で十七回忌を弔い上げにする家があります。

弔い上げについて詳しく見る

弔い上げとして営むと決めた場合には、通常より広く声をかけることがあります。 これが最後の機会になりますので、ふだんは案内を出さない遠方の親族にも一通ずつ送り、 顔を合わせておく形にする家があります。

案内には、十七回忌であることに加えて弔い上げにあたる旨を一行書き添えておくと、 受け取った側も最後の席だと分かって都合をつけやすくなりますし、 どこで区切るかは宗派や寺の考え方にもよりますので、 文面を刷る前に菩提寺に相談して決めます。

香典と服装

招かれた側になると迷うのはいくら包むかのほうで、 四十九日や一周忌のときに用意した金額をそのまま出してよいのか、 16年たった今は下げてよいのかが、袋を買いに行く前に分かりません。

軸になるのは、年忌が進むにつれて香典も額が下がっていくという点ですが、 弔い上げとして営まれる場合だけは事情が変わりますので、 案内状に弔い上げと書かれていないかどうかを先に確かめておきます。

項目目安
香典(親族)5千〜1万円を目安に包みます
香典(その他)3千〜5千円を目安にしておけば足ります
会食がある場合1人あたり5千〜1万円を上乗せして包みます
表書き御仏前と書き、薄墨ではなく濃墨を使います
服装平服、つまり略喪服にしておけば足ります

弔い上げとして営まれる場合は、やや多めに包むという考え方もあります。最後の法要にあたるためですが必須ではありませんので、迷ったら親族の目安のままで差し支えありません。会食があるときに上乗せするのは、その分の席を用意してもらうからです。

服装のほうは平服と案内されることがほとんどですが、これは普段着という意味ではなく 略喪服を指しますので、色を抑えた手持ちの服で十分に間に合いますし、 十七回忌の席で喪服をきちんと着込むと、かえってひとりだけ浮くことになります。

当日に慌てないためには、濃墨の筆ペンを一本用意しておくと落ち着きます。 表書きは御仏前で薄墨は使いませんので、袋を買った日のうちに名前まで書いてしまい、 封をした袋を仏壇の脇に置いておけば、出かける朝に探し回らずに済みます。

他の年忌と重なる場合

同じ年のうちに、別の故人の年忌が重なることがあります。 祖父の十七回忌と祖母の七回忌が数か月違いで並ぶような場合に、 席を二度用意するのかどうかで手が止まります。

こうしたときはまとめて営むことができますが、 一度の席で二人ぶんを営む以上、呼び方も案内の書き方も普段とは変わりますので、 日程を決める前にその形を押さえておきます。

項目内容
呼び方併修(へいしゅう)、あるいは合斎(ごうさい)と呼びます
日程命日の早いほうに合わせるのが一般的です
案内両方の年忌であることを、案内状にはっきり書き添えます
香典1つにまとめて包んでも差し支えありません

併修を避ける考え方もあります。一周忌と三回忌はまとめないとする家が多く、七回忌以降でまとめるのが一般的とされていますので、十七回忌と七回忌のような組み合わせであれば、まとめても角が立ちにくくなります。

案内状を書くときには、両方の年忌であることが一行で分かる形にしておきます。 「祖父十七回忌・祖母七回忌 併修」のように並べて書いておけば、 受け取った側が香典を二つ用意するかどうかで迷わずに済みます。

招かれる側になったときも、香典は1つにまとめて構いませんので、 袋を二つ用意して名前を二度書く必要はありませんし、 それでも判断がつかないときは、案内をくれた施主に一言たずねておけば当日に迷いません。

招かれなかった場合

その年が十七回忌にあたると知っているのに案内が届かないと、 自分だけ外されたのだろうかという気持ちが残り、 カレンダーに書き込んだ命日を見るたびに落ち着かなくなります。

ただし十七回忌はそもそも営まない家が多く、営む場合も家族のみが中心ですので、 案内が来ないことは疎まれている合図ではありませんし、 何もしなくても差し支えのない場面のほうが多くなります。

状況どうするか
案内が届かない何もしなくて差し支えありません
営まれたと後から知った家族のみで営むのがふつうですので、気にせずにおきます
気持ちを形にしたい命日の前後に、こちらからお参りに伺う方法があります
遠方で伺えない3千〜5千円程度のお供えを送る形でも十分に伝わります

案内が届かないのは、そもそも席を設けていないからであることがほとんどです。省略する家が多いうえに、営む場合も家族のみで済ませるのが中心ですので、案内の有無をそのまま親しさの目安として読み取る必要はありません。

法事に行けないときの対応を見る

それでも手を合わせておきたいときは、命日の前後にこちらからお参りに伺うのがいちばん確かで、 前もって一報を入れておけば、線香をあげて短く話すだけで帰っても失礼にはあたりません。

遠方で伺えないのであれば、3千〜5千円程度のお供えを送る形でも気持ちは届きます。 菓子折りに短い手紙を一枚添えて、命日の前に着くように送っておけば、 受け取った側も返礼に困らず、仏壇に供えてもらいやすくなります。

十七回忌に唯一の正解があるわけではなく、営む家と営まない家に分かれる法要ですので、 寺からの案内と、集まれる人の数と、施主の負担を並べて、その家で続けられる形を選べば足ります。 ここで弔い上げとして区切る家もありますし、二十三回忌へつないでいく家もありますが、 どちらを選んでも供養が足りないということにはなりません。

どの決め方でも変わらないのは、数え方を取り違えないことと、 決める前に菩提寺へ一度相談しておくことの二つだけで、 この二つを押さえていれば、席を設けても設けなくても筋は通ります。 招かれなかった側も、命日に手を合わせておけばそれで十分に伝わります。

よくある質問

十七回忌はいつ行いますか?

満16年目の命日です。17から1を引いた年数になり、十三回忌(満12年)から4年後にあたります。日程は命日ちょうどに集まるのが難しいことも多いため、命日より前の土日に寄せて調整するのが一般的です。

十七回忌は必ず行うものですか?

営む家と営まない家に分かれますので、どちらでも差し支えありません。省略しても供養にならないわけではなく、命日にお参りする、仏壇に手を合わせるという形でも十分とする考え方があります。

十七回忌を最後の法要にしてもよいですか?

構いません。十七回忌を弔い上げとする家もあります。三十三回忌は満32年後にあたり、その頃には施主自身が高齢になっていることも多いためです。どこで区切るかは菩提寺に相談して決めます。

香典はいくら包みますか?

親族なら5千〜1万円、その他は3千〜5千円が目安になります。会食があれば1人あたり5千〜1万円を上乗せします。弔い上げとして営まれる場合はやや多めに包むという考え方もありますが、必須ではありません。

同じ年に別の年忌が重なりました。

まとめて営むことができます。併修(へいしゅう)・合斎(ごうさい)といい、命日の早いほうに合わせるのが一般的で、香典も1つにまとめて構いません。ただし一周忌・三回忌はまとめないとする家が多くあります。

招かれませんでした。

何もしなくて構いません。十七回忌はそもそも営まない家が多く、営む場合も家族のみが中心だからです。気になる場合は、命日の前後にお参りする、3千〜5千円程度のお供えを送るという方法があります。

まとめ

  • 十七回忌は満16年目の命日に営みます
  • 回忌の数字から1を引くと満年数になります
  • 省略する家も多く、営まない選択もできます
  • 十七回忌を弔い上げとする家もあります
  • 規模は家族のみが中心になります
  • 服装は平服(略喪服)にしておけば足ります
  • 香典は3千〜1万円を目安に包みます
  • 重なった年忌はまとめて営むことができます

参考情報

  1. 小さなお葬式「十三回忌の次は何回忌の法要?年忌法要の種類や弔い上げの時期を徹底解説」
    https://www.osohshiki.jp/column/article/1197/
  2. 浄土宗【公式サイト】中陰表・年回表
    https://jodo.or.jp/tool/
  3. 曹洞宗 曹洞禅ネット【公式】「忌日表(中陰表)・年回表」
    https://sotozen-net.or.jp/hayamihyo/
  4. 公益財団法人全日本仏教会・大和証券株式会社「仏教に関する実態把握調査(2022年度)」(2022年12月16日〜18日実施・インターネット調査・有効回答6,184サンプル)
    https://www.jbf.ne.jp/activity/kouhou/tyousa2022

全日本仏教会・大和証券の調査は、実際に何回忌まで営んだかを集計したものではなく、どの法要を実施しておくべきと思うかを尋ねた意識調査で、選択肢が十三回忌までのため十七回忌は「それ以上も必要」に含まれています。「回忌の数字−1=満年数」という数え方は、宗派の公式サイトで示されている年回表と一致します。どこで弔い上げとするかは地域・宗派・ご家庭によって異なるため、幅のある形で示しています。

本記事で紹介している年数や目安は一般的なものです。弔い上げの時期や省略する法要は、地域・宗派・ご家庭によって大きく異なります。菩提寺があれば、住職にご相談ください。