結論
結納品は9品・7品・5品と奇数でそろえるのが決まりで、 実際に選ばれているのは7品目が最も多く、平均額は19万円でした。 品目数と中身は地域によって違いますので、地元の店で相談するのが確実です。
目録は品の一覧、受書は受け取ったことを示す書きつけで、別のものです。 受書は結納セットに含まれていることが多く、 納める側が一緒に用意しておくと当日の行き違いが起きません。
結納品とは何か
結納をすると決まったあとで最も実体がつかみにくいのが結納品で、 写真を見ても何が何だか分からないまま、 店の一覧を眺めて数字だけを比べることになります。
分かりにくさの理由は品そのものに実用がないためで、 昆布やするめといった食材が縁起の言葉に置き換えられて飾りになっており、 使うためではなく意味を並べるために用意されています。
| 結納品の性格 | 内容 |
|---|---|
| 数は奇数 | 9品・7品・5品と、割り切れない数でそろえます |
| 中身は縁起物 | 昆布やするめが、子宝や長寿の言葉に読み替えられています |
| 飾って渡す | 白木の台や毛せんの上に並べ、床の間の前に置きます |
| 地域差が大きい | 品目も呼び名も、関東と関西で大きく変わります |
| セットで買う | 結納品店や百貨店で、一式そろった形で購入します |
| 受け取ったあと | 飾ったのちに、婚礼が済んだところで納めます |
品目数は7品目が最も多いものの、地域差が大きく出る部分です。ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)では結納品の平均額が19万円で、5万円未満・5万円以上10万円未満・10万円以上20万円未満がそれぞれ2割ずつを占めました。品目数が分からないという回答も2割近くあり、これはセットで購入するため一つずつの単価を意識していないためと考えられます(最終確認:2026年8月)。
実物を前にすると、金銀の水引で作られた鶴と亀や、 末広と呼ばれる白い扇、赤い袋に入った干した昆布というように、 一つひとつが手のひらに載る大きさで、それが台の上に並ぶという形になります。
全体で畳一畳ほどの場所を取りますので、 飾る場所と持ち運ぶ手段を先に考えておく必要があります。 料亭やホテルの結納プランを使えば飾り付けまで任せられますが、 自宅で行うのであれば、床の間か上座に台を置ける空きを作っておいてください。
関東式の9品目
関東式で用意する品を調べると、 聞き慣れない漢字が九つ並ぶだけの一覧に行き当たり、 それぞれが何を指すのかまでは書かれていないことが多くなります。
並んでいる品はほとんどが当て字で、 音の響きに縁起のよい漢字を当てたものですので、 漢字の意味から中身を推し量ろうとすると、かえって分からなくなります。
| 品目 | 中身と意味 |
|---|---|
| 目録(もくろく) | 納める品の一覧で、関東式ではこれも一品に数えます |
| 長熨斗(ながのし) | 干したアワビを伸ばしたもので、長寿を表します |
| 御帯料(おんおびりょう) | 結納金にあたり、関西では小袖料と呼ばれます |
| 末広(すえひろ) | 白い扇を一対にしたもので、末広がりの繁栄を表します |
| 友白髪(ともしらが) | 白い麻糸で、ともに白髪になるまでという意味です |
| 子生婦(こんぶ) | 昆布で、子宝に恵まれることを願います |
| 寿留女(するめ) | するめで、長く味わい深い仲を表します |
| 勝男武士(かつおぶし) | かつお節で、男性の強さを表します |
| 家内喜多留(やなぎだる) | お酒に代わる酒肴料で、一家の喜びを表します |
九つのうち、実際に金銭が動くのは御帯料と家内喜多留の二つだけです。ほかの七つは飾りとして用意されるもので、セットに最初から含まれていますので、別に買いそろえる必要はありません。予算を考えるときは、結納品の代金に結納金と酒肴料が別途乗ると見込んでおくと全体の額が読めます(最終確認:2026年8月)。
品目数を減らす場合は下の二つから順に外していくのが関東式の形で、 7品目にするなら勝男武士と家内喜多留を、 5品目にするならさらに寿留女と子生婦を外して、目録・長熨斗・御帯料・末広・友白髪が残ります。
関東式では女性側も同じ格の品を用意して同時に交わすため、 男性側が7品目なら女性側も7品目でそろえるのが基本になります。 ただし女性側の品が男性側より豪華にならないようにしますので、 同じ店で両家分をそろえると、格の釣り合いを見てもらえます。
関西式はどこが違うか
関西式について調べると品目の一覧が関東式と食い違っていて、 同じ「9品」でも中身の数が合わないように見えるため、 二つの一覧を並べたところで、どちらが正しいのか判断がつきません。
数が合わないのには理由があって、 関西式は目録を品数に数えません。 目録はあくまで明細という扱いですので、9品といえば目録を別に持ったうえでの9品になり、 目録を一品に数える関東式とは実数がひとつずれます。
| 項目 | 関西式の形 |
|---|---|
| 目録の数え方 | 品数に数えないため、関東式より実数がひとつ増えます |
| 贈る向き | 男性側から女性側へ納める、一方向の形をとります |
| 基本の5品 | 熨斗・寿恵廣・小袖料・柳樽料・松魚料でそろえます |
| 9品にする場合 | 高砂・結美和・子生婦・寿留女を、上の5品に加えます |
| 酒肴料の扱い | 柳樽料と松魚料に分けるため、金封が三つになります |
| 飾り方 | 一品ずつ別の台に載せる一台飾りで、場所を広く取ります |
7品目にするときに何を外すかは、出典によって説明が分かれています。高砂と結美和を先に外すという結納品店の説明と、寿留女と子生婦を先に外すというウェディング媒体の説明が並び立っていますので、7品という数だけを決めて注文すると、思っていた中身と違うものが届きます。一方で5品の中身はどの出典も一致していますので、品数で話すより、残す品の名を挙げて店に伝えてください(最終確認:2026年8月)。
飾り方の違いも実務に効いてきて、関東式が白木の台ひとつにまとめて載せるのに対し、 関西式は一品ずつ別の台に載せる一台飾りにしますので、 松竹梅や鶴亀の水引細工が付いたぶん、並べたときの幅が大きく変わります。
両家の出身地が分かれている場合、この見た目の差がそのまま問題になります。 片方だけが一台飾りを持ってくると格が揃わないように見えますし、 置く場所も足りなくなりますので、 どちらの式で行うかを決めたうえで、同じ店でそろえるのが安全です。
なお女性側から返す品を袴料といい、 3品なら熨斗・末広・御袴料、5品なら柳樽料と松魚料を加えた形にしますが、 これは受書に添える「お多芽」とはまったく別のものです。 関西では結納返しにも1割、お多芽にも1割を用いるため混同されやすく、 結納品店がたびたび注意を促しているところにあたります。
品目数と金額の決め方
品目の中身が分かっても、いくつにするかの根拠が見えないため、 九つにすべきか五つで足りるのかという判断が、 店に行っても自分では決められないまま残ります。
決め手になるのは格式の高さではなく両家の釣り合いで、 片方だけが多い状態を避けることのほうが、 数そのものを増やすことより優先されます。
| 品目数 | 選ばれ方 |
|---|---|
| 9品目 | 最も正式な形で、格を重んじる家が選びます |
| 7品目 | いま最も多く選ばれている品目数にあたります |
| 5品目 | 略式として広く使われ、負担も抑えられます |
| 3品目 | さらに簡略な形で、返礼として用いられます |
| 平均額 | 19万円ですが、5万円未満から20万円未満まで広く分かれます |
| 分からないという回答 | 2割近くあり、セットで買うため数を意識していません |
金額の幅が広いのは、地域差と、結納プランを使ったかどうかによります。会場の結納プランには結納品の代金が含まれていることがあり、その場合は単価が分からないまま総額に紛れます。いくらの品を用意したのかを両家で共有したいのであれば、プランに含まれる分も内訳を尋ねておいてください(最終確認:2026年8月)。
品目数を決めるときに最初に確かめたいのが親の記憶で、 その家で前に結納を行った例があれば、そのときの数に合わせるのが最も揉めません。 地域の慣習は、店の一覧より親のほうが正確に覚えています。
前例が無い場合は、7品目に置いておくと外れが少なくなります。 いま最も多く選ばれている数ですし、 そこから増やすことも減らすこともできますので、 両家で相談を始めるときの土台として扱いやすい数にあたります。
目録の中身
結納品の一覧の先頭に必ず目録が入っていますが、 それが品なのか書類なのかが分かりにくく、 自分で書く必要があるのかどうかも判然としません。
目録は納める品の一覧を記した書きつけで、 結納品の一つとして数えられますし、 受け取った側はこれを開いて中身を確かめるという手順を踏みます。
| 項目 | 目録の扱い |
|---|---|
| 役割 | 納める品の名と数を並べた、一覧の書きつけです |
| 用意する人 | 納める側が、結納品と一緒に用意します |
| 書き方 | 結納品店で品目に合わせて書いてもらえます |
| 当日の扱い | 受け取った本人が開き、両親も順に目を通します |
| 読み上げ | 声に出して読む必要はなく、黙って改めるだけで足ります |
| 結納後 | 結納品と一緒に飾り、婚礼が済むまで保管します |
目録を自分で書く必要はほとんどありません。結納品をセットで購入すれば、その品目に合わせた目録が付いてきますし、店によっては両家の姓を入れて仕立ててもらえます。手書きにこだわるより、品目と一致していることのほうが大切ですので、あとから品を減らしたときは目録も直してもらってください(最終確認:2026年8月)。
当日に目録を開く場面では、中身を一つずつ確認する必要はありません。 本人が開いて目を落とし、両親が順に見たあとで折り直すという一連の動きが、 受け取ったという意思表示にあたります。
ここで慌てやすいのが、目録をどう畳んで戻すかという点です。 開いたときと同じ折り目に沿って戻せば足りますし、 折り方に決まりがあるわけではありませんので、 その場で丁寧に扱う姿が見えていれば、それで通ります。
受書はどちらが用意するか
準備の最後に残るのが受書で、 受け取る側が用意するもののように読める名前をしているために、 両家のどちらも用意していないまま当日を迎えることが起こります。
名前の印象と実務がずれているのがこの一枚で、 目録と対になる書面でありながら、用意するのは受け取る側とは限りません。 どちらが持参するかは、注文の段階で決めておかないと当日まで表に出ません。
| 場面 | 受書の用意 |
|---|---|
| 関東式 | 互いに納めるため、どちらも用意する形になります |
| 関西式 | 納める側が受書まで用意しておくと行き違いが起きません |
| セットに含まれる | 結納品を買うと、受書が一緒に入っていることが多くあります |
| 当日の置き場所 | 両家の母親の手元に置いておきます |
| 渡す人 | 受け取った側の母親が、相手側の本人へ渡します |
| 確かめる時期 | 品を注文する段階で、両家に確認しておきます |
受書は、結納品を確かに受け取ったことを示す書きつけです。結納セットにあらかじめ含まれていることが多く、贈る側が一緒に用意するのも珍しくありません。片方だけが納める関西式では、受け取る側が用意しようとすると先に中身を確認する必要が出てきますので、納める側が受書まで用意しておくほうが行き違いが起きません(最終確認:2026年8月)。
受書を受け取る側が用意しようとすると、 先に何が納められるのかを知らなければ書けません。 当日の中身を事前に問い合わせる形になり、 せっかくの品を先に明かすことにもなります。
この事情から、納める側が受書まで用意するのが実際的にあたります。 買う段階で店に伝えれば結納品と一緒に仕立ててもらえますし、 両家のどちらが用意するかを注文前に決めておけば、 同じものが二つ届くという無駄も避けられます。
どこで買うか
品目と数が決まっても、売っている場所が思いつかないという壁が最後に残り、 近所の店では扱っていないため、 どこへ行けばよいのか分からないまま日が過ぎます。
結納品を扱うのは限られた店で、 地域のしきたりに合わせた形をそろえていることが選ぶうえで効いてきますので、 値段だけで買う先を決めると、当日に格が合わないことが起こります。
| 買う先 | 特徴 |
|---|---|
| 結納品の専門店 | 地域の形に詳しく、目録と受書まで仕立ててもらえます |
| 百貨店の贈答売り場 | 相談しながら選べ、配送の手配も任せられます |
| 会場の結納プラン | 品と飾り付けが含まれ、当日の手間が減ります |
| 通信販売 | 費用を抑えられますが、地域差の相談はできません |
| 両家で同じ店 | 格の釣り合いを見てもらえるため、揃えやすくなります |
| 注文の時期 | 仕立てに日数が要るため、1か月前には決めておきます |
両家が同じ店でそろえると、格の釣り合いを店に見てもらえます。女性側の品が男性側より豪華にならないようにするという決まりは、実際に並べてみないと判断がつきませんし、離れた店で別々に買うと当日まで比べられません。どちらかの地元の店に両家分を頼む形にしておくと、この問題が最初から起きません(最終確認:2026年8月)。
会場の結納プランを使う場合は、品の飾り付けから任せられるため、 自宅で行うときのように台や毛せんを用意する必要がなくなりますし、 当日の朝に飾る手間もかかりません。
注文から手元に届くまでは日数がかかりますので、 結納の一か月前には品目数を決めておくと余裕を持って進められます。 両家の姓を入れる目録や受書は仕立てになりますし、 直前に品目を変えると、書き直しのぶんだけ日程が押します。
結納の時期と場所を見る結納品の中身に唯一の正解があるわけではなく、 9品でも7品でも5品でも、両家の格がそろっていればそれで整いますし、 いま最も多く選ばれているのは7品目です。 数を増やすことより、片方だけが多い状態を作らないほうが先に来ます。
どの場面でも変わらないのは、受書を誰が用意するかを先に決めるという一点で、 名前から想像される側とは限らないぶん、当日まで気づかれないまま抜け落ちます。 品を注文する段階で両家に確かめておけば、この工程でつまずくことはありませんし、 同じ店に頼めば、格の釣り合いまで見てもらえます。
当日の流れを見るよくある質問
結納品は何品目にしますか?
9品・7品・5品と奇数でそろえます。ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)では7品目が最も多く、平均額は19万円でした。前例が無ければ7品目を土台にすると相談しやすくなります。
関東式の9品目には何が入りますか?
目録・長熨斗・御帯料・末広・友白髪・子生婦・寿留女・勝男武士・家内喜多留の九つです。7品目にするなら勝男武士と家内喜多留を外し、5品目にするならさらに寿留女と子生婦を外します。
関西式は何が違いますか?
目録を品数に数えない点がいちばん大きな違いで、同じ9品でも関東式と実数がひとつずれます。男性側から一方向に納める形をとり、酒肴料を柳樽料と松魚料に分けるため金封が三つになります。飾り方も一品ずつ別の台に載せる一台飾りです。
目録と受書は何が違いますか?
目録は納める品の一覧を記した書きつけで、受書は確かに受け取ったことを示す書きつけです。目録は結納品の一つとして数えられます。
受書はどちらが用意しますか?
納める側が結納品と一緒に用意する形が広く行われています。受け取る側が用意しようとすると、先に中身を知る必要が出てしまうためです。
結納品はどこで買えますか?
結納品の専門店、百貨店の贈答売り場、会場の結納プランが主な入手先です。両家が同じ店でそろえると、格の釣り合いを見てもらえます。
いつまでに注文すればいいですか?
1か月前には品目数を決めておいてください。両家の姓を入れる目録や受書は仕立てになりますし、直前に品目を変えると書き直しで日程が押します。
まとめ
- 品目数は9品・7品・5品と奇数にし、7品目が最も多くなります
- 平均額は19万円ですが、地域差が大きく出ます
- 目録は品の一覧、受書は受領の証として使い分けます
- 受書は納める側が用意すると行き違いが起きません
参考情報
- ゼクシィ「「結納」、誰が何する?準備〜当日の流れまるわかり!【保存版】」(ホテル椿山荘東京 婚礼コーディネーター 八木みゆき氏監修)
https://zexy.net/article/app002106017/ - ゼクシィ「結納返しとは?するべきか悩む人必見!金額の相場・品物・マナー完全ガイド」(2025年3月マクロミル調査110人/ゼクシィ結婚トレンド調査2024 全国推計値/2025年5月時点)
https://zexy.net/article/app002505015/ - リンベル「関東式と関西式は何が違う? 結納や結納返しでのしきたりの違い」
https://www.ringbell.co.jp/giftconcierge/4358
本記事で紹介している金額や作法は一般的な目安です。結納は地域と家によるしきたりの差がとりわけ大きい行事ですので、両家の親の考えを先に聞いてください。本記事の内容と食い違う場合は、親から聞いた形に合わせるほうが角が立ちません。