結論

やめること自体に問題はなく、 インテージの調査では有職女性の84.2パーセントが職場の義理チョコに 「参加したくないほうだ」と答えていて、この水準が過去4年間ずっと続いていますので、 やめたいと考えているのはむしろ多数派のほうにあたります。

伝えるときに効くのは気持ちではなく場面と都合を理由にすることで、 減った理由の1位が「誰が出社しているかわからず渡しそびれる」の37.2パーセントですから、 「出社日が合わないので今年は失礼します」と1月のうちに一言置いておけば、 相手の側でも実際に起きている事情と重なって、そのまま受け止められます。

いつ伝えるか|1月のうちに済ませる

やめようと思いついたときにはもう2月に入っていて、 売り場も動きはじめているし、去年まで一緒に配っていた人は買いに行く相談を始めている、 という順番になりがちです。 ここで切り出すと、止めに入った形に見えてしまいます。

伝える時期で押さえておきたいのは、 相手が用意を済ませる前かどうかという一点だけです。 買ってしまったあとに聞かされると相手は品を持て余しますし、 こちらも受け取らざるを得なくなりますので、 月をまたぐ前に一言置いておくほうが双方にとって軽く済みます。

伝える時期相手の側の状態起きやすいこと
1月のうちまだ買っておらず、人数も固めていない時期にあたりますそのまま数から外れて、それ以上の話になりません
2月の第1週売り場を見はじめていますが、まだ買っていない人が多くいますぎりぎり間に合いますが、相談の流れを止める形になります
2月10日以降すでに買い終えている人が出てくる時期に入ります用意した品の行き場がなくなり、押し問答になります
当日の朝配る準備を終えて、机に並べようとしているところですその場では受け取るほかなく、やめた話が翌年へ持ち越されます
当日より後配り終えたあとで、お返しを待っている状態にあたります今年の分の整理がつかず、来年の話としてしか通りません

渡す数が減った理由は、テレリモ総研の調査で「変わらない」「減った」と答えた188人への複数回答です。1位が「誰が出社しているかわからず、渡しそびれるから」の37.2パーセント、2位が「リモートワークを機に、虚礼廃止の空気ができたから」の31.4パーセント、以下「渡すタイミングがない」と「会社の方針で禁止・自粛になった」がともに25.0パーセント、「経済的な負担を減らしたかった」が21.3パーセントと続きます。上位に来ているのは気持ちの変化ではなく、出社をめぐる環境の制約のほうですので、やめる理由として「出社日が合わないので」と言えば、実際に多数派の事情と重なります(最終確認:2026年8月)。

切り出す場面は、あらたまった呼び出しにせず、 昼休みや給湯室でのやり取りのついでにしておくと重くなりません。 「そういえば今年ですが」と前置きを一つ置いてから本題に入れば、 相手も身構えずに聞けます。

毎年一緒に用意していた相手が複数いる場合は、 同じ日にまとめて伝えておいてください。 一人ずつ日をずらして伝えると、 先に聞いた人が「もう聞いた」と言い出して、 話が伝言の形で回ってしまいます。

角の立たない言い方と、避けたい言い方

伝える中身そのものは一言で足ります。 ところがその一言をどう置くかで、 淡々と受け止められる年と、理由を掘り下げられる年に分かれますので、 言い方だけは先に決めておくほうが安全です。

分かれ目になるのは、理由を自分の内側に置くか、外側の事情に置くかです。 負担だから、無駄だからという言い方は相手の行いへの評価に聞こえてしまいますが、 出社日が合わない、部署が分かれたという言い方であれば、 評価の話にならずに済みます。

言い方実際の一言の形そう聞こえる理由
出社の都合にする「出社日が合わないので、今年は失礼します」と伝えます調査の1位と重なるため、相手にも実感として通ります
範囲を絞ったことにする「今年から身内だけにすることにしました」と伝えます職場を名指しせず、全体の方針として受け取られます
双方向の提案にする「お互いなしにしませんか」と、相手の分も含めて持ちかけます一方的にやめる形にならず、相手にも利があります
負担を理由にする「負担なので」という言い方は、避けておくほうが無難です相手の贈り物が負担だった、という意味に受け取られます
金額を理由にする「高いので」と値段に触れるのも、避けたい言い方です相手の使った額への評価に聞こえ、返しにくくなります
何も言わずにやめる黙って止めると、忘れていたのだと受け取られます相手は用意を続け、こちらだけ無い状態が毎年続きます

やめると伝えるときは、理由を自分の気持ちではなく外側の事情に置いてください。テレリモ総研の調査で減少理由の上位を占めるのは、渡しそびれる37.2パーセント、渡すタイミングが無い25.0パーセント、会社の方針25.0パーセントといった環境の制約で、「負担だから」にあたる経済的な理由は21.3パーセントで5位にとどまります。多数派の事情に沿った言い方をしておけば、相手も自分の職場の状況と重ねて受け止められます。

理由を尋ねられた場合も、二つ目三つ目を用意する必要はありません。 最初に置いた一言をもう一度繰り返して、 「そういうわけで、今年は」と締めておけば、 それ以上は掘られないのが普通です。

「来年は?」と聞かれたときは、そこで確約しないでおいてください。 「来年のことは分かりませんが」と一度ぼかしておくと、 翌年やめたままでも、再開しても、どちらにも動けます。 約束にしてしまうと、来年また同じ話をすることになります。

有志の集金に誘われたときの断り方

自分で配るのはやめたつもりでいても、 有志で集めて上司へ渡すという話に声をかけられることがあります。 封筒を持った同僚が机まで来てしまうと、 その場で500円を出すほうが早いように見えて、断る言葉が出てきません。

ここで押さえておきたいのは、 断る理由と、その場の空気を分けて考えることです。 集める側は人数を数えているだけで、 出さない人がいることも織り込んでいるのが普通ですから、 短く答えて話を終わらせるほうが、双方にとって早く済みます。

声のかけられ方返し方の一例そのあとの扱い
封筒を持って机まで来た「今年は遠慮しておきます」とだけ答え、理由は足しません短く言い切るほうが、相手も次の人へ回りやすくなります
チャットで一斉に募られた返信は不要な形が多く、出す人だけが反応すれば足ります個別に断りを入れると、かえって話が大きくなります
「あなたも当然出すよね」と言われた「今年は見送らせてください」と、同じ言い方を繰り返します理由を足すほど、そこを崩す返しが返ってきます
自分が幹事に指名された幹事は引き受けずに済む役目なので、断って差し支えありません引き受けると、翌年も同じ役が回ってくることになります
金額だけ聞かれた出す気がないなら、金額の話に入る前に見送る旨を伝えます金額を聞いてから断ると、値段が理由に見えてしまいます
断ったあとで空気が固い翌日以降、いつもどおりに接していれば数日で戻りますその場で取り消すと、断ったこと自体が話題として残ります

職場の義理チョコについては、二つの調査で見える景色がかなり違います。インテージの調査では有職女性の84.2パーセントが「参加したくないほうだ」と答え、過去4年間ずっと高い水準で推移しています。一方でテレリモ総研の調査は、もともと職場で渡す習慣があった405人に絞ると46.4パーセントが継続または増加しており、20代に限れば67.3パーセントが続けているとしています。気持ちのうえでは負担でも、その職場に習慣が残っていれば実際には配られている、という二重の状態だと読むのが実情に近いところです(最終確認:2026年8月)。

断ったあとに気まずさが残るのではないかと心配になりますが、 有職女性の84.2パーセントが参加したくないと答えている行事ですので、 同じことを考えている人が同じ部屋に何人もいると考えておいて差し支えありません。

逆に、断りきれずに出してしまった年もそれで構いません。 500円を出したことでその年が済むのなら、 無理に線を引くより早く終わらせて、 翌年の1月に、先回りして一言置いておくほうが確実に効きます。

周りは続けていて、自分だけ抜けるとき

いちばん決心のいる形が、部署では続いているのに自分だけやめる場合です。 当日になると机に袋菓子が並び、 自分のところにも一つ置かれることになりますので、 受け取るだけの立場になるのが気まずいという相談がよくあります。

この形で見落とされやすいのが、 やめる話と、もらったときにどうするかは別の問題だという点です。 配らないと決めたからといって受け取れないわけではありませんし、 受け取ったぶんはホワイトデーに返せば筋が通ります。

場面取りやすい形添えておくとよいこと
周囲が配っている当日置かれたものは受け取り、その場で礼を伝えます「今年は用意していないんです」と一言添えておきます
受け取ったあとの3月ホワイトデーに、同じくらいの品を返しておきます配らなかったことと、返さないことは別に扱います
配る側から声をかけられた見送る旨だけを伝え、配る作業には加わりません手伝いだけ引き受けると、来年も数に入れられます
自分の分だけ余ったと言われた受け取って構いませんが、断っても差し支えありませんどちらでも角は立たず、その場の流れで決めて足ります
翌年また誘われた同じ言い方を繰り返し、理由は増やさないでおきます一貫していれば、二年目からは声がかからなくなります
後輩が自分に合わせてやめた止めも勧めもせず、そのままにしておきます影響を気にして再開すると、線がまた曖昧になります

配らないと決めた年でも、もらったものは受け取って構いません。受け取ってから返さないほうが角が立ちますので、その年はホワイトデーに同じくらいの品を返しておけば筋が通ります。Sasuke Financial Labの調査では、お返しの予算は1,000円以上2,000円未満が最多の22.9パーセントで、3,000円未満が過半数を占めていますので、返す側の負担もそう大きくはなりません。

自分だけ抜けることで浮くのではないかと感じますが、 実際には配る側も毎年少しずつ減っていて、 去年まで配っていた人が今年は用意していない、ということが同時に起きています。

抜けた年の2月14日は、いつもどおりに過ごしておくのがいちばんです。 その日だけ席を外したり、休みを取ったりすると、 かえって配る側の目に留まりますので、 普段と同じ動き方をしておくほうが早く落ち着きます。

やめたあとに届いてしまった年

1月のうちに伝えたはずなのに、2月14日になって品が届くことがあります。 伝えた相手とは別の人が用意していたり、 まとめ買いの数に入ったままだったりと理由はさまざまですが、 受け取る側としてはどう扱えばよいのか迷います。

考え方の軸は、入れ違いを正そうとしないことです。 伝えたのだから受け取れないという態度を取ると、 相手は用意した品の行き場を失いますし、 伝えたこと自体が責める材料のように見えてしまいます。

起きたこと取りやすい形そうしておく理由
伝えた相手から届いたそのまま受け取って、礼だけを伝えておきます買ったあとに聞いた、というだけのことがほとんどです
伝えていない人から届いた同じように受け取り、来年の話はその場ではしません当日に断ると、その場の空気を止めることになります
押し返してしまった翌日に一言添えて、受け取り直しても差し支えありません断った形のまま残すより、後を引かずに済みます
お返しをどうするかホワイトデーに同じくらいの品を返し、それで区切ります返しておけば、やめた話と借りの話が混ざりません
来年も届きそうなとき3月に返す際、そこで改めて一言だけ添えておきます2月に言うより、返す場面のほうが自然に切り出せます
自分が忘れていて受け取った受け取って礼を伝え、やめる話は翌年の1月に回します当日にさかのぼって説明しても、意図が伝わりません

入れ違いで届いた年は、受け取って礼を伝え、3月に返しておけばそれで済みます。やめると伝えたことと、その年に届いてしまったことは別の出来事ですので、その場でつなげて説明しないほうが後を引きません。翌年へ持ち越したいことがあるなら、お返しを手渡すそのときに一言添えるのがいちばん自然な形になります。

押し返してしまったあとでも、取り返しはつきます。 翌日に「昨日は失礼しました、ありがたくいただきます」と伝えれば、 相手も気持ちの置き場ができますので、 断った形のまま年を越すよりずっと軽く済みます。

受け取った年のお返しは、3月14日に一度だけ返しておけば十分です。 やめたことへの詫びのつもりで額を上げると、 相手は来年も同じやり取りが続くと考えますので、 同じくらいの品で、静かに区切るほうが意図が伝わります。

翌年からの形を固める

一年やめてみると、思っていたほど何も起きなかったという感想になるのがほとんどです。 ところが翌年の2月にまた同じ迷いが戻ってくることがあり、 去年やめたのだったか、それとも配ったのだったかが曖昧になっていきます。

ここで効くのは、やめた年に決めた線を、翌年も動かさないことです。 年ごとに配ったり配らなかったりすると、 周囲は毎年こちらを数に入れるかどうか判断しなければならなくなりますので、 一貫しているほうが相手にとっても軽くなります。

翌年の場面取りやすい形動かすと起きること
誰からも声がかからないそのまま何もせず、去年と同じ形を続けます一年おけば、こちらは数から外れて落ち着きます
また声をかけられた去年と同じ言い方をそのまま繰り返して構いません説明を変えると、去年の理由が嘘に見えてしまいます
部署が変わった新しい部署の習慣を見てから、改めて決め直します前の部署の形を持ち込むと、そこで浮いてしまいます
世話になった人ができた2月にこだわらず、別の機会に菓子折りで伝えますバレンタインで再開すると、翌年からまた恒例になります
やっぱり配りたくなった再開して差し支えありませんが、範囲は狭くしておきます以前と同じ範囲に戻すと、やめた意味が無くなります
後輩から相談された自分の判断だけを伝え、どうすべきかは決めません勧めた形になると、その後の責任を負うことになります

やめると決めた年の形を、翌年も動かさないでおくのがいちばん軽く済みます。インテージの調査では職場の義理チョコに参加したくないと答えた有職女性が84.2パーセントで、この水準は過去4年間ずっと続いています。周囲も同じことを考えている前提で構えておけば、一貫した態度を保ちやすくなりますので、去年と同じ言い方をそのまま繰り返しておいてください。

再開したくなったときも、以前と同じ範囲には戻さないでおいてください。 世話になった一人に渡したいだけであれば、 2月14日を避けて別の日に菓子折りを持っていくほうが、 行事として数えられずに済みます。

年が変わると人も入れ替わりますので、 三年もすれば、こちらが以前配っていたことを知る人のほうが少なくなります。 その状態まで来れば、毎年の判断そのものが不要になります。

やめ方に決まった作法があるわけではなく、 職場ごとに残っている習慣の濃さも、声をかけてくる人との距離も違いますので、 誰にでも当てはまる一言が用意できるものではありません。 言い方より、伝える時期のほうが結果を分けます。

どの職場でも変わらないのは、理由を自分の気持ちではなく外側の事情に置く、という一点だけです。 負担だから、無駄だからという言い方は相手の行いへの評価に聞こえてしまいますので、 出社日が合わない、範囲を絞ったという形にしておけば、 誰も否定せずに済みます。

よくある質問

義理チョコをやめるのは失礼にあたりますか。

失礼にはあたりません。インテージの調査では有職女性の84.2パーセントが職場の義理チョコに「参加したくないほうだ」と答えており、この水準は過去4年間ずっと続いています。やめたいと考えているのはむしろ多数派のほうです。

いつ伝えるのがよいですか。

1月のうちに済ませてください。2月10日を過ぎると買い終えている人が出てきますので、用意した品の行き場がなくなり、押し問答になります。

どう言えば角が立ちませんか。

「出社日が合わないので、今年は失礼します」というように、理由を外側の事情に置いてください。テレリモ総研の調査でも減少理由の1位が渡しそびれの37.2パーセントですので、相手にも実感として通ります。

「負担なので」と言ってはいけませんか。

避けるほうが無難です。相手の贈り物が負担だったという意味に受け取られますし、金額に触れるのも相手の使った額への評価に聞こえます。

有志の集金を断りたいときは、どう言えばよいですか。

「今年は遠慮しておきます」とだけ答え、理由は足さないでください。理由を足すほど、そこを崩す返しが返ってきます。集める側は出さない人がいることも織り込んでいるのが普通です。

配らないと決めた年に、もらってしまったらどうしますか。

受け取って、その場で礼を伝えてください。「今年は用意していないんです」と一言添えておけば足ります。ホワイトデーに同じくらいの品を返しておけば筋が通ります。

やめたはずなのに届いてしまいました。

そのまま受け取って、礼だけを伝えてください。買ったあとに聞いた、というだけのことがほとんどです。押し返してしまった場合も、翌日に一言添えて受け取り直して差し支えありません。

まとめ

  • 有職女性の84.2パーセントが「参加したくないほうだ」と答えています
  • 伝えるのは1月のうちに済ませ、2月10日以降は避けます
  • 理由は気持ちではなく、出社日や範囲といった外側の事情に置きます
  • 「負担なので」「高いので」は、相手への評価に聞こえるため使いません
  • 有志の集金は「今年は遠慮しておきます」とだけ答え、理由は足しません
  • 配らない年でももらったものは受け取り、3月に返しておきます
  • 入れ違いで届いた年は、受け取って礼を伝え、その場で説明しません
  • 翌年も同じ言い方を繰り返し、決めた線を動かさないでおきます

参考情報

  1. テレリモ総研(LASSIC)「『義理チョコ消滅』は本当か?——20代は約7割継続」(テレワーク経験者1,009名・2025年11月27日〜28日)
    https://lassic.co.jp/teleremo/valentine-workstyle-2025/
  2. MarkeZine「バレンタイン予算、2025年は前年比9ポイント減に/『義理チョコ』用意する人が減少【インテージ調査】」(全国15〜79歳の男女5,000名・2025年1月16日〜20日)
    https://markezine.jp/news/detail/48321
  3. しっかり保険、ちゃんと節約。(Sasuke Financial Lab)「【ホワイトデー意識調査】ホワイトデーは『試練の日』?6割の男性がお返しを負担と回答!」(20代以上の男性350名・2026年2月13日〜16日)
    https://www.navinavi-hoken.com/articles/2026-white-day-survey

職場の義理チョコに参加したくないと答えた有職女性の84.2パーセントは、インテージが全国15〜79歳の男女5,000名を国勢調査にもとづき割り付けて実施した調査によります。減少理由の順位はテレリモ総研の調査で、職場バレンタインの習慣があった当事者層のうち「変わらない」「減った」と答えた188人への複数回答です。お返しの金額はSasuke Financial Labが20代以上の男性350名に尋ねたものです。なお、やめ方や断り方そのものの是非を扱った調査は見当たりませんので、本文の言い方は、調査で多数を占めた減少理由に沿った形として示しています。(最終確認:2026年8月)

本記事で紹介している金額や進め方は一般的な目安です。バレンタインとホワイトデーには、のしの掛け方も表書きの決まりもありません。職場ごと、家庭ごとの取り決めが強く働く行事ですので、勤め先や親族のあいだで前年までの形があるときは、そちらに合わせるほうが角が立ちません。