結論
いまの結納は洋装が中心になっていて、女性はワンピース、男性はスーツという 組み合わせが大多数を占めており、男性のスーツは約8割にのぼりました。
いちばん大切なのは装いの種類ではなく両家で格をそろえることで、 片方が正装でもう一方が略装だと、その場にいる全員が気まずくなりますので、 日取りが決まった段階で服装の話を済ませておいてください。
いまの結納の服装
結納の写真を検索すると振袖と紋付き袴の並んだ写真ばかりが出てきますので、 そこまでの装いが要るのかと身構えたまま、 手持ちの服では足りないのではないかという不安が先に立ちます。
実際に行われている結納は写真から受ける印象ほど改まってはおらず、 洋装で済ませる家が大多数になっていますので、 和装は用意する余力と場所のある家が選ぶものという位置づけへ移っており、 手持ちのきれいな一着で足りる場面のほうがはるかに多くなっています。
| 立場 | いま選ばれている装い |
|---|---|
| 女性本人 | ワンピースが圧倒的に多く、色の幅も広がっています |
| 男性本人 | スーツが約8割を占め、和装は少数派です |
| 父親 | ダークスーツを選ぶ家がほとんどにあたります |
| 母親 | ワンピースかスーツ、和装なら訪問着を選びます |
| 和装を選ぶ場合 | 女性本人の振袖が、いちばん多い組み合わせです |
| 避けたい装い | 普段着や、露出の多い服は場に合いません |
いまの結納は洋装で行われています。ゼクシィが結納経験者に尋ねたマクロミル調査では、女性はワンピースが圧倒的多数、男性はスーツが約8割でした。和装は少数派ですが、女性本人が振袖を着る家もありますので、格を合わせることのほうが、和洋のどちらを選ぶかより先に来ます(最終確認:2026年8月)。
ワンピースが選ばれている理由は、結婚式にも着ていける一着を 選んでおけば使い回せるという実際的な事情によるところが大きく、 きれいめ、フォーマルという言葉で探されています。
男性のスーツは仕事で着ているものからフォーマルスーツまで幅がありますが、 結納がハレの席であることは意識されていて、 色味を落ち着かせる、ネクタイを明るくするといった調整はされています。 普段のまま出てくる例はほとんどありません。
女性本人の装い
女性本人はその日の中心に立つ立場ですので、 どこまで華やかにしてよいのかという加減が分からず、 手持ちの中から選べないまま買い足すことになります。
加減を決めているのは相手の親の目にどう映るかという一点にすぎず、 派手すぎても地味すぎても場に合わないという当たり前の話に落ち着きますが、 結婚式の親族席に座るときの装いと同じくらいと考えると、選ぶ範囲の輪郭がはっきりしてきます。
| 項目 | 選び方 |
|---|---|
| 形 | 膝が隠れる丈のワンピースが、最も選ばれています |
| 色 | 淡い色から落ち着いた色まで幅広く選ばれます |
| 白一色 | 花嫁の色にあたるため、この場では外しておきます |
| 露出 | 肩や胸元が出る形は、羽織るもので抑えます |
| 靴 | 座敷になることもあるため、脱ぎ履きしやすいものを選びます |
| 髪と装身具 | 控えめにまとめ、大ぶりのものは外しておきます |
座敷で行う可能性があるなら、靴と靴下から先に決めてください。料亭や自宅では靴を脱いで上がることになりますので、脱ぎ履きに手間取る靴は入室の順を乱しますし、素足のまま畳に上がる形も落ち着きません。ストッキングをはき、ブーツは避けておくだけで、当日の入り方が整います(最終確認:2026年8月)。
振袖を選ぶ家もあり、その場合はその日のうちに着付けと髪を整える必要が出ますので、 朝からの動きが大きく変わります。 会場に着付けの部屋があるかどうかを先に確かめてください。
迷ったときは、相手の母親より控えめにしておくほうが収まります。 その日の主役は本人ですが、相手の親を立てておいて困ることはありませんし、 自分だけが目立つ形になると、あとから話題として残ってしまいます。
男性本人の装い
男性本人はスーツを着れば済むと思われがちですが、 仕事のスーツをそのまま着てよいのかという点で迷いが出て、 新調すべきかどうかを直前まで決めかねます。
判断の基準になるのはその日が相手の親と初めて会う場かどうかという一点で、 顔合わせをすでに済ませているなら手持ちの一着で足りますが、 その日が初対面であれば、そこで受けた印象が先々の付き合いのあいだずっと残ることになります。
| 項目 | 選び方 |
|---|---|
| スーツの色 | 濃紺かチャコールグレーが、最も外れません |
| シャツ | 白の無地を選び、襟の形は好みで差し支えありません |
| ネクタイ | 明るい色を選び、慶事らしさを一点だけ出します |
| 靴と靴下 | 黒の革靴に、無地の濃い色の靴下を合わせます |
| ブラックスーツ | 格は上がりますが、弔事の装いにも見えます |
| 避けたい形 | 柄の目立つスーツやノーネクタイは、場に合いません |
ブラックスーツは、ネクタイと合わせて初めて慶事のものになります。黒の礼服に黒いネクタイでは弔事の装いになりますし、白いネクタイでは結婚式当日の装いに寄りすぎます。結納で黒を着るなら、明るい色か銀のネクタイを合わせると場に合いますが、迷うなら濃紺を選んでおくほうが確実です(最終確認:2026年8月)。
当日いちばん忘れがちなのが靴のかかとと靴下のほうで、 座敷に上がる会場では脱いだ靴が玄関に並べられて全員の目に触れますし、 畳に座れば足元が相手の親の視界にそのまま入ることになります。
前日に靴を磨き、新しい靴下をおろしておくだけで、 当日に慌てる部分がひとつ減ります。 スーツの手入れも同じで、当日の朝にしわに気づいても直す時間はありませんので、 前の晩のうちに一度着てみておいてください。
父親と母親の装い
親の服装は本人以上に迷いが出る部分で、 子どもの結納に親がどこまで改まるのかという基準が 世代によっても地域によっても違います。
押さえておきたいのはその場の格を決めてしまうのは本人ではなく親のほうだという点で、 本人同士がどれだけ丁寧にそろえていても、 親の装いが片方だけ一段改まっていると、並んだ瞬間に釣り合いが崩れて見えてしまいます。
| 立場 | 装い |
|---|---|
| 父親(洋装) | ダークスーツに、白いシャツと明るいネクタイを合わせます |
| 父親(和装) | 紋付き羽織袴を選ぶ家もありますが、少数にとどまります |
| 母親(洋装) | 落ち着いた色のワンピースかスーツを選びます |
| 母親(和装) | 訪問着か色無地が、結納の場に合います |
| 母親の動き | 品を運ぶ役がありますので、立ち座りのしやすさを見ます |
| 両家の母親 | 和装か洋装かを、先にそろえておきます |
母親の装いは、両家で先にそろえておかないと差が最も目につきます。片方が訪問着でもう一方がワンピースだと、並んだときの格の違いがそのまま見えますし、写真にも残ります。和装にするか洋装にするかだけを決めておくと、色や柄の細かいところまで合わせる必要はなくなります(最終確認:2026年8月)。
母親は当日二度立って品を運ぶ役がありますので、 装いを選ぶときに見た目だけで決めると当日に苦労します。 和装なら帯結びを、洋装なら丈と靴を確かめておいてください。
父親については、進行役として口上を述べるという役目があります。 立って話すわけではありませんが、深く一礼する場面が何度かありますので、 窮屈な仕立てのスーツだと動きにくくなります。 久しく着ていない一着なら、前日までに袖を通しておいてください。
和装を選ぶ場合
和装は少数派になったとはいえ選ぶ家は残っていて、 写真として残るのは和装のほうという理由から、 女性本人だけ振袖にするという形も実際に選ばれています。
和装を選ぶときに考えておきたいのは装いの格ではなく当日の段取りで、 着付けと髪の時間、脱ぐ場所、荷物の置き場所が そのまま一日の動きを決めることになります。
| 項目 | 和装で確かめること |
|---|---|
| 着付けの場所 | 会場に部屋があるか、別に手配するかを先に確かめます |
| 所要時間 | 着付けと髪で2時間ほどかかるため、朝が早くなります |
| 女性本人 | 振袖が最も選ばれ、未婚の女性の礼装にあたります |
| 母親 | 訪問着か色無地を選び、振袖より控えめにします |
| 父親 | 紋付き羽織袴になりますが、洋装との差が大きく出ます |
| 両家の相談 | 片方だけが和装にならないよう、先に伝えます |
女性本人だけが和装という組み合わせは、実際によく選ばれています。その日の主役が本人であることははっきりしていますし、母親が訪問着で並べば格の順も整いますので、父親と男性側が洋装でも不自然にはなりません。ただし相手側には必ず先に伝えておいてください。当日に振袖が出てくると、洋装で来た側が身の置き所を失います(最終確認:2026年8月)。
振袖を着る場合、畳に座る時間が長いという点が当日に効いてきます。 料亭の座敷であれば正座の時間が続きますし、 椅子席でも帯があるぶん姿勢が固定されます。
レンタルを使うのであれば、返却の期限と時刻を先に確かめておいてください。 祝い膳が長引いて返却に間に合わないという事態は起こりえますし、 着替える場所が会場に無ければ、そのまま帰ることになります。
会場と季節による違い
服装を決めるときに見落としがちなのが会場の造りで、 座敷か椅子席かによって当日の過ごしやすさが変わりますし、 靴を脱ぐかどうかで用意するものも変わります。
季節も同じで、結納は一年を通して行われるため、 真夏に和装を選べば体力を使いますし、 冬に薄手の装いで座敷に上がれば足元から冷えます。
| 場面 | 気をつけること |
|---|---|
| 料亭の座敷 | 靴を脱ぐため、脱ぎ履きのしやすい靴を選びます |
| ホテルの個室 | 椅子席が多く、洋装で過ごしやすい造りです |
| 自宅で行う | 和室になることが多く、正座の時間が長くなります |
| 夏 | 会場は冷えるため、羽織るものを一枚持ちます |
| 冬 | コートは入室前に脱ぎ、たたんで手に持ちます |
| 雨の日 | 裾が濡れないよう、丈と傘を考えて出ます |
コートは建物に入る前に脱いでおくのが基本です。玄関で脱ぐ形でも構いませんが、部屋の前まで着たまま進むと、脱ぐ場所を探して入室が遅れますし、相手の親が先に着席している場に上着姿で入ることになります。裏地を外にしてたたみ、腕にかけて持つと手ぶらのときと同じ形で入れます(最終確認:2026年8月)。
自宅で行う場合は、正座の時間がいちばん長くなります。 料亭であれば掘りごたつ式の座敷もありますが、 家の和室では座布団に正座という形になりますので、足が痺れます。
痺れを避けたいのであれば、膝が隠れる丈を選んでおくと 途中で足を崩しても目立ちません。 男性も、細身のスーツだと正座の姿勢が続かないことがありますので、 座敷での結納が決まっているなら、そこまで見て選んでください。
両家で格をそろえる
服装で唯一の失敗といえるのが両家で格が揃っていないことで、 片方が正装でもう一方が略装だと、 その場にいる全員が気まずさを持ち帰ることになります。
これを避けるための相談は難しくないのですが、 切り出す言葉が見つからないために先送りされ、 当日になって差が見えるという順序をたどります。
| 場面 | 伝え方 |
|---|---|
| 親同士に面識がある | 親同士で直接、装いの相談をしてもらいます |
| 面識がない | 二人がそれぞれ自分の親に聞き、持ち寄って合わせます |
| 切り出す言葉 | 「うちは全員スーツの予定ですが、そちらは」と尋ねます |
| 決めておくこと | 和装か洋装か、その一点だけをそろえます |
| 色や柄 | 細かい部分まで合わせる必要はありません |
| 決める時期 | 日取りが決まった段階で済ませておきます |
そろえるのは和装か洋装かという一点だけで足ります。色や柄まで打ち合わせようとすると相談が長引きますし、そこまで合っていなくても並んだときの違和感は生まれません。片方だけが和装になっていないかを確かめるという目的に絞れば、電話一本で済む相談になります(最終確認:2026年8月)。
切り出し方に迷うのであれば、自分の家の予定を先に言うのが早く進みます。 どうしますかと尋ねるだけでは相手も答えにくいのですが、 こちらの予定を示せば、合わせるか違えるかを答えるだけで済みます。
服装の相談は日取りが決まったところで済ませておくのがちょうどよい時期です。 借りる必要が出れば手配に日数がかかりますし、 買い足すのであれば直しの時間も要りますので、 直前になってから話を始めると、選択肢のほうが先に無くなります。
手土産の相場を見る結納の服装に唯一の正解があるわけではなく、 女性がワンピースで男性がスーツという組み合わせが大多数を占めるいまでも、 振袖と訪問着で整える家は残っていますし、どちらも間違いではありません。 その家が結納をどう位置づけているかが、そのまま装いに出るというだけです。
どの場面でも変わらないのは、両家で格をそろえるという一点だけで、 和装か洋装かが揃ってさえいれば、色や柄が違っていても並んだときに違和感は出ません。 日取りが決まった段階で一度尋ねておけば、当日に差が見えることはありませんし、 その一本の電話が、当日いちばん効く準備になります。
当日の流れを見るよくある質問
結納は何を着ればいいですか?
女性はワンピース、男性はスーツが大多数です。ゼクシィの調査では男性のスーツが約8割を占めました。和装は少数派になっています。
女性本人は振袖を着るべきですか?
着る必要はありません。ワンピースを選ぶ人が圧倒的多数です。振袖にする場合は、相手側に先に伝えて格を合わせておいてください。
男性は仕事のスーツでもいいですか?
顔合わせを済ませているなら手持ちで差し支えありません。その日が初対面であれば、濃紺かチャコールグレーを選び、明るいネクタイを合わせてください。
ブラックスーツを着てもいいですか?
格は上がりますが、黒いネクタイを合わせると弔事の装いに見えます。着るなら明るい色か銀のネクタイを合わせてください。迷うなら濃紺が確実です。
母親は何を着ますか?
洋装なら落ち着いた色のワンピースかスーツ、和装なら訪問着か色無地です。品を運ぶ役がありますので、立ち座りのしやすさも見ておいてください。
両家で服装を合わせる必要はありますか?
和装か洋装かという一点だけそろえてください。片方が正装でもう一方が略装だと、その場にいる全員が気まずくなります。色や柄まで合わせる必要はありません。
どう切り出せばいいですか?
「うちは全員スーツの予定ですが、そちらはいかがですか」と自分の家の予定を先に伝えてください。相手は合わせるか違えるかを答えるだけで済みます。
まとめ
- 女性はワンピース、男性はスーツが大多数を占めます
- 男性のスーツは約8割にのぼります
- そろえるのは和装か洋装かという一点だけにします
- 相談は日取りが決まった段階で済ませます
参考情報
- ゼクシィ「116人に調査【最近の結納事情】費用から結納返しまで今どきの傾向を解説!」(データはゼクシィ結婚トレンド調査2024 全国推計値/2025年6月マクロミル会員110人調査/2025年7月時点)
https://zexy.net/article/app000000050/ - ゼクシィ「「結納」、誰が何する?準備〜当日の流れまるわかり!【保存版】」(ホテル椿山荘東京 婚礼コーディネーター 八木みゆき氏監修)
https://zexy.net/article/app002106017/
本記事で紹介している金額や作法は一般的な目安です。結納は地域と家によるしきたりの差がとりわけ大きい行事ですので、両家の親の考えを先に聞いてください。本記事の内容と食い違う場合は、親から聞いた形に合わせるほうが角が立ちません。